行きつけの店から少し離れた場所に車を停め、俺はチェギョンさんを助手席から降ろした
クリスマスムード一色の街の雑踏を、並んで歩いてみたかった
『少し店まで歩くけどいいか?』
『はい♪』
チェギョンさんは急に外の冷気に触れたせいか、寒そうに身体を震わせた
俺はすかさずコートを脱ごうと襟に手を掛けた
『あっ・・・シンさん大丈夫です。そんなことしたらシンさんが風邪ひいちゃいます。』
だったらどうしたらいい?そう問いかける様に俺は彼女の顔を覗きこんだ
彼女は目をまあるくして俺に微笑みかけた
『それなら・・・』
俺は彼女を包み込むように肩を抱くと歩き始めた
小さな肩だ・・・肩に置いた手につい力が入る
道路の両端を彩るクリスマスイルミネーションが、たとえ寒くても気分を弾ませてくれる
それはひょっとして彼女が隣に居るせいなのかもしれない
『すごいですね・・・』
道行く恋人たちを眺め彼女がそう呟く・・・
『あぁすごいな・・・』
何がすごいのかよく解らなかったが、ひとまず俺はそう答えてみる
『そろそろ仕事が忙しいのではないか?』
さりげなく彼女の状況を探る
『はい。クリスマス商戦まっしぐらですからね。特に≪来人生花店≫では母がアレンジメントフラワーを
置くようになったので、≪来夢生花店≫の移動販売が終わってから≪来人生花店≫に戻って
アレンジメントフラワー作りを手伝ったりもしています。シンさんはどうですか?』
そうか・・・クリスマスの約束を取り付けるのは、彼女にとっては負担になるかもしれないな
『俺もクリスマスイブと当日に発送の顧客の対応に追われている。』
『お互い忙しいですね・・・』
っつ・・・どうして花屋はクリスマスに忙しいんだっ・・・
今までそんなことを不満に思った事は一度もなかったが、今度ばかりは彼女が同業者と言う事もあり
俺は密かに心の中で毒づいてしまった
一緒に過ごさないか?・・・そう言えてしまえば簡単なことだ
だが翌日の仕事があり、また彼女の御両親に挨拶した手前もあり・・・まだ付き合い始めたばかりの彼女を
家に帰さない・・・なんて無謀なことはできない
なかなか大人って言うのも面倒だ
彼女と久し振りに外で食事をした気がする。もちろんアレンジメントフラワーを習いに来ている日は
母が手ぐすね引いて彼女を待ちかまえているわけだから、彼女はその母の厚意を断れる筈もなく
一緒に食事をしていくが・・・こうして外で向きあって食事をするのは久し振りだ
彼女は事件解決に安堵したのか、旺盛な食欲を俺に披露する
その美味しそうな食べっぷりを見ながら、俺はlクリスマスに何を贈ったら喜んでくれるのかを考えている
きっと店を予約しても予約時間に間に合わないかもしれない・・・
プレゼントはなんにしよう・・・他に頭を悩ませる事の無くなった俺は、まさに彼女一色に染まっていくようだった
シンさんが食事をしながら私にある提案をして来る
『そろそろ呼び方を変えないか?』
『えっ?呼び方って?』
『シンさんじゃ・・・他人行儀だ。』
『でもシンさんは年上ですし・・・じゃあなんと呼んだらいいですか?』
『オッパ・・・は?』
『お・・・・・オッパ?え・・・///いやぁ///それはもっと若い子だったらともかく、恥ずかしいですよぉ。』
妙に照れてしまう。私が鼻に掛かる声で『オッパ~❤』とか呼ぶのを想像してしまった
『ダメか?』
『いえ・・・ダメじゃないですけど・・・じゃあシンオッパって///呼びます///』
『くっ・・・じゃあ俺はチェギョンって呼び捨てにしてもいいか?』
『はい。構いません~♪』
敬称を付けて呼ばれるよりもその方が恋人らしい・・・いや~~ん///
食事が済んで車に戻る間もシンオッパは私の肩を抱いて歩いてくれた
さりげなく頭をシンオッパの胸に凭れたりしてみたけど、照れくさくてそれ以上は無理っ・・・
あぁぁ・・・これじゃあ中学生だわ。いい年をした男と女なのに、お休みのキスもないなんて・・・
だけど自分から催促する事も出来ない私はやっぱり小心者だ・・・
クリスマスを一週間前に控えたある日、≪来夢生花店≫の移動販売場所に・・・
なんとお世話になったチャン刑事が現れた
『チェギョン~こんにちは♪』
『あっ!チャン刑事・・・その節は大変お世話になりました。』
『いやいや~~そんなこと~♪その後何も変わった事はない?』
『はい何もありません。ガンヒョンになかなか逢えなくなっちゃって寂しいくらいです。』
『あはは~そうかぁ。ガンヒョンにたまには顔を出すように言っておくよ。
ところでさ・・・今日はお願いしたい事があってやって来たんだけど・・・』
『なんでしょう?なんなりと仰ってください♪』
チャン刑事はまるで内緒話をするかの様に、私の目の前で小さな声で話し始めた
『あのさ・・・クリスマスイブにフラワーアレンジメントを作って欲しいんだけど・・・』
『えっ?御予約ですか~♪もちろん作らせていただきます。どんな感じがいいですか?』
『あ~今この店に置いている様な子供受けするタイプじゃなくて、もっとクールでビューティーな感じ?』
『クールでビューティー?恋人にプレゼントですか?』
『うん。そうなんだ~~♪』
いいなぁ・・・男性が女性に花を贈る時って、こんな顔をするんだ
チャン刑事は少し照れて俯いた。そんな仕草も素敵ですよチャン刑事♪
『クールって言っても色々ありますが、どんな感じにしましょうか・・・』
『う~~ん・・・・』
チャン刑事は悩んでしまったみたい。少し考えこんでそれから顔を上げると悪戯っ子のような目をする
『ぶっちゃけ・・・チェギョンの親友みたいな感じ?』
『私の親友・・・えっ?ひょっとしてクールでビューティーって・・・?』
『そう。その人。』
えっ?そうなの?ガンヒョンの恋人はチャン刑事だったのね。ほぉ~~~~~なるほどぉ・・・・
妙に納得してしまった私は、恐らく逆かまぼこの様な目でチャン刑事を見たんだろうな
『ガンヒョン~~~でしたか~~♪かしこまりました。
ガンヒョンのイメージで作らせていただきます。
あ・・・でもチャン刑事・・・ガンヒョンだったらアレンジメントフラワーにするよりも花束の方がいいかも。
ちょっと背丈の高い花束でクールビューティーをお作りいたしますが、いかがでしょうか?』
『チェギョンに任せたよ~~♪』
それからチャン刑事はまた・・・内緒話をするように声を潜めた
『その花束を渡してプロポーズするんだから、抜かりなく頼んだよ。』
『まっ・・・マジですか。はいっ!!しっかり抜かりなく頑張らせていただきます~♪』
私の作った花束を抱えチャン刑事がガンヒョンにプロポーズをするなんて最高~♪
ひょっとしたら・・・二人の結婚披露パーティーはイ・コーポレーションと≪来夢来人生花店≫の共同コラボに
なるかもしれない
そんな事を妄想し、私の心は嬉しさに踊りだしそうな気分になった
クリスマスムード一色の街の雑踏を、並んで歩いてみたかった
『少し店まで歩くけどいいか?』
『はい♪』
チェギョンさんは急に外の冷気に触れたせいか、寒そうに身体を震わせた
俺はすかさずコートを脱ごうと襟に手を掛けた
『あっ・・・シンさん大丈夫です。そんなことしたらシンさんが風邪ひいちゃいます。』
だったらどうしたらいい?そう問いかける様に俺は彼女の顔を覗きこんだ
彼女は目をまあるくして俺に微笑みかけた
『それなら・・・』
俺は彼女を包み込むように肩を抱くと歩き始めた
小さな肩だ・・・肩に置いた手につい力が入る
道路の両端を彩るクリスマスイルミネーションが、たとえ寒くても気分を弾ませてくれる
それはひょっとして彼女が隣に居るせいなのかもしれない
『すごいですね・・・』
道行く恋人たちを眺め彼女がそう呟く・・・
『あぁすごいな・・・』
何がすごいのかよく解らなかったが、ひとまず俺はそう答えてみる
『そろそろ仕事が忙しいのではないか?』
さりげなく彼女の状況を探る
『はい。クリスマス商戦まっしぐらですからね。特に≪来人生花店≫では母がアレンジメントフラワーを
置くようになったので、≪来夢生花店≫の移動販売が終わってから≪来人生花店≫に戻って
アレンジメントフラワー作りを手伝ったりもしています。シンさんはどうですか?』
そうか・・・クリスマスの約束を取り付けるのは、彼女にとっては負担になるかもしれないな
『俺もクリスマスイブと当日に発送の顧客の対応に追われている。』
『お互い忙しいですね・・・』
っつ・・・どうして花屋はクリスマスに忙しいんだっ・・・
今までそんなことを不満に思った事は一度もなかったが、今度ばかりは彼女が同業者と言う事もあり
俺は密かに心の中で毒づいてしまった
一緒に過ごさないか?・・・そう言えてしまえば簡単なことだ
だが翌日の仕事があり、また彼女の御両親に挨拶した手前もあり・・・まだ付き合い始めたばかりの彼女を
家に帰さない・・・なんて無謀なことはできない
なかなか大人って言うのも面倒だ
彼女と久し振りに外で食事をした気がする。もちろんアレンジメントフラワーを習いに来ている日は
母が手ぐすね引いて彼女を待ちかまえているわけだから、彼女はその母の厚意を断れる筈もなく
一緒に食事をしていくが・・・こうして外で向きあって食事をするのは久し振りだ
彼女は事件解決に安堵したのか、旺盛な食欲を俺に披露する
その美味しそうな食べっぷりを見ながら、俺はlクリスマスに何を贈ったら喜んでくれるのかを考えている
きっと店を予約しても予約時間に間に合わないかもしれない・・・
プレゼントはなんにしよう・・・他に頭を悩ませる事の無くなった俺は、まさに彼女一色に染まっていくようだった
シンさんが食事をしながら私にある提案をして来る
『そろそろ呼び方を変えないか?』
『えっ?呼び方って?』
『シンさんじゃ・・・他人行儀だ。』
『でもシンさんは年上ですし・・・じゃあなんと呼んだらいいですか?』
『オッパ・・・は?』
『お・・・・・オッパ?え・・・///いやぁ///それはもっと若い子だったらともかく、恥ずかしいですよぉ。』
妙に照れてしまう。私が鼻に掛かる声で『オッパ~❤』とか呼ぶのを想像してしまった
『ダメか?』
『いえ・・・ダメじゃないですけど・・・じゃあシンオッパって///呼びます///』
『くっ・・・じゃあ俺はチェギョンって呼び捨てにしてもいいか?』
『はい。構いません~♪』
敬称を付けて呼ばれるよりもその方が恋人らしい・・・いや~~ん///
食事が済んで車に戻る間もシンオッパは私の肩を抱いて歩いてくれた
さりげなく頭をシンオッパの胸に凭れたりしてみたけど、照れくさくてそれ以上は無理っ・・・
あぁぁ・・・これじゃあ中学生だわ。いい年をした男と女なのに、お休みのキスもないなんて・・・
だけど自分から催促する事も出来ない私はやっぱり小心者だ・・・
クリスマスを一週間前に控えたある日、≪来夢生花店≫の移動販売場所に・・・
なんとお世話になったチャン刑事が現れた
『チェギョン~こんにちは♪』
『あっ!チャン刑事・・・その節は大変お世話になりました。』
『いやいや~~そんなこと~♪その後何も変わった事はない?』
『はい何もありません。ガンヒョンになかなか逢えなくなっちゃって寂しいくらいです。』
『あはは~そうかぁ。ガンヒョンにたまには顔を出すように言っておくよ。
ところでさ・・・今日はお願いしたい事があってやって来たんだけど・・・』
『なんでしょう?なんなりと仰ってください♪』
チャン刑事はまるで内緒話をするかの様に、私の目の前で小さな声で話し始めた
『あのさ・・・クリスマスイブにフラワーアレンジメントを作って欲しいんだけど・・・』
『えっ?御予約ですか~♪もちろん作らせていただきます。どんな感じがいいですか?』
『あ~今この店に置いている様な子供受けするタイプじゃなくて、もっとクールでビューティーな感じ?』
『クールでビューティー?恋人にプレゼントですか?』
『うん。そうなんだ~~♪』
いいなぁ・・・男性が女性に花を贈る時って、こんな顔をするんだ
チャン刑事は少し照れて俯いた。そんな仕草も素敵ですよチャン刑事♪
『クールって言っても色々ありますが、どんな感じにしましょうか・・・』
『う~~ん・・・・』
チャン刑事は悩んでしまったみたい。少し考えこんでそれから顔を上げると悪戯っ子のような目をする
『ぶっちゃけ・・・チェギョンの親友みたいな感じ?』
『私の親友・・・えっ?ひょっとしてクールでビューティーって・・・?』
『そう。その人。』
えっ?そうなの?ガンヒョンの恋人はチャン刑事だったのね。ほぉ~~~~~なるほどぉ・・・・
妙に納得してしまった私は、恐らく逆かまぼこの様な目でチャン刑事を見たんだろうな
『ガンヒョン~~~でしたか~~♪かしこまりました。
ガンヒョンのイメージで作らせていただきます。
あ・・・でもチャン刑事・・・ガンヒョンだったらアレンジメントフラワーにするよりも花束の方がいいかも。
ちょっと背丈の高い花束でクールビューティーをお作りいたしますが、いかがでしょうか?』
『チェギョンに任せたよ~~♪』
それからチャン刑事はまた・・・内緒話をするように声を潜めた
『その花束を渡してプロポーズするんだから、抜かりなく頼んだよ。』
『まっ・・・マジですか。はいっ!!しっかり抜かりなく頑張らせていただきます~♪』
私の作った花束を抱えチャン刑事がガンヒョンにプロポーズをするなんて最高~♪
ひょっとしたら・・・二人の結婚披露パーティーはイ・コーポレーションと≪来夢来人生花店≫の共同コラボに
なるかもしれない
そんな事を妄想し、私の心は嬉しさに踊りだしそうな気分になった
(薔薇の画像は薔薇の奥様こと『花が好き』のkakoさんからお借りしております。
お持ち帰りはご遠慮ください。)
あちこち・・・雪の被害が出ているようです。
皆様お住まいの地域は大丈夫ですか?
管理人地方は・・・昨晩、ビニールハウスが飛びそうな勢いの風でした。
寒さで多肉ちゃんが・・・泣いております。
明日の朝を乗り切ってくれたら
このまま越冬出来そうなんだけどなぁ・・・
皆様もどうぞ雪や暴風にご注意くださいね。
お持ち帰りはご遠慮ください。)
あちこち・・・雪の被害が出ているようです。
皆様お住まいの地域は大丈夫ですか?
管理人地方は・・・昨晩、ビニールハウスが飛びそうな勢いの風でした。
寒さで多肉ちゃんが・・・泣いております。
明日の朝を乗り切ってくれたら
このまま越冬出来そうなんだけどなぁ・・・
皆様もどうぞ雪や暴風にご注意くださいね。