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Channel: ~星の欠片~
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俺様的略奪白書 4

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★sideチェギョン★

22歳も23歳もその先もずっと一緒に誕生日を祝おう・・・

好きな人から誕生日を祝って貰えて、まして蕩けそうな程の愛の歌まで贈られて。。。嬉しくない女なんていない

だけどそのあとに言われた言葉に、私はつい嘘がつけずに本当の事を話してしまった

騙すつもりなんかなくて楽しい毎日に浮かれていた私に、まるで戒めの様に大学卒業後を言うシン君に

笑顔で頷くことはできなかった

もちろん彼の事を好きになればなるほど、自分を追い込むのも解っていた

だけどどうしても・・・この幸せな時間を壊したくなくて、今まで封印して来た自分の育った環境

シン君は落胆したのかもしれない。。。背中を向けて眠ってしまった

幸せな気持ちから一転・・・自分の置かれた境遇を思い出した私は、不機嫌になってしまったシン君を

窘めることもできず・・・ただその背中に張りつくように一緒に眠った

初めて一緒に過ごした夜。。。そう言うことがあっても可笑しくない年齢で、ましてこの先シン君ほど好きになれる

人はいないと思っていたから、食事の最中から≪もしかして≫を想像し少しドキドキしていた

そうなっても構わない・・・一度くらい本当に好きな人と結ばれてもいい

そんな私の勝手な想像は、自分の口から出た告白によって無残にも消え去った

もうダメかな・・・

大学卒業したら結婚すると聞いて、顔色を変えたシン君

そのあとは怒ったような顔つきでワインを飲み続けた

何が哀しいって・・・自分で自分が嫌われる様な事を言ってしまったこと・・・

シン君が眠る背中にしがみ付くこともできず、自分の生まれ育った環境を呪った私だった

翌朝・・・手をつけることも無かったケーキが、まるで私みたいに寂しそうにしていた

なんだか哀れに見えたの

だって・・・シン家では私の誕生を祝ってくれる人なんかいない

私は忌み嫌われるだけの存在だから、バースディケーキなんか用意されたことも無い

それ以前に・・・シン家の人達は私の誕生日なんて知らないと思う

ただいると言うだけで・・・一度だって家族になれなかった私だもの

そんな私が・・・シン家の家族になれるのは、やはり政略結婚をした時かな・・・

置き去りにされてもう乾いてしまったケーキを、私は食べられるだけ食べた

シン君が止めるのも聞かずに食べた

だって・・・私の為に用意されたケーキなんて・・・これが初めてだったから・・・


帰りの車の中・・・別れた方がいいって言った私に、シン君は別れないと言ってくれた

でも・・・卒業までの期限付きって解っているのにそれでいいの?そうも思った私だったけど

実際この先・・・楽しいことが何もなくて、卒業を迎えるのは怖かった

ただシン君との付き合いが、自分にとって抜けだせないほどの深みに嵌って苦しむ結果となっても

その時は死ぬ気でシン君を諦めようと心に決め、付き合いを続けることになった


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★sideシン★

チェギョンをアパートに送り届けた時、まだ日は沈む前の時間だった

俺はチェギョンにいつも通りの挨拶をし再び車に乗り込んだ

不思議な事に・・・・チェギョンの事情を聞いてしまってからキスさえもできない俺が居た

確実に自分の彼女だったチェギョンが・・・すごく遠くに感じて安易に触れることもできない

再び車に乗り込んだ俺は、実家を目指していた

何を言うつもりなのか・・・どう話したらいいのか・・・彼女を認めて貰えるのか

すべてが不安だらけだったが、じっとしていることが出来なかった

チェギョンを泣かせたくない・・・その一念だった

実家に到着すると、両親は珍しく二人共在宅中だった

いや・・・両親も珍しく顔を出した俺に驚いたみたいだった

『どうしたの?シン。あ~~解った!!カードの上限超えたんでしょう!!』

少し怒ったような顔をいきなり向ける母・・・俺は首を横に振って答えた

『違うって!!母さんそんなんじゃない。』
『ほほほ・・・だったらいいけど。とにかくお茶にしましょう♪夕食食べていけるんでしょう?』
『あぁ。。。』

俺はリビングのソファーに腰掛け、向かいのソファーに腰掛けゴルフクラブを磨いている父に話しかけた

『父さん・・・俺の進路のことなんだけど・・・俺、卒業したら政治家を目指そうかな。』
『ああ?・・・』

怪訝そうな顔をする父は、磨いていたゴルフクラブをゴルフバッグに戻すと呆れ顔を俺に向けた

『いきなり何を言うんだ。お前は卒業したら、私の下で勉強して会社を継いで貰わないと困る。
大体政治家なんて・・・簡単になれるものじゃない!』
『そうだよな。はぁ・・・・』

自分の口から飛び出した言葉がどんなに安易な物だったか、もちろん自分でもわかって居て言ったのだ

自分でも言ってみて相当呆れた

するとそこにお茶を煎れてきた母が、父と俺の前にお茶を出しながら心配そうに問いかける

『どうしたのシン?・・・随分浮かない顔ね・・・』
『あぁ。』
『何があったんだ?シン・・・話してみなさい。』
『はぁ・・・。』

今まで順風満帆の俺様の人生で、こんな苦悩の表情は両親にすら見せたことが無い

両親も心配になったらしく、食い入るような視線を俺に向けてくる

言い難い・・・非常に説明が難しい

だが俺はありったけの勇気を振り絞って言ってみる

大体・・・大学生の俺に、政治家を動かす力など微塵もないからだ

『俺の・・・』

ひとこと俺が発しただけで揃いも揃って頷く両親・・・似合いの夫婦だとつくづく思ったよ

『付き合っている彼女が・・・政治家の娘だって聞かされたんだ。』
『それで政治家になりたいと?シン・・・お前は彼女の立場で自分の進路を変えるのか?
男のくせに情けないぞ!!』

咎めるように言う父・・・だが母は違った

『まぁ~~♪どこのお嬢さんなの?』

なかなか言葉にし難い気持ちで二人をじっと見つめた俺に、父は進言してくれた

『別にその子と将来一緒になりたいのなら、今のまま会社を継いでも何ら問題はなかろう。
その辺りの政治家に引けを取らないほどのネームバリューは、我が家にもあるからな。ははは・・・』
『そうよ~~♪シン・・・政治家になんか負けないわ。下手な政治家よりもお父様の名前の方が
世間全般では知られているかもよ♪ほほほほほ~~♪』

確かにそうだ。その通りだが・・・チェギョンには簡単ではない事情がある

俺は思い切って口を開く

『その政治家の・・・その家の・・・嫡出子じゃないんだ。』

俺のその言葉に両親は表情を一転させた


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あぁぁ・・・折角の200万HIT達成した日なのに、こんな展開ですまぬ。
もうちょっと頑張ってくださいね~~★



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