シン家を後にしたミンとシン・・・シンは運転する母ミンに、チェギョンの部屋で起こった出来事を愚痴った
すると、ミンは目尻を吊り上げ憤慨した表情で呟く
『あの娘・・・一体何様のつもりなの?あの家の居候はヒョリンの方なのに・・・
少しはチェギョンさんから謙虚さを学ぶべきだわっ!!』
『まったくだ・・・』
ミンはヒョリンの失礼極まりない行為を(今夜スンレさんに電話して言ってやるわっ!)と
心の中で息巻くのだった
その日・・・スンレから連絡を受けたナムギルは、いつもより随分早い時間に家に帰りついた
『チェギョン・・・』
玄関を入るなりチェギョンの姿を探すナムギル。そんなナムギルに走り寄り抱きついたのはヒョリンだった
『パパ~お帰りなさい♪』
『あぁ。ただいまヒョリン。』
そしてヒョリンの後ろに恥ずかしそうに立っているチェギョンを見つけ、ナムギルは満面の笑みを浮かべた
『チェギョン・・・良く戻ってきたね。』
『お父さん・・・お帰りなさい♪』
『あぁ・・・ただいま。さぁ。食事の時間にはまだ早い。お茶でも飲もう。』
『そうねパパ。』『はい。』
チェギョンとヒョリンを従えてリビングに入っていったナムギル
ヒョリンは早速とばかりにナムギルの横に座り、チェギョンも当然反対側に座ってくれるものと
思っていたナムギル
ところがいつまで経ってもチェギョンはそこに座ろうとしない
ナムギルは不思議に思いリビングの中を見渡してみたがチェギョンの姿は無い
(チェギョンは一体どこに行ったんだ?)
ナムギルはヒョリンの話を上の空で聞きながら、リビングのあちこちに視線を彷徨わせた
すると・・・
『お待たせしました♪』
トレーに四人分のお茶と菓子を載せチェギョンが運んで来たのである
その後ろからはスンレが微笑みながら歩いて来る
『お父さんどうぞ。お母さんも早く座ってください。ヒョリンもどうぞ。』
其々の前にお茶と菓子を置き、チェギョンはスンレの横にちょこんと腰を下ろした
娘として初めてお茶を煎れてあげられることが嬉しくて仕方がないのだ
だが・・・そんなチェギョンの振舞いは、ヒョリンの気分を害したようだ
『チェギョン・・・お茶なんかメイドに運ばせなさい。あなたこの家のメイドをしに来たの?』
一瞬にして凍りつくその場の空気・・・その空気を溶かしたのはナムギルの言葉だった
『あ~~美味しい。帰ってきて一番にこんな美味しいお茶が飲めるなんて幸せだ。なぁ?スンレ・・・
お前も飲んでみなさい。』
スンレも茶碗に口を付けチェギョンの煎れてくれたお茶を味わって飲む
『あら・・・本当に美味しい。』
満足げなチェギョン。自分の煎れたお茶を喜ばれたのは初めてである
少し照れくさいような笑顔をチェギョンが浮かべたその時・・・向かいに座ったヒョリンが再び場の空気を凍らせた
『ふんっ!メイドの煎れたお茶と同じじゃない。』
必死に家族の時間を取り戻そうとしている三人が、ヒョリンにはやはり面白くないようだった
その日の夕食の時間・・・ヒョリンはナムギルと向かい合い、チェギョンはスンレと向かい合って食事をしていた
『チェギョン・・・我が家の料理は口に合うかい?』
ナムギルがそう問い掛けるとチェギョンはにっこりと微笑んだ
『はい!とっても美味しいです~♪いくらでも食べられそう~くすくす・・・』
『そう。よかったわ。』
スンレもチェギョンの返事を聞き安堵したようだ
ナムギルは再びチェギョンに問い掛けた
『チェギョン・・・部屋の中を見て何か足りないものはあるかい?欲しいものがあったら何でも言いなさい。』
チェギョンは首を傾げて考え・・・それから恐る恐る初めてのおねだりをしてみる
『あの・・・部屋の中の物じゃなくてもいいですか?』
『あ?あぁ構わない。何が欲しいんだい?』
『あの・・・自転車を買っていただけますか?』
『自転車?サイクリングでもするのかい?』
『いいえ~前に住んでいたアパートは学校から近かったんですが、ここはちょっと歩いて行くには遠くて・・・。
自転車があったら通学が便利だなって思って♪』
なんの思惑も無く素直な気持ちを言ったチェギョンだった
ところが、チェギョンの言ったその言葉に、ヒョリンは相当憤慨したようだ
『バッカじゃないの?あなたこの家から学校まで何キロあると思っているの?
それは・・・車で送って貰っている私へのあてつけかしら?』
『えっ?車で・・・登校している?』
『当り前でしょう?シン家の娘が自転車で登校だなんて、恥ずかしくて世間に顔向けができないわ!
パパやママの体面も少しは考えたらどうなの!!』
チェギョンは困り果ててしまった。自分の常識の中に車で学校まで送迎して貰うなんてあり得ないことだったのだ
『・・・すみません・・・』
今まで暮らしてきた世界と常識が違う
いや・・・それはチェギョンの持っている常識の方が正しいのだが、ヒョリンは自分の常識を
チェギョンに押し付けようとしていた
落ち込んでしまった様子のチェギョンがナムギルは可哀想になり、微笑んで提案してみる
『チェギョン・・・自転車が欲しいのなら買ってあげよう。だが登校は車で行った方が私達も安心だ。
そうしてくれるかい?』
『はい。』
『じゃあ早速明日、自転車を手配しよう。』
『ありがとうございます♪』
ナムギルの気遣いに救われた気分のチェギョンは、再び料理に手を付け始めた
『チェギョン・・・足りなかったらお替わりするんだよ。』
『あ・・・足りないなんてことはありませんが、この野菜スープが凄く美味しくて・・・
もしまだ残っていたらお替わりしてもいいですか?』
メイドは早速チェギョンに野菜スープを新しい皿に入れ運ぶ
『ありがとうございます♪』
『チェギョンお嬢様・・・こちらは奥様がお作りになったんですよ。』
『えっ?お母さんが?・・・』
出された料理の中で一番美味しいと感じたのは、紛れもなく母スンレの味だった
それが嬉しくて堪らないチェギョン
そしてそれはスンレも同様であった
『そんなに美味しいの?』
思わずスンレは問い掛けた。
『はい♪すごく・・・美味しいです。』
満面の笑みを浮かべながらもチェギョンの目にはうっすら涙が浮かぶ
スンレも目尻に溢れそうになる涙を拭いながら、それを誤魔化すかのように料理を食べることに集中した
『ご馳走様!!』
そんな様子を見ているのが我慢ならなくなったヒョリンは、徐に席を立つと自分の部屋に戻ってしまった
残された料理を見つめチェギョンは呟いた
『ヒョリン・・・こんなにご飯残して・・・もしかして私が一緒だと嫌なのかも・・・』
心配症のチェギョンにスンレは教えてあげた
『チェギョン・・・気にしないのよ。ヒョリンは元々食が細い子なの。
それにバレエをやっているからウェイトコントロールしているのよ。
あなたはヒョリンの事を気にせずに、好きなだけ・・・沢山食べて頂戴。』
『そうなんですか?それなら良かった。』
食事が済んだ後、自らキッチンに食器を運び食器洗いを手伝うと言ってきかないチェギョンに
メイド達は困惑しながらも、シン家に訪れた本当の娘が≪よく気の回る優しい子≫という第一印象を
持ったようだ
もちろんその印象は今後も変わることがない
チェギョンがシン家に来て初めての夜がやって来る
シン夫妻は夫婦の寝室で娘が帰って来た喜びの祝杯をあげていた
『漸くチェギョンが戻ってこられた。』
『でもあなた・・・あの二人性格が合わなすぎますわ。ヒョリンは我儘なところが可愛いと思っていましたが
チェギョンが一緒に居るとヒョリンの我儘や高慢さが鼻について仕方がないんです。
母失格ですね。』
『そんなことはない。私もお前と同じ様に思っていた。』
『先程イ家のミンさんから電話が来たんですけど、どうやらヒョリンはチェギョンに自分の着ない洋服を
押しつけようとしたらしいんです。』
『なんという恥知らずな事を・・・施しのつもりなのか?』
『私・・・明日はチェギョンを連れてお買い物に行って来ようかと思っています。
ヒョリンはバレエスクールですしね。』
『それがいい。チェギョンはきっと今まで欲しい物も買えなかった筈だ。
お前がちゃんと気を配ってあげなさい。』
『そうしますわ。あなた・・・』
翌日ヒョリンがバレエスクールに出掛けた後、スンレはチェギョンを買い物に連れ出した
そこにはもちろんミンとシンも合流したのであった
すると、ミンは目尻を吊り上げ憤慨した表情で呟く
『あの娘・・・一体何様のつもりなの?あの家の居候はヒョリンの方なのに・・・
少しはチェギョンさんから謙虚さを学ぶべきだわっ!!』
『まったくだ・・・』
ミンはヒョリンの失礼極まりない行為を(今夜スンレさんに電話して言ってやるわっ!)と
心の中で息巻くのだった
その日・・・スンレから連絡を受けたナムギルは、いつもより随分早い時間に家に帰りついた
『チェギョン・・・』
玄関を入るなりチェギョンの姿を探すナムギル。そんなナムギルに走り寄り抱きついたのはヒョリンだった
『パパ~お帰りなさい♪』
『あぁ。ただいまヒョリン。』
そしてヒョリンの後ろに恥ずかしそうに立っているチェギョンを見つけ、ナムギルは満面の笑みを浮かべた
『チェギョン・・・良く戻ってきたね。』
『お父さん・・・お帰りなさい♪』
『あぁ・・・ただいま。さぁ。食事の時間にはまだ早い。お茶でも飲もう。』
『そうねパパ。』『はい。』
チェギョンとヒョリンを従えてリビングに入っていったナムギル
ヒョリンは早速とばかりにナムギルの横に座り、チェギョンも当然反対側に座ってくれるものと
思っていたナムギル
ところがいつまで経ってもチェギョンはそこに座ろうとしない
ナムギルは不思議に思いリビングの中を見渡してみたがチェギョンの姿は無い
(チェギョンは一体どこに行ったんだ?)
ナムギルはヒョリンの話を上の空で聞きながら、リビングのあちこちに視線を彷徨わせた
すると・・・
『お待たせしました♪』
トレーに四人分のお茶と菓子を載せチェギョンが運んで来たのである
その後ろからはスンレが微笑みながら歩いて来る
『お父さんどうぞ。お母さんも早く座ってください。ヒョリンもどうぞ。』
其々の前にお茶と菓子を置き、チェギョンはスンレの横にちょこんと腰を下ろした
娘として初めてお茶を煎れてあげられることが嬉しくて仕方がないのだ
だが・・・そんなチェギョンの振舞いは、ヒョリンの気分を害したようだ
『チェギョン・・・お茶なんかメイドに運ばせなさい。あなたこの家のメイドをしに来たの?』
一瞬にして凍りつくその場の空気・・・その空気を溶かしたのはナムギルの言葉だった
『あ~~美味しい。帰ってきて一番にこんな美味しいお茶が飲めるなんて幸せだ。なぁ?スンレ・・・
お前も飲んでみなさい。』
スンレも茶碗に口を付けチェギョンの煎れてくれたお茶を味わって飲む
『あら・・・本当に美味しい。』
満足げなチェギョン。自分の煎れたお茶を喜ばれたのは初めてである
少し照れくさいような笑顔をチェギョンが浮かべたその時・・・向かいに座ったヒョリンが再び場の空気を凍らせた
『ふんっ!メイドの煎れたお茶と同じじゃない。』
必死に家族の時間を取り戻そうとしている三人が、ヒョリンにはやはり面白くないようだった
その日の夕食の時間・・・ヒョリンはナムギルと向かい合い、チェギョンはスンレと向かい合って食事をしていた
『チェギョン・・・我が家の料理は口に合うかい?』
ナムギルがそう問い掛けるとチェギョンはにっこりと微笑んだ
『はい!とっても美味しいです~♪いくらでも食べられそう~くすくす・・・』
『そう。よかったわ。』
スンレもチェギョンの返事を聞き安堵したようだ
ナムギルは再びチェギョンに問い掛けた
『チェギョン・・・部屋の中を見て何か足りないものはあるかい?欲しいものがあったら何でも言いなさい。』
チェギョンは首を傾げて考え・・・それから恐る恐る初めてのおねだりをしてみる
『あの・・・部屋の中の物じゃなくてもいいですか?』
『あ?あぁ構わない。何が欲しいんだい?』
『あの・・・自転車を買っていただけますか?』
『自転車?サイクリングでもするのかい?』
『いいえ~前に住んでいたアパートは学校から近かったんですが、ここはちょっと歩いて行くには遠くて・・・。
自転車があったら通学が便利だなって思って♪』
なんの思惑も無く素直な気持ちを言ったチェギョンだった
ところが、チェギョンの言ったその言葉に、ヒョリンは相当憤慨したようだ
『バッカじゃないの?あなたこの家から学校まで何キロあると思っているの?
それは・・・車で送って貰っている私へのあてつけかしら?』
『えっ?車で・・・登校している?』
『当り前でしょう?シン家の娘が自転車で登校だなんて、恥ずかしくて世間に顔向けができないわ!
パパやママの体面も少しは考えたらどうなの!!』
チェギョンは困り果ててしまった。自分の常識の中に車で学校まで送迎して貰うなんてあり得ないことだったのだ
『・・・すみません・・・』
今まで暮らしてきた世界と常識が違う
いや・・・それはチェギョンの持っている常識の方が正しいのだが、ヒョリンは自分の常識を
チェギョンに押し付けようとしていた
落ち込んでしまった様子のチェギョンがナムギルは可哀想になり、微笑んで提案してみる
『チェギョン・・・自転車が欲しいのなら買ってあげよう。だが登校は車で行った方が私達も安心だ。
そうしてくれるかい?』
『はい。』
『じゃあ早速明日、自転車を手配しよう。』
『ありがとうございます♪』
ナムギルの気遣いに救われた気分のチェギョンは、再び料理に手を付け始めた
『チェギョン・・・足りなかったらお替わりするんだよ。』
『あ・・・足りないなんてことはありませんが、この野菜スープが凄く美味しくて・・・
もしまだ残っていたらお替わりしてもいいですか?』
メイドは早速チェギョンに野菜スープを新しい皿に入れ運ぶ
『ありがとうございます♪』
『チェギョンお嬢様・・・こちらは奥様がお作りになったんですよ。』
『えっ?お母さんが?・・・』
出された料理の中で一番美味しいと感じたのは、紛れもなく母スンレの味だった
それが嬉しくて堪らないチェギョン
そしてそれはスンレも同様であった
『そんなに美味しいの?』
思わずスンレは問い掛けた。
『はい♪すごく・・・美味しいです。』
満面の笑みを浮かべながらもチェギョンの目にはうっすら涙が浮かぶ
スンレも目尻に溢れそうになる涙を拭いながら、それを誤魔化すかのように料理を食べることに集中した
『ご馳走様!!』
そんな様子を見ているのが我慢ならなくなったヒョリンは、徐に席を立つと自分の部屋に戻ってしまった
残された料理を見つめチェギョンは呟いた
『ヒョリン・・・こんなにご飯残して・・・もしかして私が一緒だと嫌なのかも・・・』
心配症のチェギョンにスンレは教えてあげた
『チェギョン・・・気にしないのよ。ヒョリンは元々食が細い子なの。
それにバレエをやっているからウェイトコントロールしているのよ。
あなたはヒョリンの事を気にせずに、好きなだけ・・・沢山食べて頂戴。』
『そうなんですか?それなら良かった。』
食事が済んだ後、自らキッチンに食器を運び食器洗いを手伝うと言ってきかないチェギョンに
メイド達は困惑しながらも、シン家に訪れた本当の娘が≪よく気の回る優しい子≫という第一印象を
持ったようだ
もちろんその印象は今後も変わることがない
チェギョンがシン家に来て初めての夜がやって来る
シン夫妻は夫婦の寝室で娘が帰って来た喜びの祝杯をあげていた
『漸くチェギョンが戻ってこられた。』
『でもあなた・・・あの二人性格が合わなすぎますわ。ヒョリンは我儘なところが可愛いと思っていましたが
チェギョンが一緒に居るとヒョリンの我儘や高慢さが鼻について仕方がないんです。
母失格ですね。』
『そんなことはない。私もお前と同じ様に思っていた。』
『先程イ家のミンさんから電話が来たんですけど、どうやらヒョリンはチェギョンに自分の着ない洋服を
押しつけようとしたらしいんです。』
『なんという恥知らずな事を・・・施しのつもりなのか?』
『私・・・明日はチェギョンを連れてお買い物に行って来ようかと思っています。
ヒョリンはバレエスクールですしね。』
『それがいい。チェギョンはきっと今まで欲しい物も買えなかった筈だ。
お前がちゃんと気を配ってあげなさい。』
『そうしますわ。あなた・・・』
翌日ヒョリンがバレエスクールに出掛けた後、スンレはチェギョンを買い物に連れ出した
そこにはもちろんミンとシンも合流したのであった
いや~~ん・・・今日はシン君のセリフ『まったくだ・・・』だけ
(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
すまんのぉ・・・
今日は多肉とマジカルちゃんの大移動をしていて
アタクシ相当なお疲れマンボウです。
コメントのお返事は明日の午後にさせてくださいね~~❤
よろしく❤
(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
すまんのぉ・・・
今日は多肉とマジカルちゃんの大移動をしていて
アタクシ相当なお疲れマンボウです。
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