イ・シンさんの車に乗せられ、新しい先生の元に案内して貰う事になった私・・・
如何にも高級住宅街といった雰囲気の街に辿りついた時、既に時計は夜の10時を回っていた
こんな遅い時間にご年配の方の家を訪問するなんて失礼じゃないかしら・・・
少し躊躇する気持ちはあっても、新しい師を得る事は今後の私の人生を大きく左右する
私の胸の中には希望の方が強かったように思う
やがてイ・シンさんの車は大きな門をくぐり庭に車を乗り入れた
どうやらその先生のお宅の敷地内に入ったようだ
広いお庭・・・しかも綺麗に手入れされている・・・
あっ!!大きな温室がある。お花も育ててらっしゃるのかな・・・
なんだか期待で胸がわくわくする
『着いたよ、降りよう。』
『はいっ!』
イ・シンさんにそう言われ、助手席のドアを開けると、ひんやりとした空気に仄かに漂って来る薔薇の香り・・・
もうすぐクリスマスになろうと言う寒さも厳しい季節なのに、一体どこから?
駐車場から大きなお屋敷に向かう石畳の途中・・・私の目に飛び込んで来たのは薔薇のアーチだった
『うわぁ・・・♪』
思わず感嘆の声を上げた私に、イ・シンさんは口角を上げ微笑んだ
『先生は・・・薔薇がお好きなんだよ。』
『そうですよね。この季節にこんなに見事に・・・素敵~~~っ!!』
興奮のあまり声が大きくなりそうなのを、私は必死に堪えた
石畳の続く先にはお屋敷の玄関がある。なんだか緊張してしまった私はひとつ大きく深呼吸してみる
そんな私の様子を横眼で見ていたイ・シンさんは、また笑いながら私に話し掛けた
『大丈夫だ。そんなに緊張しなくても・・・くくっ・・・』
そして平然と玄関の扉を開けた
『ただいま。』
えっ・・・・今、ただいまって言いました?えっ?・・・私は確かフラワーアレンジメントの先生を紹介して貰うお約束
その一言に戸惑っている間に、玄関に駆けつける女性の姿が見えた
『お帰りなさい。あら?お客様?』
あ・・・この方はあのコンテスト会場で私に声をかけてくださった≪シンさんのお母様らしき人≫?
ってことはやはりここはイ・シンさんのご自宅・・・えぇぇぇ~~~っ?非常に混乱する私・・・
とりあえず挨拶は基本よね・・・必死で言葉を紡ぎ出す
『あ・・・あのっシン・チェギョンと申します。あのっ・・・先日はお恥ずかしいところをお見せして・・・。
こんな遅い時間にお邪魔して申し訳ありません。今日はフラワーアレンジメントを教えていただきたく
お邪魔・・・させていただきました。』
イ・シンさんも即座に助け船を出してくれた
『そう言う事だ。おばあ様は起きてる?』
『えぇ起きてらっしゃるわ。どうぞお上がりくださいシン・チェギョンさん♪』
『はい!失礼いたします。』
イ・シンさんに促がされ・・・私はその家の一階の奥の間に向かった
『おばあ様、まだ起きてらっしゃいますか?』
『おぉ・・・起きておるぞ。』
『少しお邪魔してもよろしいですか?客人も一緒なのですが・・・』
『お客人?おぉ・・・お入りなさい。』
その扉を開けると小柄なご婦人が満面の笑みでソファーに座っていた
『おや・・・シンが女の子を連れて来るなんて・・・』
『いえおばあ様、そうではなく今夜はお願いしたい事があって彼女を連れてきました。』
『まぁお掛けなさい。』
『失礼いたします。』
私はそう言いながら頭を下げソファーに座ったと同時に、目の前に飾られた見事な薔薇のアレンジメントに
目を奪われた
『おぉ!!』
いきなりそのアレンジメントフラワーに魅入っている私に、シンさんのおばあ様は笑いながら問い掛けた
『ほほほ・・・花はお好きかな?』
『はい。すごく好きです。あの・・・このアレンジメントはおばあ様がなさったのですか?』
『そうだ。お気に召したか?』
『はい。とっても♪どうしたらこのように自由自在にアレンジできるのか・・・不思議でなりません。』
『ほほほ・・・年の甲じゃよ。』
『えっ?あのっ・・・突然の話で恐縮ですが私にアレンジメントフラワーの手ほどきをお願いできないでしょうか。
あ・・・申し遅れました。私は≪来夢生花店≫の店長をしていますシン・チェギョンと申します。』
『おやおや・・・こんな年寄りに若いお嬢さんの感性を揺り動かすようなアレンジが教えられるかのぉ・・・』
『とんでもない!先生に教えていただきたいです。是非お願いいたします!!』
もう必死だった・・・この先生を逃したら、もうこんな素晴らしい師には巡り逢うことはできない
『どうしたものかのぉ・・・』
『お願いしますっ!!』
私と先生のやりとりを黙って聞いていたイ・シンさんが、漸く口添えをしてくれる気になったようだ
『おばあ様・・・彼女の面倒を見てやってください。
チェギョンさんはユルの生徒だったんです。でも今日、ユルの教室を辞めて来たんです。』
『ほぉ・・・ユルの生徒だったのか。だとしたら私とはタイプが違うのぉ・・・』
『あ・・・あのっ先生!!ユル先生の教えに私はそぐわなくて・・・』
もう哀願に近いだろう私の表情・・・なんとか引き受けていただかないと私には先がない・・・その一念だった
『おばあ様、彼女の作品はユルの感性とは違いますよ。
どちらかと言うとユルと合わなくて辞めたと言うのが正しいです。
俺が見た限り・・・おばあ様だったら彼女の良いところを伸ばしてくれるのではないかと思って、
ここに連れて来たんです。』
『そうか。ユルとはタイプが違うのだな。だったら・・・引き受けても良いな。ほほほ・・・
ユルは師匠がファヨンだけあって、どうもインパクトや目先の事にとらわれ過ぎる。
お嬢さん・・・シン・チェギョンさんと申されたか?いいだろう。いつから来られるのだ?』
『あ・・・あのっ、私は仕事が終わってからになりますので、教えていただくのが夜になってしまいますが
構いませんでしょうか?』
『よいよい。私は年寄りじゃが・・・夜更かしは得意じゃ。おほほほほ・・・』
『あの・・・ひとつお聞きしたいのですが、お庭にあった温室は・・・』
『おぉ・・・私が管理して居る。季節外れの花達もあの温室の中で綺麗に咲いて居る。
アレンジメントに使う材料は、庭から調達したらよい。』
『本当ですか?では・・・来週、あの温室の中を見せていただいてもよろしいですか?』
『もちろんじゃ。中に入らなければ花も選べないだろう?おほほほほ・・・』
『ありがとうございます♪』
こうしてパク先生が私の新しい先生となってくれた。私はテーブルの上に飾られた穏やかでいて存在感のある
アレンジメントフラワーを見ながら、いつか私もこんなアレンジが出来るようになるのではないかと
期待に胸膨らませ・・・天にも昇る気分だった
祖母が快く彼女の師となる事を了承してくれた。俺は安堵し彼女を送る為玄関に向かって歩く
するとその気配を察したかのように、母はリビングから姿を現した
『あら・・・お茶も飲んで行ったらいいのに・・・』
チェギョンさんにそう話し掛ける母・・・チェギョンさんはすまなそうに微笑んで、それから深々と頭を下げた
『パク先生にフラワー0アレンジメントを教えていただくことになりました。
来週から週に一度・・・夜になってしまいますがお邪魔させていただきます。』
『あらっそう~♪それは良かったわね。私はどうも大雑把な性格らしく・・・
アレンジメントには向いていなかったのよね。お~ほほほほほ・・・』
確かに・・母がアレンジしている姿は見たことがない
だけどよく考えてみたら母の審美眼は一体いつから濁ってしまっていたのだろう。
あの祖母のアレンジメントを毎日見ていながら、ミン秘書のアレンジメントを褒めたたえていたなんて・・・
その答えは母自身が語ってくれた
『思えば私の目は狂ってしまっていたのかもしれない。目先の華やかさに惑わされていたみたいだわ。
入院している時にシンの持って来る一輪の薔薇に、どれだけ心を癒されていたか・・・』
彼女が棘を取りラッピングしただけの薔薇の花が母の心さえも動かしていたのは正直嬉しく思う
忙しい毎日の為に過労で倒れた母は・・・しばしの休養で心の目を取り戻したのかもしれないな
『私のラッピングしただけの薔薇を・・・そこまで言っていただけるなんて本望です。』
『花屋の鑑よ。入院患者の心を癒す花を提供できるなんて・・・素晴らしいわ。
お義母様の指導を受けたら・・・あなたはきっとすご~~く上達するわ。』
『はい。私もそう実感しています。来週からよろしくお願いいたします。』
『解ったわ。楽しみに待っているわね。』
『はい♪』
玄関を出て車に向かって歩く間、彼女はやはりあの温室がどうにも気になるらしく何度も振り返って見ていた
そして車に乗り込み俺が車を発進させた後、彼女は堰を切った様に話し始めた
『もぉ~シンさん!!ご自宅ならご自宅って言って下さらないと・・・。すごく緊張したじゃないですか!』
『くくっ・・・そう言うだろうと思っていた。だから言えなかったんだ。』
『しかし素敵なお庭・・・温室も早く見てみたいです。』
『来週・・・迎えに行くよ。』
『えっ?いいですよ~~。クリスマス商戦でお忙しいでしょう?』
忙しいのは確かだが、そんな時間はコンピュータが管理してくれる
日中に倍働けばいい・・・
『いや大丈夫だ。俺の担当はネット通販だから・・・そんな時間まで社にはいない。』
『そこまで甘えちゃっていいんですか?』
『あぁ。送迎付きであんな素敵な師が持てるのは他にはどこにもないぞ。』
『本当です~ありがとうございます♪』
彼女の輝くような笑顔が・・・見られた。
俺はこのところ悲しい顔ばかりしていた彼女の、素敵な笑顔が見られて胸の奥に火が灯ったように
ポカポカと暖かくなるのを感じた
如何にも高級住宅街といった雰囲気の街に辿りついた時、既に時計は夜の10時を回っていた
こんな遅い時間にご年配の方の家を訪問するなんて失礼じゃないかしら・・・
少し躊躇する気持ちはあっても、新しい師を得る事は今後の私の人生を大きく左右する
私の胸の中には希望の方が強かったように思う
やがてイ・シンさんの車は大きな門をくぐり庭に車を乗り入れた
どうやらその先生のお宅の敷地内に入ったようだ
広いお庭・・・しかも綺麗に手入れされている・・・
あっ!!大きな温室がある。お花も育ててらっしゃるのかな・・・
なんだか期待で胸がわくわくする
『着いたよ、降りよう。』
『はいっ!』
イ・シンさんにそう言われ、助手席のドアを開けると、ひんやりとした空気に仄かに漂って来る薔薇の香り・・・
もうすぐクリスマスになろうと言う寒さも厳しい季節なのに、一体どこから?
駐車場から大きなお屋敷に向かう石畳の途中・・・私の目に飛び込んで来たのは薔薇のアーチだった
『うわぁ・・・♪』
思わず感嘆の声を上げた私に、イ・シンさんは口角を上げ微笑んだ
『先生は・・・薔薇がお好きなんだよ。』
『そうですよね。この季節にこんなに見事に・・・素敵~~~っ!!』
興奮のあまり声が大きくなりそうなのを、私は必死に堪えた
石畳の続く先にはお屋敷の玄関がある。なんだか緊張してしまった私はひとつ大きく深呼吸してみる
そんな私の様子を横眼で見ていたイ・シンさんは、また笑いながら私に話し掛けた
『大丈夫だ。そんなに緊張しなくても・・・くくっ・・・』
そして平然と玄関の扉を開けた
『ただいま。』
えっ・・・・今、ただいまって言いました?えっ?・・・私は確かフラワーアレンジメントの先生を紹介して貰うお約束
その一言に戸惑っている間に、玄関に駆けつける女性の姿が見えた
『お帰りなさい。あら?お客様?』
あ・・・この方はあのコンテスト会場で私に声をかけてくださった≪シンさんのお母様らしき人≫?
ってことはやはりここはイ・シンさんのご自宅・・・えぇぇぇ~~~っ?非常に混乱する私・・・
とりあえず挨拶は基本よね・・・必死で言葉を紡ぎ出す
『あ・・・あのっシン・チェギョンと申します。あのっ・・・先日はお恥ずかしいところをお見せして・・・。
こんな遅い時間にお邪魔して申し訳ありません。今日はフラワーアレンジメントを教えていただきたく
お邪魔・・・させていただきました。』
イ・シンさんも即座に助け船を出してくれた
『そう言う事だ。おばあ様は起きてる?』
『えぇ起きてらっしゃるわ。どうぞお上がりくださいシン・チェギョンさん♪』
『はい!失礼いたします。』
イ・シンさんに促がされ・・・私はその家の一階の奥の間に向かった
『おばあ様、まだ起きてらっしゃいますか?』
『おぉ・・・起きておるぞ。』
『少しお邪魔してもよろしいですか?客人も一緒なのですが・・・』
『お客人?おぉ・・・お入りなさい。』
その扉を開けると小柄なご婦人が満面の笑みでソファーに座っていた
『おや・・・シンが女の子を連れて来るなんて・・・』
『いえおばあ様、そうではなく今夜はお願いしたい事があって彼女を連れてきました。』
『まぁお掛けなさい。』
『失礼いたします。』
私はそう言いながら頭を下げソファーに座ったと同時に、目の前に飾られた見事な薔薇のアレンジメントに
目を奪われた
『おぉ!!』
いきなりそのアレンジメントフラワーに魅入っている私に、シンさんのおばあ様は笑いながら問い掛けた
『ほほほ・・・花はお好きかな?』
『はい。すごく好きです。あの・・・このアレンジメントはおばあ様がなさったのですか?』
『そうだ。お気に召したか?』
『はい。とっても♪どうしたらこのように自由自在にアレンジできるのか・・・不思議でなりません。』
『ほほほ・・・年の甲じゃよ。』
『えっ?あのっ・・・突然の話で恐縮ですが私にアレンジメントフラワーの手ほどきをお願いできないでしょうか。
あ・・・申し遅れました。私は≪来夢生花店≫の店長をしていますシン・チェギョンと申します。』
『おやおや・・・こんな年寄りに若いお嬢さんの感性を揺り動かすようなアレンジが教えられるかのぉ・・・』
『とんでもない!先生に教えていただきたいです。是非お願いいたします!!』
もう必死だった・・・この先生を逃したら、もうこんな素晴らしい師には巡り逢うことはできない
『どうしたものかのぉ・・・』
『お願いしますっ!!』
私と先生のやりとりを黙って聞いていたイ・シンさんが、漸く口添えをしてくれる気になったようだ
『おばあ様・・・彼女の面倒を見てやってください。
チェギョンさんはユルの生徒だったんです。でも今日、ユルの教室を辞めて来たんです。』
『ほぉ・・・ユルの生徒だったのか。だとしたら私とはタイプが違うのぉ・・・』
『あ・・・あのっ先生!!ユル先生の教えに私はそぐわなくて・・・』
もう哀願に近いだろう私の表情・・・なんとか引き受けていただかないと私には先がない・・・その一念だった
『おばあ様、彼女の作品はユルの感性とは違いますよ。
どちらかと言うとユルと合わなくて辞めたと言うのが正しいです。
俺が見た限り・・・おばあ様だったら彼女の良いところを伸ばしてくれるのではないかと思って、
ここに連れて来たんです。』
『そうか。ユルとはタイプが違うのだな。だったら・・・引き受けても良いな。ほほほ・・・
ユルは師匠がファヨンだけあって、どうもインパクトや目先の事にとらわれ過ぎる。
お嬢さん・・・シン・チェギョンさんと申されたか?いいだろう。いつから来られるのだ?』
『あ・・・あのっ、私は仕事が終わってからになりますので、教えていただくのが夜になってしまいますが
構いませんでしょうか?』
『よいよい。私は年寄りじゃが・・・夜更かしは得意じゃ。おほほほほ・・・』
『あの・・・ひとつお聞きしたいのですが、お庭にあった温室は・・・』
『おぉ・・・私が管理して居る。季節外れの花達もあの温室の中で綺麗に咲いて居る。
アレンジメントに使う材料は、庭から調達したらよい。』
『本当ですか?では・・・来週、あの温室の中を見せていただいてもよろしいですか?』
『もちろんじゃ。中に入らなければ花も選べないだろう?おほほほほ・・・』
『ありがとうございます♪』
こうしてパク先生が私の新しい先生となってくれた。私はテーブルの上に飾られた穏やかでいて存在感のある
アレンジメントフラワーを見ながら、いつか私もこんなアレンジが出来るようになるのではないかと
期待に胸膨らませ・・・天にも昇る気分だった
祖母が快く彼女の師となる事を了承してくれた。俺は安堵し彼女を送る為玄関に向かって歩く
するとその気配を察したかのように、母はリビングから姿を現した
『あら・・・お茶も飲んで行ったらいいのに・・・』
チェギョンさんにそう話し掛ける母・・・チェギョンさんはすまなそうに微笑んで、それから深々と頭を下げた
『パク先生にフラワー0アレンジメントを教えていただくことになりました。
来週から週に一度・・・夜になってしまいますがお邪魔させていただきます。』
『あらっそう~♪それは良かったわね。私はどうも大雑把な性格らしく・・・
アレンジメントには向いていなかったのよね。お~ほほほほほ・・・』
確かに・・母がアレンジしている姿は見たことがない
だけどよく考えてみたら母の審美眼は一体いつから濁ってしまっていたのだろう。
あの祖母のアレンジメントを毎日見ていながら、ミン秘書のアレンジメントを褒めたたえていたなんて・・・
その答えは母自身が語ってくれた
『思えば私の目は狂ってしまっていたのかもしれない。目先の華やかさに惑わされていたみたいだわ。
入院している時にシンの持って来る一輪の薔薇に、どれだけ心を癒されていたか・・・』
彼女が棘を取りラッピングしただけの薔薇の花が母の心さえも動かしていたのは正直嬉しく思う
忙しい毎日の為に過労で倒れた母は・・・しばしの休養で心の目を取り戻したのかもしれないな
『私のラッピングしただけの薔薇を・・・そこまで言っていただけるなんて本望です。』
『花屋の鑑よ。入院患者の心を癒す花を提供できるなんて・・・素晴らしいわ。
お義母様の指導を受けたら・・・あなたはきっとすご~~く上達するわ。』
『はい。私もそう実感しています。来週からよろしくお願いいたします。』
『解ったわ。楽しみに待っているわね。』
『はい♪』
玄関を出て車に向かって歩く間、彼女はやはりあの温室がどうにも気になるらしく何度も振り返って見ていた
そして車に乗り込み俺が車を発進させた後、彼女は堰を切った様に話し始めた
『もぉ~シンさん!!ご自宅ならご自宅って言って下さらないと・・・。すごく緊張したじゃないですか!』
『くくっ・・・そう言うだろうと思っていた。だから言えなかったんだ。』
『しかし素敵なお庭・・・温室も早く見てみたいです。』
『来週・・・迎えに行くよ。』
『えっ?いいですよ~~。クリスマス商戦でお忙しいでしょう?』
忙しいのは確かだが、そんな時間はコンピュータが管理してくれる
日中に倍働けばいい・・・
『いや大丈夫だ。俺の担当はネット通販だから・・・そんな時間まで社にはいない。』
『そこまで甘えちゃっていいんですか?』
『あぁ。送迎付きであんな素敵な師が持てるのは他にはどこにもないぞ。』
『本当です~ありがとうございます♪』
彼女の輝くような笑顔が・・・見られた。
俺はこのところ悲しい顔ばかりしていた彼女の、素敵な笑顔が見られて胸の奥に火が灯ったように
ポカポカと暖かくなるのを感じた
(薔薇の画像は薔薇の奥様こと『花が好き』のkakoさんからお借りしております。
お持ち帰りはご遠慮ください。)
今日は一日よく雨が降りました。
明日は晴れるそうだけど・・・寒いらしい。
うちの温室も万全の体制です❤
お持ち帰りはご遠慮ください。)
今日は一日よく雨が降りました。
明日は晴れるそうだけど・・・寒いらしい。
うちの温室も万全の体制です❤