週末イ家に隣接する小さな家に、チャン・ギョン夫妻が新婚旅行の土産を持って訪れた
久し振りにイ・ガンヒョンと逢うことができると聞き、チェギョンはその日朝からウキウキとしていた
『ガンヒョン先生~~♪』
『チェギョン・・・久しぶりね。でも・・・もう先生じゃないわよ。』
『えへへ~~だってつい習慣で・・・。』
ギョンも大学生になったチェギョンを早速冷やかそうとしているようだ
『チェギョン~すっかり大学生って雰囲気になったね~♪』
『ありがとうございます♪』
アメリカに二週間の新婚旅行に出かけた二人
二人がシンとチェギョンに宛てた土産は相当な量だった
『アンタ達を済州島に行かせたくせに、アタシ達は二週間も海外に旅行に行って悪かったわね。』
『いいんです~ガンヒョン先生~♪でも・・・帰国してからお忙しかったんですか?
オッパに電話もなかったそうですが・・・』
『そうなのよ。ちょっと忙しくてね・・・。ギョン!!アンタから言いなさいよ。』
『えっ?俺から言うの?あはは~~♪』
満面の笑みで頭を搔くギョン・・・そんなギョンにシンは不思議そうに問いかけた
『一体どうしたんだ?ギョン・・・お前らしくない。』
『あのさ~~。あはは~~ガンヒョンのお腹にね、俺の赤ちゃんがいるんだよ~♪』
『えっ!!』『なにっ?』
『ガンヒョン先生・・・ハネムーンベイビーってやつですか?』
『そうじゃないわ。どうやらその前みたいね。ふふふ・・・何にしても生徒に先を越されなくてよかったわ。』
『そうか。ギョン・・・ガンヒョンおめでとう。』
『おめでとうございます♪』
お茶を煎れながらチェギョンとガンヒョンは、久し振りに二人水入らずで話をする機会が持てた
『ハネムーンから戻ってきたら、もう具合が悪くてどうしようもなくなったのよ。それで病院に行ったら・・・ふふふ。』
『そうでしたか~。少し羨ましいな~♪』
『何を言ってんの?アンタだってきっとすぐでしょう?』
『それが~~ガンヒョン先生、ここだけの話なんですけど…聞いてくださいます?』
『えっ?ここだけの話?いいわよ。』
自然と小声になる二人
『オッパ・・・まだ欲しくないみたいです。』
『えっ?イ・シンにそう言われたの?』
『いえそうじゃなくて・・・オッパは///コントロール///してますぅ~~!!』
『あ~~なるほどね。でもよく考えたらチェギョンはまだ大学生になったばかりでしょう?
学生しながら子供を産むなんて大変じゃないの?』
『はい~~そうなんですけどぉ・・・でもなんだかちょっと・・・』
『ふふふ・・・アンタすっかり話題が大人になったじゃないの?まぁイ・シンは考えなしの人間じゃない。
任せておけば大丈夫よ。』
『そうですか?お義母様は・・・お願いしてみなさい///っていうんですよぉ~~///』
『お願いなんかしなくてもその時期は来るわ。イ・シンはちゃんと考えている筈よ。』
『わかりました。ガンヒョン先生の言う通りだと思います。今は私も・・・やることがあるし・・・』
『やることって?』
『お義父様の会社の創立記念パーティーに絵を贈ろうと思って・・・』
『あ~~そういえばアンタ、高校に入学したばかりの頃、大きなコンクールで受賞したわよね。
でもそのあとそういう話を聞かなかったけど・・・また意欲的に描いているのね。』
『はい~♪この家に住むようになってからは控えていました。』
『頑張りなさい。それが終わったらアタシの赤ちゃんの出産祝いに一枚描いてね。』
『ひぃ~~!!なんてこと言うんですか。ガンヒョン先生は私の絵がどんなものかよく知っているじゃないですか。』
『ふふふ・・・知ってて言ってみたのよ。アンタが赤ちゃんの出産祝いにどんな絵を描くのか、
楽しみにしているわ。』
ひょんなことから次回作を期待されてしまったチェギョン
高校時代毎日のように通った保健室の恩師イ・ガンヒョンの妊娠を少し羨ましく思いながらも、
今の自分にはまだ遠い先の話と納得し、次回作の事にまで意欲を燃やすチェギョンだった
講義が終わると一番に部室に駆け付け、鬼気迫る勢いで油絵に取り組んでいるチェギョンの噂は
やがて四年生のコン・ジョンイの耳にも届いた
コン・ジョンイはその噂が気になり部室を覘くものの・・・やはり一心不乱に絵を描いているチェギョンに
声さえ掛けられず静かに去っていく有様だった
だが・・・チェギョンの入部から10日が経ち・・・個人個人で盛り上がっていた美術サークルだったが
いよいよ新入生歓迎コンパを開催することになった
個人的な誘いはすべて断り絵に没頭していたチェギョンだったが、今度ばかりはどうやら許してもらえそうにない
『チェギョン・・・さすがに今日は参加したほうがいいんじゃないの?』
『でも・・・イ・ユル助教授、私・・・コンパになんか興味ないし・・・』
『チェギョン・・・君は大学生だよ。家に帰れば主婦と嫁やってるんでしょう?たまには君も遊ばなきゃ・・・』
『ふぅ~~・・・オッパに電話してみます。』
チェギョンはまだ勤務時間のシンに相談してみることにする
『オッパ?私です。』
『あぁどうしたんだ?』
『あの~オッパ・・・今日サークルの新入生歓迎コンパがあるらしくて・・・』
絵を描くことに専念したいのも事実だったが、シンのご機嫌を損ねることも実は怖かったのである
『コンパ?』
『はいぃ・・・全員強制参加だっていうんですぅ。』
『そうか。行ってきたらいい。』
『えっ?本当に?』
『あぁ。場所をちゃんと知らせろ。あとで迎えに行くから。』
『はい~♪』
そこまで話した時に、チェギョンの携帯をユルが横取りした
『シン~?』
『ユル・・・聞いていたのか?』
『うん~♪心配しないでいいよ。僕がちゃんと見張っておくからさ~♪』
『っつ・・・お前が一番危ない。』
『酷いこと言うなぁ。たった一人の従兄弟に向かって・・・ははは。
とにかくシンが迎えに来るまで、僕が保護者になるから安心して。』
『あぁ・・・』
不本意ではあったがシンはユルにチェギョンの見張り番を託した
その後チェギョンは義母ミンから快諾して貰い、コンパに参加することを決めた
ごった返すコンパ会場・・・やはり新入生は酒を勧められるものだ
先輩からの酌を断るなど・・・できるはずもない
次々と酒に慣れていない新入生たちが潰れていく中、チェギョンだけは頑固にも酒を口にするのを拒否した
なぜなら迎えに来る夫や家に帰って迎えてくれる義母や義父に、醜態を晒す真似はできないからだ
酒になど全く免疫のないチェギョンは、自分が他の新入生のようになることを恐れた
そんなチェギョンの元にコン・ジョンイがやってきた
『シン・チェギョン・・・飲まないのか?』
『はい!私は結婚している身ですから、お酒に酔って帰ることなんかできません!!』
優等生のチェギョンらしい返事にコン・ジョンイも苦笑する
無理に酒を勧めるようなことはせず、チェギョンの隣に座り話しかけた
『ところでチェギョン…今描いている絵の題材は何?』
『えっ?題材ですか?そんなものありません。』
『題材がなくて描いてるの?』
『はい。いけませんか?』
『いや・・・いけなくはないけど、じゃあ一体何を描いているの?』
『あれですか?あれは・・・私の心です。』
『君の・・・心?』
『はい。夫に出逢った頃・・・夫はすごくモテる人で・・・その当時の気持ちを表現した絵なんです。』
『そうか。よくわからないけど…すごいんだな。』
何がすごいのか不思議に思いながら首を傾げた時・・・チェギョンの元にイ・ユルがやってきた
『チェギョン・・・もうお開きの時間だからシンを呼んだよ。シン・・・もう外で待っているそうだから
帰った方がいいんじゃない?』
『イ・ユル助教授・・・オッパが迎えに来てくれたんですか?』
『うん。行こう。』
チェギョンを伴い店の外に出て行ったユル・・・その背後からコン・ジョンイも見送りにやってきた
『オッパぁ~♪』
チェギョンはシンの車を見つけると嬉しそうに目を輝かせ、シンは運転席から一旦降りると
ユルとチェギョンの元に向かった
『ユル・・・見張り番ご苦労だったな。』
『僕が見張りなんかする必要もなかったみたい。チェギョンは一滴も酒を口にしていないしね~♪』
シンは目を細めチェギョンの頭に手を置いた
『そうか~。偉いぞチェギョン。』
『はい~♪』
その時シンは店のガラス扉の向こうに、以前見た人物が立っていることに気が付いた
(あいつ・・・)
シンは鋭い視線でコン・ジョンイを一瞥し、その後チェギョンを助手席に座らせた
走り去っていくシンの車を見送るユルと店内のコン・ジョンイ・・・
コン・ジョンイの胸の中にあるのは・・・一体どんな感情なのだろうか
昨日はとっても楽しんでまいりました~❤
アップしてあるので検索してくださいと言いたいところだけど
検索すると某国のガールズグループが出て来るのよね。
(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
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