コンテストの翌日から一週間・・・母はなんだか忙しく店を留守にしていることが多い
一体どこに行っているのだろうかと、その日帰宅した私は母に問い掛けた
『お母さん・・・最近よく出かけているみたいだけど、協会副理事のお仕事が忙しいの?』
『いいえ、違うわよ。イ家のミンさんと一緒に挙式会場を探しているのよ。』
『えっ?そうだったの?どんな・・・ところになりそう?』
『ふふふ・・・秘密よ。』
『えっ?秘密なんて困る~~!!だってテーブルアレンジメントもしたいし・・・色々考えることが・・・』
『チェギョン・・・あなたはその日主役よ。花嫁自ら忙しいなんて・・・いい傾向とは言えないわ。
そう言う事はパク先生と私・・・それにコンテストで一位を獲ったキム・アヨンさんやスタッフ達に
任せておきなさい。会場のアレンジメントをしてくれるわ。』
『えっ・・・じゃあ私の出番は?』
『あなたはその日・・・ブライダルブーケだけ作ればいいの。』
『それ・・・だけ?』
『不満なの?それよりも結婚前に色々準備しないとならないでしょう?あなたはその準備に専念しなさい。』
『は~~い・・・』
少し拍子抜けした私・・・ガンヒョンの時みたいに忙しく飛び回るのを予想していたのだ
でもよくよく考えたら、そんなに忙しいんじゃ結婚の実感が湧かないかもね・・・くすくす・・・
そしてその日オッパと逢った時、オッパから私は告げられた
『チェギョン・・・式場が決まったぞ。』
『えっ?どこ?挙式はいつですか?』
『挙式は一カ月後だ。』
『えっ・・・そんなに早いんですか?』
一カ月後って言ったら真夏だよ・・・
『あぁ。秋になってしまうと協会の方の仕事も忙しくなるからな。』
『そっか・・・そうですよね。それで場所は?』
『内緒だ。』
な・・・内緒~~?花嫁に結婚式場が内緒だなんて・・・そんな話聞いたことがない
『でっ・・・でもそれじゃあ招待客が困るし・・・』
『あぁだから、招待客達はイ・コーポレーションに集まって貰って、そこからバスで移動するんだ。』
えっ?なぜそのような面倒を・・・?
さっぱり理解が出来ないし、私に内緒にする理由も解らない
『オッパぁ・・・式場に合ったドレスも選びたいし、それじゃあ困るんです。
内緒にしないで教えて下さいよぉ・・・』
『絶対に内緒だ。くくくっ・・・』
なんだか楽しそうなオッパ・・・でもその≪内緒の挙式会場≫には母やおば様も一枚噛んでいるらしい
どこを攻めたとしても教えては貰えないだろう
オッパは・・・そして母やおば様は、一体どんな挙式をしようとしているのだろう・・・
くくくっ・・・やはりチェギョンは不満そうな顔をしている。確かにそうだろうな・・・
招待客はおろか新婦さえ結婚式の会場を教えて貰えないなんて・・・
だが、今でこそ業界№1と№2の両家だ・・・
やはり業界の人間もその両家の二人が結婚するとなると注目されるに違いない
今後のフラワー業界の繁栄の為にもそれなりのパフォーマンスをしないとならない
『君の今週のお休みに、母がドレスを選びに行こうと言っていた。』
『私に合わせちゃっていいんですか?』
『あぁ。イ・スンレさんも同行するし・・・俺も仕事を抜けて行くよ。』
『はいっ♪』
向かい合ったレストラン・・・テーブルに置かれたキャンドルの灯りがチェギョンの顔を照らしだす
今・・・ここで渡してもいいだろうか・・・
『チェギョン・・・』
『はい?』
『両家の話し合いで婚約式はしない事になった。時間もない事だしな。それでこれを・・・』
ポケットの中から俺は特注の婚約指輪を取りだすと、ケースを開いて彼女に見せた
『婚約指輪だ・・・』
『えっ・・・わぁっ♪』
『気に入ったか?』
『はいっ♪すごく素敵・・・こんなリング見たことがないです♪』
そえやあ見た事がある筈ないだろう。特注で作らせたのだから・・・
プラチナ台の薔薇モチーフの中心に、サイズは小さいがランクの高いダイヤを埋め込んだものだ
ダイヤのサイズを大きくしてしまうと・・・薔薇ではなくなってしまうところが職人には難しかったらしい
俺はケースからそれを取りだし、チェギョンに手を差し伸べた
チェギョンは照れ臭そうに左手を俺に預ける。その薬指に俺の想いをこめた指輪をはめた
『綺麗・・・』
嬉しそうに目を輝かすチェギョン・・・俺はその手に自分の指を絡めた
『また結婚式が終わるまで忙しくなりそうだが頑張ろうな。』
『はいっ♪』
『それで・・・ハネムーンなんだが・・・』
『あ・・・オッパ、私・・・そんなに急な挙式じゃあ、長期のお休み取れないですぅ・・・』
『だろうな。実は俺も一緒だ。ハネムーンはまた改めてってことにしても構わないか?』
『はいっ!!そうじゃないと≪来夢生花店≫のスタッフにも迷惑掛けちゃいます。』
『だろうな。もう既に出勤シフトが組んであるだろうしな。』
『そうなんですよぉ・・・』
『だが・・・挙式の当日だけは二人になろう。』
『ん??』
『おいおい・・・いきなり挙式の後イ家に戻るつもりなのか?』
『あ~~確かにそうですね。くすくす・・・』
『その日は・・・ロイヤルスィートを押さえたから。くくっ・・・』
『オッパ・・・することが早いですね。』
『当然だろう?』
シン家のお義父さんの言うとおりに清く正しい交際を続けてきた俺達
そのくらいの甘い時間を確保しても罰は当たらない
俺は絡めた指に力を込め・・・熱く彼女を見つめた
彼女も潤んだ瞳で俺を見つめ返してくれた
これから一カ月・・・結婚の準備に追われそうな俺達
結婚したら仕事が忙しくて逢えない・・・そんなジレンマに陥らなくてすむ
朝と夜はどんなに忙しくてもチェギョンの顔を見られる事が何よりの幸せだ
きっとチェギョンはあの時手渡してくれた一輪の薔薇の様に、いつも優しく微笑んでくれることだろう
一体どこに行っているのだろうかと、その日帰宅した私は母に問い掛けた
『お母さん・・・最近よく出かけているみたいだけど、協会副理事のお仕事が忙しいの?』
『いいえ、違うわよ。イ家のミンさんと一緒に挙式会場を探しているのよ。』
『えっ?そうだったの?どんな・・・ところになりそう?』
『ふふふ・・・秘密よ。』
『えっ?秘密なんて困る~~!!だってテーブルアレンジメントもしたいし・・・色々考えることが・・・』
『チェギョン・・・あなたはその日主役よ。花嫁自ら忙しいなんて・・・いい傾向とは言えないわ。
そう言う事はパク先生と私・・・それにコンテストで一位を獲ったキム・アヨンさんやスタッフ達に
任せておきなさい。会場のアレンジメントをしてくれるわ。』
『えっ・・・じゃあ私の出番は?』
『あなたはその日・・・ブライダルブーケだけ作ればいいの。』
『それ・・・だけ?』
『不満なの?それよりも結婚前に色々準備しないとならないでしょう?あなたはその準備に専念しなさい。』
『は~~い・・・』
少し拍子抜けした私・・・ガンヒョンの時みたいに忙しく飛び回るのを予想していたのだ
でもよくよく考えたら、そんなに忙しいんじゃ結婚の実感が湧かないかもね・・・くすくす・・・
そしてその日オッパと逢った時、オッパから私は告げられた
『チェギョン・・・式場が決まったぞ。』
『えっ?どこ?挙式はいつですか?』
『挙式は一カ月後だ。』
『えっ・・・そんなに早いんですか?』
一カ月後って言ったら真夏だよ・・・
『あぁ。秋になってしまうと協会の方の仕事も忙しくなるからな。』
『そっか・・・そうですよね。それで場所は?』
『内緒だ。』
な・・・内緒~~?花嫁に結婚式場が内緒だなんて・・・そんな話聞いたことがない
『でっ・・・でもそれじゃあ招待客が困るし・・・』
『あぁだから、招待客達はイ・コーポレーションに集まって貰って、そこからバスで移動するんだ。』
えっ?なぜそのような面倒を・・・?
さっぱり理解が出来ないし、私に内緒にする理由も解らない
『オッパぁ・・・式場に合ったドレスも選びたいし、それじゃあ困るんです。
内緒にしないで教えて下さいよぉ・・・』
『絶対に内緒だ。くくくっ・・・』
なんだか楽しそうなオッパ・・・でもその≪内緒の挙式会場≫には母やおば様も一枚噛んでいるらしい
どこを攻めたとしても教えては貰えないだろう
オッパは・・・そして母やおば様は、一体どんな挙式をしようとしているのだろう・・・
くくくっ・・・やはりチェギョンは不満そうな顔をしている。確かにそうだろうな・・・
招待客はおろか新婦さえ結婚式の会場を教えて貰えないなんて・・・
だが、今でこそ業界№1と№2の両家だ・・・
やはり業界の人間もその両家の二人が結婚するとなると注目されるに違いない
今後のフラワー業界の繁栄の為にもそれなりのパフォーマンスをしないとならない
『君の今週のお休みに、母がドレスを選びに行こうと言っていた。』
『私に合わせちゃっていいんですか?』
『あぁ。イ・スンレさんも同行するし・・・俺も仕事を抜けて行くよ。』
『はいっ♪』
向かい合ったレストラン・・・テーブルに置かれたキャンドルの灯りがチェギョンの顔を照らしだす
今・・・ここで渡してもいいだろうか・・・
『チェギョン・・・』
『はい?』
『両家の話し合いで婚約式はしない事になった。時間もない事だしな。それでこれを・・・』
ポケットの中から俺は特注の婚約指輪を取りだすと、ケースを開いて彼女に見せた
『婚約指輪だ・・・』
『えっ・・・わぁっ♪』
『気に入ったか?』
『はいっ♪すごく素敵・・・こんなリング見たことがないです♪』
そえやあ見た事がある筈ないだろう。特注で作らせたのだから・・・
プラチナ台の薔薇モチーフの中心に、サイズは小さいがランクの高いダイヤを埋め込んだものだ
ダイヤのサイズを大きくしてしまうと・・・薔薇ではなくなってしまうところが職人には難しかったらしい
俺はケースからそれを取りだし、チェギョンに手を差し伸べた
チェギョンは照れ臭そうに左手を俺に預ける。その薬指に俺の想いをこめた指輪をはめた
『綺麗・・・』
嬉しそうに目を輝かすチェギョン・・・俺はその手に自分の指を絡めた
『また結婚式が終わるまで忙しくなりそうだが頑張ろうな。』
『はいっ♪』
『それで・・・ハネムーンなんだが・・・』
『あ・・・オッパ、私・・・そんなに急な挙式じゃあ、長期のお休み取れないですぅ・・・』
『だろうな。実は俺も一緒だ。ハネムーンはまた改めてってことにしても構わないか?』
『はいっ!!そうじゃないと≪来夢生花店≫のスタッフにも迷惑掛けちゃいます。』
『だろうな。もう既に出勤シフトが組んであるだろうしな。』
『そうなんですよぉ・・・』
『だが・・・挙式の当日だけは二人になろう。』
『ん??』
『おいおい・・・いきなり挙式の後イ家に戻るつもりなのか?』
『あ~~確かにそうですね。くすくす・・・』
『その日は・・・ロイヤルスィートを押さえたから。くくっ・・・』
『オッパ・・・することが早いですね。』
『当然だろう?』
シン家のお義父さんの言うとおりに清く正しい交際を続けてきた俺達
そのくらいの甘い時間を確保しても罰は当たらない
俺は絡めた指に力を込め・・・熱く彼女を見つめた
彼女も潤んだ瞳で俺を見つめ返してくれた
これから一カ月・・・結婚の準備に追われそうな俺達
結婚したら仕事が忙しくて逢えない・・・そんなジレンマに陥らなくてすむ
朝と夜はどんなに忙しくてもチェギョンの顔を見られる事が何よりの幸せだ
きっとチェギョンはあの時手渡してくれた一輪の薔薇の様に、いつも優しく微笑んでくれることだろう
(薔薇の画像は薔薇の奥様こと『花が好き』のkakoさんからお借りしております。
お持ち帰りはご遠慮ください。)
いや~~すまん。
別荘から帰って来て
寝倒してました(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
後ほどファイティン記事をアップしておきます❤
お持ち帰りはご遠慮ください。)
いや~~すまん。
別荘から帰って来て
寝倒してました(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
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