『それよりチェギョン・・・相談したい事があるんだ。』
そう言ってシン君は私をベッドの中に横たえ、私と一緒に横たわったけど・・・今の私達に
≪それより≫大事な話ってあるの?
ちょっと不満げに枕から首を持ち上げると、私はシン君に向かって首の下を指差した
この位の要求したって罰は当たらないわよね
『なっ・・・なんだ?』
面喰ったシン君は私の枕の辺りを凝視する
えっ?本当にわかんないの?外見はイケてても中身はドン臭いままだ。ぷぷぷっ~~♪
『腕枕よ!!もぉっ・・・そんな事も言わなきゃわかんない?腕枕して♪とお願いしているの。
早くぅ~~腹筋が痛いでしょ!!』
いや・・・正直言ってこれは、お願いではなく命令かも
『くっ・・・すまない。気が利かない男で・・・』
シン君は笑いながら私の首の下に腕を差し入れた。固く締った彼の腕は非常に寝心地が良い。えへへ~♪
すっかりご機嫌を直した私はシン君の話を聞こうと彼の方向を向いた
くぅ~なんとも恋人らしいポーズよね?これって・・・
そんな事を思いふにゃふにゃの表情の私・・・でもシン君はそんな私を見ながら真剣そのものだった
私は凍りついた夫婦関係の妻から、すっかり仲直りしてイチャイチャしたい妻・・・
そして夫の相談事に親身になる妻へとめまぐるしくギアを変えた
『いいよ。シン君・・・話して。』
『くっ・・・すまないな。じゃあ・・・少し重い話になるがいいか?』
『うん。もちろん。』
シン君がマッシュルームカットと眼鏡で自分を隠してきた理由が、今漸く肩られる
『事の発端はユルの父親≪孝烈皇太子≫が急逝したことにはじまる。
皇位継承は世襲制なのを知っているな?』
『うん。知っているよ。』
『≪孝烈皇太子≫の急逝で、皇太子の座に即位したのは俺の父だった。
だがそれを不服としたソ・ファヨン・・・つまりユルの母親が妙な事を言い始めたんだ。
≪ユルは現皇太子殿下(イ・ヒョン)の子だから、次に皇太子になるのはシンではなくユルだ≫とな・・・』
『えっ?それって・・・』
『もちろん先帝も皇太后様も唐突にそんな事を言い始めたソ・ファヨンを烈火の如く叱り飛ばしたらしい。
だがそれと同時に・・・婚姻前にソ・ファヨンと現皇帝陛下の間に親密な交際があった事が発覚してしまって
思い余った先帝はユルと現皇帝陛下の親子鑑定までしたそうだ。』
まさか・・・シン君とユル君が腹違いの兄弟ってこと?
『そっそれで・・・鑑定結果は?』
『99%親子ではないという結果が出た。』
『はぁ・・・良かった・・・』
『そこから俺の母皇后様とソ・ファヨンは険悪な関係になった。』
『当然だよ。皇后様にしてみたら義理の姉弟の立場を隠れ蓑にして不貞を働いていたと
告白した様なものだもの。』
『だろう?いくらこの場所が皇室で、特殊な場所であったとしても・・・夫の裏切りは許せないよな。』
『うん。そうだよ!!』
『それからこの宮殿の中は険悪なムードが漂っていた。』
『だろうね・・・』
『そして気苦労が祟ったのか先帝がその後すぐ崩御されて・・・』
『なんか同情する。』
『その国葬の日のことだった。ソ・ファヨンがユルを連れて俺の元にやってきたのは・・・。
ソ・ファヨンが言ったんだ。≪シン・・・次期皇太子の座はユルのものだ。そこはお前の居るべき場所ではない。
お前が18になった時・・・私とユルは必ずこの宮殿に戻って来る。お前からその座を取り返す為にな。
良いかシン。それまで大人しく目立たないよう生きるがいい。
でなければ私のさし向けた刺客がお前の命をを狙うだろう。
それまでその座は預けておく。≫とな・・・』
『つまりシン君は・・・シン君を狙って来る刺客が怖かったから、ずっと静かにしていたって言う訳?』
『いや・・・それだけではない。元々皇太子になどなりたくなかったのも事実だ。
その一件で冷え切ってしまった皇帝陛下と皇后様の関係を見ていて、失望していたと言うのもあるな。』
『そうかぁ。そんな脅し文句をいわrたら怖かったよね。』
『あぁたった5歳の子どもには相当の恐怖だった。』
『5歳?』
『5歳だ。』
『そんな幼い子にそんな脅しをしていったの?』
『あぁ。その後ソ・ファヨンとユルは宮殿を追放され渡英した。ユルが帰って来たんだ。
そろそろソ・ファヨンも帰って来ることだろう。いつ俺の身辺に刺客が現れるか解らない。
だからチェギョン・・・お前は俺と不仲の振りを当分続けてくれ。』
『えっ?折角仲直りできたのにぃ~~~!!』
『そうしないとお前の身まで危なくなるかもしれない。お前は俺と上手くいっていない夫婦の振りを続けるんだ。
そうしたらユルからも何か情報が得られるかもしれない。いいな。』
『ちぇっ・・・』
『くくっ・・・そういうな。頼むよチェギョン。』
『解ったよ。』
『敵を欺くにはまず味方から。東宮内でもコン内官とチェ尚宮だけには今回の話をしておくが・・・
お前の婚礼と共に入ってきた新しい女官もいる。そいつらはソ・ファヨンの手のものかもしれない。
だから東宮内でも気を引き締めろ。内緒の話は学校では≪皇太子ルーム≫そして東宮では
人払いをした後だけだ。いいな。』
『了解!!ところで・・・おでこ綺麗になったね♪』
私は手を伸ばしシン君の前髪を掻きわけ額を確認する
話をしている間に随分遅い時間になってしまった
私は三度目のキスを自分から求め、それからシン君の腕枕で久し振りに熟睡できた
あぁ・・・今だったらどんなにか優しくチェギョンに触れられるのに・・・そんなジレンマに陥りながらも
漸く心を一つにでき、そして心の重しを降ろすことが出来た俺は空いているもう片方の腕で
チェギョンの身体を引き寄せ深い眠りに落ちていく・・・
ここ数日怒りと嫉妬と後悔で眠った気がしなかったから、チェギョンの温もりを感じながらいい夢が見られた
何よりも5歳の子どもの頃から感じていた身の危険・・・それを解ってくれる人が傍に居てくれる
こんなに心強い事はない
≪辛かったね・・・怖かったね・・・≫
慰めるように背中に回された柔らかい腕・・・これから一生かけて大事にしていきたいと思った
翌日早速、コン内官とチェ尚宮を執務室に呼び出し内密の命令を下した
俺とチェギョンがすっかり仲直りをした上で、外では険悪な夫婦の振りを続ける事
夜は東宮殿から古株の女官以外は下がらせる事
『殿下・・・三陛下には本当の事をお話した方が・・・よろしいのではないでしょうか。』
『いや・・・それはまだ伏せておこう。』
皇帝陛下の心の内が見えない今は、まだ時期尚早だと俺は判断した
最近東宮に入った女官やイギサに関しては、ソ・ファヨンとの接点が無いかしっかり調べ上げるよう命じた
『殿下・・・ソ・ファヨン様の帰国が決定しました。』
『やはりそうか。』
『二日後でございます。』
東宮の警護も万全を期す必要がありそうだ
その日・・・婚礼以来初めての朝の挨拶に本殿に向かった俺達。
型通りに挨拶をし、俺達は目も合わさないまま本殿を去った
そんな俺達の姿は三陛下にどう映っただろうか・・・皇太后様は恐らく心配なさっているに違いないが
これも俺の皇太子としての地位をしっかり確立させ、ソ・ファヨンの危険な思想を排除するまでの辛抱だ
皇太后様には暫く辛抱していただかなくては・・・
婚姻後初登校する俺達は公用車の後部座席に座り・・・一言も話さないままずっと窓の外を見ていた
だが・・・その指先は手繰り寄せるように互いの指を絡め、時折きつく握り締めあった
これから俺達は≪険悪な皇太子夫妻≫を演じる
ボロを出さないようしっかり頑張らなければな。くくくっ・・・
そう言ってシン君は私をベッドの中に横たえ、私と一緒に横たわったけど・・・今の私達に
≪それより≫大事な話ってあるの?
ちょっと不満げに枕から首を持ち上げると、私はシン君に向かって首の下を指差した
この位の要求したって罰は当たらないわよね
『なっ・・・なんだ?』
面喰ったシン君は私の枕の辺りを凝視する
えっ?本当にわかんないの?外見はイケてても中身はドン臭いままだ。ぷぷぷっ~~♪
『腕枕よ!!もぉっ・・・そんな事も言わなきゃわかんない?腕枕して♪とお願いしているの。
早くぅ~~腹筋が痛いでしょ!!』
いや・・・正直言ってこれは、お願いではなく命令かも
『くっ・・・すまない。気が利かない男で・・・』
シン君は笑いながら私の首の下に腕を差し入れた。固く締った彼の腕は非常に寝心地が良い。えへへ~♪
すっかりご機嫌を直した私はシン君の話を聞こうと彼の方向を向いた
くぅ~なんとも恋人らしいポーズよね?これって・・・
そんな事を思いふにゃふにゃの表情の私・・・でもシン君はそんな私を見ながら真剣そのものだった
私は凍りついた夫婦関係の妻から、すっかり仲直りしてイチャイチャしたい妻・・・
そして夫の相談事に親身になる妻へとめまぐるしくギアを変えた
『いいよ。シン君・・・話して。』
『くっ・・・すまないな。じゃあ・・・少し重い話になるがいいか?』
『うん。もちろん。』
シン君がマッシュルームカットと眼鏡で自分を隠してきた理由が、今漸く肩られる
『事の発端はユルの父親≪孝烈皇太子≫が急逝したことにはじまる。
皇位継承は世襲制なのを知っているな?』
『うん。知っているよ。』
『≪孝烈皇太子≫の急逝で、皇太子の座に即位したのは俺の父だった。
だがそれを不服としたソ・ファヨン・・・つまりユルの母親が妙な事を言い始めたんだ。
≪ユルは現皇太子殿下(イ・ヒョン)の子だから、次に皇太子になるのはシンではなくユルだ≫とな・・・』
『えっ?それって・・・』
『もちろん先帝も皇太后様も唐突にそんな事を言い始めたソ・ファヨンを烈火の如く叱り飛ばしたらしい。
だがそれと同時に・・・婚姻前にソ・ファヨンと現皇帝陛下の間に親密な交際があった事が発覚してしまって
思い余った先帝はユルと現皇帝陛下の親子鑑定までしたそうだ。』
まさか・・・シン君とユル君が腹違いの兄弟ってこと?
『そっそれで・・・鑑定結果は?』
『99%親子ではないという結果が出た。』
『はぁ・・・良かった・・・』
『そこから俺の母皇后様とソ・ファヨンは険悪な関係になった。』
『当然だよ。皇后様にしてみたら義理の姉弟の立場を隠れ蓑にして不貞を働いていたと
告白した様なものだもの。』
『だろう?いくらこの場所が皇室で、特殊な場所であったとしても・・・夫の裏切りは許せないよな。』
『うん。そうだよ!!』
『それからこの宮殿の中は険悪なムードが漂っていた。』
『だろうね・・・』
『そして気苦労が祟ったのか先帝がその後すぐ崩御されて・・・』
『なんか同情する。』
『その国葬の日のことだった。ソ・ファヨンがユルを連れて俺の元にやってきたのは・・・。
ソ・ファヨンが言ったんだ。≪シン・・・次期皇太子の座はユルのものだ。そこはお前の居るべき場所ではない。
お前が18になった時・・・私とユルは必ずこの宮殿に戻って来る。お前からその座を取り返す為にな。
良いかシン。それまで大人しく目立たないよう生きるがいい。
でなければ私のさし向けた刺客がお前の命をを狙うだろう。
それまでその座は預けておく。≫とな・・・』
『つまりシン君は・・・シン君を狙って来る刺客が怖かったから、ずっと静かにしていたって言う訳?』
『いや・・・それだけではない。元々皇太子になどなりたくなかったのも事実だ。
その一件で冷え切ってしまった皇帝陛下と皇后様の関係を見ていて、失望していたと言うのもあるな。』
『そうかぁ。そんな脅し文句をいわrたら怖かったよね。』
『あぁたった5歳の子どもには相当の恐怖だった。』
『5歳?』
『5歳だ。』
『そんな幼い子にそんな脅しをしていったの?』
『あぁ。その後ソ・ファヨンとユルは宮殿を追放され渡英した。ユルが帰って来たんだ。
そろそろソ・ファヨンも帰って来ることだろう。いつ俺の身辺に刺客が現れるか解らない。
だからチェギョン・・・お前は俺と不仲の振りを当分続けてくれ。』
『えっ?折角仲直りできたのにぃ~~~!!』
『そうしないとお前の身まで危なくなるかもしれない。お前は俺と上手くいっていない夫婦の振りを続けるんだ。
そうしたらユルからも何か情報が得られるかもしれない。いいな。』
『ちぇっ・・・』
『くくっ・・・そういうな。頼むよチェギョン。』
『解ったよ。』
『敵を欺くにはまず味方から。東宮内でもコン内官とチェ尚宮だけには今回の話をしておくが・・・
お前の婚礼と共に入ってきた新しい女官もいる。そいつらはソ・ファヨンの手のものかもしれない。
だから東宮内でも気を引き締めろ。内緒の話は学校では≪皇太子ルーム≫そして東宮では
人払いをした後だけだ。いいな。』
『了解!!ところで・・・おでこ綺麗になったね♪』
私は手を伸ばしシン君の前髪を掻きわけ額を確認する
話をしている間に随分遅い時間になってしまった
私は三度目のキスを自分から求め、それからシン君の腕枕で久し振りに熟睡できた
あぁ・・・今だったらどんなにか優しくチェギョンに触れられるのに・・・そんなジレンマに陥りながらも
漸く心を一つにでき、そして心の重しを降ろすことが出来た俺は空いているもう片方の腕で
チェギョンの身体を引き寄せ深い眠りに落ちていく・・・
ここ数日怒りと嫉妬と後悔で眠った気がしなかったから、チェギョンの温もりを感じながらいい夢が見られた
何よりも5歳の子どもの頃から感じていた身の危険・・・それを解ってくれる人が傍に居てくれる
こんなに心強い事はない
≪辛かったね・・・怖かったね・・・≫
慰めるように背中に回された柔らかい腕・・・これから一生かけて大事にしていきたいと思った
翌日早速、コン内官とチェ尚宮を執務室に呼び出し内密の命令を下した
俺とチェギョンがすっかり仲直りをした上で、外では険悪な夫婦の振りを続ける事
夜は東宮殿から古株の女官以外は下がらせる事
『殿下・・・三陛下には本当の事をお話した方が・・・よろしいのではないでしょうか。』
『いや・・・それはまだ伏せておこう。』
皇帝陛下の心の内が見えない今は、まだ時期尚早だと俺は判断した
最近東宮に入った女官やイギサに関しては、ソ・ファヨンとの接点が無いかしっかり調べ上げるよう命じた
『殿下・・・ソ・ファヨン様の帰国が決定しました。』
『やはりそうか。』
『二日後でございます。』
東宮の警護も万全を期す必要がありそうだ
その日・・・婚礼以来初めての朝の挨拶に本殿に向かった俺達。
型通りに挨拶をし、俺達は目も合わさないまま本殿を去った
そんな俺達の姿は三陛下にどう映っただろうか・・・皇太后様は恐らく心配なさっているに違いないが
これも俺の皇太子としての地位をしっかり確立させ、ソ・ファヨンの危険な思想を排除するまでの辛抱だ
皇太后様には暫く辛抱していただかなくては・・・
婚姻後初登校する俺達は公用車の後部座席に座り・・・一言も話さないままずっと窓の外を見ていた
だが・・・その指先は手繰り寄せるように互いの指を絡め、時折きつく握り締めあった
これから俺達は≪険悪な皇太子夫妻≫を演じる
ボロを出さないようしっかり頑張らなければな。くくくっ・・・
カリンの木を剪定しました~~★
くまんばちの巣・・・なかったよぉ~~♪
でもこれで今年も実がならない。
ひぃ~~ん・・・
毛虫が出るよりいいか~~♪
くまんばちの巣・・・なかったよぉ~~♪
でもこれで今年も実がならない。
ひぃ~~ん・・・
毛虫が出るよりいいか~~♪