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Channel: ~星の欠片~
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偽装と現実(リアル) 8

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皇太子が・・・私との結婚を了承した・・・

もしかしたら・・・知らぬ間に皇太子はミン・ヒョリンではなく、私に気持ちを移したのだろうか?

皇太子の言葉に少し浮かれ、信じられない思いで私は彼に目を向けた

そして即座にその甘い考えは打ち砕かれた

あの目・・・≪もうお前の役目は終わった≫と言われたあの日とまったくおんなじだった

『太子や・・・チェギョンさんを東宮に案内して差し上げなさい。』
『そういたします皇太后様。』

皇太子の後に続き東宮に向かう途中、私はその冷たい視線の理由をなんとか知りたいと

問い掛ける事を試みた

『殿下・・・あのっ・・・』
『シン・チェギョン・・・お前は皇太子妃になるんだ。今後は言動に気を付けるんだな。』

横目で私を見おろすその視線に私は凍りついてしまった

言いたい事の・・・思うことのすべてが言えなくなった

今まで散々ダメ出ししてきた皇太子に対して・・・なぜ何も言えなくなってしまったんだろう

それは・・・彼の視線があまりにも恐ろしかったからだ

一言も私に問い正す事を許さないその視線は、私の言葉をも凍り付かせた




大人達の間で婚姻の話は進んでいき、あっという間に婚約が発表された

私は入宮し東宮殿の一室に引っ越し、訓育が始まった

もちろん生徒達の間で私が皇太子妃になるという発表は相当な衝撃だったみたい

ユル君は驚いて皇太后様に掛けあってくれたようだけど、もちろんユル君の懇願が通じる話ではない

私は≪もう決まった事だから仕方がない。≫とユル君に答えたが、ユル君からしてみたら私は自分の意思で

婚姻を決めたわけじゃなく、渋々引き受けた・・・そう取られたのかもしれない

本当は自分の意思で決めたことなのだけど、皇太子との間がぎくしゃくしていた私は・・・そうは言えなかった


そんなある日・・・学校の中庭で話をしている皇太子とミン・ヒョリンを見た

ミン・ヒョリンはハンカチを目頭に当て泣いているみたいだ

もしかしたら私は・・・相当二人から恨まれる事をしているんじゃないかと自責の念に駆られた

何度も何度も≪この話は無かったことにしてくれ。≫と皇太子に言おうとした

ミン・ヒョリンを泣かせ皇太子に恨まれてまで、この場所に居るのは辛い

だけどどうしても言えなかった

ミン・ヒョリンに皇太子を渡したくないと受けた婚姻話

だけど今は、本当にこれでよかったのかと疑問に思えてくる



あれだけ自分の意思をはっきり言葉にすることが得意だった私が・・・何も言えなくなっていった・・・

食事を共にする時も一言の話もしない・・・それどころか目も合わせない

そんな状況に自分が疲れてきた頃、皇太子がポツリと呟いた

『殿下はもうやめろ。俺の名を知っているか?俺はイ・シンと言う。名前で呼べ。』
『シン・・・くん・・・』
『あぁ。』

皇太子の妻になる私に許されたたった一つの事・・・それは皇太子を名前で呼んでいいという許可だった


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俺が許嫁の話を承諾したすぐ後、俺達の婚約は公式に発表され・・・チェギョンは東宮にやって来た

先帝が結んだ縁で婚姻することになったんだ。以前のように話が出来れば・・・そう思えば思うほど俺は固く口を

閉ざしていった

シン・チェギョンに対する感情が≪可愛さ余って憎さ百倍≫になってしまったようだ

訓育を受けているチェギョンを案じ、コン内官が俺にそっと耳打ちをした

『殿下・・・チェギョン様は大変お疲れの御様子です。気晴らしにお顔でも出して差し上げてはいかがですか?』

もしかしたらユルとの事も聞きだせるかもしれないと、俺はらしくもない甘い菓子を持参し、訓育の場に向かった


『チェギョ・・・』

チェギョンに向かって声を掛けようとしたその時・・・先約が居る事に気が付き俺はその場に立ち尽くした

他でもないユルだった

どうやらユルは俺との婚姻を辞めさせようとして、チェギョンはただ≪仕方ない≫と項垂れるだけだった

最後に俺はユルの決定的な一言を聞いてしまった

『待っててチェギョン。すぐに僕が皇太子に即位する。そうしたらチェギョンはシンと婚姻関係を解消したらいい。
時間は掛かるかもしれないけど、必ず僕が迎えに行くから・・・』

はぁっ・・・やはり・・そう言うことなのか

つまりチェギョンは自らユルのスパイとして、俺の懐に飛び込んだってわけか

心が・・・凍りつく

凍りついたまま粉々に砕け散ってしまいそうだ

いや・・・そうはさせない。ユルの思う通りにはならない

俺はユルと戦うと心に決めたんだ。絶対に負けはしないユルにも・・・シン・チェギョンにも・・・



婚約が発表されて以来、なんだか俺の周辺は賑やかになった

ギョンなどは嬉しそうに俺に話しかけてくる

『シン~~よかったじゃん♪チェギョンが奥さんだったら専属のスタイリストがいつも隣に居る様なものだし
なにしろシンは・・・チェギョンを結構気にしていただろう?』

あぁ・・・確かに気にしていたさ。今では違う意味で気にしているけどな

『そうだな。でもいつまで続くかな。くくくっ・・・・』
『えっ?』

驚いて何か聞きたそうなギョンだったが、それ以上何も聞いては来なかった

恐らく俺がそれほど冷酷な顔をしていたのだろう

それからミン・ヒョリン・・・彼女も俺を待ち伏せしていた

『殿下・・・婚約発表って・・・』
『あぁ。俺には許嫁が居てね。以前は大変失礼した。もう忘れてくれ。』
『えっ・・・あのっ・・・』

目に涙を溜めて哀願するのは女の常とう手段か?学校一のオルチャンだと思ったミン・ヒョリンも

今ではただの低俗な女にすぎない



俺達の婚礼の儀式の日・・・滞りなく儀式を終えた俺達は車に乗り込み国民の前に姿を現した

『妃宮・・・少しは笑ったらどうだ?』
『うん。』

そう言いながら口角を上げ国民に向けて手を振る俺・・・チェギョンはどこか遠くを見つめながら手を振っていた

見つめている先にはユルの残像があるのかと思うと、俺の胸の中は煮えたぎりそうな想いだった

同牢の礼の儀式の時・・・俺は早々に女官達を下がらせた

夫婦として初めての食事もそこそこに、俺は隣室にチェギョンを引っ張っていった

チェギョンは相当驚き目を丸くしていたが、その口から拒絶の言葉が無いのをいい事に

俺は床にチェギョンを組み敷いて、その嫉妬の塊である俺の想いを遂げた

呻き声しか上がらないチェギョンの閉じた瞳から、涙が伝わっていくのを見た時

俺はチェギョンに背中を向けて痛む胸を押さえつけながら必死に眠りにつこうとしていた

声もなく泣いているだろうチェギョンを見ていたくなかった

またもしそれが・・・ユルに対する贖罪の涙だとしたら、俺はもう壊れてしまうだろうから・・・



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あ~~こう言う展開ってお好きじゃないんです。
書いていて時間のかかる事ったらないのよ。
(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
予告☆次回抜けます(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
根性無しの管理人でよかったね~~♪





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