イ・シンさんに送られ店に戻った私。店と言っても警察がまだ事故の調査をしていて、片付けさえもできない
ひとまず私はシンさんに礼を言い車を降り、この店のスタッフのウナやユリンそして≪来人生花店≫から
派遣されてきたスタッフと共にその場で店の惨状を嘆いた
すると警察官の中の一人が私に声をかけて来る・・・驚いたことにその人はロングヘアーに皮ジャンスタイル
更には金縁のサングラスを掛けた女性刑事だった
『あなたがここの店主?』
『はい。店長のシン・チェギョンです。』
その女性刑事は私に近づくと、声を潜め耳打ちをした
『あなた何やってこんな酷い仕打ちを受けたの?これは完全に裏の組織のやり方よ。』
『何もしていません!』
『まさかぁ~そんな筈ないでしょ?』
頭に来た・・・ただでさえ店を壊されて怒り心頭なのに、捜査に来た刑事にこんな言い方をされるなんて!!
私は恐らく顔を真っ赤に染めて怒りを露わにしたのだろう
『清廉潔白な小市民にありもしない疑いを持たないでくださいっ!!』
なんて失礼な人だろう・・・私はせめてもの抵抗でその人を睨みつけた
傷だらけの私の睨みは猫だって怯むに違いない
するとその女性刑事はいきなり笑いだした
『ふふふふ・・・あははは~やだ!アンタアタシがわかんないなんて・・・』
サングラスを外したその顔を凝視し、私は呆気に取られてしまった
『あ・・・ガンヒョン?』
『ぶはははは~そうよぉ。』
『やだガンヒョン・・・刑事になっているなんて知らなかった。』
ガラの悪いサングラスを外すと、そこには高校の時の無二の親友ガンヒョンのクールな笑顔があった
『ホント久し振り。ってこんな再会の仕方をしたかったんじゃないのにね・・・』
『まったくよ・・・』
『アンタの店が大変なことになったって聞いて、先輩刑事に頼んでアタシをここの担当にして貰ったから、
これから事件がひと段落するまでアタシ・・・アンタの護衛よ。』
『ホント?嬉しい~~♪』
先程までの私達の間にあった張りつめた空気はどこに行ってしまったのだろう。
ガンヒョンと私は手を取り合って再会を喜んだ
『今・・・この場で採取したトラックの破損部品と、置き去りにされたトラックを照合しているわ。』
『犯人捕まるかなぁ・・・』
『きっと大丈夫よ。大切な店をこんな風に破壊されて、アンタだって犯人を捕まえないと納まらないでしょう?』
『絶対に納まらないっ!!』
心強い旧友が事件解決まで傍についていてくれる事となり、私は心から安堵できた
警察の捜査が終了し、店にはシートがかけられ翌日から改修工事に入ることとなった
恐らく年内に店を再開することはできないだろうけど、店舗に掛けていた保険でなんとか賄えそうだ
一日も早く店の再開を・・・大きく破壊された壁を眺め、私は≪来夢生花店≫のリニューアルオープンを想像し
新たな希望を胸に抱くことにした
その日は・・・楽しみにしていたパク先生のアレンジメントレッスンの日だ
だけど包帯だらけのこの手では、上手に花も扱えないだろう
シンさんが迎えに来てくれた時、私は今日のレッスンを休むと告げるつもりだった
ところが・・・
『チェギョンさん・・・家族が君に逢いたいと言っている。』
『でもシンさん・・・私こんな格好ですよ。』
『構わない。君がどんな仕打ちを受けたのか、うちの家族に見せてやって欲しい。』
そう言われ私は失礼に当たる格好であるにも拘わらず、シンさんの家を訪れることとなった
チェギョンさんを≪来夢生花店に送り届けた後、俺の携帯にギョンから連絡が入った
『シン~♪さっきの乗り捨てられていた大型トラックだけど、乗っていた人間の面が割れたよ。』
『あぁ?なぜ?目撃者がいたのか?』
『うん。絶対的な目撃証言があったのさ~。交差点の監視カメラって言うね・・・』
あぁそういえばあの場所からずっと先に走ると事故多発地帯があった事を俺は思い出す
『それで・・・人相でその人間の特定が出来るのか?』
『うん。警察のブラックリストに載っている中にちゃ~~んといたよ。しかも二人ね・・・』
『二人・・・』
『あのトラックの破損状況と≪来夢生花店≫に残されていた残留物・・・つまりトラックの残骸ね。
ばっちり一致したから言い逃れできないよ。』
『そうか!何としてもその二人を捕まえてくれ!!』
『ああ解ったよ。だけどシン・・・・もしその実行犯からソ・ファヨンの名前が飛び出したら
業界を揺るがす騒ぎになる。今のうちに根回ししておけよ。』
『あぁ・・・今夜早速家族に話すよ。』
恐らく俺の憶測は現実となるだろう。そうなるとおばあ様の立ちあげた≪フラワーアレンジメント協会≫も
現在代表を務めているファヨン伯母さんが逮捕となれば大変な騒ぎになる
その前におばあ様に根回しをして貰わないとならない・・・
その日は実に気持ちが落ち着かず、会社に戻っても仕事が手に付かない俺だった
ネット通販の売れ行きは順調・・・なんの問題もない
俺は早めに仕事を切り上げて営業していない≪来夢生花店≫に向かった
フラワーアレンジメントのレッスンは無理にしても、彼女がどんな状況に現在あるのか・・・
うちの家族にも知らせておくべきだ
灯りのついていない店舗の前で彼女は一人の女性と一緒に、寒空の下立っていた
『じゃあガンヒョン・・・また明日~♪』
『ええ解ったわチェギョン。ちゃんと家まで送って貰うのよ!』
誰だろう・・・随分ワイルドな女性だ。しかも彼女と相当親しい様子だ。友人だろうか・・・
チェギョンさんは車に乗り込むと、早速一緒にいた女性の事を教えてくれた
『シンさん!!すごい偶然なんですけど、刑事さんの中に高校時代の友人がいたんです~♪』
女性刑事だったのか。確かに強そうな雰囲気だな・・・
『そうか。それで彼女がずっとついていてくれたのか?』
『はいっ♪』
こんな状況であるにも拘わらず、彼女は嬉しそうに笑う
腕利きの女性刑事が常に彼女のそばに居てくれるなら、俺も安心して事件解決に動くことが出来るだろう
『明日も来てくれるのか?』
『ええ。事件解決までは守ってくれるそうです。』
『そうか良かった。』
彼女を乗せ俺は自宅に向かって車を走らせた
事件の事をいち早く耳に入れた母などは、恐らく彼女をねぎらう為の食事を用意しているだろう
敷地内に車を乗り入れ、駐車場に車が到着すると俺は彼女を助手席から降ろした
『シンさん・・・本当に失礼に当たりませんか?この格好・・・』
『あぁ、ありのままの今の君を家族も見るべきだ。』
彼女の肩を労わる様に抱きゆっくり玄関へと向かう。こんな仕草をしても咎められない関係になったことが嬉しい
『ただいま。』
『お帰りなさい!!』
玄関に駆けつける母・・・そして祖母・・・父までもがその場で立ち尽くす
『チェギョンさん・・・大変だったわね・・・』
母のすまなそうな顔つきに、彼女は笑顔を作って見せた
『あ・・・シンさんのお母様、見た目が酷いだけで大した怪我ではありません。
パク先生・・・来週はレッスンをしていただけると思いますのでよろしくお願いいたします。
あ・・・シンさんのお父様、はじめまして・・・あのっ・・・≪来夢生花店≫の店長でシン・チェギョンと申します。
こんな格好でお邪魔してすみません・・・』
初めて顔を合わす父に、チェギョンさんは相当動揺したようだ
『シンの父です。はじめまして。さぁ・・・上がってください。』
『はい。失礼いたします。』
リビングに通され彼女が困惑しながらも俺のコートを脱いだ瞬間、母は彼女に走り寄った
『あぁチェギョンさん・・・こんなに包帯だらけになっちゃって・・・痛かったでしょう?』
『あ・・・動揺していたので痛いとか感じませんでした。大丈夫です。』
『さぁお食事にしましょう。』
母に促がされ食卓に着く・・・家族全員揃うなんて本当に久しぶりだ
しかも今日は出来たての彼女も同席だ
俺はこの機会に彼女を家族に紹介してしまう事に決めた。正式な恋人として・・・
『父さん母さん・・・それからおばあ様、俺はこのチェギョンさんとお付き合いすることになりました。
認めてくださいますよね?』
『ああもちろんだ。シンの決めた人だ。誰も何も言わない。』
『ありがとうございます。』
大まかな事件の話は前以ってしておいたから、まずはギョンから得た情報を話そうと俺は口を開いた
『≪来夢生花店≫に突っ込んだ犯人ですが、面が割れたそうです。
犯人は二人・・・恐らくすぐに捕まるでしょう。
ただ・・・その犯人の口から伯母さんの名前が出た時には、おばあ様・・・≪フラワーアレンジメント協会≫が
少し大変なことになりそうです。』
『おぉ・・・シン。近頃の警察は優秀だな。もうそんなところまで突き止めたのか?
そうだな・・・ファヨンが代表を務めている≪フラワーアレンジメント協会≫だ。
早速、私が理事たちを内密に緊急招集を掛けよう。』
『はい。そのようにお願いいたします。
あと父さん・・・≪来夢生花店≫の改修費用の件ですが・・・』
俺が提案しようとした時、隣に座っていたチェギョンさんが俺の言葉を遮った
『あ・・・シンさん!!それは保険で賄えるそうですから、どうかご心配なく・・・』
そう言ったチェギョンさんに向かって父が声を掛けた
『だが・・・店舗が改修できるまでの間、≪来夢生花店≫は営業が出来ないだろう?
その保証も考えないと・・・』
『あ・・・イ社長!!そんなお気遣いは要りません。
工事の間、向かいの病院の駐車場スペースで≪来人生花店≫の配達車での販売をする事になりました。
ですのでどうぞご心配なく。』
『なんとも君は逞しい人だね。ははは・・・』
父も彼女のその花をお客様に届ける意欲には驚いた様だ
『ところで・・・チェギョンさんや・・・折り入ってお願いがあるのだが・・・』
『はい。パク先生なんなりと仰ってください。』
『イ・スンレさんを連れて来ては貰えないかのぉ・・・』
『えっ?母をですか?』
祖母から飛び出した彼女の母親の名前・・・その名前を聞いて父は驚いた様に聞き返した
『イ・スンレさんって・・・君はもしかしてスンレさんの娘なのかい?』
『はいそうです。』
『ヒョン・・・お前が妹みたいに可愛がっておったスンレさんの娘じゃ。懐かしいだろう?』
『と・・・言う事は、スンレさんは≪来人生花店≫のオーナー夫人なのかい?』
『はいそうです。』
『なんと・・・そんな近いところにスンレさんがいたとは・・・』
父も相当驚いた様だが、話の内容が見えない母はその辺りどうも追求したいようだ
『お義母様・・・チェギョンさんのお母様とお知り合いなのですか?』
『そうだ。ミンさんが嫁いで来る前に私の生徒だった人だ。』
『まぁ~なんて縁があるのでしょう~♪』
『チェギョンさんや・・・スンレさんにお願いしたい事があるのだ。近々個々に連れて来てくれるかのぉ・・・』
『解りました。母にそう言っておきます。』
『頼んだよ。』
ひとまず自分の家族に彼女を恋人であると紹介できた。近々彼女のお母様がこの家を訪れるだろう
おばあ様は一体・・・何をなさるおつもりか、俺にはまだ想像もつかなかった
ひとまず私はシンさんに礼を言い車を降り、この店のスタッフのウナやユリンそして≪来人生花店≫から
派遣されてきたスタッフと共にその場で店の惨状を嘆いた
すると警察官の中の一人が私に声をかけて来る・・・驚いたことにその人はロングヘアーに皮ジャンスタイル
更には金縁のサングラスを掛けた女性刑事だった
『あなたがここの店主?』
『はい。店長のシン・チェギョンです。』
その女性刑事は私に近づくと、声を潜め耳打ちをした
『あなた何やってこんな酷い仕打ちを受けたの?これは完全に裏の組織のやり方よ。』
『何もしていません!』
『まさかぁ~そんな筈ないでしょ?』
頭に来た・・・ただでさえ店を壊されて怒り心頭なのに、捜査に来た刑事にこんな言い方をされるなんて!!
私は恐らく顔を真っ赤に染めて怒りを露わにしたのだろう
『清廉潔白な小市民にありもしない疑いを持たないでくださいっ!!』
なんて失礼な人だろう・・・私はせめてもの抵抗でその人を睨みつけた
傷だらけの私の睨みは猫だって怯むに違いない
するとその女性刑事はいきなり笑いだした
『ふふふふ・・・あははは~やだ!アンタアタシがわかんないなんて・・・』
サングラスを外したその顔を凝視し、私は呆気に取られてしまった
『あ・・・ガンヒョン?』
『ぶはははは~そうよぉ。』
『やだガンヒョン・・・刑事になっているなんて知らなかった。』
ガラの悪いサングラスを外すと、そこには高校の時の無二の親友ガンヒョンのクールな笑顔があった
『ホント久し振り。ってこんな再会の仕方をしたかったんじゃないのにね・・・』
『まったくよ・・・』
『アンタの店が大変なことになったって聞いて、先輩刑事に頼んでアタシをここの担当にして貰ったから、
これから事件がひと段落するまでアタシ・・・アンタの護衛よ。』
『ホント?嬉しい~~♪』
先程までの私達の間にあった張りつめた空気はどこに行ってしまったのだろう。
ガンヒョンと私は手を取り合って再会を喜んだ
『今・・・この場で採取したトラックの破損部品と、置き去りにされたトラックを照合しているわ。』
『犯人捕まるかなぁ・・・』
『きっと大丈夫よ。大切な店をこんな風に破壊されて、アンタだって犯人を捕まえないと納まらないでしょう?』
『絶対に納まらないっ!!』
心強い旧友が事件解決まで傍についていてくれる事となり、私は心から安堵できた
警察の捜査が終了し、店にはシートがかけられ翌日から改修工事に入ることとなった
恐らく年内に店を再開することはできないだろうけど、店舗に掛けていた保険でなんとか賄えそうだ
一日も早く店の再開を・・・大きく破壊された壁を眺め、私は≪来夢生花店≫のリニューアルオープンを想像し
新たな希望を胸に抱くことにした
その日は・・・楽しみにしていたパク先生のアレンジメントレッスンの日だ
だけど包帯だらけのこの手では、上手に花も扱えないだろう
シンさんが迎えに来てくれた時、私は今日のレッスンを休むと告げるつもりだった
ところが・・・
『チェギョンさん・・・家族が君に逢いたいと言っている。』
『でもシンさん・・・私こんな格好ですよ。』
『構わない。君がどんな仕打ちを受けたのか、うちの家族に見せてやって欲しい。』
そう言われ私は失礼に当たる格好であるにも拘わらず、シンさんの家を訪れることとなった
チェギョンさんを≪来夢生花店に送り届けた後、俺の携帯にギョンから連絡が入った
『シン~♪さっきの乗り捨てられていた大型トラックだけど、乗っていた人間の面が割れたよ。』
『あぁ?なぜ?目撃者がいたのか?』
『うん。絶対的な目撃証言があったのさ~。交差点の監視カメラって言うね・・・』
あぁそういえばあの場所からずっと先に走ると事故多発地帯があった事を俺は思い出す
『それで・・・人相でその人間の特定が出来るのか?』
『うん。警察のブラックリストに載っている中にちゃ~~んといたよ。しかも二人ね・・・』
『二人・・・』
『あのトラックの破損状況と≪来夢生花店≫に残されていた残留物・・・つまりトラックの残骸ね。
ばっちり一致したから言い逃れできないよ。』
『そうか!何としてもその二人を捕まえてくれ!!』
『ああ解ったよ。だけどシン・・・・もしその実行犯からソ・ファヨンの名前が飛び出したら
業界を揺るがす騒ぎになる。今のうちに根回ししておけよ。』
『あぁ・・・今夜早速家族に話すよ。』
恐らく俺の憶測は現実となるだろう。そうなるとおばあ様の立ちあげた≪フラワーアレンジメント協会≫も
現在代表を務めているファヨン伯母さんが逮捕となれば大変な騒ぎになる
その前におばあ様に根回しをして貰わないとならない・・・
その日は実に気持ちが落ち着かず、会社に戻っても仕事が手に付かない俺だった
ネット通販の売れ行きは順調・・・なんの問題もない
俺は早めに仕事を切り上げて営業していない≪来夢生花店≫に向かった
フラワーアレンジメントのレッスンは無理にしても、彼女がどんな状況に現在あるのか・・・
うちの家族にも知らせておくべきだ
灯りのついていない店舗の前で彼女は一人の女性と一緒に、寒空の下立っていた
『じゃあガンヒョン・・・また明日~♪』
『ええ解ったわチェギョン。ちゃんと家まで送って貰うのよ!』
誰だろう・・・随分ワイルドな女性だ。しかも彼女と相当親しい様子だ。友人だろうか・・・
チェギョンさんは車に乗り込むと、早速一緒にいた女性の事を教えてくれた
『シンさん!!すごい偶然なんですけど、刑事さんの中に高校時代の友人がいたんです~♪』
女性刑事だったのか。確かに強そうな雰囲気だな・・・
『そうか。それで彼女がずっとついていてくれたのか?』
『はいっ♪』
こんな状況であるにも拘わらず、彼女は嬉しそうに笑う
腕利きの女性刑事が常に彼女のそばに居てくれるなら、俺も安心して事件解決に動くことが出来るだろう
『明日も来てくれるのか?』
『ええ。事件解決までは守ってくれるそうです。』
『そうか良かった。』
彼女を乗せ俺は自宅に向かって車を走らせた
事件の事をいち早く耳に入れた母などは、恐らく彼女をねぎらう為の食事を用意しているだろう
敷地内に車を乗り入れ、駐車場に車が到着すると俺は彼女を助手席から降ろした
『シンさん・・・本当に失礼に当たりませんか?この格好・・・』
『あぁ、ありのままの今の君を家族も見るべきだ。』
彼女の肩を労わる様に抱きゆっくり玄関へと向かう。こんな仕草をしても咎められない関係になったことが嬉しい
『ただいま。』
『お帰りなさい!!』
玄関に駆けつける母・・・そして祖母・・・父までもがその場で立ち尽くす
『チェギョンさん・・・大変だったわね・・・』
母のすまなそうな顔つきに、彼女は笑顔を作って見せた
『あ・・・シンさんのお母様、見た目が酷いだけで大した怪我ではありません。
パク先生・・・来週はレッスンをしていただけると思いますのでよろしくお願いいたします。
あ・・・シンさんのお父様、はじめまして・・・あのっ・・・≪来夢生花店≫の店長でシン・チェギョンと申します。
こんな格好でお邪魔してすみません・・・』
初めて顔を合わす父に、チェギョンさんは相当動揺したようだ
『シンの父です。はじめまして。さぁ・・・上がってください。』
『はい。失礼いたします。』
リビングに通され彼女が困惑しながらも俺のコートを脱いだ瞬間、母は彼女に走り寄った
『あぁチェギョンさん・・・こんなに包帯だらけになっちゃって・・・痛かったでしょう?』
『あ・・・動揺していたので痛いとか感じませんでした。大丈夫です。』
『さぁお食事にしましょう。』
母に促がされ食卓に着く・・・家族全員揃うなんて本当に久しぶりだ
しかも今日は出来たての彼女も同席だ
俺はこの機会に彼女を家族に紹介してしまう事に決めた。正式な恋人として・・・
『父さん母さん・・・それからおばあ様、俺はこのチェギョンさんとお付き合いすることになりました。
認めてくださいますよね?』
『ああもちろんだ。シンの決めた人だ。誰も何も言わない。』
『ありがとうございます。』
大まかな事件の話は前以ってしておいたから、まずはギョンから得た情報を話そうと俺は口を開いた
『≪来夢生花店≫に突っ込んだ犯人ですが、面が割れたそうです。
犯人は二人・・・恐らくすぐに捕まるでしょう。
ただ・・・その犯人の口から伯母さんの名前が出た時には、おばあ様・・・≪フラワーアレンジメント協会≫が
少し大変なことになりそうです。』
『おぉ・・・シン。近頃の警察は優秀だな。もうそんなところまで突き止めたのか?
そうだな・・・ファヨンが代表を務めている≪フラワーアレンジメント協会≫だ。
早速、私が理事たちを内密に緊急招集を掛けよう。』
『はい。そのようにお願いいたします。
あと父さん・・・≪来夢生花店≫の改修費用の件ですが・・・』
俺が提案しようとした時、隣に座っていたチェギョンさんが俺の言葉を遮った
『あ・・・シンさん!!それは保険で賄えるそうですから、どうかご心配なく・・・』
そう言ったチェギョンさんに向かって父が声を掛けた
『だが・・・店舗が改修できるまでの間、≪来夢生花店≫は営業が出来ないだろう?
その保証も考えないと・・・』
『あ・・・イ社長!!そんなお気遣いは要りません。
工事の間、向かいの病院の駐車場スペースで≪来人生花店≫の配達車での販売をする事になりました。
ですのでどうぞご心配なく。』
『なんとも君は逞しい人だね。ははは・・・』
父も彼女のその花をお客様に届ける意欲には驚いた様だ
『ところで・・・チェギョンさんや・・・折り入ってお願いがあるのだが・・・』
『はい。パク先生なんなりと仰ってください。』
『イ・スンレさんを連れて来ては貰えないかのぉ・・・』
『えっ?母をですか?』
祖母から飛び出した彼女の母親の名前・・・その名前を聞いて父は驚いた様に聞き返した
『イ・スンレさんって・・・君はもしかしてスンレさんの娘なのかい?』
『はいそうです。』
『ヒョン・・・お前が妹みたいに可愛がっておったスンレさんの娘じゃ。懐かしいだろう?』
『と・・・言う事は、スンレさんは≪来人生花店≫のオーナー夫人なのかい?』
『はいそうです。』
『なんと・・・そんな近いところにスンレさんがいたとは・・・』
父も相当驚いた様だが、話の内容が見えない母はその辺りどうも追求したいようだ
『お義母様・・・チェギョンさんのお母様とお知り合いなのですか?』
『そうだ。ミンさんが嫁いで来る前に私の生徒だった人だ。』
『まぁ~なんて縁があるのでしょう~♪』
『チェギョンさんや・・・スンレさんにお願いしたい事があるのだ。近々個々に連れて来てくれるかのぉ・・・』
『解りました。母にそう言っておきます。』
『頼んだよ。』
ひとまず自分の家族に彼女を恋人であると紹介できた。近々彼女のお母様がこの家を訪れるだろう
おばあ様は一体・・・何をなさるおつもりか、俺にはまだ想像もつかなかった
(薔薇の画像は薔薇の奥様こと『花が好き』のkakoさんからお借りしております。
お持ち帰りはご遠慮ください。)
なかなかLOVE度上がりませんが
まぁこれからさ~♪
(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
鍵コメさん・・・ガンヒョンは
こんな立ち位置でいかがですか?
うひゃひゃ~~❤
お持ち帰りはご遠慮ください。)
なかなかLOVE度上がりませんが
まぁこれからさ~♪
(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
鍵コメさん・・・ガンヒョンは
こんな立ち位置でいかがですか?
うひゃひゃ~~❤