どうしてこんなにも私は間が悪いのだろう・・・ハネムーンの為済州島に向かう飛行機の中、
私は大きな溜息を吐いた
まだ一週間の猶予があった筈・・・こんなタイミングでまさか、≪お越しになる≫なんて・・・
『アンデーーーっ!!』
力なくトイレに座りこみ、私は世界一幸せな花嫁から奈落の底に突き落とされる気分で目の前が暗くなった
いや・・・目の前が暗くなったのは、恐らく貧血のせいだ
どうして?どうして今日なの?
苦節30歳と一週間前・・・漸く訪れた初夜は目の前だと言うのに・・・
彼になんと言ったらいいのか・・・
彼が結婚まで待っていてくれたのは≪恋愛不適合体質≫の私でもよく解っていた
私だってこの日に向けて、心の準備・・・身体のお手入れも万全だった
なのに・・・なのに・・・
私は肩を落とし愛する夫シン君の元へ戻って行った
彼が戻ってきた私に微笑みかける。でも私は上手く笑顔になれなくて彼から目を逸らし、
何か聞かれるのが怖くて飛行機が着陸するまでだんまりを決め込んだ
なんて言ったらいい?情けなくて悔しくて・・・こんなこととても言えない
彼の心配そうな視線を痛いほど感じる。でも私は何一つ言えない臆病者だった
空港からタクシーに乗り込み、彼の予約したリゾートホテルに到着した
一部屋一部屋が個別になったリゾートホテルだ。
彼がカウンターでチェックインを済ませると、私達はボーイに案内されスィートルームへと向かう
『チェギョン・・・もう夕食の準備が出来ているそうだ。荷持を置いたら食事にしよう。』
『うん・・・』
部屋の前まで案内され部屋のキーを開け、まさにその部屋に入ろうとしている時だった
『随分遅かったのね。』
突然私達に投げかけられた声・・・この声って、あのバレリーナのミン・ヒョリンさん?
『何故お前がここに?』
『あら・・・私には招待状も来ないんですもの悔しいじゃない。
ハネムーン先など調べる気になればすぐにあたりがついたわ。』
『そうじゃなくて、なんのためにここに居るんだと聞いているんだ。』
彼は語気を荒げミン・ヒョリンさんに問いかけた。ホント・・・なぜこの場所にいるのか私も聞きたいわ。
『ほら・・・新婚旅行って言うと性の不一致とかで空港で別れるケースがあるじゃない?
あなた達にもそれが起こる様な気がして念の為来てみたの。
シン・・・いいのよ。このお嬢さんじゃあご不満があるかもしれないわ。私はいつでも隣の部屋で待っているわ。』
なっ・・・なんて事言うの。私の大ピンチな時にまさか・・・そんなセリフ・・・
どうしよう・・・こんなことじゃあ彼を盗られてしまう!!
私は彼女からの挑発の言葉に、益々自信を失くし委縮するばかりだった
『っつ・・・俺達の邪魔をしないでくれ!!』
彼はミン・ヒョリンさんにそう言い捨てると、私の肩を抱いて部屋の中に入った
とにかくどうにかしなくちゃ・・・
私はもう気が気じゃなくて、荷物を部屋に運ぶとバッグと携帯だけ手に持った
『シン君ごめん!!ちょっとお買い物して来るから、戻るまで部屋から出ないでっ!!』
『えっ?チェギョン・・・俺も一緒に・・・』
彼の言葉を背中で聞きながら、私は大慌てで部屋から出るとホテル内のショップに向かう
その途中・・・既婚者の大先輩であるガンヒョンにこの窮地を切り抜ける方法を聞き出そうと電話を掛けた
『ガンヒョ~~ン!!』
『あ・・・チェギョンじゃないの。もう済州島に着いたの?今日のアンタ最高に綺麗だったわよ~♪』
もう今はそんな賛美の言葉などどうでもいいの
『ガンヒョン・・・助けて!』
『ど・・・どうしたのよチェギョン・・・』
『あのね・・・あれが来ちゃって・・・』
『アレとは?・・・・あぁアレ?アンタやーねー、遅らせる薬飲まなかったの?』
『そんなの飲まないわよ。だってまだ一週間も先の予定だったんだもの。
ね・・・これ、どうにか止める方法はない?』
『はぁ?』
『栓をしたらぴたりと止まるとかって優れモノとかないかしら・・・』
『アンタそれ・・・マジで言ってるの?』
『うん。大真面目よ・・・』
『そんなものあるわけないでしょっ!!栓ならイ・シンにして貰いなっ!!』
えっ・・・ガンヒョン、一方的に電話切れちゃった・・・
なんかガンヒョン怒ってた?いや呆れてた?それでも諦めきれない私は、ドラッグストアで同じセリフを
薬剤師さんに言ってみる
薬剤師さんにも苦笑いされちゃった・・・
仕方がないので私は毎月ご愛用の一品を購入し、とぼとぼと彼の元へと戻った
部屋に入るなり彼に抱きすくめられた・・・いきなり部屋を出て行った私を心配してくれていたみたい
あまりに強く抱き締められて、私の手から今買って来た≪月に一度のご愛用品≫が落ちた
彼の目はそれを凝視し・・・ゆっくり私から離れると、それを拾い上げた
『チェギョン・・・ひょっとして飛行機の中から様子が可笑しかったのは、こう言うことなのか?』
『あ・・・あのっ・・・予定は一週間も先なのに、急に・・・・
あ・・・あのね、隣の部屋に行かないでっ・・・離婚するとか・・・言わないで・・・』
彼の瞳を見つめながらまさに私は哀願の表情をしていたんじゃないかと思う。
彼は一つ大きな深呼吸をし、それから片手で私の頭を胸元に引き寄せた
『ったく・・・心配するだろう?お義父さんの言った事は本当だな。なんでも一人で抱え込んで落ち込む。
もう俺達は夫婦だろう?そう言う事も言ってくれないとな・・・』
『うん・・・』
私の胸の中から不安が消えて行く。彼はこんな間の悪い私を待ってくれる。
だけど・・・だけど・・・20代のうちに経験するのは無理だったみたい。しょんぼり・・・よ
それからは安心して夕食も美味しくいただけた
彼と四六時中一緒にいられる六日間。甘いスキンシップが取れない事はものすごく残念だけど、
それでも一緒にいられる事がすごく幸せで満ち足りた気持ちになる
彼と初めての夜・・・やはり申し訳なさでいっぱいになって、彼に背中を向けて眠ろうとした
だけど彼はそんな私を自分に向かせると胸元に抱きしめてくれた
彼の心臓の鼓動が私を眠りへと誘う・・・こんな風にしてきっとハネムーンは過ぎて行くのだろう・・・
私は大きな溜息を吐いた
まだ一週間の猶予があった筈・・・こんなタイミングでまさか、≪お越しになる≫なんて・・・
『アンデーーーっ!!』
力なくトイレに座りこみ、私は世界一幸せな花嫁から奈落の底に突き落とされる気分で目の前が暗くなった
いや・・・目の前が暗くなったのは、恐らく貧血のせいだ
どうして?どうして今日なの?
苦節30歳と一週間前・・・漸く訪れた初夜は目の前だと言うのに・・・
彼になんと言ったらいいのか・・・
彼が結婚まで待っていてくれたのは≪恋愛不適合体質≫の私でもよく解っていた
私だってこの日に向けて、心の準備・・・身体のお手入れも万全だった
なのに・・・なのに・・・
私は肩を落とし愛する夫シン君の元へ戻って行った
彼が戻ってきた私に微笑みかける。でも私は上手く笑顔になれなくて彼から目を逸らし、
何か聞かれるのが怖くて飛行機が着陸するまでだんまりを決め込んだ
なんて言ったらいい?情けなくて悔しくて・・・こんなこととても言えない
彼の心配そうな視線を痛いほど感じる。でも私は何一つ言えない臆病者だった
空港からタクシーに乗り込み、彼の予約したリゾートホテルに到着した
一部屋一部屋が個別になったリゾートホテルだ。
彼がカウンターでチェックインを済ませると、私達はボーイに案内されスィートルームへと向かう
『チェギョン・・・もう夕食の準備が出来ているそうだ。荷持を置いたら食事にしよう。』
『うん・・・』
部屋の前まで案内され部屋のキーを開け、まさにその部屋に入ろうとしている時だった
『随分遅かったのね。』
突然私達に投げかけられた声・・・この声って、あのバレリーナのミン・ヒョリンさん?
『何故お前がここに?』
『あら・・・私には招待状も来ないんですもの悔しいじゃない。
ハネムーン先など調べる気になればすぐにあたりがついたわ。』
『そうじゃなくて、なんのためにここに居るんだと聞いているんだ。』
彼は語気を荒げミン・ヒョリンさんに問いかけた。ホント・・・なぜこの場所にいるのか私も聞きたいわ。
『ほら・・・新婚旅行って言うと性の不一致とかで空港で別れるケースがあるじゃない?
あなた達にもそれが起こる様な気がして念の為来てみたの。
シン・・・いいのよ。このお嬢さんじゃあご不満があるかもしれないわ。私はいつでも隣の部屋で待っているわ。』
なっ・・・なんて事言うの。私の大ピンチな時にまさか・・・そんなセリフ・・・
どうしよう・・・こんなことじゃあ彼を盗られてしまう!!
私は彼女からの挑発の言葉に、益々自信を失くし委縮するばかりだった
『っつ・・・俺達の邪魔をしないでくれ!!』
彼はミン・ヒョリンさんにそう言い捨てると、私の肩を抱いて部屋の中に入った
とにかくどうにかしなくちゃ・・・
私はもう気が気じゃなくて、荷物を部屋に運ぶとバッグと携帯だけ手に持った
『シン君ごめん!!ちょっとお買い物して来るから、戻るまで部屋から出ないでっ!!』
『えっ?チェギョン・・・俺も一緒に・・・』
彼の言葉を背中で聞きながら、私は大慌てで部屋から出るとホテル内のショップに向かう
その途中・・・既婚者の大先輩であるガンヒョンにこの窮地を切り抜ける方法を聞き出そうと電話を掛けた
『ガンヒョ~~ン!!』
『あ・・・チェギョンじゃないの。もう済州島に着いたの?今日のアンタ最高に綺麗だったわよ~♪』
もう今はそんな賛美の言葉などどうでもいいの
『ガンヒョン・・・助けて!』
『ど・・・どうしたのよチェギョン・・・』
『あのね・・・あれが来ちゃって・・・』
『アレとは?・・・・あぁアレ?アンタやーねー、遅らせる薬飲まなかったの?』
『そんなの飲まないわよ。だってまだ一週間も先の予定だったんだもの。
ね・・・これ、どうにか止める方法はない?』
『はぁ?』
『栓をしたらぴたりと止まるとかって優れモノとかないかしら・・・』
『アンタそれ・・・マジで言ってるの?』
『うん。大真面目よ・・・』
『そんなものあるわけないでしょっ!!栓ならイ・シンにして貰いなっ!!』
えっ・・・ガンヒョン、一方的に電話切れちゃった・・・
なんかガンヒョン怒ってた?いや呆れてた?それでも諦めきれない私は、ドラッグストアで同じセリフを
薬剤師さんに言ってみる
薬剤師さんにも苦笑いされちゃった・・・
仕方がないので私は毎月ご愛用の一品を購入し、とぼとぼと彼の元へと戻った
部屋に入るなり彼に抱きすくめられた・・・いきなり部屋を出て行った私を心配してくれていたみたい
あまりに強く抱き締められて、私の手から今買って来た≪月に一度のご愛用品≫が落ちた
彼の目はそれを凝視し・・・ゆっくり私から離れると、それを拾い上げた
『チェギョン・・・ひょっとして飛行機の中から様子が可笑しかったのは、こう言うことなのか?』
『あ・・・あのっ・・・予定は一週間も先なのに、急に・・・・
あ・・・あのね、隣の部屋に行かないでっ・・・離婚するとか・・・言わないで・・・』
彼の瞳を見つめながらまさに私は哀願の表情をしていたんじゃないかと思う。
彼は一つ大きな深呼吸をし、それから片手で私の頭を胸元に引き寄せた
『ったく・・・心配するだろう?お義父さんの言った事は本当だな。なんでも一人で抱え込んで落ち込む。
もう俺達は夫婦だろう?そう言う事も言ってくれないとな・・・』
『うん・・・』
私の胸の中から不安が消えて行く。彼はこんな間の悪い私を待ってくれる。
だけど・・・だけど・・・20代のうちに経験するのは無理だったみたい。しょんぼり・・・よ
それからは安心して夕食も美味しくいただけた
彼と四六時中一緒にいられる六日間。甘いスキンシップが取れない事はものすごく残念だけど、
それでも一緒にいられる事がすごく幸せで満ち足りた気持ちになる
彼と初めての夜・・・やはり申し訳なさでいっぱいになって、彼に背中を向けて眠ろうとした
だけど彼はそんな私を自分に向かせると胸元に抱きしめてくれた
彼の心臓の鼓動が私を眠りへと誘う・・・こんな風にしてきっとハネムーンは過ぎて行くのだろう・・・
本日の花≪困った時のマジカルキューティー♪≫
いやぁ・・・・新種の耐えてゾーン
しかもシン君6日間耐えての旅(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
イケズな管理人でございますぅ~(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
途中ガンヒョンのセリフが
若干えげつないのは、どうぞご容赦ください。
次回シン君sideでハネムーンをぶっ飛ばす予定。
お話の更新は次回月曜日にね~~❤
いやぁ・・・・新種の耐えてゾーン
しかもシン君6日間耐えての旅(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
イケズな管理人でございますぅ~(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
途中ガンヒョンのセリフが
若干えげつないのは、どうぞご容赦ください。
次回シン君sideでハネムーンをぶっ飛ばす予定。
お話の更新は次回月曜日にね~~❤