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Channel: ~星の欠片~
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Honey Bee 7

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(なぜだ!!なぜそこまで拒絶する?
お前は俺が本気で恋愛結婚がしたいのを。誰よりも知っている筈だろう?
その相手にお前に打診した事は、そんなにいけない事か?
・・・あ!そうか・・・元々お前はシン内官から遣わされたスパイだったな。
だったら俺は行動に移すまでだ。≪将を射止めんば、まず馬を射よ≫だ。
そうすれば・・・皇帝陛下へのアピールにもなると言うものだ。くくくっ…
シン・チェギョン覚悟しておけ!!)

その日宮に戻ったシンは、制服姿のまま皇帝陛下の元へ向かった

いや、実際に用事があるのは皇帝陛下ではなく、陛下に仕えているシン内官である

もちろんチェギョンが自分に近づいて来たのは、皇室親衛隊を解散させることにあるとは解っていたが

チェgyんの素性を知って、逆に半ば脅しの様な形で≪本当に愛せる人探し≫の協力を要請したシン

長きに渡り二人で執り行って来た面接の間も、シン・チェギョンの存在は自分にとって鮮やかなものであり

他の女生徒達とは違う一線を越えた感情を、シン・チェギョンに向けるようになっていた自分を知った

皇帝陛下が執務室の前まで行き、その場所にいるシン内官を目にした時

シンの口角は今までにないほどに上がっていたようである

そんなシンに気がついたシン内官は、驚き声を掛けた

『はっ!!殿下…陛下にご面会されるのでしょうか?』
『陛下?いいえ・・・』
『では皇后陛下でしょうか?』
『くくっ…それも違います。あなたに折り入ってお願いしたい事があってここに来ました。』
『は?私にでございますか?』
『ええ。』

シン内官は戸惑った表情ながらも即座に返事を返す

『何なりとお申し付けください。』

シンはその返答にシメタとばかりに口角をさらに上げ微笑んだ

『あなたの娘さん・・・シン・チェギョンさんと言いましたね?』
『えっ?』

突然皇太子から飛び出した娘の名に、動揺するシン内官・・・

秘密で送りこんだ娘の任務が、皇太子殿下にばれてしまったのか

シン内官は心の動揺を必死に隠し、恐る恐る次の言葉を促した

『はい、さようでございます。シン・チェギョンが何かしでかしたのでしょうか。。。』
『皇室親衛隊を解散させましょう。』
『はっ!!それは願ってもない事でございます。殿下にはこの先ご縁談が・・・』

シン内官の言葉を皇太子は遮った

『それには一つ条件があります。』
『は?条件ともうしますと。。。』
『あなたの娘シン・チェギョンとの交際を認めてください。』
『はぁ?』

しばし呆然とするシン内官。。。だがすぐに気を取り直して、否定の言葉を口にした

『殿下!それはなりません。とんでもないことでございます。
一国の皇太子殿下が内官の娘となど、ご冗談にも程があります!
殿下は王族会ご推薦のご令嬢とご縁談を控えた身。
内官の娘などに興味を持つようなことは、あってはなりません!!』
『でしたら皇室親衛隊は解散しません。それに…世間ではもっと節操の無い皇太子と
悪評が流れることになります。それでもいいのですか?
とにかく私はシン・チェギョンに好意を持ちました。
一国の皇太子の恋を引き裂くような、無粋な真似はやめてください。
では失礼。』
『お待ちください!!殿下!!殿下ぁ~~!!』

言いたい事だけ言い放ち去って行ったシンの背中に、シン内官の虚しい叫びがこだまする

そしてシン内官がその場に一人取り残され、憔悴しきった顔でがっくりと肩を落とした時

皇帝陛下の部屋の扉は開いたのである

『シン内官・・・今のは一体どういうことだ?太子は何を言っていたのだ?』
『申し訳ございません皇帝陛下。恐らく殿下のお戯れだと思われます。』
『だったら良いのだが・・・シン内官、この不始末どう処理するつもりなのだ?』
『はっ!!然るべく対処いたします。』

その後陛下とシン内官の間で、何か話し合いが持たれた様である

もちろんずっと宮殿に仕えて来たシン・ナムギルは、まさか自分の娘が皇太子に好意を抱いているなど

微塵も思っていない

この時シンのとった行動は、王族会の推薦する令嬢との縁談に反発するシンの≪ただのパフォーマンス≫と

取られてしまったようである




その日・・・久し振りに自宅に戻ることのできたシン内官は、家族揃って楽しい夕食を摂っていた

『お父さん久し振りだね~~♪』
『本当にな。ちょっと帰れない間にチェジュンは大きくなったな。』
『そりゃあ俺だって育ち盛りだも~~ん♪』
『さあさあ、あなた!!たくさん食べてくださいな。確かに宮のお料理は美味しいでしょうけど
愛妻の料理だって捨てたもんじゃないでしょう?ふふふ・・・あら?チェギョンどうしたの?
全然食べてないじゃないの!』

実はチェギョンは、本日皇太子ルームでシンにいわれた言葉が頭の中でずっと反響しているのだ

『えっ?なんでもないよ~~♪さぁ~食べようっと。』

そう言いながらもチェギョンはまだシンの声が耳に残っていて、どうにも箸が進まない様である

(恋人になれだなんて・・・そんなの無理に決まってるじゃん!どうしてあんな事言ったのかなぁ…
まさか本気?違うよね~~。あ~~~どうしてこんなに気になるんだろう。
折角久し振りに顔が見られたって言うのに、あんなこと言うからすぐ退散しちゃったし・・・
また面接があったら呼び出しが来るかな・・・♪)

はなっからシンの言葉を本気だと思っていないチェギョンである

だが頭の中で何度もこだまする≪俺の恋人になれそうか?≫

(無理です以外、私がどう答えられるって言うのよ~~~!!)

食事も碌に手を付けず頭を抱え込むチェギョンだった。。。



食事が済んだ後母スンレと後片付けを済ませ自分の部屋に戻ったェギョンは

父ナムギルの訪問を受けたのであった

<トントン>
『チェギョン、ちょっといいかい?』
『あ…いいよ~~お父さん♪』

扉を閉めた後ナムギルはチェギョンの部屋に置かれた小さな椅子に腰掛けた

『チェギョン・・・殿下の様子はどうだ?』
『あ…うん!!親衛隊の中に親密な交際している女生徒はいないよ。』
『そうか?だったらチェギョンお前の任務はもう完了だ。』
『うん、そう言うと思ったよ。』
『チェギョン…留学しなさい。』
『えっ?だってお父さん、もう受験前の時期で…こんな時期に留学なんて有り得ない!!』
『陛下のお心遣いだ。』
『えっ?陛下の?』
『ああ、陛下の配慮で韓国芸術高校と姉妹校のイギリスの高校に、留学できる事になった。』
『留学…しなきゃダメなの?』
『陛下のお心遣いだと言っただろう?お前はそこで高校生活を終了させ、
自動的に大学にも進学できるよう手配してくださった。』
『そんなに長い間?』
『ああ、何か行きたくないようだが?』
『だってお父さん、友達もできたし…今の学校気に入って…』
『陛下のお気持ちを理解しなさい。うちは宮勤めの家なんだぞチェギョン…』
『解った・解ったよお父さん。私行くよ。』

行くと言ったもののナムギルが部屋から出て行った後、チェギョンは納得できない気持ちで

いっぱいになっていた

皇太子の素行を改めさせるため転校させられ、お役御免となったら今度は留学

(どうして!!私ばっかりこんなに振り回されなきゃならないの!!)

その怒りの持っていき場がないチェギョンは、その日枕が絞れるほど悔し涙にくれたそうであった


≪使用しているラインは海外サイトからお借りしております。お持ち帰りはご遠慮ください。≫

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ーーーシン君が自分の気持ちに正直に行動した結果、チェギョンに降りかかる耐えてゾーンーーー
さてどうなっていくのか~~
このままチェギョンは留学させられてしまうのか。
乞うご期待ください❤



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