あれから・・・私とハン家の奥様はおとな~~しく・・・テヤン君とピョルを見守っていた
でもね~それから一年以上経っても、ピョルの口から結婚という言葉が出ることはなかったの
『はぁ~一体あの二人どうなっちゃうのかしら・・・』
『そうなんですよイ家の大奥様。テヤンに余計な事を言うとまた叱られちゃうから言えないんですが
そういう雰囲気は全くなくて、テヤンは海外出張ばかりで・・・』
『『はぁ~~~・・・・』』
最近本当に二人の会話の中に溜息の数が増えたわ
年寄りの出る幕はないと思い知らされてから、大人しくしていた私達だけど、こんなに気を揉んでばかりじゃ
身体に悪いわ
4月生まれのピョルは仕事を始めて三年目に突入したと同時に、25歳を迎えた
そしてあっという間に季節は夏になってしまったわ
よくよく考えてみたら・・・シンが最初の結婚をした歳になるのよ
一体どうしたものかしら・・・
でも当のピョルは相変わらず忙しそうだし、なんだかこのところすこぶるご機嫌が悪くって・・・
私やチェギョンさんもその理由を聞き出せずにいたの
そんなある暑い日の事だったわ
夕方珍しい時間にシンが帰宅したのよ
帰宅した第一声が・・・
『今からハン・テヤンが家に来る。』
『えっ?シン君・・・ピョルも戻って来るの?』
『いや・・・ハン・テヤンだけ呼び出した。』
『どうしたの?一体何があったの?』
『う・・・む・・・』
何も言わずに仏頂面でシンはソファーに腰掛けたの
これはきっと・・・何かあったに違いないわ。それも重大な何かが・・・
あ・・・テヤン君がやってきたわ
私はテヤン君を家の中に招き、シンのいるリビングに通した
『テヤン君どうぞ・・・』
『グランマお邪魔します。』
リビングに入って行ったテヤン君は、シンに挨拶をした
『おじさんこんにちは。今日は一体…どういった・・・』
『まぁ掛けたまえ。』
『はい。』
『最近・・・ピョルが家に帰ってきても非常に機嫌が悪いのだが、一体君たちはどうなっているんだ?』
お茶を出したチェギョンさんと私は、リビングに続くキッチンから二人の様子を窺っていた
ここは・・・男同士で話をした方がよさそうだもの・・・
『すみません。俺も出張が多くて・・・ピョルに逢うとなぜか彼女はイライラしていて、すぐ喧嘩になってしまって・・・』
『上手くいっていない・・・という事か?』
『いえ・・・そうではありません。でも少し擦れ違ってしまっているみたいな気がします。』
『そうか・・・はぁ・・・』
シンは組んだ脚の上に両手を置いて、天井を仰いだ
何をそんなに悩んでいるのよシン・・・
気になるじゃないの~~!
苦悩に満ちたシンの表情が気になって仕方のない私・・・チェギョンさんも同じ気持ちだったみたい
思わず二人で手を握り合ったわ
天井に向けた顔を漸く戻したシンは、テヤン君の顔をじっと見つめる
『ハン・テヤン・・・』
『はい。』
『今日・・・私は父の薬を取りに病院に行っていたんだが、意外な場所から出て来るピョルを見てしまってね。』
『えっ?ピョルが病院に?』
『あぁ。しかもそれは産婦人科だった。』
『えっ?・・・まさか・・・』
『っつ・・・まさかといったか?私はそのまさかに気が付かなかったばかりに、10年もの長い間ピョルの母親と
共に生きられなかった。』
『つまりピョルは・・・』
『確認したわけではないが・・・恐らく・・・』
『責任を取ります!!』
『ハン・テヤン・・・責任を取らせようと思って呼んだのではない。ただ・・・もしピョルが一人で悩んでいたら・・・
それが心配になっただけだ。もし本当にそうであっても、我が家は一向に構わない。
ピョルとお腹の子は大事にする。』
『おじさん!俺をそんな無責任な男にしないでください!!
ピョルとはいつか必ず…どう思っていました。ちょうどその時期が来たのかもしれません。
おじさん・・・ピョルを大事にします。今夜プロポーズしますから・・・
そんなこと言わないでどうかピョルを俺にください!!』
シンはテヤン君の顔を見つめ問い掛けたわ
『責任感でする結婚など意味はないぞ。』
『わかっています。俺だって結婚するならピョルとって・・・ずっと昔から決めていました。
今がそのタイミングです。どうか許してください!』
シンは漸く安堵した顔をして口角を上げた
『わかった。認めよう・・・』
その後なにか話し込んでいる二人・・・私とチェギョンさんは互いに首を傾げながら小声で話し込んでいた
『ピョルが・・・妊娠?でもそんな様子は・・・』
『そうよね。妊娠していたらチェギョンさんも私も気が付く筈だもの・・・』
『でも産婦人科に行ったんですよね。』
『おかしいわね・・・・』
そんな事を言っている間に、驚いたことにピョルが帰宅したわ
まだお店も開いている時間よ。一体どうしたのかしら・・・
『ただいま~♪テヤン君の車があるみたいですけど・・・』
そういって家の中に入ってきたピョル
テヤン君はピョルの声を耳にして慌ててソファーから立ち上がった
『ピョル!!』
『テヤン君・・・それにパパも一体どうしたの?』
『ピョル・・・結婚しよう。』
『えっ?・・・』
『子供は一緒に育てないと・・・』
『は・・・はぁ?・・・』
『隠さなくたっていいんだ。おじさんが今日、産婦人科から出て来るピョルを見たって・・・』
『え~~~っ・・・・』
ピョルは顔を真っ赤に染めてソファーに座ると、シンをじっと見つめた
『あの・・・パパ・・・?』
『隠さなくてもいい。もうハン・テヤンと話はついた。』
『あ・・・だからね・・・違うんだってば!実はホルモンバランスが崩れてて・・・生理が止まらなくって
お薬もらいに行ってたんだよ~~~!』
『なっなにっ?』
『パパ・・・すごい勘違いしてくれちゃって・・・もぉ!///』
『あ・・・///そっ・・・そうだったのか。だっだが、年頃の娘が生理が止まらないなんて・・・やはり良くない。
ここは結婚して子供を産んだ方がいいんじゃないのか?』
必死に弁明するシン・・・
やっぱりね・・・妊娠じゃなかったのね
ピョルはテヤン君にその視線を向けた
『テヤン君・・・パパが勘違いしちゃってごめんね。そういうことだから・・・』
『だから・・・いつもイライラしていたのか?』
『うん。お腹痛くてさ・・・』
『ピョル・・・俺達が擦れ違ってしまうのも、一緒にいられる時間が少ないからだ。
この機会に・・・結婚しないか?』
『でも~テヤン君は出張が多いし・・・』
『ピョルが難しい注文ばかり出すからだろう?今後は他の社員に任せて俺はなるべく国内にいるようにする。
だから・・・結婚しよう。』
シンの勘違いから浮上した結婚話だったけど、ピョルは口角を上げて頷いたわ
『うん。ちょうどいい時期なのかもしれないね。』
きゃ~~っ♪漸く二人が結婚に向けて歩き出したわ
私とチェギョンさんは満面の笑みで両手を握り合った
それは昔、シンとチェギョンさんの結婚を夫が許した時に、その話を聞いていた私とピョルがした仕草と同じだった
今度はお嫁さんとこのポーズをすることになるなんて・・・なんて幸せなのかしら~♪おほほほ~
さぁ~忙しくなるわよ
早速ハン家の奥様に電話しなくっちゃ~~♪
ん~~季節の変わり目で
すっかり体調を崩してしまいました。
いや・・・寝込むことはないんですが
パソコンに向かえなかったんですよぉ・・・
更新大変遅くなりました❤