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Channel: ~星の欠片~
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シン・シン恋のメロディ♪ オレ達の未来の巻 (最終話)

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女っていうのはどうにもウェディングドレスに拘るみたいだ。

ミヨンも決して例外じゃない。母さんやお婆ちゃんと毎日のように、ドレスを持って来させては決めかねていた。

ウェディングドレス専門店の人も、一枚のドレスを売るのに大変だな。いや・・・お色直しもあるから二枚か。ククッ

もちろんドレスの色は純白とオレの希望でピンク色だ。この辺りの好みは幼い頃とちっとも変らない。

そう言えば・・・父さんと母さんの時にも≪ピンク色のドレス≫を希望したっけ・・・

成長していないのかも・・・オレ・・・


そんなある日・・・父さんの従兄弟のユルおじさんが家にやって来たんだ。

ユルおじさんの存在を知ったのはここ数年だ。父さんとユルおじさんは随分長い間険悪な状態だったらしい。

ユルおじさんが家に顔を出すようになって、オレはその理由にピンと来たね!!

理由は母さんだ。だってユルおじさんの母さんを見つめる目は、父さんが母さんを見つめる時と同じだから・・・

いいや、もっと切なそうな目をしているのは、今でも母さんを想っているからだろうな。

現にユルおじさんは父さん母さんと同じ年だというのに未だに独身だ。

そしてそんな目でユルおじさんが母さんを見つめた時は、父さん・・・必ずすごい目つきで睨みつけるんだ。

まぁ・・・気持ちはわかるけどね。このやきもち焼きのDNAは父さん譲りだな。クククッ・・・

そのユルおじさんが突然家にやってきた理由は、ミヨンのウェディングドレスのことだったんだ。

『シン、ミヨンちゃん結婚決まったんだってね。おめでとう。ドレスが気に入らなくて悩んでいるって聞いたけど
うちの春の新作なんだ。気に入ったのがあったらプレゼントするよ。』
『えっ?ユルおじさんいいんですか?』
『ユルおじさん・・・ありがとうございます。』

ミヨンは早速ユルおじさんの持って来てくれたドレスを試着し、その中にすごく気に入った物が見つかり

ユルおじさんの厚意に甘えることにした。

『じゃあチェギョン・・・また当日に。』
『うん。ユル君、社長業が忙しいのに悪いわね。』
『他でもないシンの結婚式だもん。喜んで行かせて貰うよ。』

そう言って去っていったユルおじさん。父さんがいなくて本当に良かったと思ったよ。





挙式用のドレスが漸く決定し、いよいよオレ達の周辺は慌ただしくなっていった。

でもミヨンはまだ安定期って奴に入っていないからと、母さんとお婆ちゃんは何かとミヨンを気遣う。

以前からそうだったけどオレと同様にミヨンを可愛がってくれるこの家の家族・・・本当にありがたく思うよ。


挙式の前日、我が家にはミヨンの実家御一行様も宿泊し、なんだかとても賑やかだった。

ミヨンも独身最後の夜をお義母さんと過ごせたし、キム家の家族にもミヨンが大事にされている事を

十分知って貰えたと思う。

なにしろお義父さんはうちの父さんやお爺ちゃんの部下だった人だ。積もる話に花が咲いたらしい。


挙式当日・・・父さんと母さんが挙式した教会にオレ達は向かう。

今までも家族同然だったけれど、今日からは正式にミヨンはオレの奥さんだ。

ウェディングソングが流れる中、オレとミヨンは腕を組み入場して行く。

15年前はフラワーガールだったミヨンが、今日はオレの花嫁さんだ。

なんだかとても感慨深い。

新郎席では母さんが皆が驚くほど涙を零している。

母さんはきっと自分が挙式するまでの、オレと二人きりの生活を思い出しているのだろう。

父さんと母さんの挙式の日・・・オレは母さんを守る任務を父さんに託した。

今日からは夫として、ミヨンを守っていくよ。

ふと気がつくと教会の中で流れているウェディングソングは、子供の声である事に気がついた。

そして前方に小さな子供達が、オレ達の為に祝福の歌を歌ってくれている事を知った。

その最前列で子供達を取り仕切っている女性を見た時、オレもミヨンも胸が一杯になった。

この教会に隣接する保育園に通っていた頃、お世話になった園長先生だ!!

オレ達が結婚することを聞いて、サプライズプレゼントを用意してくれたんだ!!

感極まったのかミヨンが綺麗な涙を零す。

オレも感激のあまり涙が出そうだったけど必死に堪えた。だって男だから。

誓いのキスをした後、ミヨンの瞳に溜まった涙を唇で拭った。

これで~~キム・ミヨンの正式な夫だ~~!!誰にも文句は言わせないぞ!!

保育園の子供達からのフラワーシャワーを浴びながら、俺達は教会から出ていく

父さん母さんも幸せそうだ。お爺ちゃんお婆ちゃんも嬉しそうに笑っている。

ジュンギ・チェリム・イルもなんだか照れ臭そうに微笑んでいる。キム家の家族も満面の笑みだ。

そしてユルおじさんも目を細めてオレ達を見ていてくれた。



オレはイ・シンとシン・チェギョンの間に生まれたシン・シン・・・いやイ・シン。

これからは父さん母さんに負けないくらいのラブラブ夫婦になってやる。

そして父さん母さんに負けないくらい、子だくさんの夫婦になるんだ!!

ドンファンからオレの成長を見守ってくれたみんな~本当にありがとう。

またいつか・・・逢おうね~♪


シン・シン恋のメロディ♪ 完


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皆様~~長期間に渡ってお付き合いいただき
誠にありがとうございました❤
シンシンを可愛がってくださって
本当に感謝です。


また今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます❤

~星の欠片~管理人 ★ emi ★







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