『チェギョン・・・皆、自室に引き上げたみたいよ。アタシ達も食事に行こう。』
『あ・・・そうだね。行こうガンヒョン。』
ガンヒョンと共に階下に降り、リビングに向かったチェギョン
母スンレは姉妹達から聞かされた本日の出来事について、非常に心配そうな顔をチェギョンに向けた
だが、本人が言いだすまで自分からは何も聞くまいと、テーブルの上の食器を片づけ
温め直した料理をテーブルの上に並べた
『お腹空いたでしょ?ガンヒョンもチェギョンも・・・さぁ早くお食べなさい。』
『『はい♪』』
二人は揃って食事を摂り始め、その二人の前にスンレは腰を降ろすと何か聞きたそうに二人を見つめた
『お母さん・・ごめんね。私の事心配?』
『いえそんなことはないけど・・・どうしてこんな事になってしまったの?』
『ん~~お母さんそれはね、初めて皇子達にお逢いした日に、私はシン皇子と大喧嘩したの。
その時にはファン皇子とユル皇子が、私のこと気に入ってくださったみたいで中宮殿を案内されたんだけど
ど~~も。。。私の中でこの二人の皇子と結婚って言うのがピンと来なくって・・・
ちょっとわけありでシン皇子とお話する機会があったんだけど、会話も弾むし
何よりも私の事…理解してくれそうな気がして・・・
思い切って・・・≪結婚相手、私にしませんか?≫って打診したらね~~
いいよって言ってくれたんだ。だから・・・こんな騒動になっちゃってさ・・・』
『まぁ・・・そんなことがあったの?でもシン皇子はあなたのこと、どう思ってるのかしら。』
『多分…嫌いじゃないと思うよ。私の事≪面白い≫って言ってくれたから・・・』
『面白い?まぁチェギョンと一緒に居たら、退屈しないかもしれないわね。ふふふ・・・』
リビングの扉の向こうには、姉妹三人が聞き耳を立てていた
そして足音を忍ばせ各々自室に戻り、シンの気持ちを自分に向けるための算段をしているようである
もちろんその言葉通りに捉えた三人は、チェギョンよりも自分がいかに面白いと思わせるかに頭を悩ませた
もちろんそれは・・・大きな勘違いでしかないのだが。。。
リビングでは話が続いている
『面白いのかな?私・・・』
少し俯き加減に呟いたチェギョンに、ガンヒョンは頬笑みを浮かべ答えた
『面白いに決まってるじゃない!アンタはアタシ達の中で一風変わっているもの・・』
『それだけの理由で、結婚してもいいって思ったのかなぁ。』
スンレはチェギョンを見つめながら、念を押す様に問い掛ける
『シン皇子はともかくとして、あなたの気持ちはどうなの?』
『えっ?私??』
動揺するチェギョンの代わりに、ガンヒョンがしたり顔で答えた
『お母さん、心配しなくても大丈夫。この子さっき描いていた絵がシン皇子の姿になっていて
その事に自分でも気がついて、一人で動揺していたのよ。ふふふ・・・』
『まぁ・・・・』
『ガンヒョン…言っちゃあダメって言ったのに・・・』
『だったらチェギョンの気持ちはシン皇子に向かっているのね?』
『お母さん、よくわからないんだけど・・・そうみたい。』
スンレを安心させようとガンヒョンはスンレに目配せをした
『お母さん心配ないわよ!皆を前にして≪恋は早いもん勝ちなんかじゃない!≫って宣言したんだから。』
『まぁ!そうなの?』
『ひ~~~ん・・・』
耳まで赤く染め母とガンヒョンの前で項垂れるチェギョン・・・二人は微笑を浮かべこの恋を見守る決意をした
翌日・・・皇子と食事をする約束のあるガンヒョンとチェギョンは、弁当を持たずに登校して行った
そして昨日のチェギョンの言葉から、自分に足りない物は面白さだと勘違いしてしまった三人は
休み時間に一人ずつ・・・シン皇子の皇子ルームを訪れる
<トントン>
『どなた?』
『ヒスンです。』
『なんの用だ?』
不機嫌そうに扉を開けるシン皇子・・・ヒスンは満面の笑みで、昨晩必死に考えた面白い事を披露しようと試みる
『シン皇子・・・近頃人気のお笑いタレントのギャグを披露します。お部屋に入っても構いませんか?』
『興味ない!』
呆気なく閉められた扉・・・(面白いこと…面白いことって・・・)苦悩に満ちながら教室に戻るヒスンだった
次の休み時間にはスニョンがチャレンジに出掛ける
<トントン>
『誰だ?』
『スニョンです。』
『…なんの用だ?』
忌々しげに扉を開けたシン皇子は、スニョンが怪しい変装をしてその場に立っているのに気が付き、
スニョンが何も言わないうちに扉を閉めた
『興味ない!!!』
これもシンの言うところの≪面白い≫ではなかったかと、肩を落として教室に戻る
次の休み時間には気合の入ったヒョリンが、シン皇子の元を訪れる
<トントン>
『なんだっ!』
『あの・・・ヒョリンです。』
仕方なくシンはその扉を開け、冷たい視線でヒョリンを見下ろした
『あの。。。。私はクラシックバレーが趣味ですが、本当はヒップホップとかも得意なんです。
お部屋に入れてください。シン皇子に是非見ていただきたいわ。』
『はぁ・・・帰れ!!』
閉められた扉…項垂れて教室に戻ってくヒョリン・・・
チェギョンの一体何が面白いのだろうと、其々が頭を悩ますが・・・それはチェギョン自身にも
解っていない事である
なにせチェギョンはシンの受けを狙おうとか、そう言った打算はなくあくまでも自然体なのだ
言わばチェギョンという人物ありのままが気に入った・・・その事に気がつかない三姉妹だった
授業の合間の休み時間・・・三人のシン家の姉妹の訪問を受け、シンはすっかり不機嫌極まりなくなっていた
そうして迎えた昼休み・・・怒りの矛先はチェギョンに向かうかのように想われた
<トントン>
『誰だっ!!!』
『チェギョンです。』
『・・・どうぞ・・・』
扉を開け皇子ルームに入って行ったチェギョンは、シンがソファーに深く腰掛け長い脚を持て余すかのように
組んでいるのを見て心の中で呟く
(おぉ~シン皇子・・・ただ座っているだけでなんて絵になるんだろう。
あ・・・絵になる男だからつい私・・・描いちゃうのかも♪)
『掛けろ。』
なんだか非常にぶっきらぼうなシンの物言いに、チェギョンは向かいに腰掛けてシンの顔をまじまじと眺めた
『あっ!!』
その声と同時にシンに駆け寄ったチェギョン・・・シンの傍らに跪きその眉間に寄った皺を
指先で必死にほぐそうとする
『一体・・・・どうしたんです?この眉間の皺・・・・。若いのにこ~~んなに深く刻まれちゃって~~!
あぁ・・・・皇室内にエステとかあります?折角の男前なのに・・・台無しだぁ・・・』
自分の眉間を必死にマッサージしてくるチェギョンに、この休み時間の度重なる来客で非常に苛立っていた
シンの気持ちも、一瞬にしてどこかに飛んで行ったようだ
『くくっ・・・くくっ・・・・あはははは・・・・』
その笑い声に驚いたチェギョンは、シンの眉間に当てた指先をおずおずと離すと心配そうにシン顔を見上げた
先程まで不機嫌だったシンが声をあげて笑っている
その事に安堵し自分も笑顔になった
シンはまだ笑い続けている・・・その時ふと、シンの薄いクールな唇が目に飛び込んでくる
(キス・・・したい・・・。その唇に触れたい~~~っ!!)
シンの眉間から離した指先は、自分の感情のままにシンの唇につい…触れてしまっていた
ダメよチェギョンっ!!そこはぐっと堪えるのよ~~!!
間違っても襲ったりしないのよ・・・うひゃひゃひゃひゃ・・・
というわけで、アタクシ・・・白菜漬けてきます❤
(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
間違っても襲ったりしないのよ・・・うひゃひゃひゃひゃ・・・
というわけで、アタクシ・・・白菜漬けてきます❤
(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!