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Channel: ~星の欠片~
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シン・シン恋のメロディ♪ 17歳の夏の巻

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みんな~~!!オレ…シン・シン♪いやイ・シン!!って~~もうみんな、オレの事なんか

すっかり忘れちゃってるだろ?

だからちょっとおさらいするよ~♪

オレはドンファンのイ・シンとシン・チェギョンの間に生まれた長男だ。

ちょっと大人の事情ってヤツのせいで、オレは6歳の時までまで父さんが生きているなんて知らなかったんだ

だからそれまでシン・シンと言うヘンテコな名前だったんだ。

小学校入学前に大人の事情が解決して、父さんと母さんは無事子連れ挙式をしたんだ

その後・・・7歳の時妹チェリムが生まれ、8歳の時弟ジュンギが生まれ・・・

もう終わりだろうと侮っていた10歳の時、弟イルが生まれた

つまりオレは・・・四人兄弟の長男ってことになる

現在オレは、韓国芸術高校二年生・・・幼馴染で彼女のキム・ミヨンも事情があって同居している

お爺ちゃん・お婆ちゃん・父さん母さん・そして兄弟は四人の大家族との生活の中

オレとミヨンは常に誰かに監視され、邪魔される恋愛同居生活中なんだ

詳しいことはドンファンやここの書庫を読んでやってくれよ~~♪

じゃ・・・始めるよ~~♪

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オレとミヨンが韓国芸術高校に入学して以来、オレ達は運転手さんの車で通学することを拒み

其々に自転車を買って貰って楽しい高校生活を満喫している

そうすると必然的に、学校帰りには毎日デートできるって言う利点があるんだ。。。クククッ

だって家に帰ればオマセなチェリムは、すぐにミヨンを独り占めしようとするし

二人で勉強していても、母さんやお婆ちゃんが何かと持って部屋をノックするんだ

確かに危険な年齢と言えばそうだけど、この家でそんな不埒な考えは起こさないし思ってもいない

そんな年頃の高校二年の夏休み・・・夏休み登校日から帰ったミヨンはなんだか神妙な顔つきをしている

保育園時代から一緒のミヨンだ。。。途中もちろん遠く離れたりはしたけど、ミヨンがそんな顔する時は

必ず何か悩みがある時だ

オレは夏休みの宿題の手を止めると、ミヨンに問い掛けてみたんだ

『どうしら?ミヨン。。。何か学校で嫌なことでもあったのか?』

ミヨンはオレの声に反応し。顰めた顔つきをパッと笑顔に返ると、首を横に振って見せる

『えっ?なんでもないよシン君。。。』
『嘘つけ!!絶対何かあった!!顔にそう書いてある!!』
『えっ?…う~~ん。。。』
『なんだよ!言ってみろよ!』
『ここじゃあ…言えない。。。』
『じゃあちょっと気分転換にサイクリングでもするか?』
『うん♪』

オレ達は夏休みの提出課題をそのままにし、暑さ避けの帽子を被ると玄関に向かって行った

『母さん!!ちょっと出かけてくるよ。』

リビングからパタパタとスリッパの音を響かせ、母さんが駆け付けた

『どこに出掛けるの?』
『ちょっと気分転換だよ。』
『そうね・・・たまにはゆっくりミヨンちゃんとデートして来なさい♪』
『ちっ…違うっ…そんなんじゃあ・・・』
『くすくす・・・いいのよ~♪うちは小姑も多いしね♪』

そんなことを母さんが言っていると、お婆ちゃんまでがやってくる

『あら~~?デート?いいわね~~♪チェギョンちゃん青春って感じよね。
うちじゃあほら…邪魔者がいっぱいいるものね~~おほほほほ♪』

母さんもお婆ちゃんも解っているのだ。。。解っていてからかうんだ

オレ達はちょっと照れ隠しに頭を掻きながら玄関を出て行った

ミヨンも自分の自転車を出そうとするから、オレはそれを止めたんだ

『ミヨン、2人乗りしよう。』
『えっ…でも見つかったら叱られちゃうよ。』
『近くの公園に行くだけだし、2人乗りの方が 話もできるし…そうしよ!!』
『うん♪』

ミヨンハ微笑むとオレの自転車の荷台に横座りをした。。。俺はペダルを漕ぎだした

『シン君、重くない?』

オレの背中でミヨンが問い掛ける

『いいや、全然重くない。』

これしきのことで重いなんて言っていたら、これからのミヨンの人生を背負う覚悟なんかできないさ!

夏の盛りの熱を頬に受けながら、オレ達は風を纏って走る。。。腰に回された腕にちょっと意識なんかしちゃう

オレだったりする

『着いた♪』

公園の入口に自転車を停め、オレ達は緑豊かな公園の中に入っていくんだ

[そうだ!ソフトクリーム食べようか?』
『うん♪』

公園の中程にあるちょっとしたオープンカフェで、オレはバニラとミックスソフトを買うと

ミヨンにミックスを手渡した

二人でソフトクリームを舐めながら、木陰のベンチまで歩く

ミヨンは甘い物が大好物で、溶けない様に必死で舐めている

『ミヨン…ここに座ろう。』
『うん♪』

いきなり本題に入るのを躊躇われたオレは、今日自分にあったことから話し始めた

『オレのクラスのスンホっているだろう?今日あいつに逢ったら…避暑地帰りで真っ黒に日焼けしててさ。
誰かと思っちゃったよ~!クククッ・・・
ミヨンのクラスもそんな女子いなかったか?』
『うちのクラス?うん。居ることはいたけど、みんな日焼けしない様に必死だったみたい。
顔だけは死守してたよ~~♪くすくす・・・』
『さすが女の子は違うな。クククッ・・・
来年は受験があるから無理だけど、オレ達も大学生になったら、済州島に遊びに行こう。
お爺ちゃんが別荘持ってるんだ。一緒に行こう!!』
『うん。チェリムやジュンギ達も喜ぶね~~♪』
『ッツ。。。そうじゃない!!そう言うんじゃなくて二人で行こうって言ってるんだって!』
『二人で…?そんなの叱られない?』
『大学生になったら小姑たちと一緒にバカンスなんて嫌だろ?』
『くすくす…そうかも♪』
『それで?家で話せない話ってなんだったんだ?』

ミヨンはすごく言いにくそうにちょっと俯いて話し始めた

『あのね・・・登校日で学校に今日行ったでしょう?』
『ああ・・・』
『クラスの女の子たちが微妙に変化していて、私がシン君と一緒に暮らしているのに
付き合いも中学に入る前からなのに・・・変だって言うの。』

変?何が変なんだ?オレは俺なりにその言い難そうな表情と、困った口調に考えてみる

そう言えばクラスの男子にも何人か・・・自慢げに話をしている奴がいたな

そうか・・・そんなことをからかわれたのか?気にすることなんて全くないのに馬鹿だなミヨンは・・・

オレは一つ咳払いをすると諭す様にミヨンに答えた

『コホン…あのなミヨン。オレ達は一緒に暮らしているけど、今は家族になるための練習中みたいなもんだ。
それ…解るだろう?』
『うん、なんとなく・・・』
『ひょっとしてオレが手を出さないから不安なの?』
『う…うんちょっとだけ…』
『あのな~~オレがあの家で、どんな状況か解ってるだろう?
二人で部屋に居てもすぐに邪魔者は来る。。。常に誰がやってくるかわからない状況下で
それは到底無理だな。
でも誤解するなよ。そう言うことにならないのは、オレが自制しているからだ。
お前に魅力が無いからじゃない!オレだって人並み以上にそんな気持ちはあるんだぞ!』
『ホント?』
『クククッ…当り前だろう?好きな女と一緒の家に住んでいるんだぞ!
それにオレもお前も、みんなの信頼を裏切ることなんか出来ないだろう?』
『うん。できない。』
『オレはミヨンをすごく大事に想ってる。だからそんなことは、その時が来たらでいいと思うんだ。
だからミヨンも、その時が来たら覚悟を決めろよ。』
『うん、わかった。もう周りの言葉に振り回されないよ。』

微笑んだミヨンの唇に、オレはものすごく自制しているのを解らせるように深いキスを求めた

今はこれが精一杯だ。。。オレには焦る気持ちもないし、時期が来たらそうなろうって思ってる

だからそれを存分にミヨンに伝えた

唇を離した時、ミヨンは今までにないほど頬を染めて恥ずかしそうに俺から目を離す

オレはそんなミヨンをぎゅって抱き締めてやった

可愛くて堪らないミヨン。。。俺は保育園の頃からお前一筋だろう?

周りの言葉に惑わされるな!!オレ達のペースで進めばいいんだ



ミヨンの不安を取り除けたその晩・・・父さんが帰宅して食事が済んだ後、オレは父さんを散歩に誘った

オレの人生の先輩である父さんに、男同士の相談って言うか・・・オレの考えが間違っていないことを

確認したかったんだ

だけどそう思いながらオレの口から出た言葉は、とんでもないセリフだった

『ねえ父さん・・・』
『なんだ?シン。。。』
『母さんと初めてはいつ?』

ちっ・・・ちが~~う!そんなことを聞きたいんじゃない!いや本音を言うと、そのことも少し気になってはいた

だから敢えて俺は言い直さなかったんだ

『あぁ?・・・・・・・』

父さんはしばらく困ったように俯いたが、、次の瞬間には顔を上げて臆面もなく答えてくれた

『大学を卒業する少し前だ。』
『えっ?大学を卒業する前?だって…父さんと母さんは小学生の時から、この家に一緒に暮らしていたんだろう?
なのに…そんな年齢まで?』

オレは一瞬・・・そんなには待てないぞと心の中で毒づいた

『あぁ。母さんと付き合う様になったのは高校三年生の時だ。ずっと好きだったけどいろんな事情があってな。』

こんなところでも事情が出てくるとは思わなかったぞ!!

オレは敢えて聞いてみる

『そんなに大人になるまで手を出さなかった事情って・・・母さんに魅力が無かったからとか?』
『馬鹿っ!くくっ…母さんはあの通り魅力的な女性だ。
ただ俺が・・・母さんが眩しすぎて手を出せなかっただけだ。意気地無しだと思うか?』
『いいやそうは思わないけど・・・』
『大切すぎて手を出せないって言う存在が男にはあるんだ。お前だってミヨンちゃんを
大切に想っているだろう?』
『うん。その気持ちはわかるよ。』
『だが父さんと母さんが離れなければならなくなって、半ば未来の約束の儀式みたいに関係を持った。
その時の結果が…シン、お前だ。』
『え…えぇ~~~っ!!じゃ…じゃあオレは、父さんと母さんが初めての時の・・・』
『あぁ、そう言うことになる。くくっ・・・』
『まっ、マジか!!』
『あぁ。マジだ。あ…ちなみに言っておくが、チェリムは二度目の時の子だ。』
『う…うわぁ~~~~!!(あの時の…)』

覚えているさ。この家に来たあの夜だろう?夜中に目を覚ましたら母さんはいなくって。

いやそれ以上は言わないけどな。

『シン…父さんは今でも後悔している。』
『後悔?』
『あぁ。母さんはこの家を出て行き、お前がお腹に宿ったことを知って一人で産んで育てた。
父さんは母さんと再会できたその日まで、その事を知らずにいた。
好きな女を・・・苦しめる男にはなるな。解ったなシン。。。』
『解ってるよ父さん。』

なんだか聞きたかったこととを質問したんじゃなかったが、オレは一番聞きたい答えを貰ったような気がした

オレ達のペースで、今後も想いを深め合って行こうと思う17歳の夏休みだった



≪使用しているラインは海外サイトからお借りしております。お持ち帰りはご遠慮ください。≫

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ーーー久々のシン・シンいかがでしたか?このお話はシン・シンの結婚まで続きます❤ーーー



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