『お母さまがドレス着たら、きっときれいだろうな~~♪』
まるで夢見るような瞳でチェギョンを見つめるギョム
そんな目で母を見るな。チェギョンは・・・俺の妻でお前の母だ!
何れ≪お母様と婚姻する~♪≫なんてふざけた事を云うようになるんじゃないのか?そんな事を思い
胸に危機感を募らせて居たところ、新婦のチョン・ユミとイ・ガンヒョンは何かコソコソと話し合い、
互いの夫に耳打ちをするとレストラン内から出て行ってしまった
一体どこに行くというのだ・・・
チェギョンやギョムはチョン夫妻と談笑しながら美味しい料理に舌鼓を打っている
どこに行っても順応性のある妻だ
折角ハワイにまでやってきたのに・・・ユミとガンヒョンはチェギョンを放って一体どこに行ってしまったんだ?
少し憤った気持ちになった時に、ギョンがそっと俺に近づいて来る
『シン~~これ見てくれよ。ガンヒョンからメールでどっちが好みかって!!』
どっちが好み?俺はギョンのスマホの画面を凝視する
そこには二枚の純白のドレスが写っていた
あぁ?これは一体・・・どういうことだ?俺は訝しげにギョンを見つめた
ギョンは俺の耳元にその画像の真意を答えた
『ガンヒョンとユミがさ≪ギョム皇子にチェギョンのウェディングドレス姿を見せてやりたい≫んだって♪
今・・・ドレスを選びに行ってその二枚に絞ったんだよ。ユミが教会に掛けあって
短い時間ならと使用許可を取ったそうだよ。ドレスを選んですぐに教会に戻ろう。』
なんだって?ユル夫妻を喜ばせるためにハワイまでやって来たと言うのに、まさかここで俺達夫婦に
サプライズが訪れるとは・・・さすがの俺も予測不能だったな。くくっ・・・
『そうだな。この画像の向かって左側の方がチェギョンに似合うんじゃないかな。』
『解った~♪じゃあすぐガンヒョンに連絡するから、俺達はこっそり教会に戻ろう。』
『あぁ。』
よく考えてみれば婚礼当初の俺達は実に険悪だった
チェギョンには随分辛い思いをさせた事を今更ながらに思い出し、俺は胸を痛めた
そうだな。結婚式のやり直しがあってもいいんじゃないのか?
そうと決まれば行動は早い。今まではユルが主役だったが今度は俺が主役だ。気分が上昇する
あぁ?違った。主役はチェギョンだったな。くくっ・・・
俺はチェギョンとギョムを席から立たせ、少し中座する旨をチョン夫妻に告げ・・・イギサ三名だけを伴うと
ユルやギョンと共にレストラン内から出ていった
『シン君~~どこに行くの?』
『ちょっとな・・・くくっ・・・』
教会にまた舞い戻った俺達。既にガンヒョンとユミはチェギョンを待ち構えていた
『チェギョンこっち~~♪』
『えっ?』
なにがなんだかわからないと言った表情のまま、チェギョンはガンヒョンとユミに連れられ
新婦控室に入っていった
再び教会に連れて行かれ、新婦控室に入っていった私
テーブルの上には大きな箱が置かれていた
『ガンヒョン・・・ユミ・・・一体どうしてまたここに?』
『その箱開けてみなさいよ!』
『それ・・・チェギョンのよ♪』
『私の?・・・』
不思議に思いながらテーブルの上の箱を開けてみる
えっ?ウェディングドレス・・・これが私の?
『アンタ・・・ウェディングドレスを着て挙式する機会なんてないでしょう?
アタシとユミからのプレゼントよ。』
『ギョム皇子にもチェギョンのウェディングドレス姿見せてあげたいしね~~♪』
うそっ・・・本当に?
『早くしなさいって!時間がないのよ。』
『早く着替えて見せて~チェギョン~~♪』
なんだろう・・・すごく胸が高鳴る
婚礼の儀の時にはまったく感じなかった胸の震えを感じる
私は箱からそのドレスを取り出し、身につけてみる。サイズはぴったり・・・それにすごく私好み
『殿下が最終的に選んだのよ。』
『さすがにチェギョンの好みがわかっているね~♪』
そうだ!!婚姻の儀の時は不安だらけでシン君をヒョリンに渡したくないがために受けた結婚話だった
シン君もあの時は私を誤解していて、ものすごく冷たかった
幸せな今になってもその時の事を思い出すと胸がズキンと痛む
『大丈夫かな。私・・・経産婦よ。』
『大丈夫よ。すごく似合っているわ。』
『さぁ~みんなお待ちかねだから行こう~~♪』
先程ユミが挙式で使ったブーケを拝借し、私は二人の親友の介添えで式場に入っていく
中にはギョン君とユル君・・・そしてギョムが割れんばかりの拍手を私にくれる
正面には愛する夫が微笑んでいる。今は間違いなく私を誰よりも愛してくれている人だ
ゆっくりバージンロードを歩きながら、私は少し感傷的な気分になっていた
『お母さま~~きれいですぅ~~♪』
私にとって二度目の結婚式はかけがえのない親友夫妻と、かけがえのない親族に見守られていた
二人でとこしえの愛を誓い合い・・・そして手を握り合ったまま誓いのキスを交わした
ハッ!と我に返りギョムの方に目をやると、蕩けそうな顔でギョムは私達を見つめていた
『いいな~~お父さまは・・・』
母親が理想の女性・・・いつまでもそう言われる母でありたい
なんだか照れ臭い思いでシン君と見つめ合っていた時、イギサの一人がギョン君の持参したカメラを手に現れた
『皇太子殿下・妃殿下・・・記念写真をお撮りいたしますので、どうぞ皆さんと並んでください。』
私とシン君の間にギョム・・・そして私達を守る様にユミとユル君・ガンヒョンとギョン君が一列に並び
満面の笑みを浮かべてカメラの前に立った
きっと私もシン君も、あの婚礼の儀の時より幸せな顔をしている事だろう
そしてこの幸せな顔のまま、この先の未来を歩んでいけるのだろう
私に二度目の結婚式をセッティングしてくれた二人の親友。この友情はきっと未来永劫続いて行くのだろう
本日ワタシク・・・ムーミン日(休眼日)の為
恐縮です。明日お返事一括で
させていただきます~~♪
なので一括でよいよって方だけ
コメントしてやってくだされ★
すみませぬ~~❤
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