イ家に向かって走るシンの車・・・チェギョンは今日の事件について問い掛けた
ホン先生は非常に言い難そうに言葉を濁したが、シンならきっと真実を教えてくれるに違いない・・・
そう思ったチェギョンは運転席のシンの横顔を覗き込んだ
『イ・シン先生?質問があるんですけど・・・』
『なんだ?』
『私の英語のテスト・・・一体誰が書き直したんです?』
『あぁ?・・・それは・・・』
シンも非常に言い難そうな表情になる
『ホン先生は教えて下さらなかったので・・・』
『チェギョン・・・いいか?これから話す事に腹を立てるなよ。』
『えっ?私がキィーーーってなっちゃう話なんですか?あ・・・まぁテストの答案用紙を書き直されたら
私じゃなくても怒ると思いますけど?・・・はっ!わかりました。できるだけ我慢します~~。
だから教えてください。』
シンは意を決して口を開いた
『ミン・ヒョリンだ。』
チェギョンは大きく目を見開きついでのように大きく口を開けた
『え~~~っ!あの盛りブラお化・・・はっ!!』
『もり・・・ぶら・・・?』
『あ~こっちの話です。ミン・ヒョリン先生なんてことしてくれるのよ~~~!!』
『だから怒るなと言っただろう?』
『は・・・はいぃ・・・』
『腹の立つ話はまだあるんだ。』
『えっ?まだあるんですか?はぁ・・・静かに聞きます。』
『もちろんその件は校長先生に報告した。ミン・ヒョリンは校長先生に解雇を申し渡されたんだ。
ところが・・・』
『ところ・・・が?』
『校長先生の元に理事長とミン・ヒョリンが謝罪に訪れ、
≪ハン先生が復帰するまではこの学校に置いてください≫・・・と土下座して泣きついたそうだ。』
『えっ?あの・・・イ・シン先生、そうまでして我が校に残りたい理由って、ひょっとして?』
『あぁ。恐らくそうだろうな。』
『つまりイ・シン先生が学校にいる間は、何が何でも辞めたくないと?』
『あぁそうだ。ほら・・・俺はこの通りルックスもよければ人柄もいいからな。』
『きっ!自分で言わないでください~~!!』
『くっ。馬鹿・・・冗談だ。まぁ恐らくミン・ヒョリンは、イ財閥後継者の俺を逃す気はないってことだな。』
『えっ?ちょっと待ってください。誰がイ財閥の後継者なんです?』
『俺だが?』
『ひぇ~~~知らなかった。全然知らなかった~~!両親もそんなこと一言も教えてくれなかったし・・・』
『お前のご両親にしてみたら、相手が誰だろうと嫁になど出したくないだろうな。』
『じゃあイ・シン先生、ミン・ヒョリン先生は玉の輿狙いで先生に固執するんですか?』
『あぁ。あいつの知っている男の中で、恐らく俺が一番条件がいいからだろう。』
『っつ・・・なんて奴。』
『校長先生も相当困惑してらした。本来であれば即解雇に相当する事をしでかしてくれたのだから。
だが、もうこれで今までミン・ヒョリンをちやほやしてきた先生方の目も覚めたことだろう。
大事な仕事をミン・ヒョリンに振ることもしないだろうし教科担任も外された。
いわば学校にいる間、針の筵に座ったようなものだ。
だからチェギョン、今度のことは到底許せることじゃないだろうが、もうお前に直接的な害を及ぼすことはない。
暫くの間我慢してくれ。』
『わかりました。すごく腹が立つけど我慢します。
ところでイ・シン先生?私の数学のテストの結果は?』
『あぁ?っつ・・・明日返すからそれまで待ちなさい。公私混同はしない。』
『ちぇっ・・・』
実際数学の点数がチェギョンの学年順位を大きく左右するといっても過言ではない
翌日数学の時間、チェギョンはシンが答案用紙を生徒に返すのを心臓が跳ね上がらんばかりの心情で
じっと待っていた
『シン・チェギョン』
『は・・・はいっ!!』
『よく頑張ったな。』
シンから手渡された答案用紙を持って自分の席に戻ると、チェギョンは恐る恐るそれを開いてみる
『う・・・うぎゃ~~~~っ!!あ~~やらかした~~~!!』
答案用紙を開いたまま机に突っ伏したチェギョンを、前後左右の生徒は覗き込んだ
『えっ?チェギョンが95点だって。すっご~~い!!』
『本当だ~いつも数学だけは赤点ギリギリなのにね~~!!』
周囲の称賛などチェギョンの耳には入らない
そのやらかした箇所が、自分の将来を決定してしまうかもしれないのだ
(盛りブラお化けは確実にイ・シン先生を狙っているし、今・・・先生と結婚できないと
先の事はどうなるかわかんない~~!!どうしよう~~~!!
あ・・・そうだ。いつも学年トップの秀才君はどうだったんだろう。偵察に行ってみようっと・・・)
次の休み時間、チェギョンは隣のクラスのユン・ピルジュの様子を見に行った
もちろん一度として話をしたことのない男子に、チェギョンが話し掛けられる筈もなく・・・
余裕さえ漂わせ小説を読んでいるユン・ピルジュに向かって
(頼むから~~二問は落としてくれ~~~!!)と心の中で手を合わせ、祈りのような呪いを呟くチェギョンだった
その日の昼休み、クラスの女子が大騒ぎしながら教室に入って来る
『ねえねえ~テストの順位が貼り出されたよ~~!!』
チェギョンは思い切り椅子から立ち上がり、いつもテスト順位が貼りだされる中庭に向かって駆け出した
いつもはそんな事に興味を示さないチェギョンが、強い反応を示したことにクラスメイトは驚きを隠せなかった
『チェギョン~見に行くの?珍しい・・・』
既にチェギョンの姿は教室から消えていた
長く貼り出された順位表の前でチェギョンは俯いて覚悟を決めた
(数学以外は満点だった。だから…きっと大丈夫・・・な筈。
お願い~~神様~仏様~お釈迦様~弁天様~~!!)
思いつく限りの願を掛けてみる。まぁどう足掻いたところで、今更結果は既に出ているのだが・・・
大丈夫と思いながらもチェギョンの視線はまず5位から上がっていった
(5位・・・私じゃない。4位は?・・・あぁ~~よかった♪
3位・・・おぉ?あのいつも学年トップの彼だ。えっ・・・まさかと思うけど、
私以外にも目の前に結婚がぶら下がっている人がいるんじゃ?)
そんな奴がいる筈はないと思いながら恐る恐る2位に視線を向けた
(2位・・・私じゃない。はっ!!でももしかして5位以下だったりして・・・ひぃ~~~っ!!)
5位以下を見てみようかとも思ったが、それよりも1位を見た方が早いことに気が付く
1位・・・つまり学年トップになっていなければ、結婚は高校卒業後までお預けとなるのだ
(どうかお願いします。学年トップ・・・どうかお願いします~~!!)
ぎゅっと目を閉じ両手を組んで祈った後、チェギョンはそっと目を開けた
1位の部分には・・・≪シン・チェギョン≫と自分の名前が記されていた
『あ・・・やった。ヤッターーーーー!!学年トップ獲ったぞぉ~~~~♪』
チェギョンのその喜びの雄叫びは職員室にまで届いていた
シンは心から安堵し、胸の中でチェギョンに話しかけた
(よかったなチェギョン。お前の努力の賜物だ。さて・・・色々と忙しくなりそうだ。)
シンにしてみれば高校生のチェギョンと結婚しながら≪高校卒業時までは清い関係を保つ≫などという
とんでもなく忍耐力の要る日々になるのである
それを思うと少々自分に、自信がなくなるシンだった
チェギョンが学年トップを獲ったという知らせを受け、その夜早速イ家では両家の話し合いが持たれた
さて・・・今後どのような展開を迎えるのだろうか
えっと~本来だったら、もちろんヒョリンは解雇よね。
でも~この先の展開の為
管理人の都合で学校に残しました。
ごめんよ(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
あ!!昨日の涙の雫にコメントくださった皆様
誠にありがとうございます❤
ありがたくコメント読ませていただきました~★
そっちも頑張って仕上げたいと思います❤
でも~この先の展開の為
管理人の都合で学校に残しました。
ごめんよ(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
あ!!昨日の涙の雫にコメントくださった皆様
誠にありがとうございます❤
ありがたくコメント読ませていただきました~★
そっちも頑張って仕上げたいと思います❤