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Channel: ~星の欠片~
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Honey Bee 11

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イギリス・・・ロンドンに到着したチェギョンは、宮の女性職員二人と共に小さなアパートに身を寄せた

ドアを開ける音から話し声さえ筒抜けなその場所は、チェギョンの部屋の両側に住まう女性職員にとって

絶好の監視体制であった

二人に付き添われ留学先の高校への転入手続きも済み、チェギョンが自由になれる時間は

学校に行っている間だけとなっていった

(仕方ないよ。これも処罰のうち・・・)

片言の英語を駆使しながらも、なんとか新しい環境に馴染もうとするチェギョン

そんなチェギョンにイギリス人の友人が出来た様だ

彼女の名前はマンナ・・・日系ハーフのマンナは艶やかな漆黒の髪を持ち、エキゾチックな瞳の色をした娘だ

人懐っこく明るい彼女とチェギョンは、すぐに意気投合した

『チェギョンは・・・何を勉強したくて留学したの?』
『ん~~人生の厳しさ・・・かな?』
『人生の厳しさ~~?なにそれ!!あははははっ♪大学もうちの学校の系列に進むんでしょう?』
『うん。そうらしい・・・』
『なんか人ごとみたいだよ?』
『うん。なんか自分のことじゃないみたいね。くすくす・・・』

転入して隣の席に座るマンナは、韓国芸術高校に転入した時隣に座ったガンヒョンの様に

チェギョンにとってかけがえの無い友人になった

『それで・・・チェギョン、留学期間はどれくらいなの?』
『ん~~。。。私が好きな人を堂々と好きって言える時代になるまでかな~。』
『好きな人を好きって言える時代?』

その複雑そうな顔つきに、マンナはチェギョンが何か事情を抱えているのを悟ったようだ

だが敢えて深く追求することはなく、好きなミュージシャンの話に話題を変えた



学校からアパートに戻ると、チェギョンは女性職員達が用意してくれた食事を一緒に採った

韓国を出国してしばらくは、常に見張られている感じが堪らなく嫌だったが・・・時間が経つうちに

その二人の女性は、自分のせいで来たくもないイギリスに期限の無い出張をさせられていることを知る

(お姉さん達も・・・家族に逢えないんだ。好きな人にも逢えないんだ。
お姉さん達・・・私の行動のせいで迷惑かけてごめんなさい。)

決してチェギョンのせいなどではない。。。

だがチェギョンは、自分の起こしたアクションのせいで、この二人の人生も犠牲にしてしまった事を申し訳なく思う

最初は二人に対し、心に鍵を掛けていたチェギョンも・・・徐々に二人に心を開いて行ったのである

『お姉さん達ただいま帰りました~~♪』

チェギョンについてロンドンにやって来たのは、宮では尚宮になるべく教育を受けたハンとチョンであった

『お帰りなさいチェギョンさん。お腹空いたでしょう?もうお食事ですからね。』
『ハンお姉さん、なんだか母国の味が懐かしくありませんか?たまにはチゲ鍋なんか食べたいな~♪』
『まぁ!ハンさん。。。チゲ鍋随分食べてないわね。明日材料を買いだしに行きましょう。』
『そうですね~チョンさん。』

韓国を出る時に持っていた携帯は没収され、チェギョンは支給されたスマホを使うよう言われているのだが

そのスマホに入っているのは、もちろん国に残してきた家族の者とこの二人の職員のみである

チェギョンはそのスマホにマンナの番号だけを追加した

そのスマホを受け取る時に二人から言われた一言≪この電話の履歴は宮に監視されています。≫

dからこそ両親にも滅多なことでは電話をしなかった。。。

転入してからわずか数カ月で高校の卒業を迎えたチェギョン。。。

マンナと入学式での待ち合わせを約束し、長い春休みへと突入したのである


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一方シンは、厄介者払いが出来たとばかりに王族会推薦の令嬢との見合いパーティーを企てる陛下に反抗し

ボイコットを決行する毎日だった

チェギョンの行方は依然掴めず、焦燥感に押し潰されそうになりながら宮の職員に少しでも情報提供が欲しいと

働きかけた

だが・・・皆一様にシン内官とその家族の事に関しては口を噤んだ


そんな頃・・・慈慶殿に住まう皇太后は皇后を自分の部屋に呼びつけた

『皇太后様、お呼びでございますか?』
『おぉ皇后よ、呼びつけてしまってすまないな。まぁたまには茶でも飲みながら、
そなたの話が聞きたいと思ってな。』
『それは光栄でございますわ。』

皇太后の部屋のソファーに向かい合った二人は、尚宮の出したお茶を飲みながら庭の樹木を眺めた

『のぉ・・・皇后よ。季節が変わると庭に咲く花も変わるのぉ。』
『さようでございますね。皇太后様。』
『ん~~~ひとつ聞きたいことがあるのだが、最近陛下付きのシン内官の姿が見えないのぉ。』
『あぁシン内官でございますか。それが・・・遠方の療養所に移動になりまして・・・』

なんとも歯切れの悪い皇后の返答に、皇太后はじっと皇后を見つめた

『ほぉ・・・移動とな?その理由はなんだ?』
『それが・・・』

俯き黙りこくってしまった皇后に、皇太后は問い掛けた

『太子とシン内官の娘が・・・恋仲になったそうだが?』
『皇太后様、ご存知でしたか・・・』
『ほほほ・・・年寄りの耳にも入ってきておる。それで・・・シン内官の娘はどうして居るのだ?』
『あ…申し上げにくいのですが、陛下が海外に追放したと・・・』
『なんと!!まだ高校生の娘を海外に追放して、シン内官を左遷とは・・・陛下もやることが大人げないのぉ。
一人で行かせたのか?』
『いえ、ハン女官とチョン女官が監視する名目で、ついて行っておりますが・・・』
『そうか。それで太子はどうして居るのだ?』
『陛下の催した王族会推薦の令嬢とのパーティーにも顔も見せず、執務室に引きこもっております。』
『そうだろうなぁ。それで?そのシン内官の娘はどこに行かされたのだ?』
『イギリスだとか・・・』
『そうか。皇后よ、今の太子を見ていてそなたはどう思う?王族会の推薦する娘と無理に縁を結ぶことも
ない様な気がするのだが。』
『何分陛下の御決定に背くこともできなくて、母として太子の心情は気にかかりますし
どうしてよいものやら。』
『そうか。そなたも私と同じ考えのようだな。隠居中の身は・・・なかなか暇を持て余しているもの。
少し旅行にでも行って来ようかのぉ。ほほほほほ・・・』

国保二人は後継者であるシンの身を…心を案じ、何やら密かに行動を起こしそうである




そんな頃漸くガンヒョンも王族会メンバーである大伯父に面会することが出来た様である

『大伯父様ご無沙汰しております。』
『おぉ!ガンヒョン!!なんと美しく成長したのだ。さすがに私が皇太子妃として推薦するだけある。
ガンヒョン良いか?お前は皇太子殿下と同じ学校に通っているのだから、お近づきのチャンスも多いだろう。
殿下と・・・縁を結ぶのだ。それが我が一族の名をこの国に知らしめる絶好の機会となる。』

そんなことには全く興味の無いガンヒョンであるが、ここは得たい情報を入手するため笑顔を振りまく

『そうですね大伯父様。皇太子殿下とは既に友人ですので、他のご令嬢よりも有利かもしれません。』
『おぉそうか!ではガンヒョン是非・・・』

大伯父の言葉を遮り、ガンヒョンは本題に入る

『大伯父様・・・それよりもちょっとお聞きしたいことがあって伺ったんです。
皇帝陛下の内官を務めていたシン内官なんですが、移動になったとかで・・・
アタシ…その方の娘さんと友人で、連絡が取れなくて困ってますの。どこに移動したかご存じありません?』
『あぁシン内官なら・・・』

王族会メンバーである大伯父の返事を聞き、ガンヒョンはにやり口角を上げた


その翌日、皇太子ルームではシン・ギョン・ガンヒョンが顔を寄せ合い秘密の相談をしている

『つまり・・・その御用邸に行けばシン内官に逢えると言う事か?』
『うんそうだけど、殿下は行動を起こしちゃあダメよ!アタシが行ってチェギョンの渡航先を調べてくるから
殿下は大人しく待っていて!!』
『いや…待ってなどいられない。俺が直接・・・』
『シン!お前が直接行ったら、更にシン内官に迷惑を掛ける。ここは俺がガンヒョンと一緒に行って来るから
シンは朗報を待っててくれよ!』

ギョンはガンヒョンに視線を向けると屈託のない笑顔を浮かべた

『ガンヒョン・・・運転shが必要だろ?』
『アンタ・・・なかなか使える男ね♪』
『今頃気づいたの?ははははは~~♪』

どうやらじわじわではあるがチェギョンの所在に行きつくための計画は進行し始めた様であった


≪使用しているラインは海外サイトからお借りしております。お持ち帰りはご遠慮ください≫

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ーーー【お詫び】---
ファン登録していただいている皆様~~♪
あのね・・・アタクシ
AmanもHoney Beeも
チェギョンが留学でごっちゃになっちゃったみたい・・・
ここではっきり修正させていただきます
Amanはパリ・・・Honey Beeはロンドン
本文も修正入れました。
混乱させてごめんよ~~~(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!

なお、土日はお話の更新はお休みさせていただきます。
今週は第二王子の文化祭に行って来るよ~~❤
では★



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