その夜二人は揃いのマグカップでお休み前のコーヒータイムを楽しんだ
『オッパ・・・いつものココアの味が、格別美味しいんですけどぉ~♪』
『そうか?いつもと同じだろう?』
『いやいや違います。三倍は美味しいですよぉ~♪』
『そうか?よかったな。』
『このカップ洗う時には気を付けなくっちゃ。割ったら大変・・・』
『チェギョンはそそっかしいからな。くくっ・・・』
湯上りの頬を赤く染めて見上げてくるチェギョンを、シンはとても愛おしく思った
それから数日後・・・昼休みにチェギョンは、夏休みに一緒に海水浴に行ったクラスメートから
とんでもない情報を入手した
『ねえねえチェギョン聞いた?』
『えっ?なにを?』
『隣のクラスのキム・ヒスン・・・イ・シン先生に告ったってよ。』
『えっ?・・・そっそれで?』
『それでって?』
『その告白の返事は・・・貰ったのかな・・・』
もちろん書類上のこととはいえれっきとした妻であるチェギョンは、心穏やかでいられる筈がない
『撃沈に決まってるじゃん!』
『そうかぁ・・・(よかった♪)』
『アタシ達みたいな子供、先生が相手にするわけないじゃん!』
『そうなのかなぁ・・・』
『当り前だよ!きっと素敵な彼女がいるに違いない。』
『う・・・ん。きっとそうだよね。(お子様な妻はいますけどぉ~♪)』
『でも・・・イ・シン先生は人気があるから、告ったのなんかヒスンだけじゃないよ。
案外三年の色っぽ~い先輩とデキてたりしてね~。』
『(そんなこと・・・絶対にないもん!!)そうかもね・・・』
一応友達に話を合わせてみたものの、家に帰って来てからも気分の晴れないチェギョンは夕食の支度時
ミンに問い掛けた
『お義母様・・・あのっ、お聞きしたいことがあるんですけど・・・』
『まぁ何かしら?』
『オッパって・・・お好きな人はいなかったんでしょうか?私は許嫁っていう立場に胡坐をかいて
強引に結婚しちゃいましたけど・・・少し不安になっちゃって。』
『まぁっチェギョンちゃん・・・何か思い当たる節でもあるの?夫の気持ちを疑うなんて・・・』
『あ・・・いえっ!ただ学校でオッパは女子生徒からすごく人気があって、少し心配になっちゃって・・・』
ミンは微笑みながら焼きあがった食後のデザート≪アップルパイ≫の隅っこをチェギョンの口に運んだ
『はいチェギョンちゃん、お味見よ。シンはもしかしたらお付き合いしていた人が過去にはいたかもしれないわ。
留学中の事は私にもわからない。でも今まで家に連れて来るような女性はいなかったし、
チェギョンちゃんを見るシンの目はすごく優しいと思うんだけど?チェギョンちゃんはどうかしら?』
チェギョンは口に運ばれた≪アップルパイ≫を味わい飲み下した後で答えた
『お義母様、今日のデザートもと~っても美味しいです。はい~オッパはすごく優しくしてくれます。』
(でも・・・一緒に暮らし始めて数カ月が経つのに、お休みのチューもないんですけど・・・)
思わずそう言ってしまいそうになるのをチェギョンは堪えた
≪チェギョンが高校卒業時までは清い関係で・・・≫先代たちは何を考え、
そのような条件を出したのかはわからない
だが優しすぎる夫に女性として見られているのか・・・その辺りに不安を抱くチェギョンだった
その夜・・・お休み前の寛ぎの時間に、チェギョンはシンに問い掛けてみた
『オッパ・・・隣のクラスのヒスンから告白されたって本当ですか?』
『あ?あの子はヒスンというのか。あぁ・・・』
『ふ~~~ん・・・』
『ふ~~んってなんだ?ちゃんと断ったに決まっているだろう?』
『ヒスンだけじゃないですよね?告白されたの・・・』
『あぁ?あぁ・・・まあな。一日一人くらいかな。』
『えっ!!そんなにぃ~~~?』
予想はしていたがチェギョンの予想を大幅に上回るシンのモテ具合に、チェギョンは口を尖らせた
『ふ~~~ん・・・・ふ~~~ん・・・』
『なんだよ。』
『オッパがモテるのは予想していましたが、そんなにモテるなんて知らなかった。
今まで一度だって…そんな話してくれなかったし!!』
『毎日そんな話を聞きたいか?』
『ううん・・・聞きたくないです。』
『だろう?だから言わなかったんだ。』
『でもぉ・・・内緒にするなんて・・・』
シンは上目遣いで睨みつけてくるチェギョンの頭を笑いながら撫でると、チェギョンに問い掛けた
『だったら奥様は・・・どうしたらご機嫌を直してくれるんだ?』
『えっ?それは・・・』
まさかお休み前のチューが欲しいとは絶対に言えないチェギョンである
十歩譲ってお願いしたいことを口にしてみる
『じゃ・・・じゃあ・・ぎゅ~ってしてくれたらご機嫌になります。』
『ぎゅ~?・・・まさか、今か?』
『もちろん今です。そういうのはすぐに解決しないとダメなんです。』
皮肉にもも互いにパジャマ姿の状態・・・シンは非常に動揺する
今は≪つけていない≫時なのだ
戸惑いながらシンはチェギョンの背中に腕を回し、そっと抱き締めた
『これでいいか?』
『え~~~っ?これじゃあまったく≪ぎゅ~≫してないじゃないですか。もっと力を入れてください!』
そういうなりチェギョンはシンの背中に腕を回し、この時とばかりに抱きついた
(あぁっ!こらっチェギョン!!)
そんなシンの気持ちも知らずチェギョンはシンを見上げ催促してみる
『オッパ・・・ぎゅ~です。』
『ぎゅ~~~っ・・・・こうか?』
チェギョンに言われるfがままに腕に力をこめる・・・必然的にチェギョンの≪つけていない≫感触は
シンの胸の下辺りを直撃する
(っつ・・・なんて奴だ・・・)
このままでは祖父同士が交わした約束に背いてしまう・・・そう思った時、背中に回されたチェギョンの腕が離れ
チェギョンは満面の笑みを浮かべた
『ご機嫌・・・直っちゃいました~♪』
『あ・・・そうか。それは・・・よかった。』
この無邪気な幼い妻の自覚のない誘惑に、シンは翻弄されっぱなしだった
月日が流れ年度末が近づいてきた頃、シンは一度ハンの家を訪ねてみることにした
校長や教頭・・・またイ・ガンヒョンさえ知っている、シン・チェギョンとの結婚の事実を報告しておく必要があった
でなければ・・・自分が退職した後チェギョンを近くで守ってくれる人間がいなくなってしまう
チェギョンが無事高校生活を送るためには、ハンの協力が必要だった
休みの日に一人で出かけようとするシンに、チェギョンは問い掛けた
『オッパ・・・どちらにお出かけですか?』
『ハン先輩の家に行く。』
『えっ?ハン先生の家に行くんですか?いいな~~私も行きたい。あ・・・でもダメですよね・・・』
『いや、チェギョンも一緒に行こう。』
『本当に?一緒に行ってもいいんですか?』
『あぁ。早く乗りな。』
『はいぃ~♪』
チェギョンはシンがハンに二人が結婚していることを告白しに行くとは知らない
さて・・・ハン夫妻は二人をどんな風に迎えるのだろうか・・・
ハン先生の登場までに、もうワンクッション欲しくなりました(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
なんて耐えてゾーンなシン君でしょうね(爆)
昨晩・・・寒かったのに
めるちゃんに寝かしつけられて、窓を閉め忘れちゃいました。
身体が・・・ダル~~~ン
ひぃ~~風邪なんかひいている場合じゃないのにぃ~~!!
なんて耐えてゾーンなシン君でしょうね(爆)
昨晩・・・寒かったのに
めるちゃんに寝かしつけられて、窓を閉め忘れちゃいました。
身体が・・・ダル~~~ン
ひぃ~~風邪なんかひいている場合じゃないのにぃ~~!!