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Channel: ~星の欠片~
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メリーゴーランド ≪前編≫

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あれは・・・まだ私が小学校に上がる前のことだった

両親や弟チェジュンと共にワールド遊園地に遊びに行ったのは・・・

初めて連れて行ってもらった大きな遊園地に、私は心を躍らせ身長制限で乗れないもの以外は

みんな乗るつもりでいた

でも三歳年下の弟はまだ幼くて、疲れてぐずり出してしまった

両親はぐずる弟を宥め、交互に抱いていた

『あっ♪まだメリーゴーランドに乗ってないや~♪』

軽快な音楽を奏でながら回るメリーゴーランドに私は駆け寄っていった

『アッパーオンマー今度あれに乗るぅ~♪』

意気揚々と私が振り向いた時、私の背後に家族の姿はなかった

『えっ?アッパ・・・オンマぁ・・・』

人ごみをかき分けるようにして私は家族を探しがむしゃらに走った

本当は近くにいたのかもしれない

でも小さかった私の目線では家族を見つけることができなかった

『えっ・・・えっ・・・』

途方に暮れて泣き出す私・・・その声はだんだん大きくなって、人は私を避けて通って行った

そんな時・・・私の頭の上に温かい手が載せられた

オンマかと思い私が目を開けると、目の前に見知らぬ綺麗なおばさんが

しゃがみ込んで私を見つめていた

『まぁ~お嬢さん、一体どうしたの?』

目の前にあった顔が期待していたオンマと違うことを知り、私は更に大声を上げた

『ひっく・・・うわぁぁ~~~ん・・・』
『あらあら・・・可愛いお顔が涙で台無し。』

その綺麗なおばさんはそういうと、とてもいい香りのするハンカチで私の涙を拭ってくれた

『お母さんとはぐれちゃったの?』
『う・・・うん・・・』
『まぁ~それは大変ね。お嬢さんお名前は?』
『チェギョン・・・』
『チェギョンちゃんというの?わかったわ。おばさんと一緒に園内放送して貰いましょう。
そうしたらすぐにお母さんはやって来るわ。』
『うん。』

心細くて寂しくて・・・私はその綺麗なおばさんの差し出した手に縋った

おばさんと手を繋いで遊園地の案内所に連れていかれた私・・・

おばさんは係の人に事情を説明してくれた

するとそれを聞いた案内所の人はすぐに園内アナウンスをしてくれた

≪ご來園のお客様にお知らせいたします。チェgyンちゃんと仰る女のお子さんが、ご家族を探しています。
お心当たりのお客様は案内所までお越しください。繰り返しお知らせいたします・・・≫

おばさんは微笑んで私に言った

『チェギョンちゃん…きっとすぐにお母さんがやって来るわ。もう大丈夫よ。』
『うん♪』

すっかり安心してしまった私は、乗りそびれていたメリーゴーランドに目を向けていた

あれに・・・乗っていない。乗らなくちゃ・・・

その時不意に、自分のすぐ隣から声が聞こえた

『あれに・・乗りたいの?』
『えっ?』

驚いてその声の方向を見ると、私より随分背の高い男の子が私に話しかけていた

その男の子の後ろにはおじさんもいて、私を見つめている

おばさんの・・・家族かな?

『うん。あれだけまだ乗ってない。』
『そうか。じゃあ・・・家族が迎えに来るまであれに乗ろうよ。』
『いいの?』
『うん。』

男の子は綺麗なおばさんからチケットを受け取ると私と手を繋いだ

『行ってきます。』
『ここでチェギョンちゃんのご家族が来るのを待っているから、気を付けて行ってらっしゃいね。』
『はい。行こう!』
『うん♪』

初めて逢った男の子なのに何の躊躇いもなく手を繋いだ

私とその子はメリーゴーランドの馬と馬車に並んで乗った

楽しい音楽と共にクルクル回るメリーゴーランドは、まるで光と夢の世界だった

その男の子は白馬に跨った王子様に見えたし、私は馬車に乗ったお姫様の気分だった

夢のような時間は瞬く間に終わり、流れる音楽が止まると同時にメリーゴーランドも動きを停めた

今となって思えば・・・初めて異性を意識したのはその時だったのかも

また手を繋いで案内所に戻っていくと、チェジュンを抱いたアパとオンマがおじさんとおばさんに頭を下げていた

『アッパーオンマぁ~♪』

すぐさま家族に走り寄った私・・・

私は彼に笑顔で手を振ってさよならをした

甘酸っぱい想いはそれからしばらく私の胸の中から消えなかった





と・・・もうすぐ大宇学生になる春休み、大好きなケーキ屋さんに向かいながら

すっかり忘れていた昔の出来事を思い出し一人感傷に蹴っていた時・・・

私の目の前をまさに今思い出した人が横切った

あれは・・・あの時のおばさんだ

間違いない。絶対にそうだ!

私は走ってその女性に追いつき声をかけてみることにした

『あの・・・こんにちは。』
『こんにちは。どちら様だったかしら?』
『ずいぶん昔の話なのでお忘れかもしれません。10年以上前の今頃の季節に、
ワールド遊園地で迷子を助けたことがありませんか?』
『迷子?・・・あっ!メリーゴーランドが好きな・・・』
『シン・チェギョンと言います。』
『そうそう!チェギョンちゃんだったわ。泣き虫さん・・・ずいぶん綺麗になっちゃって~~♪』
『え~~おばさんこそ全然お変わりなく、相変わらずお綺麗で~♪』
『やだわ。お世辞が言えるようになったのね。おほほほほ~~♪』
『その節はありがとうございました。』
『いいのよ~よく覚えていてくれたわね。私の顔を・・・』
『はい。とても綺麗だったから、お見掛けして間違いないと思って声を掛けたんです。』
『どちらかお出掛け?』
『はい。ケーキを買いに来たんです。』
『そうなの?私は今ケーキを買ってきたところよ。うち・・・すぐ近くなのよ。
良かったらお茶でもどうかしら?』
『えっ?そんな~~厚かましいです。』
『いいのよ~♪一緒にケーキも食べましょう。』

街を歩きながら思い出した昔の出来事・・・それがまさかこんな展開になるなんて思わなかった

すぐ近くだと言いながら車に乗せられた私は、随分大きなお屋敷に連れていかれた





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最近・・・ミン様不足を起こしていらっしゃる
読者がおられるようで~~(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
あ・・・ネタバラしちゃった?
でも・・・そう簡単には上手くいきませんのよ。
おほほほほ~~♪

コメントのお返事は明日させていただきますね~~★



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