大学を卒業し就職して二年目・・・大学で同期の仲間と共に働き日頃は充実している・・・
なのに・・・この時期だけはみんなとってもつれないのよね
イ・ガンヒョンはチャン航空の跡取り息子チャン・ギョンさんと恋愛中だし
ユン・ヒスンは大手アパレルメーカー跡継ぎのイ・ユルさんと恋愛中だし
キム・スニョンは海運会社会長の息子リュ・ファンさんと交際中だし
ミン・ヒョリンはカン電子の次男坊カン・インさんと熱烈交際中・・・
だから私はクリぼっち・・・クリスマスイブに一人ぼっちの意味よ!なんか文句ある?
そんな私にだってお付き合いした人はいた
あれは中学生の頃・・・まだ携帯なんか持ってなくて、交換日記したっけ・・・
えっ?それは付き合ったとは言わない?
でもそれを否定されちゃうと・・・全く男運ない女みたいに思われそうなのよね
今日だって・・・あのセクハラ係長
『チェギョン君はどうせ彼氏なんかいないんだろう?この書類の入力してってよ。
帰りにメシ奢るからさ・・・』
冗談じゃない~~!!メシに釣られて残業なんかした日にゃ~、まったく好みじゃない人と変な噂が立ってしまう
私は平然と答える
『すみません係長。私、今夜予定があるので失礼いたしますぅ~♪』
そそくさと会社を出る私。予定?もちろんあるわ。大好きなケーキ屋さんに≪濃厚チョコレートケーキ5号サイズ≫
予約してあるし~、オードブル三人前も取りに行かなきゃだし~♪
えっ?誰と食べるんだって?一人に決まってる
でもぉ~クリスマスにお一人様分の予約ってさすがにできないでしょ?
見栄っていうのはこういう時に張るものなのよ。くすくす・・・
予約したケーキとオードブル・・・それにニャンメリーも三本ゲット♪
明日だってお仕事なんだもの、お酒なんか飲んでいられないわ
世間はクリスマス一色・・・ジングルベルに追い立てられるように自宅マンションに私は戻った
一人の部屋に帰って明かりを点けた瞬間・・・自分で飾り付けた部屋の中がなんだかものすごく虚しく感じて
私は慌ててテーブルの上にケーキとオードブルを広げ、一人パーティーを始めた
あらっ・・・このオードブル美味しい~♪
話し相手のいない一人の部屋で、私は猛然とオードブルを食べながらニャンメリーを飲み
それから濃厚チョコレートケーキに手を伸ばす
お腹がはちきれそうになって眠ってしまえばすぐに朝が来る
そうしたら寂しさなんか感じる暇もない
だけど・・・濃厚チョコレートケーキをあと一口残したところで、私の胃腸は悲鳴を上げた
『イタッ・・・イタタタタ・・・』
改めて自分の食べた量を見る・・・明らかに食べ過ぎだ
そこらの大食い大会に出られそうなほど食べたんだから無理もない
ハタと気が付いた
うちには胃腸薬なんてものないじゃない~~!
もうドラックストアも開いていない時間
救急車呼ぶ?一瞬頭を過ったけど、さすがに≪独身女食べ過ぎで救急車搬送!≫なんて無様なゴシップには
なりたくない
痛むお腹を摩りながら、私は救急夜間外来をしている病院を探した
医大?医大だったらやっているの?
やっとの思いでタクシーに乗り込み、私は夜間診療している医大に向かった
『どうなさいましたか?』
『あ・・・あの・・・お腹が痛くて・・・』
『どのあたりですか?』
『お腹全体が・・・・』
『夕食は何を食べられましたか?』
『えっと・・・オードブルと濃厚チョコレートケーキ5号サイズをほとんどと・・・ニャンメリーも二本ほど・・・』
『ニャ・・・ニャンメリー?くくくっ・・・』
あっこのお医者さん、明らかに私がお一人様だと悟ったみたい
でもそんなこと気にしている場合じゃない
『オードブルはどのくらい食べたんです?』
『あ・・・三人前ほど・・・』
『くっ・・・明らかに食べ過ぎですね。胃洗浄でもしますか?』
は・・・はぁ?折角美味しく食べたのに・・・なんてこと言うの?
『あ・・・あの・・・私別に、危険な薬を大量に飲んだわけじゃありませんから・・・』
『食べ物だって許容量を超えたら害になりますよ。』
『は・・・はいぃ・・・』
『胃洗浄が嫌なら、とりあえずこれを飲んでこのベッドで少し休んでください。』
『は・・・はい。』
私は手渡された薬を飲み、お医者様の言いつけに従って横になった
横になったからといって眠れるものじゃない
時折・・・先ほど診てくれたお医者様が私の様子を見に来るが、クリスマスイブに夜間診療だなんて
迷惑だったのだろう
様子を見に来る度に≪早く帰れ≫と言われているような気がしてしまう
何度目かに様子を見に来た時、私はベッドから起き上がった
『先生、もうかなり良くなりました。』
『そうですか。では、診療時間内に会計を済ませに来てくださいね。』
『はい。どうもありがとうございました。』
お医者様から念の為と渡された薬を持って、私は夜間出入り口から出て行った
そしてタクシー乗り場でタクシーを待つ
あぁ・・・よく考えたら、こんな時間にタクシーが来るはずないじゃん!!
まだ痛むお腹を摩りながら、私は必死に電話番号を検索した
でも・・・最寄りのタクシーはどこなんだろう
この場所にタクシー会社の番号を書いておくべきよ!なんて・・・半ば逆切れした時の事だった
先ほど診てくれた先生が、車に乗って私の目の前を通り過ぎたのだ
『あ・・・』
私はその車を凝視していた
すると先生は車をバックさせ、私の前で窓を開けた
『タクシーですか?呼びました?』
『あ・・・いえ、どこのタクシー会社を呼んだらいいのかわからなくて・・・』
『どちら方面ですか?』
『●×町です。』
『そうですか。でしたら通り道です。お送りしましょう。』
『えっ?そんな・・・申し訳ないです。』
『構いません。どうぞ。』
先生は車のドアを開け、私はその厚意に素直に甘えることにした
私が乗り込むと先生はすぐ車を走らせた
『早く帰って休んだ方がいいですからね。もう夜が明けてしまいますが・・・』
『いえ、もう寝ていられません。仕事があるので・・・』
『ほとんど眠れなかったでしょう?大丈夫ですか?』
『大丈夫です。』
少し寝不足くらいの顔で出社したほうが、みんな勝手な誤解をしてくれるから都合がいい
『緊急オペが入らなくてよかったです。』
『えっ?オペ?』
『ええ。私は外科医なので・・・』
『そうだったんですか。』
『とにかく今後、食べ過ぎには注意してくださいね。』
『はい、気を付けます。』
マンションの前まで先生に送って貰い、私は深々と頭を下げ車が走り去るのを見送った
イ・シン先生って言ったっけ?確か名札にそう書いてあったような気がする
シン・チェギョン24歳のクリスマスイブは散々なものだったけど、医大のイケメン外科医に≪食いすぎ警報≫を
発令された記念すべき日となった
クリスマスのお話です~❤
しかも外科医イ・シンで~~す(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
恐らく三話でくらいでまとめる予定
今年の締めになりますので
どうぞよろしく~❤
今までガ●ケーできてくださった方にも
楽しんでいただけるよう
クリスマス過ぎまでは公開にしますね~★
しかも外科医イ・シンで~~す(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
恐らく三話でくらいでまとめる予定
今年の締めになりますので
どうぞよろしく~❤
今までガ●ケーできてくださった方にも
楽しんでいただけるよう
クリスマス過ぎまでは公開にしますね~★