教室に戻っていくと思った通りチョン・ユミはクラスメートから取り囲まれた
『ユミ・・・すご~~い大変身だね。』
『すごく可愛い~~♪どこのサロンでカットしたの?』
そう・・・私が一緒に教室に入って行ったとしても、私は男の子しか変身させないというイメージが定着している
誰もがユミの髪を手掛けたのがこの私だなんて思っていない
だけどただ一人ガンヒョンだけは・・・
『ユミ・・・アンタの作品でしょ?』
『えっ?』
『とぼけたって解るわよ。だってさっきユミったら変なほっかむりしていたでしょう?
あれは恐らくとんでもない頭になっていたからでしょ?』
あちゃ~~!!ガンヒョンにはお見通しか。しかもほっかむりって酷いなぁ・・・
『まあね。』
私は正直に白状した。ガンヒョンはこんな事言い触らさない信用のできる友人だもん
『似合うじゃない♪今度アタシもやって貰おうかな。』
『えっ?ガンヒョンの髪?ダメダメ~~っ!!』
ダメに決まってる。こんな綺麗なストレートヘアにハサミを入れるなんて言ったら、
私がギョン君に恨まれかねない
『しかしイケメンね。』
『うん。イケメンかも♪』
『アンタが手掛けた事は内緒にしておいた方がいいわ。まぁ・・・アンタが妃殿下になってから
お願いしたくても、変身依頼できないだろうけどね。』
『うん。確かにね。くすくす・・・』
正直今でも校内のダサメンを見ると、イケメンメーカーの腕が鳴る。でも今は・・・シン君専属だから❤あはっ・・・
ユミは襟元が涼しくなって少し照れくさいのかな。しきりに首に手をやり気にしている様子だ
そんなユミの様子をユル君は目を細めてそっと見つめていた
ユミが髪を爆発させてまでもユル君の好みに近づきたいと願う気持ちは伝わったかな・・・伝わったと信じたい
それからもユミは足繁く慈慶殿を訪れ、時折東宮にも立ち寄るようになった
その時に聞かされる話で、二人の間が確実に近づいていると私は感じていた
そんなある日・・・東宮に立ち寄ったユミは真剣な顔で私に相談を持ちかけた
『チェギョン・・・ユル君が恵政宮様と逢って欲しいというの。』
『そっか・・・ユル君がそう言ってくれたんだね。』
ユル君はある意味賭けに出ようとしているのだろう
息子である自分の事がわからない恵政宮様と面会してもなお・・・ユミの気持ちが変わらないかどうか
『チェギョン・・・妃殿下にこんな事お願いするなんてどうかしてるって解ってる。
チェギョンは恵政宮様から命を狙われた人だって言うのも知っている。
でも・・・一緒に来て貰えないかな・・・』
『えっ?一緒に行って欲しいって言うの?』
『うん。厚かましいお願いだって解ってる。でも・・・少し怖くて・・・』
なんとなくその気持ち解る様な気がする
恵政宮様も今はもう、妊娠中の私に対する殺意は存在しない筈だ
『解った。シン君と相談して一緒に同行できるようにするよ。』
『本当?ありがとう・・・』
ユミ自身も不安なのだろう。私はその日の内にシン君と相談をし、それから数日後四人で警察病院を訪れた
警察病院の長い廊下をシン君とユル君の後に私とユミが続く
もちろん不測の事態に備えて警備体制は万全を期している
大丈夫。もう二度とあんな事は起こらない
小さな鉄格子のある部屋の扉が開く・・・シン君とユル君は今までに何度も訪れている
だからなのだろうか?恵政宮様の明るい声が響く
『あら・・・またいらして下さったのね。えっと・・・シンにユルだったかしら?』
『はいそうです。ご機嫌いかがですか?』
『ここはとても退屈だわ。一日がとっても長いの・・・』
勇気を振り絞って私とユミはその部屋に入っていく
相変わらず美しい恵政宮様・・・いやむしろ険の無いその穏やかな表情は恵政宮様を更にお若く見せた
すぐに恵政宮様は部屋に入ってきた私達に気がついた
『あら?他にもお客様がいらっしゃったのね。どなたかしら・・・紹介していただける?』
シン君はまず私を示した
『彼女がシン・チェギョン。隣がチョン・ユミです。』
記憶を退行させご自身が今も皇太子妃であると信じている恵政宮様に、シン君は気配りをしているのがわかる
私を皇太子妃であるとは絶対に言わないだろう
『まぁそう。シン・チェギョンさんにチョン・ユミさんね。可愛らしい方たちだわ。どうぞよろしくね。』
差し出された白い手を私とユミは躊躇なく握り締めた
チェギョンから相談を受けたソ・ファヨンの面会。言われるまでもなく俺は今までもユルに同行している
今回も一緒に行くつもりでいた
だが・・・チェギョンを連れていくのは気が進まなかったが、今回はチョン・ユミを連れていくのが目的だ
チェギョンにも一度ソ・ファヨンの現状を見せておいた方がいいだろうと俺は快諾した
部屋に入っていくとソ・ファヨンはどうやら何度も訪れている俺とユルの名前を覚えたらしい
これはいい傾向だと思った矢先、チェギョンとユミを紹介した時にソ・ファヨンの記憶が
更に退行している事に気がついた
『あら?あなた・・・チェギョンさんと言ったかしら。』
『はい。シン・チェギョンです。』
『妊娠していらっしゃるの?』
『はい。今・・・8カ月目に入りました。』
『まぁ~そう。それはおめでとう。私もまだ目立たないけど殿下の御子を懐妊したのよ。
お腹の中で子供が育っていくのって、なんだかとても嬉しいわね。ふふふふ・・・』
チェギョンは相当驚いた様だ。その隣にいるユミも愕然とした表情で俯いた
ユルは?ユルは・・・ソ・ファヨンを見つめている瞳が揺れている
もう母親であるソ・ファヨンの心の中に自分という存在はまだ生まれ落ちてもいない事を知って
ショックを隠しきれない表情だ
チェギョンはそれでも必死に笑顔を取り繕いソ・ファヨンに返事をする
『はい。そうなんです。今が一番幸せですね。』
『私も早く・・・あなたのような大きなお腹になりたいわ。ふふふ・・・』
微笑みながら自分の腹部に手を当てるソ・ファヨン
目の前に居るユルこそが、一番愛すべき存在だというのに・・・
母親を信じたかったユルにこんな酷い仕打ちをするなんて・・・
面会を終えたユルは足元もおぼつかない程憔悴しきっていた
その瞳からは堪え切れずに涙が伝う
ユミは・・・ユミはあの様なソ・ファヨンの状況をどう思った事だろうか
ユルが心配になりその腕を支えようとしたその時、俺とユルの間を割って入りチョン・ユミはユルの腕を取った
『ユル君・・・』
ユルの想いを痛いほど感じ取っているのだろう。ユミのその頬は涙で濡れていた
ユルは恐らくソ・ファヨンの状況をユミに見せて、自分から離れる最後のチャンスを作ろうとしていたに違いない
だが支え合いながら歩く二人の後姿を見て、ユルと悲しみさえも共有してくれる女性は
チョン・ユミの他には誰もいないと俺もチェギョンも確信した
なかなか消える事のないソ・ファヨンのしでかした罪・・・
それからユルは自分に向けられた疑惑の念を完璧に断ち切るべく、思い切った行動に出るのだった
なんでだろうか・・・
お話更新日に限って、猫洗ってみたり多肉植え替えたり
したくなってしまうのは・・・(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
ただいまふぅめる嬢は猫シャンプーのいい香りがしております❤
『ユミ・・・すご~~い大変身だね。』
『すごく可愛い~~♪どこのサロンでカットしたの?』
そう・・・私が一緒に教室に入って行ったとしても、私は男の子しか変身させないというイメージが定着している
誰もがユミの髪を手掛けたのがこの私だなんて思っていない
だけどただ一人ガンヒョンだけは・・・
『ユミ・・・アンタの作品でしょ?』
『えっ?』
『とぼけたって解るわよ。だってさっきユミったら変なほっかむりしていたでしょう?
あれは恐らくとんでもない頭になっていたからでしょ?』
あちゃ~~!!ガンヒョンにはお見通しか。しかもほっかむりって酷いなぁ・・・
『まあね。』
私は正直に白状した。ガンヒョンはこんな事言い触らさない信用のできる友人だもん
『似合うじゃない♪今度アタシもやって貰おうかな。』
『えっ?ガンヒョンの髪?ダメダメ~~っ!!』
ダメに決まってる。こんな綺麗なストレートヘアにハサミを入れるなんて言ったら、
私がギョン君に恨まれかねない
『しかしイケメンね。』
『うん。イケメンかも♪』
『アンタが手掛けた事は内緒にしておいた方がいいわ。まぁ・・・アンタが妃殿下になってから
お願いしたくても、変身依頼できないだろうけどね。』
『うん。確かにね。くすくす・・・』
正直今でも校内のダサメンを見ると、イケメンメーカーの腕が鳴る。でも今は・・・シン君専属だから❤あはっ・・・
ユミは襟元が涼しくなって少し照れくさいのかな。しきりに首に手をやり気にしている様子だ
そんなユミの様子をユル君は目を細めてそっと見つめていた
ユミが髪を爆発させてまでもユル君の好みに近づきたいと願う気持ちは伝わったかな・・・伝わったと信じたい
それからもユミは足繁く慈慶殿を訪れ、時折東宮にも立ち寄るようになった
その時に聞かされる話で、二人の間が確実に近づいていると私は感じていた
そんなある日・・・東宮に立ち寄ったユミは真剣な顔で私に相談を持ちかけた
『チェギョン・・・ユル君が恵政宮様と逢って欲しいというの。』
『そっか・・・ユル君がそう言ってくれたんだね。』
ユル君はある意味賭けに出ようとしているのだろう
息子である自分の事がわからない恵政宮様と面会してもなお・・・ユミの気持ちが変わらないかどうか
『チェギョン・・・妃殿下にこんな事お願いするなんてどうかしてるって解ってる。
チェギョンは恵政宮様から命を狙われた人だって言うのも知っている。
でも・・・一緒に来て貰えないかな・・・』
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恵政宮様も今はもう、妊娠中の私に対する殺意は存在しない筈だ
『解った。シン君と相談して一緒に同行できるようにするよ。』
『本当?ありがとう・・・』
ユミ自身も不安なのだろう。私はその日の内にシン君と相談をし、それから数日後四人で警察病院を訪れた
警察病院の長い廊下をシン君とユル君の後に私とユミが続く
もちろん不測の事態に備えて警備体制は万全を期している
大丈夫。もう二度とあんな事は起こらない
小さな鉄格子のある部屋の扉が開く・・・シン君とユル君は今までに何度も訪れている
だからなのだろうか?恵政宮様の明るい声が響く
『あら・・・またいらして下さったのね。えっと・・・シンにユルだったかしら?』
『はいそうです。ご機嫌いかがですか?』
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勇気を振り絞って私とユミはその部屋に入っていく
相変わらず美しい恵政宮様・・・いやむしろ険の無いその穏やかな表情は恵政宮様を更にお若く見せた
すぐに恵政宮様は部屋に入ってきた私達に気がついた
『あら?他にもお客様がいらっしゃったのね。どなたかしら・・・紹介していただける?』
シン君はまず私を示した
『彼女がシン・チェギョン。隣がチョン・ユミです。』
記憶を退行させご自身が今も皇太子妃であると信じている恵政宮様に、シン君は気配りをしているのがわかる
私を皇太子妃であるとは絶対に言わないだろう
『まぁそう。シン・チェギョンさんにチョン・ユミさんね。可愛らしい方たちだわ。どうぞよろしくね。』
差し出された白い手を私とユミは躊躇なく握り締めた
チェギョンから相談を受けたソ・ファヨンの面会。言われるまでもなく俺は今までもユルに同行している
今回も一緒に行くつもりでいた
だが・・・チェギョンを連れていくのは気が進まなかったが、今回はチョン・ユミを連れていくのが目的だ
チェギョンにも一度ソ・ファヨンの現状を見せておいた方がいいだろうと俺は快諾した
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『あら?あなた・・・チェギョンさんと言ったかしら。』
『はい。シン・チェギョンです。』
『妊娠していらっしゃるの?』
『はい。今・・・8カ月目に入りました。』
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お腹の中で子供が育っていくのって、なんだかとても嬉しいわね。ふふふふ・・・』
チェギョンは相当驚いた様だ。その隣にいるユミも愕然とした表情で俯いた
ユルは?ユルは・・・ソ・ファヨンを見つめている瞳が揺れている
もう母親であるソ・ファヨンの心の中に自分という存在はまだ生まれ落ちてもいない事を知って
ショックを隠しきれない表情だ
チェギョンはそれでも必死に笑顔を取り繕いソ・ファヨンに返事をする
『はい。そうなんです。今が一番幸せですね。』
『私も早く・・・あなたのような大きなお腹になりたいわ。ふふふ・・・』
微笑みながら自分の腹部に手を当てるソ・ファヨン
目の前に居るユルこそが、一番愛すべき存在だというのに・・・
母親を信じたかったユルにこんな酷い仕打ちをするなんて・・・
面会を終えたユルは足元もおぼつかない程憔悴しきっていた
その瞳からは堪え切れずに涙が伝う
ユミは・・・ユミはあの様なソ・ファヨンの状況をどう思った事だろうか
ユルが心配になりその腕を支えようとしたその時、俺とユルの間を割って入りチョン・ユミはユルの腕を取った
『ユル君・・・』
ユルの想いを痛いほど感じ取っているのだろう。ユミのその頬は涙で濡れていた
ユルは恐らくソ・ファヨンの状況をユミに見せて、自分から離れる最後のチャンスを作ろうとしていたに違いない
だが支え合いながら歩く二人の後姿を見て、ユルと悲しみさえも共有してくれる女性は
チョン・ユミの他には誰もいないと俺もチェギョンも確信した
なかなか消える事のないソ・ファヨンのしでかした罪・・・
それからユルは自分に向けられた疑惑の念を完璧に断ち切るべく、思い切った行動に出るのだった
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