ガンヒョンの面接を最後に、皇室親衛隊女生徒全員の面接を終わらせたシン。。。
翌日から皇太子ルームは以前のような賑わいを見せていた
もちろんその部屋の中に居る女生徒達は、すべて≪愛する人≫にはなり得ないと認識してしまったシンである
いくらちやほやされ媚びられようとも、気持ちは少しも動かない
そんな時ふと、何かその部屋の中に物足りなさを感じ・・・シンは毎日面接に付き合わせた≪置物≫の姿が
見えない事に気がついた
(シン・チェギョンの奴・・・なぜここに来ないんだ?
あいつだって親衛隊のメンバーだろう?
あ…違うな。あいつはシン内官の娘だ。
つまりあいつは、ここに居る女生徒全員が俺の恋人になり得ないと知って
もうここに来る必要はなくなったと言う事か?)
なんだかもやもやする胸の内は、日を重ねるごとに酷くなっていく
チェギョンが来なくなって三日目・・・シンは我慢の限界を超え、チェギョンの元に使いを出した
方や面接した翌日からガンヒョンは、隣の席に座るチェギョンがなんだか面白い行動を取りながら
一人ぶつぶつ呟いている事に気がついた
机にうつぶせに突っ伏し手を頭の上に投げ出したまま。顔を右へ左へと寝返りを打つように移動させては
その都度溜息を吐くのだ
『はぁ~~~…つまんない…
はぁ~~…なんだか全然楽しくない。はぁ~~~…』
朝から下校するまでまるで呪文のように繰り返すチェギョンに、それが三日続いた日の昼休み
ガンヒョンは堪忍袋の緒が切れて忌々しげに言い放った
『ちょっとチェギョン、アンタいい加減にしなさいよ!!何がそんなにつまんないのよ。
つまんないのなら楽しくなるように努力しなさいよ!!』
『えっ…?私、つまんないなんて言ってた?』
『っつ。。。アンタね、もう三日もその調子。隣に座るアタシの身にもなりなさいよ!
何をそんなに放心状態になってるのよ。』
『いや、別に何も・・・』
本当はガンヒョンも解っているのだ
チェギョンがこうなったのは、自分の面接が終わった翌日・・・つまりチェギョンは三日前から
皇太子ルームに行っていない事になるのだ
(我慢しないで逢いに行けばいいじゃないの!)そうガンヒョンが言いそうになった時、
入口の扉が勢い良く開き、見慣れない男子生徒が顔を覗かせた
『ねえ・・・シン・チェギョンっている?』
その声に驚き、チェギョンとガンヒョンは揃って入口に立っている男子生徒の顔を見つめた
『あの…私ですけど。』
『ちょっと来て♪』
眼鏡を掛けたその男子生徒はチェギョンに向かって手招きをする
訝しく思ったチェギョンは、隣のガンヒョンを態々連れ・・・その男子生徒の元へ向かった
『あのっ…なんですか?』
『シンが来いって!』
『シン・・・』
『バーカ!皇太子だよ。』
『へっ?どこへ?』
『部屋。ねえ~隣の彼女、イカしてる~~♪今度俺とデートしよっ♪
じゃ…シン・チェギョン確かに伝えたからね♪』
皇太子イ・シンから使わされた人物・・・それは同じクラスのチャン・ギョンだった
嵐の用に現れ・・・そして去って行ったチャン・ギョン
呆気に取られたチェギョンとガンヒョンは、しばし呆然とその場に立ち尽くしていたが
その後チェギョンは我に返ったように表情を崩した
『えぇ~~っ…一体何の用事だろう。
まぁ殿下のお呼びとあっちゃあ~~行かない訳にいかないね♪
ガンヒョン、じゃあ~~行って来る~~~♪』
最後までその言葉を言い終わらないうちに走り出したチェギョン。。。
ガンヒョンは呆れたように笑いながら心の中で呟いた
(ふふっ・・・好きなくせに、痩せ我慢しちゃって・・・)
それから小さく溜息を突吐く・・・
王族会から推薦された令嬢じゃない限り、この恋は困難を極めるだろう
だがガンヒョンは、素直に自分の気持ちを言う筈もないチェギョンを影ながら応援しようと決めた様である
息を切らせて皇太子ルームに駆けつけたチェギョン
乱れた呼吸を整えながら、その扉をノックした
<トントン>
『どうぞ。』
『殿下・・・お呼びだそうですが?』
『あぁ。掛けてくれ!』
チェギョンはいつも通りシンの斜向かいに腰を下ろした。。。
わざとそうするわけではなく、つい習慣的にそうしてしまうチェギョンである
『今日これから来る女生徒のデータだ。目を通してくれ。』
『えっ?また親衛隊メンバーが増えたんですか?もぉ~~!!』
少し不服そうなお顔つきでチェギョンはそのファイルを開いた
『えっと~?スタイルは悪くないですね。身長もそこそこあるし体重はまぁこんなところでしょう。
ええっ?・・・・』
ある一点を凝視し驚愕の表情をする
その表情を見てシンは口角を上げると、チェギョンに問い掛けた
『どうだ?この女生徒は…。俺の恋人になれそうか?』
シンからの問い掛けを受けチェギョンはそのファイルと音を立てて閉じた
『無理ですね。』
『なぜだ?理由があるだろう?お前が難癖つけるのには、いつも理由がついてくる筈だ。』
『このファイルの女生徒は、皇帝陛下付きの内官の娘です。』
『それが理由になるのか?』
『はい、陛下に忠誠を誓っている父を持つ娘が、陛下に歯向かう様なことはできません。
殿下・・・じゃあ失礼します。』
立ち上がり皇太子ルームを出て行こうとするチェギョン・・・その背中にシンは叫んだ
『お前がシン内官の娘だからダメなのか?それが理由か?』
『はい。殿下…現実をよく見てください。』
シンはその時、少しだけ振り向いたチェギョンの表情に初めて悲しみの色を見た
今まで様々な表情を見てきたが、こんな悲しそうな顔を見たのは初めてだった
静かに扉が閉まりチェギョンは去って行った
もちろん快諾して貰えるとは思っていなかったが、これほどの拒絶をされるとは思わなかったシンである
シンの胸の中には焼けつくような痛みが、じわじわと広がって行った
≪使用しているラインは海外サイトからお借りしております。お持ち帰りはご遠慮ください。≫
ーーー昨日はおさぼりしちゃってミアネ~~♪ーーー
さて次回7話から名物耐えてゾーンに入らせていただきます★
でもAmanと交互の更新になるので、きっと大丈夫ね♪
(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
なお土日は・・・ふぅめる通信・マジカル通信をアップさせていただき
お話の更新はお休みさせていただきますね❤
さて次回7話から名物耐えてゾーンに入らせていただきます★
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