『さぁ~皆さん、こんな入り口にいるのもなんですから~中に入ってパーティーを楽しみましょう~♪』
ミンが会場の中に足を踏み入れると、皆それに続いて入っていった
ミンやヒョン・・・そしてチャン夫妻は其々に財界の大物たちに挨拶して歩き、シンとチェギョン・・・
そしてギョンとガンヒョンはホールの隅で先程の事について話し合う
『つまり・・・同じ大学のミン・ヒョリンさんがクレーマーだったって事?』
『あぁそうだ。』
『あの人・・・一度も来たことなかったわよね?チェギョン・・・』
『うん。あの人が来るはずない。他の人たちも来ていなかったよね~~!』
『ガンヒョン・・・さっきのおじさん達に見覚えは?』
『ないわ。つまりやっぱり≪でっち上げ≫って事?』
『あぁそうだ。』
『そっか~~残念な人たちだね。上流階級のお嬢様が、そんなことするなんてさ・・・』
『だからお母様に天誅を下されるんだ。』
そんな話をしていた時・・・挨拶を終えたミンとヒョン…そしてチャン夫妻が四人の元に戻ってくる
『おば様~♪』
『チェギョンちゃんガンヒョンさん・・・ご苦労だったわね。あの娘達、居座ることもなくさっさと退散してくれて
本当によかったわ。』
『おば様は私達の為にこんな計画をしてくださったんですか?』
『元はと言えばシンやギョン君の取り巻きが、腹いせにしたことですからね。
シンやギョン君に罪がないとはいえ、私達は責任を感じちゃったのよ~♪
ごめんなさいねチェギョンちゃんガンヒョンさん、辛い気持ちにさせちゃって・・・』
『でもぉ・・・もっと素敵なアルバイト先をご紹介いただいたじゃないですか~♪』
『その通りですおば様・・・アタシ達にはイ家のおじさまがとても配慮してくださいましたから・・・』
『せめてもの罪滅ぼしだわ。ガンヒョンさん♪』
チェギョンはミンに問い掛けた
『でもおば様・・・庶民の私達をこんな公の場に連れてきてしまって、
イ家やチャン家に迷惑が掛からないか心配なのですが・・・』
『まぁ~~!何を言っているのチェギョンちゃん。あなたとシンはお見合いした中なのよ。
私が是非にって心から願っているお嬢さんなの。誇りに思うことはあっても恥じる事など何もないわ。
現に堂々と財界の皆さんにも紹介してきちゃったのよ。ね~~♪チャン家の奥様。』
『ええその通りです。いえね・・・ガンヒョンさんやチェギョンさんと踊りたいなんて申し込みが
たくさんあったもののですから・・・』
『息子たちの彼女なんですよ~ってお断りしてきちゃったのよ~おほほほほ~~♪』
途中話の成り行きを顔を顰めながら聞いていたシンは、ほっと胸を撫で下ろした
『賢明なご判断です。お母様・・・』
そしてギョンもシンと同じ気持ちだったらしい
『全く・・・ガンヒョンに目を付けるなんて、図々しいにもほどがある!おばさんが断ってくれてよかったです~~♪』
そのように心配するシンとギョンを笑い飛ばしたのは、当のチェギョンとガンヒョンだった
『私達とダンス?無理無理~~♪』
『そうよアタシ達は付け焼刃なんだから。ダンスのダの字も踊れないわ~ふふふ・・・』
和やかにそこにいた8人は笑い合う
だが笑いながらも≪ダンスのレッスンもそのうち受けさせた方がいいかも~♪≫と、腹の中で思っている
ミンとチャン夫人だった
派手な財界の令嬢たちが踵を返し去っていった会場はとても寂しく、お相手のいない財界子息は物欲しげに
チェギョンとガンヒョンに視線を向けていたが・・・その視線を感じると、隙を作らないとばかりに
パートナーにスキンシップするシンとギョン
財界の子息たちは、空から降ってきたような≪民間の美しい花≫に声も掛けられなかったようだ
だが・・・そのようなパーティーには、どうしても取材記者がこっそり入り込むらしい・・・
パーティーを終えそれぞれに帰宅したイ家とチャン家・・・
着替えを済ませた後自宅で食事をし、シンはチェギョンを…そしてギョンはガンヒョンを家に送り届けた
その翌朝の事だった
朝食を食べながら新聞に目を通していたシン・ナムギルは・・・自分の娘と友人の写真が
紙面に載っているのを目の当たりにし、大声を上げた
『チェギョン~~!』
キッチンで母の手伝いをしていたチェyゴンは、慌てて父の元へ駆けつけた
『どうしたの?お父さん・・・そんな大声出して・・・』
『チェギョンの写真が・・・』
『写真?あっ!』
父ナムギルが指差した場所には、なんと自分とガンヒョンの写真が大々的に載せられていた
『これは・・・一体・・・』
新聞の見出しは≪財界に咲いた民間の美しい花≫
まさか昨日のパーティーが新聞記事になるなんて思ってもみなかったチェギョンは、眩暈がする思いだった
心配させるといけないと思い、両親には言わずに出席したパーティーだった
そしてそれはガンヒョンも同じだった
『どうするんだチェギョン。シン君のフィアンセって紹介されているぞ。』
『いやぁ・・・ちょっと事情があってパーティーに参加はしたけど、まさかこんな大事になるなんて・・・』
『チェギョン・・・これで万が一、シン君との仲が壊れた場合・・・お前は嫁の貰い手がなくなってしまう。』
『お父さん・・・そんなこと心配しなくていいよ。今のところ大丈夫だから・・・』
『だけど財閥御曹司と付き合っているというレッテルが貼られてしまったじゃないか。』
『いや~同じ大学に通う人は、みんな知っていることだし・・・でもフィアンセって書くのは話を盛りすぎだよね。』
もちろんイ家やチャン家もその報道に相当動揺し、その晩両親揃ってそれぞれの家に詫びに行ったようだ
イ・ガンヒョン宅ではガンヒョンが母にしか恋人の話を告白していなかったため、ガンヒョンの父は娘の交際相手の
家柄に驚き相当動揺したらしいが、真摯な態度で訪問したギョンとその両親の人柄に惹かれ
二人の交際を認めてくれたそうだ
当のチェギョンとガンヒョンは、そんなことはおくびにも出さず大学では今まで通りに振る舞った
アルバイト先のカフェではイ財閥に勤務する社員たちが、代わる代わる二人を見に来たそうだが・・・
もちろんただ二人の女性を興味本位で見に来ただけで、おかしな誘い文句をいう者は一人もいなかった
ある意味…この新聞記事はチェギョンとガンヒョンの虫よけ効果があったと言えよう
そうしてあっという間に次の週末がやってくる
チェギョンとガンヒョンは迎えに来た彼氏の車に乗り込み、イ家へと向かっていった
そしてギョンとシンの車の後には、シン夫妻とイ・ガンヒョンの両親の車が続いた
親睦を深めたい・・・そんな意味もあり、良家の両親も招待を受けるのだった
まさかそこで娘達の手料理が振る舞われるとは、チェギョンの両親もガンヒョンの両親も思っていなかった
昨日ね…このブログで知り合ったお友達が
我が家に遊びに来てくださったんですよ~~♪
おふぅ様とDにも逢っていただきました。
短い時間でしたが、とても楽しかったですぅ❤