私・・・シン・チェェギョン。酸いも甘いも噛みわけた今が一番旬の29歳
プライベートも充実し仕事も楽しくって堪らないわ。な~~んてね・・・真っ赤な嘘。
アパレル会社を経営する親の七光りと言われるのが嫌で、叔父の名前を借りて父の会社に
一般採用されてから7年
今では会社の顔≪受付カウンター≫の主任よ
もちろん両親と弟以外は、私がこの会社の社長令嬢だなんて知らない。そんな肩書は欲しくない
でもね・・・年々私を取り巻く状況は変わってきたの
『チェギョン先輩~♪今日、合コンがあるんですけどぉ~一緒に・・・行きます?』
これは≪あとで耳に入ると何かと面倒だから一応誘うけど、本心は来ないで欲しい≫という言葉に変換される
『いいえ。私は今夜先約があるから行けないわ。』
嘘よ嘘・・・先約なんて何もない。スケジュールはガラ空きよ
だけどほんの僅かばかり残っている虚栄心が私にそう言わせる
重役だってそうよ。私が受け付けカウンターに稀に座っていると、あからさまに嫌味を言う
『今日はチェギョン君が座っているのかね?ほら…新入社員のキム君に任せたらどうだい?』
余計なお世話よ。私はきちんと仕事をこなすし来客にだって評判がいいのよ。
そんな重役の心ない言葉にも私は笑顔を浮かべて受け答える様になった。もうすっかり大人ね・・・
『ええ。今日キムさんはお休みをいただいているんです。』
全く近頃の若い子はなっていないわ。なのに重役はさらに私を追い込む
『チェギョン君・・・君もいい年なんだから、そろそろ嫁に行ったらどうだい?』
余計なお世話よっ!私だってできる事ならそうしているわ。でも・・・この年まで心を揺さぶる様な
出逢いが無かったんだもの仕方ないじゃない!
こんな風に・・・会社では結構なポストまで昇進したと言うのに、それと比例して肩叩き現象は起こるのね・・・
私にあまりにも浮いた話が無いものだから・・・ある日実家に帰った時、母に言われたの
『チェギョン・・・お見合いしてみない?』
そうね・・・同年代の友人は皆結婚して家庭を持っているのに、私と来たらまだ恋人の【こ】の字もない
このままじゃあ咲く前に枯れてしまう・・・
その後母の勧めで二回ほどお見合いしてみたわ。でも・・・私って恋愛体質じゃないのかしら・・・
マニュアル通りの質問と返答を繰り返すだけのお見合いに、ときめくどころか感じるのは疲労感だけ・・・
三回目の写真とプロフィールを手渡された時、とうとうこんなセリフを母に言われたわ
『チェギョン・・・今度ダメだったら、次は後妻の口しかないわよ!覚悟しておきなさいよ!』
ご・・・後妻?花を咲かすのでさえ・・・二番煎じ?そそくさと逃げる様に写真とプロフィールを持って
一人暮らしのマンションに逃げ帰ったわ・・・
だって・・・実家だって居心地なんか良くない。小姑の私が長くいたら、チェジュンのお嫁さんが気を使うでしょう?
私は自分で借りているマンションの部屋に戻ると、溜息を吐きながら母から渡された写真を開いてみる
『はぁ・・・お見合いなんて・・・気乗りしない。・・・えっ?』
私・・・かなり驚いたわ。だって今までの10人並みの男性とは桁違いに素敵な人が写真に写っていたんだもの
『う~~ん。身長は187㎝?おぉ~~♪』
私はその写真の人との身長差を想定し、自分の頭上に手を翳した
並んで歩くとこんな感じ?くすくす・・・なんだか初めて、お見合いに行くのが楽しみになって来た♪
そして当日・・・私は一番お気に入りのアイボリーのスーツにヒールを履くと、待ち合わせの場所に向かった
そのお店を開けるなり一目で分かった。彼だ・・・彼だわ♪ほら・・・あの部分だけ輝いている♪
私は柔らかい頬笑みを浮かべて、しゃなりしゃなりと彼の元へ歩いて行く・・・
彼も私に気が付いたみたい♪椅子から立ち上がって会釈をした・・・あら?明らかに迷惑そうな表情・・・
『シン・チェギョンさんですか?イ・シンです。』
『はい。シン・チェギョンです。はじめまして・・・』
『どうぞお掛けください。』
『失礼します。』
『あの・・・』
一応は趣味とか聞くわよね?そう思って私は彼の顔を見つめ次の言葉を待った
『私・・・シン社長の顔を立ててここまで来ましたが、結婚する気はないんです。
それに結婚相手に困っていませんから・・・』
はぁっ?いきなりそう来る?かなりテンションダウンの私。でもすぐに虚栄心を取り戻したわ
『それは良かったです。私もなので・・・』
『でしたらあなたの方からこのお話を断っていただけますか?』
『えっ?えっと・・・・』
そっそれは非常に困るわ。次からは後妻の口しか紹介されないのよ。私・・・そんなのいやっ!
『よろしくお願いします。じゃあ私はこれで・・・』
立ち上がろうとする彼・・・思わず私はその手にしがみついた
『ちょっと待って!!私から断るって言えないの。断ったりなんかしたら・・・大変な事になるの。
三か月!!三ヶ月だけお付き合いしている振り・・・していただけない?』
恐らくその時の私は形振り構わなかったと思う
『いえ・・・その手で結婚を迫られたケースが過去にありまして、懲りているんです。』
『私はそんな事絶対にしないっ!だからお願い・・・三か月がダメなら二カ月・・・一カ月でもいいから!!
付き纏いませんって一筆書く!だったら信用して貰える?』
笑顔どころか口角さえ上げなかった彼が含み笑いを始めた
『くっ・・・必死なんだ。くくくっ・・・まぁいいか。君は害がなさそうだし、しばらくお付き合いしてやるよ。』
いや・・・振りでいいんだけど・・・そう言いそうになって慌ててその言葉をのみこんだ
『とにかく・・・恩に着るわ。チェギョンです。どうぞよろしく。』
掴んでいた彼の腕を離し、私は改めて右手を差し出した
彼も私の手を握り返してくれた
害がない・・・そう、害のない女。だからこそ華もない・・・こんな私に恋の花が咲く日は来るのかなぁ・・・
プライベートも充実し仕事も楽しくって堪らないわ。な~~んてね・・・真っ赤な嘘。
アパレル会社を経営する親の七光りと言われるのが嫌で、叔父の名前を借りて父の会社に
一般採用されてから7年
今では会社の顔≪受付カウンター≫の主任よ
もちろん両親と弟以外は、私がこの会社の社長令嬢だなんて知らない。そんな肩書は欲しくない
でもね・・・年々私を取り巻く状況は変わってきたの
『チェギョン先輩~♪今日、合コンがあるんですけどぉ~一緒に・・・行きます?』
これは≪あとで耳に入ると何かと面倒だから一応誘うけど、本心は来ないで欲しい≫という言葉に変換される
『いいえ。私は今夜先約があるから行けないわ。』
嘘よ嘘・・・先約なんて何もない。スケジュールはガラ空きよ
だけどほんの僅かばかり残っている虚栄心が私にそう言わせる
重役だってそうよ。私が受け付けカウンターに稀に座っていると、あからさまに嫌味を言う
『今日はチェギョン君が座っているのかね?ほら…新入社員のキム君に任せたらどうだい?』
余計なお世話よ。私はきちんと仕事をこなすし来客にだって評判がいいのよ。
そんな重役の心ない言葉にも私は笑顔を浮かべて受け答える様になった。もうすっかり大人ね・・・
『ええ。今日キムさんはお休みをいただいているんです。』
全く近頃の若い子はなっていないわ。なのに重役はさらに私を追い込む
『チェギョン君・・・君もいい年なんだから、そろそろ嫁に行ったらどうだい?』
余計なお世話よっ!私だってできる事ならそうしているわ。でも・・・この年まで心を揺さぶる様な
出逢いが無かったんだもの仕方ないじゃない!
こんな風に・・・会社では結構なポストまで昇進したと言うのに、それと比例して肩叩き現象は起こるのね・・・
私にあまりにも浮いた話が無いものだから・・・ある日実家に帰った時、母に言われたの
『チェギョン・・・お見合いしてみない?』
そうね・・・同年代の友人は皆結婚して家庭を持っているのに、私と来たらまだ恋人の【こ】の字もない
このままじゃあ咲く前に枯れてしまう・・・
その後母の勧めで二回ほどお見合いしてみたわ。でも・・・私って恋愛体質じゃないのかしら・・・
マニュアル通りの質問と返答を繰り返すだけのお見合いに、ときめくどころか感じるのは疲労感だけ・・・
三回目の写真とプロフィールを手渡された時、とうとうこんなセリフを母に言われたわ
『チェギョン・・・今度ダメだったら、次は後妻の口しかないわよ!覚悟しておきなさいよ!』
ご・・・後妻?花を咲かすのでさえ・・・二番煎じ?そそくさと逃げる様に写真とプロフィールを持って
一人暮らしのマンションに逃げ帰ったわ・・・
だって・・・実家だって居心地なんか良くない。小姑の私が長くいたら、チェジュンのお嫁さんが気を使うでしょう?
私は自分で借りているマンションの部屋に戻ると、溜息を吐きながら母から渡された写真を開いてみる
『はぁ・・・お見合いなんて・・・気乗りしない。・・・えっ?』
私・・・かなり驚いたわ。だって今までの10人並みの男性とは桁違いに素敵な人が写真に写っていたんだもの
『う~~ん。身長は187㎝?おぉ~~♪』
私はその写真の人との身長差を想定し、自分の頭上に手を翳した
並んで歩くとこんな感じ?くすくす・・・なんだか初めて、お見合いに行くのが楽しみになって来た♪
そして当日・・・私は一番お気に入りのアイボリーのスーツにヒールを履くと、待ち合わせの場所に向かった
そのお店を開けるなり一目で分かった。彼だ・・・彼だわ♪ほら・・・あの部分だけ輝いている♪
私は柔らかい頬笑みを浮かべて、しゃなりしゃなりと彼の元へ歩いて行く・・・
彼も私に気が付いたみたい♪椅子から立ち上がって会釈をした・・・あら?明らかに迷惑そうな表情・・・
『シン・チェギョンさんですか?イ・シンです。』
『はい。シン・チェギョンです。はじめまして・・・』
『どうぞお掛けください。』
『失礼します。』
『あの・・・』
一応は趣味とか聞くわよね?そう思って私は彼の顔を見つめ次の言葉を待った
『私・・・シン社長の顔を立ててここまで来ましたが、結婚する気はないんです。
それに結婚相手に困っていませんから・・・』
はぁっ?いきなりそう来る?かなりテンションダウンの私。でもすぐに虚栄心を取り戻したわ
『それは良かったです。私もなので・・・』
『でしたらあなたの方からこのお話を断っていただけますか?』
『えっ?えっと・・・・』
そっそれは非常に困るわ。次からは後妻の口しか紹介されないのよ。私・・・そんなのいやっ!
『よろしくお願いします。じゃあ私はこれで・・・』
立ち上がろうとする彼・・・思わず私はその手にしがみついた
『ちょっと待って!!私から断るって言えないの。断ったりなんかしたら・・・大変な事になるの。
三か月!!三ヶ月だけお付き合いしている振り・・・していただけない?』
恐らくその時の私は形振り構わなかったと思う
『いえ・・・その手で結婚を迫られたケースが過去にありまして、懲りているんです。』
『私はそんな事絶対にしないっ!だからお願い・・・三か月がダメなら二カ月・・・一カ月でもいいから!!
付き纏いませんって一筆書く!だったら信用して貰える?』
笑顔どころか口角さえ上げなかった彼が含み笑いを始めた
『くっ・・・必死なんだ。くくくっ・・・まぁいいか。君は害がなさそうだし、しばらくお付き合いしてやるよ。』
いや・・・振りでいいんだけど・・・そう言いそうになって慌ててその言葉をのみこんだ
『とにかく・・・恩に着るわ。チェギョンです。どうぞよろしく。』
掴んでいた彼の腕を離し、私は改めて右手を差し出した
彼も私の手を握り返してくれた
害がない・・・そう、害のない女。だからこそ華もない・・・こんな私に恋の花が咲く日は来るのかなぁ・・・
本日の花『たんぽぽ』
四周年記念のお話
どうぞ楽しんでくださいね~~★
チェギョンsideばかりじゃなくシン君sideの時もあると思います。
どうぞよろしく~~❤
本日・・・夜、学校に行くので主婦に戻ります。
もう一つご報告・・・
マジカルキューティーをネットで見つけちゃって
我慢できずに買っちゃった(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
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チェギョンsideばかりじゃなくシン君sideの時もあると思います。
どうぞよろしく~~❤
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