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Channel: ~星の欠片~
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カゲキな彼女 29

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翌朝・・・三陛下の元にチェ尚宮をはじめとする女官たちが、同牢の礼の報告に訪れた

『皇帝陛下・・・皇太子ご夫妻は同牢の礼の儀式を、無事お済ませになりました。』
『そうか。滞りなく…済んだのだな。』
『は・・・はい。それはもう滞りなく・・・』

皇太后がチェ尚宮はじめ女官たちが、非常に疲れた顔をしていることを知り労をねぎらった

『チェ尚宮・・・それに女官たちも、ずいぶんと疲れておるようだが・・・・』
『あ・・・いえ、そんなことはございません。』
『そうか?顔色がよくないのぉ・・・何か儀式に不都合な点でもあったのではないか?』
『とっ・・・とんでもございません。妃宮様が先に漢方薬を召し上がったため、すべてがうまく・・・』
『なっなんと!妃宮が先に飲んでしまったと?』
『は・・・はい。お茶と勘違いされたようです。』
『ほほほ・・・・なんとなんと!!それで・・・太子はどうしたのだ?』
『は・・・はい。妃宮様が先に召し上がったのを見て、肝が据わったようにお見受けしました。
その後一気に飲み干され・・・』
『おぉぉぉ・・・・なんとそれは・・・それはそなたたちの疲れも相当のものだな。
交代で休むがよいぞ。』
『はい。、ありがとうございます。』
『皇帝陛下・・・これは皇孫が生まれるのも時間の問題かもしれぬのぉ。おほほほほ・・・・』

これも職務なのだが代表して報告したチェ尚宮以外は、皆俯いて顔を赤らめている

そんな女官たちの様子を見て、同牢の礼が滞りなく済んだことを喜び・・・またどこか照れくさい三陛下だった





(チェギョンside)

今何時なんだろう・・・泥のように眠ってしまい、うっすら目を開け頭をもたげると身体のあちこちが

きしむように痛んだ

(イテテ・・・)

徐々に明るくなっていく視界にまず飛び込んできたのは、愛する夫シン君の顔だった

あれっ?も・・・もしかして今私・・・全裸?

とにかく何か着なくちゃと、彼の腕の中から出ようとするが彼の腕は私をしっかり抱き締めていて

それを許してくれない

ふぅっ・・・

彼が起きる前に着替えたかったのだけど、どうやらそれも無理みたい

ん~~早く起きてくれないかしら?

そんなことを思い私は彼の顔を指先でなぞった

すると・・・

『チェギョン・・・くくっ・・・くすぐったいだろう?』
『えっ?起きていたの?』
『あぁ起きていたさ。君よりも先にな・・・』
『シン君、着替えて身支度を整えたら三陛下の元に挨拶に行かないと・・・』
『ゆっくりでいいだろう。もうチェ尚宮たちから報告は受けている筈だ。』
『えっ?報告って?』
『昨晩の・・・』
『うそっ///』

布団の中で散々痴話喧嘩した挙句、ようやくシン君の手を逃れた私は、痛む身体を庇いながら着替えを済ませ

シン君と共に東宮殿に戻っていった

自室に入り身支度を整えた時、チェ尚宮さんが部屋をノックする

<トントン>
『チェ尚宮です。妃宮様失礼してよろしいですか?』
『はい、どうぞ。』

あぁ・・・昨晩の事をすべて聞かれていたかと思うと、非常にバツが悪い

チェ尚宮さんは私の元に歩み寄ると、コンパクトを取り出し私の顔に塗り始めた

『妃宮様・・・お顔にお疲れが残っております。』

いや・・・残っているどころか疲れが取れていませんから~

『陛下にご挨拶に行く前に、もう少し補正しませんと・・・』

私の目の下辺りを念入りにカバーしてくれるチェ尚宮さん

でもそんな化粧を施すチェ尚宮さんの目の下にも、相当なお疲れが・・・

あれっ?これはもしかして私のせいかも・・・

そう思った私はチェ尚宮さんからコンパクトを取り上げ、逆にチェ尚宮さんの目の下をカバーして差し上げた

すみません・・・そんな思いの私だった

三陛下の元に挨拶に行った時・・・やはり期待されているのか≪早く懐妊を・・・≫そんな言葉を陛下から賜った

でもこればっかりは授かりものだから、何とも返事のしようがない

なのにシン君は何の躊躇いもなく『はい。』って言っちゃうんだもの・・・

困ったものだわ・・・




(シンside)

一連の婚姻の儀式が終わり、ようやく俺とチェギョンは寝室を共にできることとなった

だが・・・チェギョンは意外とつれない

『シン君・・・身体が痛いから・・・』
『だから?』
『お腹も痛いし・・・』
『なにっ?お腹が痛い?侍医に診て貰わないと・・・』
『ちっ違うって!そういうんじゃないの。』

膨れっ面をするチェギョンを抱き締め、俺はチェギョンのパジャマのボタンに掛けた手を所在なく背中に回した

まぁ・・・仕方がない

妻の体調も考慮してやらないと、気の利かない夫だと思われてしまう

何度もチェギョンの唇を啄みながら、寝室を一緒にすることができた喜びに浸る

そのうちにチェギョンは胸元で健やかな寝息を立て始める

可愛いやつだ・・・

そんな風にして時折拒まれながらも、チェギョンと俺の蜜月は続いた



そして婚姻から一カ月が経った頃の事だった

ギョンから・・・嬉しい報告があったのだ

『シン~~久しぶり♪新婚生活はどう?』
『あぁおかげさまで。上手くいっているよ。』
『そっか~~~♪俺も・・・実は・・・結婚することになったんだ~❤』
『なにっ?お相手は?』
『ふふふ~~~~~ソウル歌劇団の~~男装の麗人イ・ガンヒョンだよ~♪』
『本当か?プロポーズ受けてくれたのか?』
『うん~~♪今回の公演で引退さ。』
『千秋楽はいつだ?』
『半月後だよ。』
『そうか。チェギョンにも知らせてやらないとな。』
『恐らくチェギョンにはもう、ガンヒョンから連絡がいっているんじゃないかな。』
『だろうな。そうかガンヒョンさんもいよいよ引退か。』

俺はスケジュール帳を眺め、そしてその日の夜二人の身体が空くことを知り即座にVIPルームを押さえた

不思議なことにギョンはどうやらVIPルームを押さえていないらしい

『ギョン・・お前、千秋楽の席、取ってあるのか?』
『俺?ふふふ~~まぁね。いつもの席じゃないけどね。』

なるほど・・・ひょっとしてギョンは俺と同じように、彼女の引退の花道を大々的に飾ろうとしているのかもしれない



その夜チェギョンとガンヒョンさんの引退公演を観劇に行くと約束した俺

俺達が大っぴらに観劇をしてしまうと、折角ギョンが企画していることを邪魔してしまうだろう

なのであくまでもお忍びで・・・という形になるが、俺とチェギョンはガンヒョンさんの引退公演に

惜しみない拍手を贈るために二人で出かけることにした

さて・・・ギョンは一体どんなことをやってくれるのだろうか

俺と全く同じじゃ芸がない

ギョンの取る行動がとても楽しみな俺だった


イメージ 1

(画像は本日もマジカルキューティー)

暑いですね・・・暑すぎて
干したお布団に布団カバー掛けていたら
眩暈がしてきましたぜ・・・
家の中でも熱中症はあるそうです。
皆さんどうぞ気を付けてくださいね❤




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