買い忘れた物を買いに出掛けた近所のお店。その帰りに出逢った若い妊婦さんは、
私に大きな刺激を与えてくれた
≪女捨てちゃダメっ!奥さんを見れば旦那さんがわかる。≫
若い子にそこまで言われて悔しかったのもある・・・こんなにも年下の女の子に見下されること・・・
それはOL時代の私も何度となく経験した悔しさだった
恋愛不適合体質だった私は、上司からはセクハラ発言を受け・・・後輩からは何度となく見下されてきた
でも・・・今の私は違う。恋を実らせイ・シンと言う最高級のパートナーを手に入れたのだ
妊娠中だからと自分の事に構わなくなっていた私に、若い妊婦さんは火を点けてくれた
その小さな火は大きな炎となり・・・突然私のデザイナー魂にスィッチが入った
切迫流産以来のんびり過ごす事を第一と考え、身の回りを気にする事もなかった私が突然奮起したのだ
彼は相当戸惑ったらしい・・・
たまにちょっかいを出して来ながらも、私が生き生きとした行動を再開させた事に異存はないみたい
実際問題・・・出来上がった洋服を身に付けた時、私の意識は変わった
着るものが変わっただけで、すべてが変わる
現に打ち合わせに行ったデザイン部の部長に、着て行った洋服を褒められ鼻高々の私
『チェギョンさん・・・春夏物もだけどマタニティーも手掛けてみたらどうですか?』
うん・・・すごく嬉しい申し出だけど、今はとにかく出産前に春夏物の発表会を済ませる事だけ考えなくっちゃ
でも・・・出産予定日に近いのよね・・・発表会。
大丈夫かしら・・・早く生まれてきちゃうなんてことはないかしら・・・
ひとまず今は手いっぱいという理由で、部長からの申し出はお断りしておいた
あちこち手を広げ過ぎると、一番大切なイ・シンの妻の仕事が疎かになっちゃうもの・・・
だからこのマタニティーウエアは私一人だけのもの♪
打ち合わせが終わった私は、彼の顔を見て行きたくてミンヒョン産業近くのカフェに彼を呼び出した
そうしたらそこに現れたミン・ヒョリンさん。
くすくす・・・彼女、私が妊婦だって気がついていないみたい。自分の衣装を手がけないかなんて言うの
・・・それは無理ね。私だって気の合わない相手と仕事はしたくない
彼女に妊婦である事も自慢できたし~さぁお買い物に行ってマンションに帰ろうっと。
彼は私が一人で帰ると言ったら、会議が終わるまで待っていろと言う・・・
そんなの待っていたら日が暮れちゃうわ。早く帰って食事の支度したいしね。
私は彼に手を振るとバスに乗り込んだ
『あ・・・お姉さん♪』
買い物をしている最中、背後から肩を叩かれ私は振り向いた
あの時の・・・若い妊婦さんだ。大丈夫・・・今日は女捨ててないしメイクだってちゃんとしている
私は余裕の笑みを彼女に向けた
『こんにちは~♪今日はお嬢さん一緒じゃないの?』
『うん。今日は保育園に預けてあるから・・・。ね・・・お姉さん、この洋服って・・・どこで買ったの?』
う~~ん・・・どこでも買っていない。どこにも売っていない。くすくす・・・ちょっと優越感~♪
『買ったんじゃないの・・・』
『買ったんじゃない?・・・ねえお姉さん・・・お姉さんってひょっとして、デザイナーのシン・チェギョン?』
よっ・・・呼び捨て?この年代ってそう言うものなのかしら?まぁいいけど・・・
『うん。そうなの。』
『じゃあ…この洋服も自分でデザインしたとか?』
『まぁね・・・』
『すっご~~い!!お姉さんってすごい人だったのね。お姉さん知ってる?シン・チェギョンブランドの洋服って
なかなか手に入らないのよ!』
『そうなの?すごく嬉しいわ。』
『お姉さんの顔で・・・安く手に入らない?』
そう来たか・・・私はこう言うタイプの人に今まで随分利用されてきた
人がいいだけではいけないと言う事も、年を重ねて段々解って来た
だけどもう安売りはしないわ。私自身がもう・・・ブランドなんだもの。
『ごめんなさいね。私はデザインをしているだけで、商品の流通には関与していないの。
だから私から洋服を回す事は出来ないわ。』
『えぇーーーーっ?そんな権限もないの?』
無いわけじゃない。そのくらいなんとでもなる。でも・・・そうしたくはなかった
『そうよ。私はただのデザイナーだから、そんな権限は持っていないわ。』
『がっかり・・・。ねえ・・・ところでお姉さん?お姉さんがシン・チェギョンだとしたら
お姉さんの旦那さんは・・・ひょっとしてミンヒョン産業の副社長?』
げっ!そんなことまで知っているの?マスコミの力は偉大ね・・・
『うん。確かにそうよ。』
『だ~か~ら~あんなすごいマンションを買えちゃうのね?』
『さぁ・・・それはどうか知らないけど・・・』
何だろう・・・上手く言えないけれど、人から勝手に生活レベルを値踏みされるのっていい気分がしない
これ以上話していると胎教に悪そう・・・私は笑顔で彼女にサヨナラの挨拶を切りだした
『ごめんなさい。私お買い物して早く帰らないと・・・まだ仕事も残っているし。』
『え?そうなの?お姉さん・・・今度遊びに行ってもいい?』
考えるまでもない。よく知りもしない親しくもない相手を家に上げてしまう程、警戒心は欠落していない
『ごめんなさいね・・・私、結構仕事に追われていて出産まで忙しいの。またお逢いしましょう♪』
私は残りの買い物を手早く済ませると、颯爽と彼女の元を離れた
身につけている洋服が違うだけで、こうも彼女の態度が変貌したのには驚いた
でも・・・中身はまるで同じだったとしても、私自身の気持ちも違うのだ。
服装・・・メイク・・・それが整っただけで、自分の気持ちの持ちようが変わっていく。自分に自信が持てる
たとえ妊娠中だったとはいえ、彼が今まで一言も言わなかったことが不思議でならない
今後は彼の名誉の為にも・・・素敵な妊婦を目指そう
『チェギョンただいま。』
食事の支度が整った頃、いきなり背後から聞こえた彼の声・・・いつもなら玄関のインターフォンを鳴らすのに
今日は…聞こえなかったわ。
『シン君!!どうしたの?電話もなかったしインターフォンも鳴らなかったわ。
お迎えに出なくってごめんなさい・・・』
『いや・・・早く帰りたくて電話するのも忘れてた。』
『えっ?・・・』
彼はスーツ姿のままシンクに立つ私を背後から抱き締める。そして最近ではふっくらして来たお腹を
重さを確かめる様に持ち上げる
『そろそろ重そうだな。今日は何の買い物をして来たんだ?』
『ん?食料品。』
『たくさん買って来たんじゃないだろうな?』
『両手に買い物袋・・・くらい?』
『両手に買い物袋?そんなに買い込んで来てはダメだろう?』
『だって・・・普段はシン君、帰りが遅いし・・・行ける時にお買い物行かないと、冷蔵庫が寂しくなっちゃう。』
『それでも両手に買い物袋は危険だ。せめて片手にしなさい。もし転んだりしたら大変だ。』
『ふぁ~い。』
彼の過保護振りはますます進行している。お義母様よりも彼の方が重症だ
お義母様は女性同士だから、ある程度はこの先の想像がつくし・・・心配ない事も理解してくれているようだ
だけど問題はこの夫・・・彼の過保護振りのせいで、この後お義母様がとんでもない事を言い出したのだった・・・
私に大きな刺激を与えてくれた
≪女捨てちゃダメっ!奥さんを見れば旦那さんがわかる。≫
若い子にそこまで言われて悔しかったのもある・・・こんなにも年下の女の子に見下されること・・・
それはOL時代の私も何度となく経験した悔しさだった
恋愛不適合体質だった私は、上司からはセクハラ発言を受け・・・後輩からは何度となく見下されてきた
でも・・・今の私は違う。恋を実らせイ・シンと言う最高級のパートナーを手に入れたのだ
妊娠中だからと自分の事に構わなくなっていた私に、若い妊婦さんは火を点けてくれた
その小さな火は大きな炎となり・・・突然私のデザイナー魂にスィッチが入った
切迫流産以来のんびり過ごす事を第一と考え、身の回りを気にする事もなかった私が突然奮起したのだ
彼は相当戸惑ったらしい・・・
たまにちょっかいを出して来ながらも、私が生き生きとした行動を再開させた事に異存はないみたい
実際問題・・・出来上がった洋服を身に付けた時、私の意識は変わった
着るものが変わっただけで、すべてが変わる
現に打ち合わせに行ったデザイン部の部長に、着て行った洋服を褒められ鼻高々の私
『チェギョンさん・・・春夏物もだけどマタニティーも手掛けてみたらどうですか?』
うん・・・すごく嬉しい申し出だけど、今はとにかく出産前に春夏物の発表会を済ませる事だけ考えなくっちゃ
でも・・・出産予定日に近いのよね・・・発表会。
大丈夫かしら・・・早く生まれてきちゃうなんてことはないかしら・・・
ひとまず今は手いっぱいという理由で、部長からの申し出はお断りしておいた
あちこち手を広げ過ぎると、一番大切なイ・シンの妻の仕事が疎かになっちゃうもの・・・
だからこのマタニティーウエアは私一人だけのもの♪
打ち合わせが終わった私は、彼の顔を見て行きたくてミンヒョン産業近くのカフェに彼を呼び出した
そうしたらそこに現れたミン・ヒョリンさん。
くすくす・・・彼女、私が妊婦だって気がついていないみたい。自分の衣装を手がけないかなんて言うの
・・・それは無理ね。私だって気の合わない相手と仕事はしたくない
彼女に妊婦である事も自慢できたし~さぁお買い物に行ってマンションに帰ろうっと。
彼は私が一人で帰ると言ったら、会議が終わるまで待っていろと言う・・・
そんなの待っていたら日が暮れちゃうわ。早く帰って食事の支度したいしね。
私は彼に手を振るとバスに乗り込んだ
『あ・・・お姉さん♪』
買い物をしている最中、背後から肩を叩かれ私は振り向いた
あの時の・・・若い妊婦さんだ。大丈夫・・・今日は女捨ててないしメイクだってちゃんとしている
私は余裕の笑みを彼女に向けた
『こんにちは~♪今日はお嬢さん一緒じゃないの?』
『うん。今日は保育園に預けてあるから・・・。ね・・・お姉さん、この洋服って・・・どこで買ったの?』
う~~ん・・・どこでも買っていない。どこにも売っていない。くすくす・・・ちょっと優越感~♪
『買ったんじゃないの・・・』
『買ったんじゃない?・・・ねえお姉さん・・・お姉さんってひょっとして、デザイナーのシン・チェギョン?』
よっ・・・呼び捨て?この年代ってそう言うものなのかしら?まぁいいけど・・・
『うん。そうなの。』
『じゃあ…この洋服も自分でデザインしたとか?』
『まぁね・・・』
『すっご~~い!!お姉さんってすごい人だったのね。お姉さん知ってる?シン・チェギョンブランドの洋服って
なかなか手に入らないのよ!』
『そうなの?すごく嬉しいわ。』
『お姉さんの顔で・・・安く手に入らない?』
そう来たか・・・私はこう言うタイプの人に今まで随分利用されてきた
人がいいだけではいけないと言う事も、年を重ねて段々解って来た
だけどもう安売りはしないわ。私自身がもう・・・ブランドなんだもの。
『ごめんなさいね。私はデザインをしているだけで、商品の流通には関与していないの。
だから私から洋服を回す事は出来ないわ。』
『えぇーーーーっ?そんな権限もないの?』
無いわけじゃない。そのくらいなんとでもなる。でも・・・そうしたくはなかった
『そうよ。私はただのデザイナーだから、そんな権限は持っていないわ。』
『がっかり・・・。ねえ・・・ところでお姉さん?お姉さんがシン・チェギョンだとしたら
お姉さんの旦那さんは・・・ひょっとしてミンヒョン産業の副社長?』
げっ!そんなことまで知っているの?マスコミの力は偉大ね・・・
『うん。確かにそうよ。』
『だ~か~ら~あんなすごいマンションを買えちゃうのね?』
『さぁ・・・それはどうか知らないけど・・・』
何だろう・・・上手く言えないけれど、人から勝手に生活レベルを値踏みされるのっていい気分がしない
これ以上話していると胎教に悪そう・・・私は笑顔で彼女にサヨナラの挨拶を切りだした
『ごめんなさい。私お買い物して早く帰らないと・・・まだ仕事も残っているし。』
『え?そうなの?お姉さん・・・今度遊びに行ってもいい?』
考えるまでもない。よく知りもしない親しくもない相手を家に上げてしまう程、警戒心は欠落していない
『ごめんなさいね・・・私、結構仕事に追われていて出産まで忙しいの。またお逢いしましょう♪』
私は残りの買い物を手早く済ませると、颯爽と彼女の元を離れた
身につけている洋服が違うだけで、こうも彼女の態度が変貌したのには驚いた
でも・・・中身はまるで同じだったとしても、私自身の気持ちも違うのだ。
服装・・・メイク・・・それが整っただけで、自分の気持ちの持ちようが変わっていく。自分に自信が持てる
たとえ妊娠中だったとはいえ、彼が今まで一言も言わなかったことが不思議でならない
今後は彼の名誉の為にも・・・素敵な妊婦を目指そう
『チェギョンただいま。』
食事の支度が整った頃、いきなり背後から聞こえた彼の声・・・いつもなら玄関のインターフォンを鳴らすのに
今日は…聞こえなかったわ。
『シン君!!どうしたの?電話もなかったしインターフォンも鳴らなかったわ。
お迎えに出なくってごめんなさい・・・』
『いや・・・早く帰りたくて電話するのも忘れてた。』
『えっ?・・・』
彼はスーツ姿のままシンクに立つ私を背後から抱き締める。そして最近ではふっくらして来たお腹を
重さを確かめる様に持ち上げる
『そろそろ重そうだな。今日は何の買い物をして来たんだ?』
『ん?食料品。』
『たくさん買って来たんじゃないだろうな?』
『両手に買い物袋・・・くらい?』
『両手に買い物袋?そんなに買い込んで来てはダメだろう?』
『だって・・・普段はシン君、帰りが遅いし・・・行ける時にお買い物行かないと、冷蔵庫が寂しくなっちゃう。』
『それでも両手に買い物袋は危険だ。せめて片手にしなさい。もし転んだりしたら大変だ。』
『ふぁ~い。』
彼の過保護振りはますます進行している。お義母様よりも彼の方が重症だ
お義母様は女性同士だから、ある程度はこの先の想像がつくし・・・心配ない事も理解してくれているようだ
だけど問題はこの夫・・・彼の過保護振りのせいで、この後お義母様がとんでもない事を言い出したのだった・・・
本日の花≪ペロンさんちの薔薇・ニューウエーブ≫
お持ち帰りはご遠慮ください
う~~む・・・土曜夕方から新着に載らないと言うトラブル発生
つい先ほどまでスマホのプロフィールにも
アクセスできませんでした。
このお話はちゃんと新着に載るかなぁ・・・
載らなかったら・・・泣いてやる!
お持ち帰りはご遠慮ください
う~~む・・・土曜夕方から新着に載らないと言うトラブル発生
つい先ほどまでスマホのプロフィールにも
アクセスできませんでした。
このお話はちゃんと新着に載るかなぁ・・・
載らなかったら・・・泣いてやる!