その日・・・食事を終えチェギョンをシン家に送り届けたシンが、自宅のガレージに車を停車したと同時に
携帯電話が鳴り響いた
相手は今別れたばかりのチェfギョンだった
『もしもしシン君?』
『あぁ。』
『もうおうちに着いた?』
『あぁ着いたよ。』
『じゃあ少し話せる?』
『あぁ構わない。』
『家に帰ったらね・・・今日おば様が仰った通り、ファミレスの本部からお詫び状が届いていたんだよ。』
『ほぉ・・・どういった内容だった?』
『≪きちんとした調査もせずに解雇したことをお詫び申し上げます。≫ってメチャクチャ丁寧なお詫び状だった。
おば様・・・一体どんな手を使ったんだろう。本当に驚いたよ。』
『くくっ・・・それは恐らくクレーマーにクレーム入れただけなんじゃないのか?』
『つまり・・・電話を掛けたって事?』
『あぁ。恐らくな・・・』
『おば様って…すごいんだ~~♪』
『あぁ。あの人を怒らせると怖いから・・・・。』
『うっそ~~!私にはそんな姿、想像もできないよ。』
『お前はお母様のお気に入りだから、そんな姿を見ることはあまりないだろうな。』
『そうそう!一緒にね・・・見たこともないほど大きな菓子折りが届いていたの。』
『謝罪の気持ちだ。素直に受け取っておけ。』
『うん。おば様に本当にありがとうございましたとお伝えして。』
『あぁわかった。』
『ところでさ・・・カフェの制服着てみたんだよ。』
途端に不機嫌そうな声になるシン
『っつ・・・そんなもの試着する必要はないだろう?』
『いやぁ・・・でも、シン君があんまり難癖をつけるから気になって・・・、えへへ~♪
でもね、すご~く可愛いんだよ~~♪』
『可愛くなんかしなくていい。いいかチェギョン・・・一階のカフェは本部ビルに勤務する者が
商談に使うことも多い。つまり男性客がほとんどといえる。
あまり愛想よくするな。』
『えっ?それは無理。今まで通り接客に対するポリシーは貫くよ。』
『ったく・・・心配で仕方がない。』
チェギョンとの電話を切ったシンは、車から降りると家の中に入っていった
家には既に両親が帰宅しており、シンは早速今チェギョンから受けた電話の内容を報告した
『ただいま戻りました。』
『お帰りなさいシン。』
『あ・・・お父様もお母様も帰宅したばかりですか?』
『ええ。おデートしてきたのよね~~あなた♪』
『ああ。久し振りにミンと二人で食事してきたよ。』
『それはよかったですね。ところでたった今チェギョンから連絡があったのですが・・・』
察しのいいミンはすでにその内容に気が付いているらしく、にたりと口角を上げた
『詫び状が届いたって?』
『ええ。随分丁寧なものが届いていたそうです。大きな菓子折りも一緒に届いていて喜んでいました。
チェギョンもこれで気分が晴れたことでしょう。どうもありがとうございました。』
『おほほほ~~いいのよ~私は言いたいこと言っただけなのよ~♪』
そのミンの口ぶりで、ファミレスの本部の人間は相当怖い目に遭ったのだろうとシンは察した
『それでお母様・・・クレーマーは判明したのですか?』
『ふっ・・・親の会社が大きいことを自慢したかったのか、社名を名乗ったそうよ。』
『えっ?どこのなんという者なのですか?』
『ミン貿易の娘よ。』
『えっ?ミン・ヒョリン?あいつ・・・なんてことを・・・』
『お母様もはらわたが煮えくり返る思いだったわ。』
怒りを露わにする妻と息子に、ヒョンは一枚の招待状を差し出した
『それでシン・・・こんなものが来ているんだが?』
『お父様・・・なんですか?これは・・・』
シンはその招待状を開いてみる
『財界のパーティーが近々ある。その時お前とギョン君はチェギョンさんとガンヒョンさんを
エスコートしていったらどうだ?』
『私やギョンは構いませんが・・・チェギョンやガンヒョンはどうでしょうか。
財界のパーティーにエスコートなどしたら、すぐに私やギョンのフィアンセ噂が広まってしまいます。
このまま順調にお付き合いが継続すればよいのですが、万が一の場合・・・』
もちろんチェギョンやガンヒョンの為を持って出た言葉だが、それを聞いたミンはシンに対し激怒した
『シン!あなたはそんな中途半端な気持ちでチェギョンちゃんとお付き合いしているの?
だったら今すぐおやめなさい。チェギョンちゃんにはもっといいお相手を探しますから!』
『お母様・・・そうではありません。私やギョンがチェギョンやガンヒョンに抱いている想いは、とても真剣です。
わかりました。お母様の言う通りにいたします。』
『解ればよろしい!』
所詮ミンの前でシンが反抗などできるはずはない
恐らく世間の噂になることを承知の上で、シンはこの計画に乗ることを決めた
『あ・・・そうそう!チャン家の奥様にはもう話してありますからね。
さぁ~今週の週末からドレス選びとか忙しいわ~~♪』
『あっお母様・・・今週は撮影ドライブに行くのでダメです。』
『まぁ~泊りでお出掛け?』
『ちっ違います。土曜日に行ってこようかと。』
『じゃあ日曜日はオフでしょう?日曜日・・・チェギョンちゃんとガンヒョンさんに、その旨を話しておいてね~♪』
『わ・・・わかりました。』
チェギョンとガンヒョンのアルバイトは、来週からになっていた
どうやら週末は大変忙しくなりそうな予感がする
そしてその週の土曜日・・・チェギョンを乗せたシンの車とガンヒョンを乗せたギョンの車は、
大学の駐車場で落ち合った
もちろん助手席の二人の膝の上には、手作りのお弁当が抱えられていた
台風の被害はいかがでしたか?
管理人地方は・・・ちょっと風が強くて
暑かったくらいでした。
九州方面の皆様・・・また大雨が降ったとの事
お見舞い申し上げます。
もう一週間顔が腫れているんですよぉ。
明日歯医者の予約を入れましたので
行ってきます。(廃車嫌いなんですぅ・・・)
そんなんで~痛くて昨晩も眠れなかったの。
短くて申し訳ない!