ピョルの留学先を訪問してから二週間が経った・・・
本日私はハン家の奥様とランチの約束をし、ウキウキとした気分で待ち合わせのレストランに向かったわ
いつもは私より早く到着しているハン家の奥様・・・ところが待ち合わせ時間になっても姿を現さないの
こんなことは・・・今までなかったわ
私も時間前には待ち合わせ場所に着く性格だけど、ハン家の奥様はいつもそれよりも早く到着している
おかしいわ・・・何かあったのかしら
でも何かあって遅れるのなら、必ず連絡をくれる筈よね・・・そう思いながら時計を確認した時だった
『イ家の大奥様・・・大変遅くなって申し訳ありません。』
『あら・・・たったの五分よ。気になさらないで♪』
息を切らせ予約したVIPルームに飛び込んできたハン家の奥様・・・私はハン家の奥様が遅れたことよりも
随分青ざめた顔色をしているのが気にかかった
『ハン家の奥様・・・出掛けに何かトラブルでも?』
『ええ。そうなんです・・・』
ひとまず私達はランチのコースを注文し、ボーイが部屋から出て行くのを待った
『あの・・・実は大奥様に謝らなければならないことが起きてしまいました。』
その顔色では・・・相当大変なことなんでしょう?
私は心臓が驚くほど大きな音を奏でながらも、必死に笑顔を取り繕う
『まぁ・・・一体何かしら?』
あらやだ・・・テーブルの下の手が震えてるわ・・・私としたことがなんて小度胸な・・・
『大奥様のお叱りを覚悟の上でお話させていただきます。
うちの不肖の嫁が・・・お宅のご子息の前妻ミン・ヒョリンさんにピョルちゃんの秘密を話したというんです。』
『なんですって!』
思わず私は席から立ち上がってしまったわ
あの嫁・・・なんてことしてくれるの!
『大奥様・・・嫁には十分すぎるほどの叱責を浴びせて参りました。ですが・・・その話には続きがあるんです。』
『ど・・・どうぞお話しになって。』
ミン・ヒョリンにピョルの秘密を知られた・・・どうしましょう
きっとミン家はシンに、訴訟を起こすに違いないわ
ところが・・・
『それが・・・驚いたことに知ってたって言ったそうyです。』
『えっ?知ってた・・・?』
『その上お嫁さんのチェギョンさんとは友達だと言ったそうです。』
『はぁっ?・・・』
チェギョンさんがミン・ヒョリンと友達?そんな馬鹿な・・・じゃあチェギョンさんがピョルの父親はシンだと
告白したというの?あり得ない・・・
折角の楽しいはずのランチもまったく食べる気にならず、その日は早々に解散し私はチェギョンさんに事の真偽を
確かめるために家に戻ったの
そして玄関に入るなり私はチェギョンさんを呼んだわ
『ただいま~チェギョンさん!!』
チェギョンさんはいそいそとリビングから玄関に駆け付けたわ
『はいはい、お義母様・・・今日は随分お早かったんですね?』
『ええ。チェギョンさんちょっと・・・』
『はい?』
『聞きたいことがあるのよ。来ていただける?』
『あ・・・はい。』
ウォルはどうやらお昼寝の真っ最中みたい
私はチェgyンさんとリビングのソファーに腰掛けた
『お義母様・・・どうかなさったんですか?』
『チェギョンさんに少しばかり聞きたいことがあるの。』
『はい。』
『あなたは・・・シンの前妻のミン・ヒョリンとお付き合いがあるの?』
『えっ?いいえ~ありませんが・・・どうしてです?』
『ミン・ヒョリンが・・・あなたの事を友達だと言っているそうなの。』
『とも・・・だち?ん~~~・・・』
チェギョンさんは首を傾げながら何かを必死に考えているようだった
『あっ!わかりました。以前・・・ミン・ヒョリンさんは現在のご主人に私の事を友達だと紹介したことがあるんです。』
『えっ?一体いつ・・・どこで?』
『最初にお逢いした時は、小さなお嬢さんを連れていました。
あれはちょうどウォルを身籠った時・・・産婦人科でばったり逢ったんです。
当時ヒョリンさんは流産癖が付いてしまったのを悩んでらして、お姑さんともあまりいい関係じゃなくて
すごく沈んでいるようでした。私は少し・・・話を聞いてあげただけです。』
『たった・・・それだけ?』
『はい。その後ウォルの出産が近づいた頃・・・また産婦人科で逢いました。
その時ご主人に私の事を友達だと紹介したんです。』
『たった・・・それだけで友達?』
『私も少し面喰いました・くすくす・・・』
『そう。でも・・・ピョルの父親が誰かまでヒョリンに話したの?』
『えっ?まさか・・・そんなこと口が裂けても言いません。』
そうよね。そうじゃないかと思ったのよ。でもだったら一体なぜ知っているの?
『でもヒョリンは、ピョルがシンの娘だと知っているそうなの。』
『お義母様・・・それは知ってるんじゃなくて、気が付いてしまったという事じゃないでしょうか。』
『気が付いた?』
『はいそうです。色々なことを考えて想像して・・・ピョルの父親はシン君であると
結論付けたんじゃないかと思うんです。何れにしても私の事を友達だと人に言っている以上
ピョルのことで騒ぎが起こるとは思えません。』
なるほど・・・ミン・ヒョリンも馬鹿じゃなかったという事ね
『そうだったのね。じゃあ・・・心配しなくて大丈夫ね。』
『ええ。あれ以来ヒョリンさんには逢っていませんし、連絡先も交換していません。
どこかでばったり逢うことはあるかもしれませんが、ピョルのことでトラブルにはならないと思います。
だからお義母様は安心なさってください。』
『ほっとしたわ。』
シンとチェギョンさんが結婚して初めての創立記念パーティーの時・・・あれほどの醜態を晒したヒョリンが
随分変わったものね
何れにしてもチェギョンさんは、悩めるミン・ヒョリンの心を救った心の友達なのね
ホントうちのチェギョンさんはすごい人だわ
今の我が家の幸せはチェギョンさんが運んできてくれたんだもの
ホント感謝しなくっちゃね
それから一週間後・・・私はハン家の奥様とまた待ち合わせをし、ランチをしながらミン・ヒョリンの友達発言を
説明してあげた
もちろん・・・ハン家のお嫁さんには、もう二度とピョルの秘密に口外しない様約束させたわ
だって・・・テヤン君とピョルがあの調子で交際に発展していったら、将来的に家族になる可能性もあるんだもの
ここは・・・目くじら立てないのが賢明でしょう~おほほほほ~♪
ただいま我が家・・・生活時間帯が全員バラバラで
めちゃくちゃ疲れますぅ。
北陸の大雪・・・とんでもないことになっていますが
皆様ご無事ですか?
皆様ご無事ですか?