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Channel: ~星の欠片~
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俺様的略奪白書 3

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何かに急き立てられるように次々とグラスを空ける俺・・・折角の誕生日だと言うのにチェギョンは俯いて

唇を噛みしめている

俺がいけないのか?違うよな・・・俺はただお前を喜ばせたかっただけなのに・・・

手もつけられていないバースディケーキもそのままに、俺はワインボトルを一本空にすると席を立った

『チェギョン・・・今夜はもう運転はできない。ここに泊まって行こう。』
『うん・・・』

本当は食事の後、お泊まり必須アイテムを買い出しに出掛ける予定だったが、もうそんな気も失せてしまった


俺はふらつく足取りでチェギョンを先導し、二階にあるゲストルームの一室を開けた

そこにはセミダブルのベッドが二つ用意されている

俺は窓側のベッドに倒れ込み、チェギョンを見もせずに言った

『そっちのベッド使ってくれ。明日送っていくから・・・』

それだけを告げると酔いも手伝って眠りに落ちてしまったようだ

嫌なことは忘れて眠りに逃げたかった俺だ

その時の俺には・・・チェギョンを思い遣る余裕など一片もなかった・・・



深夜・・・喉の渇きで目を覚ました俺は、即座に途轍もない頭痛に見舞われた

(イテッ・・・飲みすぎたか・・・)

そしてその深酒の理由を思い出し、直後に背中に何かの気配を感じそっと窺って見る

(チェギョン・・・)

背中を向けて寝る俺に寄り添うように、触れない様に横向きで眠っているチェギョンが目に留まった

頬に残った涙の跡・・・それを見た途端、俺は自分がどんなにチェギョンに酷い事をしたのか気がついた

恐らく・・・居候としての身分で誕生日など一度として祝って貰ったことはなかったのだろう

あんなに楽しそうな顔をしていたのに、最後に泣かせたのは俺だった

言うに言えなかったチェギョンの環境だって、チェギョンが好きで選んだわけではない

かといって俺の実家がチェギョンの境遇を、手放しで受け入れてくれるとは考えにくい

そっと手を伸ばし・・・その涙の跡を指先で辿る

泣かせたくなんかなかった・・・これからだって泣かせたくなんかない

だとしたら俺のこれからの行動如何で、チェギョンの未来に俺が居るかどうかは決まるんだ

俺は眠るチェギョンに向かい合い、チェギョンを起こさない様にそっと抱き締めると再び眠りに落ちて行った




翌朝俺が目を覚ました時、チェギョンの姿はもうベッドになかった

まさか一人で帰ってしまったのかと思い、俺は少し痛む頭を手で押さえながら慌てて階下に降りて行った

するとチェギョンはキッチンに立って、簡単な朝食を作っているようだ

『チェギョン・・・おはよう。』

少しバツが悪くて、俺はチェギョンを真っすぐ見られないままそう言ってみた

『シン君おはよう♪あのね・・・ちょっと買い物して来たんだ。朝ご飯食べようよ。』

まるで何事もなかったかのように振舞うチェギョンが哀しくなる

『あぁ。』

チェギョンの手によってすっかり片付けられた昨晩の料理やワインボトル・・・そして悲しそうに置き去りにされた

手もつけられていないバースディケーキ

チェギョンは淹れたてのコーヒーをテーブルに並べ、それからサンドイッチをテーブルに置き

そのあとグラスに入った水と二日酔いの薬を置いた

『シン君食べよう。食べたらお薬飲んでね♪』
『・・・あぁ・・・』

笑顔で振舞うチェギョンは食事を平らげたあと、もう表面が乾いてしまったケーキを自分の前に持ってくる

どうするんだろうと思って見ていると、ホールのままフォークを突き立てたんだ

『ちぇっ・・・チェギョン、それどうするつもりだ?』

愚問だった・・・チェギョンは何の躊躇いもなく、そのケーキを口に運ぶ

『やめろチェギョン!!・・・そんなもの食べるな!!』
『ううん。食べるよ。シン君が折角用意してくれたケーキだもん。』

そう言って笑ったチェギョンの目は、ものすごく哀しそうだった

その瞬間に俺は悟ってしまった

俺が曖昧な態度を取っていたから、きっとチェギョンは別れを切り出すだろうと・・・

俺はチェギョンが気が済むまでそのケーキを食べるのを見守り、それから別荘をあとにした

車に乗り込んでさほども経たない頃・・・チェギョンは真っすぐ前を向いてぽつりと告げた

『シン君・・・誕生日を祝ってくれてありがとう。でもやっぱり・・・別れた方がいいみたい。』

もちろん予想していた言葉だった

俺は大きく深呼吸をしてそれから横目でチェギョンを一睨みすると、揺るぎない気持ちを伝えた

『別れない!』
『えっ?でも昨日話したでしょ?そんな事情があるのに付き合ってるのって・・・嫌でしょ?』
『はぁっ・・・今はまだはっきりとしたことは言えないが、とにかく別れる気は全くない。
だから俺達は今まで通りだ。』
『期限が決まっているのに?それでもいいの?』
『いや・・・良くない。その辺りも色々考えてみるから、とにかく俺達の間は今までと変わらない。
いいな!!』
『・・・うん・・・』

横目で見たチェギョンは戸惑った表情をしていたが、こんなことで別れるなんて俺にはどうしても納得が出来ない

それに・・・チェギョンの描く未来に、俺が居ないなんて許せない

それからは普段通りドライブを楽しむ俺達

だけどジャケットの内ポケットにしまったままのプレゼントは、結局渡せずしまいだった



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うしっ!!シン君頑張れ~~~!!
おりゃ~~っ♪

そだ!!このお話をアップして日付が変わって
明日頃・・・恐らく200万HITとなりそうな予感♪

踏んだ方~~申告してください。
何もありませんが・・・ムーミンの愛あげます❤
(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!


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