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Channel: ~星の欠片~
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晩夏の熱風 33

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翌朝・・・チャン航空済州島リゾートホテルスィートルームのドアベルが鳴らされた

とはいっても世間一般でいうところの朝の時間帯ではない・・・新婚を配慮したギョンの心配りで

幾分遅い時間帯である

その音に驚いて飛び起きたチェギョンは、一糸纏わぬ姿で隣に眠るシンを揺さぶり起こした

『オッパ・・・大変です。誰か来ました。どうしましょう~~!』
『ん~~っ・・・あぁ?誰か来た?』
『はいぃ~~!早く着替えなくちゃ・・・』

チェギョンは相当慌てふためいている

ベッドサイドのテ-ブルに置かれた時計をシンは確認し、口角を上げチェギョンに笑いかけた

『くっ・・・恐らくモーニングサービスだろう。俺が出るから心配するな。』

シンは素肌にバスローブを纏うと寝室を出て入り口のドアに向かっていった



『チェギョン出ておいで。朝食にしよう。』

チェギョンもバスローブを纏い、おずおずと寝室から出て行った

『全くギョンは何を考えているんだ。朝からこんなに食べられるかっ!!』

シンが呆れるのも無理はない。シンが運んできたワゴンには、朝食とはとても思えないほどの料理が

所狭しと並んでいた

『美味しそう・・・。オッパ、朝ごはんにしましょう~~♪』
『そうだな。』

部屋にホテルの従業員を入れなかったため、自分たちでワゴンからテーブルに食器を移動させる二人

二人は並んで席につき朝食を摂り始める

『チェギョン・・・このオムレツ美味しい。ほら・・・』

シンから運ばれたオムレツを頬張りチェギョンは目を丸くした

『ん~~~♪本当です~。すごく美味しいっ♪オッパ・・・このフレッシュサラダもドレッシングが
最高においしいですよ~♪どうぞ❤』

シンもチェギョンから運ばれたサラダを食べ目を細めた

『本当だ。すごく美味しいな。』

そういってチェギョンに微笑みかけると、チェギョンは顔を真っ赤に染めて目を逸らした

『おいおい・・・今更照れなくてもいいだろう?』
『はい~確かにそうでした。あ・・・オッパ、食事が済んだら観光に行きましょう♪』
『あぁ?俺は部屋でゆっくりしていてもいいんだが?』
『えっ?だっ・・・///ダメ///です。折角一緒に歩いても人目を気にしなくてよくなったんですから
外に出なくっちゃ~♪』
『そうなのか?お前がそういうならそうしよう。』

いくら結婚したとはいえチェギョンは身体を重ねる事より一緒に出歩けることの方が楽しいらしく

二年半辛抱してきたシンにとっては、イ家に戻れば新婚とはいえすぐ隣に母屋があるのだ

家族や使用人たちの邪魔がいつ入るかわからないため、新婚旅行で目一杯チェギョンと抱き合いたいのが

正直な気持ちだった

結婚生活における二人の最重要事項は・・・やはり違うようだ

だが大人のシンは高校を卒業したばかりのチェギョンに合わせることにした

もちろんそれは挙式をするまでの間大事に育んできた愛情ゆえだ

自分の欲望よりもチェギョンの望むことを優先したい

まぁそれは・・・一日に一度夜は必ずやって来るという前提あっての事だが・・・



それから二人は丸一日・・・済州島の観光地を回り行く先々で親しい人たちへの土産を購入した

歩く時には必ず腕を組み手を繋ぎ・・・そして人目のない場所でキスをするのを忘れなかった

今までしたくてもできなかったことを、存分にした三日間といえよう


短くも濃密なハネムーンを終える前に、チェギョンが最後に行きたいといった場所は

ホテルに隣接するチャン航空所有のミカン畑でのミカン狩りだった

『オッパぁ~新鮮なミカンをお義母様にいっぱい持って帰りましょう~♪』
『そんなことを言って、本当はお前が食べたいんだろう?』
『だって~~もうミカンの季節も終わりなんです。それにこのミカンすごく甘いでしょう?
きっとお義母様喜びますよぉ~~♪』
『っつ・・・仕方がないな。』

二人は搭乗時間のギリギリまでミカン狩りを楽しみ、持ち帰り用の一番大きなかごにミカンを山積みにし

チェット機に乗り込んだ

もちろんシンとチェギョンに用意された席は、足元も十分にスペースがあったのだが

それでもチェギョンはそのジェットに乗っている間中、ミカンが転がり落ちない様番をするのに必死だったそうだ





『お義母様ただいま戻りました~♪』
『ただいま。』

二人がイ家の母屋に入って行くとミンは満面の笑みで玄関に駆け付けた

『おかえりなさい~~♪楽しかった?あらまっ!どうしたの~そのおミカン~♪』
『宿泊したホテルのお隣にミカン農園があったんです~~♪ミカン狩りしてきちゃいました~❤
お義母様・・・どうぞ♪』
『まぁ~美味しそうだこと♪さぁさぁ~中に入ってお土産話を聞かせて頂戴~♪』

どこか含みのあるミンの口ぶりに、内心ギョッとしながらもシンはチェギョンを伴いリビングに入って行った

お茶を飲みながら済州島の話をする三人・・・

『それで・・・チェギョンちゃん楽しかった?』
『はい~♪すごく楽しかったです。見るものみんな綺麗だしホテルも立派で至れり尽くせりでした。』
『そう~♪それで・・・シン?大丈夫だったの?』
『あぁっ?なっ・・・なにが・・・』
『何がってほら・・・』
『母さん!父さんが帰って来る頃じゃないのか?そろそろ迎えた方がいいんじゃないのか?』
『あら・・・確かにそうだわ。チェギョンちゃん・・・お夕飯にするから一旦着替えてきてね~~♪
あ・・・そうだわ。明日ギョン君とガンヒョンさんの挙式でしょ?チェギョンちゃんのスーツができてますからね。
お部屋にかけておいたわ~~♪』
『えっ?お義母様ありがとうございます。』
『新妻が初めて公式の場に出るんですもの・・・綺麗にしていかなくちゃね~~♪』

二人は母屋から出ると一旦小さな家に戻り、荷物を片付け着替えを済ませた

そしてリビングに掛けられているチェギョンの真新しいスーツを見て、あまりの豪華さに溜息を吐いた

『オッパ~すごい綺麗なスーツ。高そうですよ。どうしましょう~~!!』
『構わないだろう。イ家の嫁としての箔を見せつけたいだけだ。母さんは・・・』
『明日はギョンさんとガンヒョン先生の結婚式ですね~。ガンヒョン先生綺麗だろうな~♪』
『お前には負けるだろうけどな。くくっ・・・』

無事イ家に戻った二人・・・これから新婚生活が始まるのだが、いきなり夫婦で出席の結婚式を控えている

ミンからの追及はなんとか免れたシンだが・・・翌日の結婚式には何も知らない教師たちも大勢やって来る

もちろん一時期教師として働いていたイ・シン・・・そして卒業したばかりのシンチェギョン夫妻を見て

どう反応することだろう

まぁそんことはお構いなしに新婚熱々カップルは、明日結婚式に参列しようとしまいと関係なく若妻を自分の色に

染めていくことだろう

ギョンとガンヒョンの結婚式がとても楽しみである





イメージ 1

ミン様・・・色々聞きたかったのに
シン君に遮られ(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!

さて来週は二人の結婚をじっと待っていた
ギョン君とガンヒョンの結婚式です。
意外な人物がやって来るかも~❤
お楽しみに★

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