食事に向かう途中シンオッパは、ここ数日慌ただしくアレンジメントフラワーの配達にまで駆り出されていた事を
面白おかしく話してくれた
オッパみたいな人がアレンジメントフラワーを持って玄関に立っていたら、女性だったらきっとあらぬ妄想を
抱くに違いない
オッパの車はやがて市内でも有数の高級ホテルの駐車場に入っていった
ここのレストランのお食事って美味しいのよね・・・一度しか来た事はないけどその美味しさは知っている
でもこんな日によく予約が出来たなぁ・・・と感心し、私はオッパと一緒にホテルの中に入って行った
てっきりエレベーターに乗りレストランに行くのかと思いきや、オッパはカウンターでルームキーを受け取った
えっ?ルームキー・・・一瞬にしてパニックに陥る私。25歳の女が慌てふためく姿をオッパに見せたくなくて
私は相当無理をして笑顔を作っていたと思う
だって・・・キスはおろかハグだって数えるほどだもの・・・
まっまさかね・・・いくらなんでもまさか・・・この動揺をどう鎮めたらいいかと思案していたところ
カウンターから振り向いたオッパは呆気なく私にその返事をくれた
『くっ・・・いつ逢えるか解らず食事の予約が出来ないから、部屋を押さえただけだ。
そんな顔するなチェギョン・・・』
そんな顔してましたかぁ?
『えっ・・・はい。ちょっとビックリしちゃって・・・』
ビックリどころではない。腰を抜かすかと思った
そうだよね。生真面目なオッパがいきなりそんな・・・あぁ・・・頭の中がピンクのハートでいっぱい
オッパに促がされエレベーターに乗り込む。なんとなくちょっと気まずい
別に初めての恋ってわけじゃない。だけどこんなにドキドキするのは相手がオッパだからだろう
レストランの階で乗り込んできたカップル。
あれっ?この花束って・・・チャン刑事とガンヒョンじゃないの?
私たち同様チャン刑事とガンヒョンも相当驚いたみたい
向かう階は一緒・・・ってことはお泊り?いいなぁ・・・あ・・・違う!!そうじゃない~~~!!
私はチャン刑事のプロポーズの結果が聞きたくて・・・いや、聞かなくても解るけどそれでも意味深な視線を
チャン刑事に向けた
どうやらオッパも同じ目をしていたみたい
『っつ・・・君達・・・何か言いたげだね?これを見よ!』
チャン刑事はガンヒョンの左手を徐に掴み、私達の前に見せつけた
ガンヒョンの左手薬指にキラキラと指輪が輝いていた
『おめでとう~~ガンヒョン♪』
『この花束・・・アンタが作ってくれたんだって?結婚式の時も頼むわよ。』
『うん!もちろん~♪』
『それで?お二人もこちらにご宿泊?』
『ちっ・・・ちっが~~う!食事に来たの。』
『食事しにスィートルーム?』
『ん?スィートルーム・・・』
向かっている部屋がスィートルームだと聞かされ、私はまたオッパに視線を向けた
『しょ~く~じ~だ~け~だ!』
オッパ・・・そんなにむきにならなくてもいいのに・・・
部屋の前でチャン刑事とガンヒョンに手を振った私達。どうやら二人の宿泊先はロイヤルスィートルームらしい
オッパが少しだけ面白くなさそうな顔していたのが可笑しかった
オッパに促がされてスィートルームに入って行くと、テーブルの上にキャンドルが灯され部屋の灯りをオッパは
落した
待つほどもなく運ばれてきた料理。二人でワインをたしなみながらクリスマスディナーをいただく
食後には小さなクリスマスケーキも登場し、私達はここ暫く逢えなかった隙間を埋めるかの様に
存分に会話を楽しんだ
揺れるキャンドルの向こうに居るオッパはずっと微笑んでいて、私の話に相槌を打ってくれる
あ・・・そうだ。プレゼントを渡さなくちゃ・・・
私は隣の椅子に置いていた紙袋からプレゼントの包みを取り出し、テーブルの上に載せた
『オッパ・・・クリスマスプレゼントです。気に入って貰えるといいんだけど・・・』
『なんだ?開けても構わないか?』
『はい♪』
オッパは包みを開けて、中を確認し私の選んだシルクのワイシャツを広げて見せた
『いい色だな。薄いブルー・・・。このネクタイもなかなか奇抜だな。』
『よく見てください。薔薇の刺繍が施されているんです。』
私が選んだネクタイは深紅で・・・こんなネクタイができる人ってあまりいないと思う。
しかも薔薇の刺繍入りだったから私は迷わずこれを選んだ
『本当だ。薔薇の刺繍・・・なんとなく俺達が出逢った時を思い出すな。』
『気に入って貰えましたか?』
『あぁすごく気に入ったよ。次の≪フラワーアレンジメント協会≫の理事会にはこれで行こう。』
『嬉しい~♪』
『あぁっ?』
オッパが窓の外に視線を向け、それから私に視線を戻した
『チェギョン・・・雪が降って来た。』
『えっ?本当だ~~!!』
私は思わず立ち上がると夜景を見下ろせる窓辺に走り寄った
眼下に広がる煌めく夜景と空から降りて来る雪のコラボレーションは実に見事で、クリスマスイブの夜を
更にロマンチックに演出してくれる
ふと・・・自分の肩にオッパの手が掛かっている事に気が付く
『チェギョン・・・これを・・・。俺がラッピングして来たんだ。初めて薔薇の棘を取った。』
真っ赤な薔薇が一輪・・・私の目の前に差し出された
『花言葉は≪あなたを愛しています≫だ・・・』
『はい・・・』
嬉しそうに花を見つめるチェギョンに、俺はポケットからケースを取り出して開けてみせた
『これも・・・君に贈る最初のプレゼントだ。』
俺が彼女に選んだプレゼントは、プラチナで作られた薔薇モチーフのピアスだ
『これが最初のプレゼントじゃありません。ハンドクリーム・・・いただきました。』
あれがプレゼントになるのか?俺はチェギョンの手が荒れているのを心配しただけだ
『そうか?くくっ・・・着けてあげよう。』
俺はチェギョンの耳に付いているピアスを外し、薔薇モチーフのピアスを着けた
耳たぶに触れただけで体温が上がりそうだ
彼女もほんのり顔を赤らめているのは、室温が高いせいではないだろう
彼女の耳に俺の選んだピアスが揺れる
『似合う。』
『ありがとうございます。こんな素敵なピアス初めてです。』
見上げて来るチェギョンの瞳・・・俺は吸い寄せられるようにその頬に手を添えた
『いつか一緒に・・・同じ道を歩きたい。』
『はい。私もそう思っています。』
彼女の瞳にはもう俺しか映っていない
俺はもう片方の手でチェギョンの首筋を引き寄せそっと唇を重ねた
甘い・・・甘くて柔らかい唇
二度・・・三度と触れる度に体中が熱くなる
我慢しきれず俺はその唇を割って入り、チェギョンの柔らかさを堪能する
『んっ・・・はぁっ・・・』
甘く蕩けそうなキスを繰り返しながら、俺はチェギョンを優しく抱き締める
きつく抱き締めてしまったら・・・チェギョンに贈った赤い薔薇が潰れてしまう
花を誰より愛しむチェギョンが、悲しむ事はしたくない
いつかきっとの約束は必ず叶う事だろう
このクリスマスイブの夜に降り積もる雪のように、愛情を重ね想いを募らせ・・・やがてその愛が満ち足りた時
俺達・・・一緒になろう
面白おかしく話してくれた
オッパみたいな人がアレンジメントフラワーを持って玄関に立っていたら、女性だったらきっとあらぬ妄想を
抱くに違いない
オッパの車はやがて市内でも有数の高級ホテルの駐車場に入っていった
ここのレストランのお食事って美味しいのよね・・・一度しか来た事はないけどその美味しさは知っている
でもこんな日によく予約が出来たなぁ・・・と感心し、私はオッパと一緒にホテルの中に入って行った
てっきりエレベーターに乗りレストランに行くのかと思いきや、オッパはカウンターでルームキーを受け取った
えっ?ルームキー・・・一瞬にしてパニックに陥る私。25歳の女が慌てふためく姿をオッパに見せたくなくて
私は相当無理をして笑顔を作っていたと思う
だって・・・キスはおろかハグだって数えるほどだもの・・・
まっまさかね・・・いくらなんでもまさか・・・この動揺をどう鎮めたらいいかと思案していたところ
カウンターから振り向いたオッパは呆気なく私にその返事をくれた
『くっ・・・いつ逢えるか解らず食事の予約が出来ないから、部屋を押さえただけだ。
そんな顔するなチェギョン・・・』
そんな顔してましたかぁ?
『えっ・・・はい。ちょっとビックリしちゃって・・・』
ビックリどころではない。腰を抜かすかと思った
そうだよね。生真面目なオッパがいきなりそんな・・・あぁ・・・頭の中がピンクのハートでいっぱい
オッパに促がされエレベーターに乗り込む。なんとなくちょっと気まずい
別に初めての恋ってわけじゃない。だけどこんなにドキドキするのは相手がオッパだからだろう
レストランの階で乗り込んできたカップル。
あれっ?この花束って・・・チャン刑事とガンヒョンじゃないの?
私たち同様チャン刑事とガンヒョンも相当驚いたみたい
向かう階は一緒・・・ってことはお泊り?いいなぁ・・・あ・・・違う!!そうじゃない~~~!!
私はチャン刑事のプロポーズの結果が聞きたくて・・・いや、聞かなくても解るけどそれでも意味深な視線を
チャン刑事に向けた
どうやらオッパも同じ目をしていたみたい
『っつ・・・君達・・・何か言いたげだね?これを見よ!』
チャン刑事はガンヒョンの左手を徐に掴み、私達の前に見せつけた
ガンヒョンの左手薬指にキラキラと指輪が輝いていた
『おめでとう~~ガンヒョン♪』
『この花束・・・アンタが作ってくれたんだって?結婚式の時も頼むわよ。』
『うん!もちろん~♪』
『それで?お二人もこちらにご宿泊?』
『ちっ・・・ちっが~~う!食事に来たの。』
『食事しにスィートルーム?』
『ん?スィートルーム・・・』
向かっている部屋がスィートルームだと聞かされ、私はまたオッパに視線を向けた
『しょ~く~じ~だ~け~だ!』
オッパ・・・そんなにむきにならなくてもいいのに・・・
部屋の前でチャン刑事とガンヒョンに手を振った私達。どうやら二人の宿泊先はロイヤルスィートルームらしい
オッパが少しだけ面白くなさそうな顔していたのが可笑しかった
オッパに促がされてスィートルームに入って行くと、テーブルの上にキャンドルが灯され部屋の灯りをオッパは
落した
待つほどもなく運ばれてきた料理。二人でワインをたしなみながらクリスマスディナーをいただく
食後には小さなクリスマスケーキも登場し、私達はここ暫く逢えなかった隙間を埋めるかの様に
存分に会話を楽しんだ
揺れるキャンドルの向こうに居るオッパはずっと微笑んでいて、私の話に相槌を打ってくれる
あ・・・そうだ。プレゼントを渡さなくちゃ・・・
私は隣の椅子に置いていた紙袋からプレゼントの包みを取り出し、テーブルの上に載せた
『オッパ・・・クリスマスプレゼントです。気に入って貰えるといいんだけど・・・』
『なんだ?開けても構わないか?』
『はい♪』
オッパは包みを開けて、中を確認し私の選んだシルクのワイシャツを広げて見せた
『いい色だな。薄いブルー・・・。このネクタイもなかなか奇抜だな。』
『よく見てください。薔薇の刺繍が施されているんです。』
私が選んだネクタイは深紅で・・・こんなネクタイができる人ってあまりいないと思う。
しかも薔薇の刺繍入りだったから私は迷わずこれを選んだ
『本当だ。薔薇の刺繍・・・なんとなく俺達が出逢った時を思い出すな。』
『気に入って貰えましたか?』
『あぁすごく気に入ったよ。次の≪フラワーアレンジメント協会≫の理事会にはこれで行こう。』
『嬉しい~♪』
『あぁっ?』
オッパが窓の外に視線を向け、それから私に視線を戻した
『チェギョン・・・雪が降って来た。』
『えっ?本当だ~~!!』
私は思わず立ち上がると夜景を見下ろせる窓辺に走り寄った
眼下に広がる煌めく夜景と空から降りて来る雪のコラボレーションは実に見事で、クリスマスイブの夜を
更にロマンチックに演出してくれる
ふと・・・自分の肩にオッパの手が掛かっている事に気が付く
『チェギョン・・・これを・・・。俺がラッピングして来たんだ。初めて薔薇の棘を取った。』
真っ赤な薔薇が一輪・・・私の目の前に差し出された
『花言葉は≪あなたを愛しています≫だ・・・』
『はい・・・』
嬉しそうに花を見つめるチェギョンに、俺はポケットからケースを取り出して開けてみせた
『これも・・・君に贈る最初のプレゼントだ。』
俺が彼女に選んだプレゼントは、プラチナで作られた薔薇モチーフのピアスだ
『これが最初のプレゼントじゃありません。ハンドクリーム・・・いただきました。』
あれがプレゼントになるのか?俺はチェギョンの手が荒れているのを心配しただけだ
『そうか?くくっ・・・着けてあげよう。』
俺はチェギョンの耳に付いているピアスを外し、薔薇モチーフのピアスを着けた
耳たぶに触れただけで体温が上がりそうだ
彼女もほんのり顔を赤らめているのは、室温が高いせいではないだろう
彼女の耳に俺の選んだピアスが揺れる
『似合う。』
『ありがとうございます。こんな素敵なピアス初めてです。』
見上げて来るチェギョンの瞳・・・俺は吸い寄せられるようにその頬に手を添えた
『いつか一緒に・・・同じ道を歩きたい。』
『はい。私もそう思っています。』
彼女の瞳にはもう俺しか映っていない
俺はもう片方の手でチェギョンの首筋を引き寄せそっと唇を重ねた
甘い・・・甘くて柔らかい唇
二度・・・三度と触れる度に体中が熱くなる
我慢しきれず俺はその唇を割って入り、チェギョンの柔らかさを堪能する
『んっ・・・はぁっ・・・』
甘く蕩けそうなキスを繰り返しながら、俺はチェギョンを優しく抱き締める
きつく抱き締めてしまったら・・・チェギョンに贈った赤い薔薇が潰れてしまう
花を誰より愛しむチェギョンが、悲しむ事はしたくない
いつかきっとの約束は必ず叶う事だろう
このクリスマスイブの夜に降り積もる雪のように、愛情を重ね想いを募らせ・・・やがてその愛が満ち足りた時
俺達・・・一緒になろう
★Merry Christmas★
(使用している薔薇の画像はペロンさんから頂戴いたしました。
お持ち帰りはご遠慮ください)
ひとまずこのお話をもちまして
年内のお話の更新はお休みとさせていただきます。
なんたって・・・ムーミンも走る師走。
頑張らなくっちゃ~~♪
普通の日記や通信を
お送りさせていただきますね~❤
(使用している薔薇の画像はペロンさんから頂戴いたしました。
お持ち帰りはご遠慮ください)
ひとまずこのお話をもちまして
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なんたって・・・ムーミンも走る師走。
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