(チェギョンside)
ぐっすりと眠りすっきりと目覚めた朝・・・ベッドから身を起こし辺りを見渡して、
私はまだ夢の続きを見ているのかと思ってしまった
あぁそうだ。ここは東宮殿・・・そして私は皇太子殿下の婚約者。なんだかまだ実感が湧かない
宮中でのしきたりなどを学ぶ為の衣装に身を包み、シン君と共に食事を摂った後に
突然その来客は訪れた
『チェギョン様・・・皇室警察署長がチェギョン様にお逢いしたいと来ておりますが・・・』
皇室警察署長?私・・・何かした?
訝しく思いながらも迎えに来てくれたチェ尚宮さんに続き、東宮玄関に急いだ
そこにいた警察署長さんは私の姿を確認すると恭しく頭を下げた
『シン・チェギョン様・・・皇室警察の署長をしているコと申します。朝からお邪魔して申し訳ございません。』
『いいえ。構いません。あのっ・・・皇室警察の署長さんが私に一体・・・』
どのような用件かと尋ねようとした時、署長さんは恐縮した面持ちで口を開いた
『チェギョン様がソウル歌劇団に所属していた時に起こった襲撃事件の加害者の妻が、あなた様に
一目お逢いしてお詫びしたいと申しておりまして・・・』
えっ?あの時の男性は皇室警察署にいるの?
そっそれはちょっと・・・約束が違う
『わかりました。ご同行させていただきます。チェ尚宮さん、少し出掛けてきてもよろしいですか?』
チェ尚宮さんはその事件を目撃した一人だ
私がファンを大事にしたい気持ちも十分理解してくれている
『構いません。』
『署長さん、少しお待ちいただけますか?すぐに戻ってまいります。』
『はい。お待ちしております。』
私は息巻きながらシン君がいるであろう執務室をノックする
<トントン>
『チェギョンです。入ってもよろしいですか?』
『あぁどうぞ。』
執務室に入ってドアを閉めるなり、私はシン君の座っている机まで大股で歩いた
『チェギョン・・・訓育に行くんじゃあないのか?あ・・・その前に俺の顔を見に来たのか?』
何を寝惚けたことを!!
『シン君、私と約束したよね?あの襲撃事件の加害者、罪に問わないでって!』
『あぁ?罪に問わない…というわけにはいかないだろう?』
『でも重い罪にしないでって約束したでしょう?あの事件があった時、私は一般人だったはずなのに
なぜあの加害者は今、皇室警察にいるのか説明して!』
『皇室警察に・・・いる?それは初耳だ。穏便に・・・とコン内官に伝えておいたが
さすがに俺の婚約者ともなれば一般の警察で処理できなかったのだろう。』
『今・・・皇室警察署長さんが見えてるわ。』
『なにっ?』
『あの時の加害者の奥さんが私に謝罪したいって言っているそうだから、逢いに行ってくる。』
『そうか。許可しよう。』
『もうあの事件から何カ月も経つのよ。私は告訴するつもりもないし、私に一任させてもらっていい?』
『君がそこまで言うのなら君に任せよう。』
『わかった。じゃあ・・・少し出掛けてきます。』
『俺も一緒に行こうか?』
『ううん。一人で大丈夫。チェ尚宮さんも一緒だし。じゃあ行ってきます。』
こんな格好で出掛けるのはどうかと思ったけれど、帰ってきてまた着替える時間もない
私はチェ尚宮さんとイギサに付き添われ、皇室警察署へと向かった
署長さんの特別な計らいなのか応接室なる場所に通された私
中には私より一回り程も年上だろうと思われる女性が項垂れていた
私が部屋に入っていくや否や、その女性は徐に立ち上がり腰を90度に折り曲げた
『シン・チェギョン様・・・大切な御身を私の主人が傷つけてしまい、本当に申し訳ございません。
あの・・・傷の方はいかがですか?まだ痛みますか?』
『いいえ御心配には及びません。ずっと私の事を応援してくださっていたのでしょう?
こんな形で引退となってしまい申し訳なく思っています。』
『いいえ。舞台でお逢いできないのは大変残念ですが、これからは新聞やテレビでいつもお目にかかれます。
主人が本当に申し訳ないことをいたしました。』
その女性は恐らく育ち盛りの子供を抱えているだろうと思われた・・・働き手であるご主人が拘束されて
どんなに困っている事だろう
『ご主人は今でも私を恨んでいらっしゃいますか?』
『とんでもない!私がよく言って聞かせました。チェギョン様のお立場を知り、
とんでもないことをしてしまったと主人は終身刑も覚悟しております。』
大げさな・・・
『そんなことは私が許しません。一日も早くご家族の元へ戻れるよう、私が手配いたします。
でもその前にご主人にお逢いしてもよろしいですか?』
『えっ?うちの主人にですか?』
『ええ。話しておきたいことがあるんです。』
『もちろんです。チェギョン様・・・もう・・・どんなに感謝してもしきれません・・・』
涙にくれる女性に挨拶をし、私は警察署長の部屋に話を付けにいった
『署長さん・・・あの襲撃事件の加害者なのですが、一般の警察署では在宅起訴処分になるくらいの罪でしょう。
こんなに長く拘束されませんよね?』
『あ・・・はい、確かにそうです。ですが今回の一件は被害者がシン・チェギョン様ですから・・・』
『私は告訴いたしません。皇太子殿下からも許可を得てまいりました。
その時の犯人を釈放していただけませんか?』
『殿下がそう仰ったのですか。』
『はい。これは私が皇室に嫁ぐ条件の一つでもあるのです。殿下が約束を違える筈はありません。』
『そうですか。でしたら罰金刑に処すことにいたしましょう。』
『署長さん、もうひとつお願いがあるのですが、その加害者に面会できますか?』
『えっ?チェギョン様が面会なさるのですか?』
『はい。言っておきたいことがあります。』
『かしこまりました。私立会いの下でよろしければ許可いたしましょう。』
『お願いいたします。』
今度は取調室に連れていかれ、そこであの事件の加害者と逢うことになった
なかなかできない経験だから、少し楽しんでいたりもする
できれば女優をしていた時に、こんな機会に巡り合いたかったわ・・・
扉が開き署長さんとあの時ナイフを振り回した男性が入ってきた
私の姿を見るとその場にひれ伏し、謝罪の言葉を必死になって紡いでいる
『シン・チェギョン様・・・あの時は本当に申し訳ございませんでした。
あなた様がそのようなお立場になられる方とは夢にも思わず、あのような凶行に及んでしまいました・・・
本当い・・・申し訳ございません!!』
『お立ちください。あなたとお話ししたくて来ていただいたんです。』
私はその人に椅子に座るよう促した
『今、警察署長さんと話をして、あなたを釈放してくれるようお願いしました。
ですが・・・それには一つ条件があります。』
『な・・・なんなりと仰ってください。なんでも条件を飲みます。』
『家庭を守る主婦にも気分転換は必要なんです。奥様はソウル歌劇団の舞台を観るのがとてもお好きだった。
そうですよね?』
『はい。その通りでございます。家にもあなた様のポスターが貼られておりました。』
『私が女性だということはご存知だったのでしょう?』
『はい。知っておりました。』
『女性は何か憧れの象徴を持つことがあるものです。でもそれはあくまでも夢の中だけのお話。
決して実生活とは交わらない別世界です。そのこともお分かりですね?』
『はい。この度の事件を起こしてしまって、そのことを妻から散々叱られました。』
『度を越した嫉妬は過ちの元です。今後はそのようなことがないよう寛大な心で奥様に接してくれますか?』
『・・・許して・・・いただけるのですか?』
『ええ。あなたがこれからは今まで以上にご家族を大切にすることが条件です。』
『もちろんです。もう二度とこのような過ちは犯しません。』
『約束ですよ・・・』
『ありがとうございます。シン・チェギョン様・・・』
よかった。これで私のせいで重罪人にされることはない
また、壊れかけた一つの家族を救うことができた
その時の私は、きっと男役さながらの男っぷりだったろうと自分でも思う
(シンside)
チェギョンが皇室警察に向かった後、俺は従兄弟のユルと新しくできた国営の施設を視察に向かった
車の中で俺はユルに問いかけた
『お前もチェギョンの芝居を観ていたなんてな・・・』
『うん。一目で目に焼き付いたよ。』
っつ・・・堂々と宣戦布告か?だが残念だなユル
チェギョンはもう俺の婚約者だ
『そうだろう?彼女の男役は男から見ても惚れ惚れするほどだからな。』
『うん・・・・』
黙りこんでしまったユル・・・視線を膝に落とし、それから顔を上げ俺に向けた
『どうやって知り合ったの?チェギョンさんと・・・』
『個人的に逢わせてもらった。』
『個人的に・・・逢わせてもらった?』
『あぁ。彼女は男装でやってきたよ。くくくっ・・・』
初めて会った日に想いを馳せ、俺は目を細めた
『そうか。男装で・・・。僕がもしイギリス公演に来ていた彼女と個人的に出逢うことができたら
彼女の立ち位置は変わっていたかもしれないね。』
あぁ?それは・・・もしかして、チェギョンに対する恋心を俺に訴えているのか?
くっ・・・面白い
『いや、それは確実にないだろうな。なんといっても伯母上が彼女と気が合う筈がない。
俺の方は皇后様が諸手を挙げて歓迎していたからな。』
『つまり・・・それは姑の問題か?』
『いや、それだけである筈ないだろう?彼女ももちろん俺を好きになったからプロポーズを受けた。
ようやく恋人らしい時間が持てるようになったんだ。ユル・・・邪魔するなよ。』
『・・・・・』
さりげなく牽制しておいたが、やはり面白くない
俺は何とかしてコン内官やチェ尚宮の目を掻い潜り、彼女との時間を持たなければと胸の中に焦りを募らせた
婚約までしたのだから不安になることなどない
だが武骨な俺に比べ、洗練された口説き文句も知っているだろうユルはやはり俺にとって
要注意人物でしかなかった
食べた気など全くしない昼食会を済ませ、俺は東宮に戻るとまずチェギョンが訓育を受けている場所に向かった
チェギョンの顔を一目だけでも見たくて仕方がなかった
ぐっすりと眠りすっきりと目覚めた朝・・・ベッドから身を起こし辺りを見渡して、
私はまだ夢の続きを見ているのかと思ってしまった
あぁそうだ。ここは東宮殿・・・そして私は皇太子殿下の婚約者。なんだかまだ実感が湧かない
宮中でのしきたりなどを学ぶ為の衣装に身を包み、シン君と共に食事を摂った後に
突然その来客は訪れた
『チェギョン様・・・皇室警察署長がチェギョン様にお逢いしたいと来ておりますが・・・』
皇室警察署長?私・・・何かした?
訝しく思いながらも迎えに来てくれたチェ尚宮さんに続き、東宮玄関に急いだ
そこにいた警察署長さんは私の姿を確認すると恭しく頭を下げた
『シン・チェギョン様・・・皇室警察の署長をしているコと申します。朝からお邪魔して申し訳ございません。』
『いいえ。構いません。あのっ・・・皇室警察の署長さんが私に一体・・・』
どのような用件かと尋ねようとした時、署長さんは恐縮した面持ちで口を開いた
『チェギョン様がソウル歌劇団に所属していた時に起こった襲撃事件の加害者の妻が、あなた様に
一目お逢いしてお詫びしたいと申しておりまして・・・』
えっ?あの時の男性は皇室警察署にいるの?
そっそれはちょっと・・・約束が違う
『わかりました。ご同行させていただきます。チェ尚宮さん、少し出掛けてきてもよろしいですか?』
チェ尚宮さんはその事件を目撃した一人だ
私がファンを大事にしたい気持ちも十分理解してくれている
『構いません。』
『署長さん、少しお待ちいただけますか?すぐに戻ってまいります。』
『はい。お待ちしております。』
私は息巻きながらシン君がいるであろう執務室をノックする
<トントン>
『チェギョンです。入ってもよろしいですか?』
『あぁどうぞ。』
執務室に入ってドアを閉めるなり、私はシン君の座っている机まで大股で歩いた
『チェギョン・・・訓育に行くんじゃあないのか?あ・・・その前に俺の顔を見に来たのか?』
何を寝惚けたことを!!
『シン君、私と約束したよね?あの襲撃事件の加害者、罪に問わないでって!』
『あぁ?罪に問わない…というわけにはいかないだろう?』
『でも重い罪にしないでって約束したでしょう?あの事件があった時、私は一般人だったはずなのに
なぜあの加害者は今、皇室警察にいるのか説明して!』
『皇室警察に・・・いる?それは初耳だ。穏便に・・・とコン内官に伝えておいたが
さすがに俺の婚約者ともなれば一般の警察で処理できなかったのだろう。』
『今・・・皇室警察署長さんが見えてるわ。』
『なにっ?』
『あの時の加害者の奥さんが私に謝罪したいって言っているそうだから、逢いに行ってくる。』
『そうか。許可しよう。』
『もうあの事件から何カ月も経つのよ。私は告訴するつもりもないし、私に一任させてもらっていい?』
『君がそこまで言うのなら君に任せよう。』
『わかった。じゃあ・・・少し出掛けてきます。』
『俺も一緒に行こうか?』
『ううん。一人で大丈夫。チェ尚宮さんも一緒だし。じゃあ行ってきます。』
こんな格好で出掛けるのはどうかと思ったけれど、帰ってきてまた着替える時間もない
私はチェ尚宮さんとイギサに付き添われ、皇室警察署へと向かった
署長さんの特別な計らいなのか応接室なる場所に通された私
中には私より一回り程も年上だろうと思われる女性が項垂れていた
私が部屋に入っていくや否や、その女性は徐に立ち上がり腰を90度に折り曲げた
『シン・チェギョン様・・・大切な御身を私の主人が傷つけてしまい、本当に申し訳ございません。
あの・・・傷の方はいかがですか?まだ痛みますか?』
『いいえ御心配には及びません。ずっと私の事を応援してくださっていたのでしょう?
こんな形で引退となってしまい申し訳なく思っています。』
『いいえ。舞台でお逢いできないのは大変残念ですが、これからは新聞やテレビでいつもお目にかかれます。
主人が本当に申し訳ないことをいたしました。』
その女性は恐らく育ち盛りの子供を抱えているだろうと思われた・・・働き手であるご主人が拘束されて
どんなに困っている事だろう
『ご主人は今でも私を恨んでいらっしゃいますか?』
『とんでもない!私がよく言って聞かせました。チェギョン様のお立場を知り、
とんでもないことをしてしまったと主人は終身刑も覚悟しております。』
大げさな・・・
『そんなことは私が許しません。一日も早くご家族の元へ戻れるよう、私が手配いたします。
でもその前にご主人にお逢いしてもよろしいですか?』
『えっ?うちの主人にですか?』
『ええ。話しておきたいことがあるんです。』
『もちろんです。チェギョン様・・・もう・・・どんなに感謝してもしきれません・・・』
涙にくれる女性に挨拶をし、私は警察署長の部屋に話を付けにいった
『署長さん・・・あの襲撃事件の加害者なのですが、一般の警察署では在宅起訴処分になるくらいの罪でしょう。
こんなに長く拘束されませんよね?』
『あ・・・はい、確かにそうです。ですが今回の一件は被害者がシン・チェギョン様ですから・・・』
『私は告訴いたしません。皇太子殿下からも許可を得てまいりました。
その時の犯人を釈放していただけませんか?』
『殿下がそう仰ったのですか。』
『はい。これは私が皇室に嫁ぐ条件の一つでもあるのです。殿下が約束を違える筈はありません。』
『そうですか。でしたら罰金刑に処すことにいたしましょう。』
『署長さん、もうひとつお願いがあるのですが、その加害者に面会できますか?』
『えっ?チェギョン様が面会なさるのですか?』
『はい。言っておきたいことがあります。』
『かしこまりました。私立会いの下でよろしければ許可いたしましょう。』
『お願いいたします。』
今度は取調室に連れていかれ、そこであの事件の加害者と逢うことになった
なかなかできない経験だから、少し楽しんでいたりもする
できれば女優をしていた時に、こんな機会に巡り合いたかったわ・・・
扉が開き署長さんとあの時ナイフを振り回した男性が入ってきた
私の姿を見るとその場にひれ伏し、謝罪の言葉を必死になって紡いでいる
『シン・チェギョン様・・・あの時は本当に申し訳ございませんでした。
あなた様がそのようなお立場になられる方とは夢にも思わず、あのような凶行に及んでしまいました・・・
本当い・・・申し訳ございません!!』
『お立ちください。あなたとお話ししたくて来ていただいたんです。』
私はその人に椅子に座るよう促した
『今、警察署長さんと話をして、あなたを釈放してくれるようお願いしました。
ですが・・・それには一つ条件があります。』
『な・・・なんなりと仰ってください。なんでも条件を飲みます。』
『家庭を守る主婦にも気分転換は必要なんです。奥様はソウル歌劇団の舞台を観るのがとてもお好きだった。
そうですよね?』
『はい。その通りでございます。家にもあなた様のポスターが貼られておりました。』
『私が女性だということはご存知だったのでしょう?』
『はい。知っておりました。』
『女性は何か憧れの象徴を持つことがあるものです。でもそれはあくまでも夢の中だけのお話。
決して実生活とは交わらない別世界です。そのこともお分かりですね?』
『はい。この度の事件を起こしてしまって、そのことを妻から散々叱られました。』
『度を越した嫉妬は過ちの元です。今後はそのようなことがないよう寛大な心で奥様に接してくれますか?』
『・・・許して・・・いただけるのですか?』
『ええ。あなたがこれからは今まで以上にご家族を大切にすることが条件です。』
『もちろんです。もう二度とこのような過ちは犯しません。』
『約束ですよ・・・』
『ありがとうございます。シン・チェギョン様・・・』
よかった。これで私のせいで重罪人にされることはない
また、壊れかけた一つの家族を救うことができた
その時の私は、きっと男役さながらの男っぷりだったろうと自分でも思う
(シンside)
チェギョンが皇室警察に向かった後、俺は従兄弟のユルと新しくできた国営の施設を視察に向かった
車の中で俺はユルに問いかけた
『お前もチェギョンの芝居を観ていたなんてな・・・』
『うん。一目で目に焼き付いたよ。』
っつ・・・堂々と宣戦布告か?だが残念だなユル
チェギョンはもう俺の婚約者だ
『そうだろう?彼女の男役は男から見ても惚れ惚れするほどだからな。』
『うん・・・・』
黙りこんでしまったユル・・・視線を膝に落とし、それから顔を上げ俺に向けた
『どうやって知り合ったの?チェギョンさんと・・・』
『個人的に逢わせてもらった。』
『個人的に・・・逢わせてもらった?』
『あぁ。彼女は男装でやってきたよ。くくくっ・・・』
初めて会った日に想いを馳せ、俺は目を細めた
『そうか。男装で・・・。僕がもしイギリス公演に来ていた彼女と個人的に出逢うことができたら
彼女の立ち位置は変わっていたかもしれないね。』
あぁ?それは・・・もしかして、チェギョンに対する恋心を俺に訴えているのか?
くっ・・・面白い
『いや、それは確実にないだろうな。なんといっても伯母上が彼女と気が合う筈がない。
俺の方は皇后様が諸手を挙げて歓迎していたからな。』
『つまり・・・それは姑の問題か?』
『いや、それだけである筈ないだろう?彼女ももちろん俺を好きになったからプロポーズを受けた。
ようやく恋人らしい時間が持てるようになったんだ。ユル・・・邪魔するなよ。』
『・・・・・』
さりげなく牽制しておいたが、やはり面白くない
俺は何とかしてコン内官やチェ尚宮の目を掻い潜り、彼女との時間を持たなければと胸の中に焦りを募らせた
婚約までしたのだから不安になることなどない
だが武骨な俺に比べ、洗練された口説き文句も知っているだろうユルはやはり俺にとって
要注意人物でしかなかった
食べた気など全くしない昼食会を済ませ、俺は東宮に戻るとまずチェギョンが訓育を受けている場所に向かった
チェギョンの顔を一目だけでも見たくて仕方がなかった
(画像は薔薇の奥様ことkakoさんからお借りしております。お持ち帰りはご遠慮ください。)
北海道で・・・震度6弱って・・・
こちらにお越しいただいている皆様
ご無事ですか?被害はありませんか?
地震列島日本とはいえ・・・この先不安で仕方がないです。
北海道で・・・震度6弱って・・・
こちらにお越しいただいている皆様
ご無事ですか?被害はありませんか?
地震列島日本とはいえ・・・この先不安で仕方がないです。