≪※軽く前回までのおさらい※≫
幼い頃からソ・ファヨンの陰に怯えて生きてきた皇太子殿下イ・シンは、望まない許嫁との婚姻を断るために
学校一番のオルチャン≪ミン・ヒョリン≫にプロポーズするが、あえなく撃沈する。
それもその筈シンは自分を隠すために、とんでもないダサメンの仮面を被り続け自分ではそこから抜け出せなく
なってしまっていたのだ。
意気消沈するシンに学校一のイケメンメーカーであるシン・チェギョンが立ち上がり、シンをイケメンへと
改造させていく。
しかしここで思いもよらぬアクシデント発生。チェギョンは自分が磨き上げたイケメンのイ・シンに
あろうことか恋に落ちてしまったのだ。
そしてそれと同様にシンもいつからかチェギョンを意識し始める。
ところが・・・かねてより友人関係であったユルとのショッピングの現場をシンに目撃されてしまい
シンはチェギョンをソ・ファヨンの差し向けたスパイであると誤解してしまう。
チェギョンを拒むようになったシン・・・そんな心情の時に発覚した二人が許嫁であるという事実。
シンにとって可愛さ余って憎さ百倍のシン・チェギョンであった。
チェギョンはヒョリンに取られたくないからと婚姻を承諾し、シンはユルから奪う気持ちで婚姻を承諾。
そんなすれ違いの中で婚姻した二人。シンは仕返しの様に合房の儀式を遂行し、チェギョンは悲しい気持ちで
それを受け入れたが・・・三日目の晩にとうとう気持ちが爆発。
チェギョンは自分の気持ちを吐露し、シンは自分が抱いていた疑惑が全くの誤解であった事を漸く知った。
互いの気持ちが通じ合った二人。漸く二人のらぶライフが始まろうとしていたその時
ソ・ファヨンの差し向けた刺客がシンを狙う。そのシンを庇って銃弾を受けたチェギョン。
病院に担ぎ込まれるがそこでなんと懐妊が発覚し、チェギョンは東洋医学の権威の力を借り
母子共になんとか無事な状態で治療を受けることができた。
シンの命が狙われた事に一番動揺したのは従兄弟のユルであった。
ユルはその一件に母ソ・ファヨンが関与している事を知り、またその母の差し向けた刺客が今度は
懐妊中のチェギョンを狙っている事を耳にし、自分が今度はその身代わりとなりチェギョンを守る。
自分の差し向けた刺客の手に掛かったのは、愛息のユルである事を知ったソ・ファヨンは
精神のバランスを崩してしまう。
傷ついたユルを気遣う皇室の家族は一人きりになってしまったユルを宮殿に呼び寄せ、一緒に住まわせる。
だがユルはどこか遠慮がちであり笑顔も見せなくなった。
そんなユルを皇室一家は支えようとするのだが・・・そんなユルの前に王族の令嬢チョン・ユミが登場する。
活発で物怖じしないチョン・ユミのユルを元気にしようという試みは・・・まだまだ続く・・・
(てか・・・おさらい長すぎ・・・激爆)
翌日学校に登校して行った私は、いつもなら私より先に登校し元気に駆け寄ってくる
チョン・ユミの姿が見えない事に気が付き教室内をぐるっと見渡した
すると教室の隅になんだか小さく縮こまっている女生徒が一人、背中を向け座っている事に気がついた
頭には・・・スカーフ?制服にスカーフを被っているなんて・・・なんだか怪しい
私は思い切ってその縮こまっている女生徒に声を掛けた
『おはよう♪』
もちろんそれが誰なのか解らないまま声を掛けたのだ
するとその縮こまって座り込んでいた女生徒は、ゆっくりと立ち上がり・・・
まるでからくり人形のような動きで、ぎこちなく私の方を向いた
『えっ?ゆっ・・・ユミ!!』
『チェギョン~~~!』
スカーフを被って縮こまっている女生徒は、なんとチョン・ユミだった
しかもそのスカーフも調理実習の時のように首の後ろで縛っているのではなく、顎の部分で縛っている
なんとなく・・・・そのスカーフから覗いている髪の様子がおかしい・・・
『ユミ・・・どうしたの?その髪・・・』
『昨日あのあとヘアサロンに行ってパーマを掛けたの。掛かりが悪くてもうちょっと・・・もうちょっとって
時間をかけたら・・・・こんなことになっちゃって・・・ひぃ~~~~ん!!』
『ちょっとそのスカーフ取って見せて!!』
『イヤっ!!』
『見なきゃ分からないでしょう?早く取って!!』
渋々ユミはスカーフを外した・・・
その途端ボリュームのあるウェーブが顔を覆う
えっ?これってパパ●ヤ鈴木にも勝るとも劣らない大きな頭・・・どっどうしてこんなことに?
呆然とその髪を見つめる私に、ユミは涙をぽろぽろと零しながら説明をした
『あまりにもパーマが掛かり過ぎちゃったから、昨晩何度も洗ったの。そうしたら落ち着くかなって思って・・・
でも朝になったらブラシも通らないほど髪が絡まっちゃって・・・もうどうしていいのか・・・ひぃ~~ん!!』
あぁ・・・こんなヘアスタイルは、いくら自由な校風が売りの我が校でも許される筈はない
生徒指導の先生に見つかってしまったら・・・どんな目に遭うか・・・
どうする?幸いヘアメイク用品はいつ何時シン君からご用命があるか解らないから、常備している
思案していたその時・・・背後からユル君の声がした
『チェギョン・・・悪いけどお願いできる?』
ユル君の登場にユミは慌てて先程のスカーフを被って、その場に座り込んだ
『ユル君に・・・ユル君に見られた・・・ひっひっく・・・』
あぁ・・・もう本格的に泣き始めてしまったユミ。ユル君に言われるまでもなく、私の出番だと察していた
『うん。先生に見つかる前に取り掛かろうか。』
『悪いねチェギョン。ユミ・・・行くよ。』
蹲ったユミの腕を掴み立たせたユル君は、ユミを隠すようにして教室から連れ出そうとする
『ど・・どこに行くの~?』
『皇太子ルームさ。あの部屋しか・・・校内でチェギョンが腕を振るえる場所は無いからね。』
私もすぐさま鞄の中のヘアメイク用品を取り出し、今来たばかりのガンヒョンに告げた
『ガンヒョン・・・一時間目サボる。』
『えっ?チェギョン・・・サボるって?一体・・・』
『悪いけど≪王族の会議があって一時間目欠席≫って先生に言っておいて。
ユル君とユミも一緒だから~~!!』
『あ・・・解ったわ。そう言っておくわね。』
『よろしく~~♪』
あぁ・・・そろそろ動くのしんどいんだけどな。でもそんなこと言っている場合じゃない
私はユル君とユミの後を追いかけ≪皇太子ルーム≫に向かった
きっとノシノシと音がしそうな歩き方だっただろうな・・・
朝登校して教室に入った丁度その時、俺のスマホにユルからの電話。
校内で電話が入るなんて珍しいなと思いながら、俺はその電話を取った
『なんだ?ユル。』
『シン・・・悪いけど一時間目、皇太子ルーム使わせて貰うね。』
『あ?あぁ・・・構わないがなぜだ?』
『ちょっと・・・ユミが緊急事態でさ。じゃあ使用許可取ったからね~!』
なに?ユミが緊急事態?そう聞いてしまったら、気になるじゃないか
俺もすぐに皇太子ルームに足を運んだ
皇太子ルームの前に立つと、何やらシクシクと女の泣き声がする。ユミか?
俺は慌ててその扉を開けた
そして・・・開けて目の前に鎮座するブロッコリー・・・いやカリフラワー?の様な物体に驚愕しすぎて
ただ呆然と立ち尽くした
『で・・・殿下にも見られた~~ひ~~ん!!』
この物体は・・・ユミか?
『あ~~もうシン君、来なくていいのに・・・』
来なくていいなんていい方があるか?我が妻よ・・・
『シン・・・とにかく座って。』
『あ?あぁ・・・』
『チェギョンのお手並み拝見と行こう。』
『そっそうだな・・・』
以前の俺のマッシュルームよりさらに酷い・・・チェギョンも責任重大だ
『さてと・・・じゃあユミいっちゃうからね。』
『うん・・・・』
『もうバッサリとハサミ入れないと無理だから、諦めて・・・』
『うん~~~~!!』
つまりはブロッコリーの断髪式ということか?俺とユルはただ見守るしかなくて、黙ってチェギョンがユミの髪に
ハサミを入れる音を聞いていた
しかし一体なぜ・・・このような髪形になってしまったのか、俺には想像もつかない
ひとまずチェギョンは絡まってしまった毛先を豪快に切り落とし、櫛の通る様になった髪を切り揃えていく
まさにイケメンメーカーの血が滾っているのだろうか・・・久し振りに見る真剣な眼差しだ
ブロッコリーが徐々に切り落とされ、やがてベリーショートの状態まで髪は短くカットされた
その髪にスタイリング剤を付けチェギョンはドライヤーでセットし始める
少しウエーブは残ったが、整った顔立ちが強調され実に爽やかな印象だ
『似合うじゃないか。ユミ・・・』
俺は我が妻の手腕に惚れ惚れとし、拍手を贈りたい気分になった
先程までの不思議物体に比べ、今のチョン・ユミは確実にイケてる部類に属すだろう
『本当ですか?殿下・・・』
『あぁ、とても良く似合っている。なぁ?ユル・・・』
『うん。とってもイケメンだよ。』
『えっ?イケメン?・・・』
ユルのイケメンという言葉にユミは自分の現在の状況が不安になり、チェギョンに救いの目を向けた
『本当に似合ってるってば。ほら・・・鏡を見て♪』
チェギョンは大きな手鏡をチョン・ユミに手渡した
ユミの表情がみるみる明るくなる。ユミの不安は払拭された様だ
『わぁっ・・・・本当にイケてる♪』
ボーイッシュでありながら妙に女性らしさを醸し出すそのヘアスタイルは、チェギョンに新たなる自信を
与えてしまったみたいだ
満面の笑みのチェギョンは疲れたのか、腰をさすりながらソファーに腰を下ろした
『最近すぐにお腹が張っちゃうんだよね・・・』
『あ・・・チェギョンごめんね。休んでいてね。私が後片付けは完璧にするからね~♪』
ソファーから立ち上がったチョン・ユミはそのブロッコリーの残骸を片づけようとして驚愕の悲鳴を上げた
『う・・・うわぁ・・・・』
それはそうだろう。ぐるぐると絡まった髪が床一面に散乱していたのだから・・・
必死に片づけをするユミ・・・そしてユルもそれを手伝っている
ユルはユミにあまり期待させるような言葉を掛けてはいないが、その視線は確実にユミに向いていると
俺は確信していた
なぜなら・・・ユミを見つめるユルの表情が、とても穏やかで優しいものに日々変化しているからだ
ユルはユミを受け入れるだろうか
出来る事ならこの形振り構わず一生懸命なユミの想いを、受け入れて欲しい・・・
ユミが傍に居ればユルも自然と笑顔になれるだろう
俺はそんな期待を持たずにはいられなかった
幼い頃からソ・ファヨンの陰に怯えて生きてきた皇太子殿下イ・シンは、望まない許嫁との婚姻を断るために
学校一番のオルチャン≪ミン・ヒョリン≫にプロポーズするが、あえなく撃沈する。
それもその筈シンは自分を隠すために、とんでもないダサメンの仮面を被り続け自分ではそこから抜け出せなく
なってしまっていたのだ。
意気消沈するシンに学校一のイケメンメーカーであるシン・チェギョンが立ち上がり、シンをイケメンへと
改造させていく。
しかしここで思いもよらぬアクシデント発生。チェギョンは自分が磨き上げたイケメンのイ・シンに
あろうことか恋に落ちてしまったのだ。
そしてそれと同様にシンもいつからかチェギョンを意識し始める。
ところが・・・かねてより友人関係であったユルとのショッピングの現場をシンに目撃されてしまい
シンはチェギョンをソ・ファヨンの差し向けたスパイであると誤解してしまう。
チェギョンを拒むようになったシン・・・そんな心情の時に発覚した二人が許嫁であるという事実。
シンにとって可愛さ余って憎さ百倍のシン・チェギョンであった。
チェギョンはヒョリンに取られたくないからと婚姻を承諾し、シンはユルから奪う気持ちで婚姻を承諾。
そんなすれ違いの中で婚姻した二人。シンは仕返しの様に合房の儀式を遂行し、チェギョンは悲しい気持ちで
それを受け入れたが・・・三日目の晩にとうとう気持ちが爆発。
チェギョンは自分の気持ちを吐露し、シンは自分が抱いていた疑惑が全くの誤解であった事を漸く知った。
互いの気持ちが通じ合った二人。漸く二人のらぶライフが始まろうとしていたその時
ソ・ファヨンの差し向けた刺客がシンを狙う。そのシンを庇って銃弾を受けたチェギョン。
病院に担ぎ込まれるがそこでなんと懐妊が発覚し、チェギョンは東洋医学の権威の力を借り
母子共になんとか無事な状態で治療を受けることができた。
シンの命が狙われた事に一番動揺したのは従兄弟のユルであった。
ユルはその一件に母ソ・ファヨンが関与している事を知り、またその母の差し向けた刺客が今度は
懐妊中のチェギョンを狙っている事を耳にし、自分が今度はその身代わりとなりチェギョンを守る。
自分の差し向けた刺客の手に掛かったのは、愛息のユルである事を知ったソ・ファヨンは
精神のバランスを崩してしまう。
傷ついたユルを気遣う皇室の家族は一人きりになってしまったユルを宮殿に呼び寄せ、一緒に住まわせる。
だがユルはどこか遠慮がちであり笑顔も見せなくなった。
そんなユルを皇室一家は支えようとするのだが・・・そんなユルの前に王族の令嬢チョン・ユミが登場する。
活発で物怖じしないチョン・ユミのユルを元気にしようという試みは・・・まだまだ続く・・・
(てか・・・おさらい長すぎ・・・激爆)
翌日学校に登校して行った私は、いつもなら私より先に登校し元気に駆け寄ってくる
チョン・ユミの姿が見えない事に気が付き教室内をぐるっと見渡した
すると教室の隅になんだか小さく縮こまっている女生徒が一人、背中を向け座っている事に気がついた
頭には・・・スカーフ?制服にスカーフを被っているなんて・・・なんだか怪しい
私は思い切ってその縮こまっている女生徒に声を掛けた
『おはよう♪』
もちろんそれが誰なのか解らないまま声を掛けたのだ
するとその縮こまって座り込んでいた女生徒は、ゆっくりと立ち上がり・・・
まるでからくり人形のような動きで、ぎこちなく私の方を向いた
『えっ?ゆっ・・・ユミ!!』
『チェギョン~~~!』
スカーフを被って縮こまっている女生徒は、なんとチョン・ユミだった
しかもそのスカーフも調理実習の時のように首の後ろで縛っているのではなく、顎の部分で縛っている
なんとなく・・・・そのスカーフから覗いている髪の様子がおかしい・・・
『ユミ・・・どうしたの?その髪・・・』
『昨日あのあとヘアサロンに行ってパーマを掛けたの。掛かりが悪くてもうちょっと・・・もうちょっとって
時間をかけたら・・・・こんなことになっちゃって・・・ひぃ~~~~ん!!』
『ちょっとそのスカーフ取って見せて!!』
『イヤっ!!』
『見なきゃ分からないでしょう?早く取って!!』
渋々ユミはスカーフを外した・・・
その途端ボリュームのあるウェーブが顔を覆う
えっ?これってパパ●ヤ鈴木にも勝るとも劣らない大きな頭・・・どっどうしてこんなことに?
呆然とその髪を見つめる私に、ユミは涙をぽろぽろと零しながら説明をした
『あまりにもパーマが掛かり過ぎちゃったから、昨晩何度も洗ったの。そうしたら落ち着くかなって思って・・・
でも朝になったらブラシも通らないほど髪が絡まっちゃって・・・もうどうしていいのか・・・ひぃ~~ん!!』
あぁ・・・こんなヘアスタイルは、いくら自由な校風が売りの我が校でも許される筈はない
生徒指導の先生に見つかってしまったら・・・どんな目に遭うか・・・
どうする?幸いヘアメイク用品はいつ何時シン君からご用命があるか解らないから、常備している
思案していたその時・・・背後からユル君の声がした
『チェギョン・・・悪いけどお願いできる?』
ユル君の登場にユミは慌てて先程のスカーフを被って、その場に座り込んだ
『ユル君に・・・ユル君に見られた・・・ひっひっく・・・』
あぁ・・・もう本格的に泣き始めてしまったユミ。ユル君に言われるまでもなく、私の出番だと察していた
『うん。先生に見つかる前に取り掛かろうか。』
『悪いねチェギョン。ユミ・・・行くよ。』
蹲ったユミの腕を掴み立たせたユル君は、ユミを隠すようにして教室から連れ出そうとする
『ど・・どこに行くの~?』
『皇太子ルームさ。あの部屋しか・・・校内でチェギョンが腕を振るえる場所は無いからね。』
私もすぐさま鞄の中のヘアメイク用品を取り出し、今来たばかりのガンヒョンに告げた
『ガンヒョン・・・一時間目サボる。』
『えっ?チェギョン・・・サボるって?一体・・・』
『悪いけど≪王族の会議があって一時間目欠席≫って先生に言っておいて。
ユル君とユミも一緒だから~~!!』
『あ・・・解ったわ。そう言っておくわね。』
『よろしく~~♪』
あぁ・・・そろそろ動くのしんどいんだけどな。でもそんなこと言っている場合じゃない
私はユル君とユミの後を追いかけ≪皇太子ルーム≫に向かった
きっとノシノシと音がしそうな歩き方だっただろうな・・・
朝登校して教室に入った丁度その時、俺のスマホにユルからの電話。
校内で電話が入るなんて珍しいなと思いながら、俺はその電話を取った
『なんだ?ユル。』
『シン・・・悪いけど一時間目、皇太子ルーム使わせて貰うね。』
『あ?あぁ・・・構わないがなぜだ?』
『ちょっと・・・ユミが緊急事態でさ。じゃあ使用許可取ったからね~!』
なに?ユミが緊急事態?そう聞いてしまったら、気になるじゃないか
俺もすぐに皇太子ルームに足を運んだ
皇太子ルームの前に立つと、何やらシクシクと女の泣き声がする。ユミか?
俺は慌ててその扉を開けた
そして・・・開けて目の前に鎮座するブロッコリー・・・いやカリフラワー?の様な物体に驚愕しすぎて
ただ呆然と立ち尽くした
『で・・・殿下にも見られた~~ひ~~ん!!』
この物体は・・・ユミか?
『あ~~もうシン君、来なくていいのに・・・』
来なくていいなんていい方があるか?我が妻よ・・・
『シン・・・とにかく座って。』
『あ?あぁ・・・』
『チェギョンのお手並み拝見と行こう。』
『そっそうだな・・・』
以前の俺のマッシュルームよりさらに酷い・・・チェギョンも責任重大だ
『さてと・・・じゃあユミいっちゃうからね。』
『うん・・・・』
『もうバッサリとハサミ入れないと無理だから、諦めて・・・』
『うん~~~~!!』
つまりはブロッコリーの断髪式ということか?俺とユルはただ見守るしかなくて、黙ってチェギョンがユミの髪に
ハサミを入れる音を聞いていた
しかし一体なぜ・・・このような髪形になってしまったのか、俺には想像もつかない
ひとまずチェギョンは絡まってしまった毛先を豪快に切り落とし、櫛の通る様になった髪を切り揃えていく
まさにイケメンメーカーの血が滾っているのだろうか・・・久し振りに見る真剣な眼差しだ
ブロッコリーが徐々に切り落とされ、やがてベリーショートの状態まで髪は短くカットされた
その髪にスタイリング剤を付けチェギョンはドライヤーでセットし始める
少しウエーブは残ったが、整った顔立ちが強調され実に爽やかな印象だ
『似合うじゃないか。ユミ・・・』
俺は我が妻の手腕に惚れ惚れとし、拍手を贈りたい気分になった
先程までの不思議物体に比べ、今のチョン・ユミは確実にイケてる部類に属すだろう
『本当ですか?殿下・・・』
『あぁ、とても良く似合っている。なぁ?ユル・・・』
『うん。とってもイケメンだよ。』
『えっ?イケメン?・・・』
ユルのイケメンという言葉にユミは自分の現在の状況が不安になり、チェギョンに救いの目を向けた
『本当に似合ってるってば。ほら・・・鏡を見て♪』
チェギョンは大きな手鏡をチョン・ユミに手渡した
ユミの表情がみるみる明るくなる。ユミの不安は払拭された様だ
『わぁっ・・・・本当にイケてる♪』
ボーイッシュでありながら妙に女性らしさを醸し出すそのヘアスタイルは、チェギョンに新たなる自信を
与えてしまったみたいだ
満面の笑みのチェギョンは疲れたのか、腰をさすりながらソファーに腰を下ろした
『最近すぐにお腹が張っちゃうんだよね・・・』
『あ・・・チェギョンごめんね。休んでいてね。私が後片付けは完璧にするからね~♪』
ソファーから立ち上がったチョン・ユミはそのブロッコリーの残骸を片づけようとして驚愕の悲鳴を上げた
『う・・・うわぁ・・・・』
それはそうだろう。ぐるぐると絡まった髪が床一面に散乱していたのだから・・・
必死に片づけをするユミ・・・そしてユルもそれを手伝っている
ユルはユミにあまり期待させるような言葉を掛けてはいないが、その視線は確実にユミに向いていると
俺は確信していた
なぜなら・・・ユミを見つめるユルの表情が、とても穏やかで優しいものに日々変化しているからだ
ユルはユミを受け入れるだろうか
出来る事ならこの形振り構わず一生懸命なユミの想いを、受け入れて欲しい・・・
ユミが傍に居ればユルも自然と笑顔になれるだろう
俺はそんな期待を持たずにはいられなかった
長期休憩をありがとうございました~~★
元気に復活させていただきます。
しかしなぜに・・・いきなり寒いのだ?
お忘れかと思い、おさらいを書いておきました。
思い出していただけると嬉しいな❤
元気に復活させていただきます。
しかしなぜに・・・いきなり寒いのだ?
お忘れかと思い、おさらいを書いておきました。
思い出していただけると嬉しいな❤