コンテスト会場から審査員達が去って行った後、私は後片付けを済ませキム・アヨンさんに挨拶をすると
会場を出て行った
パク先生も母ももう帰ってしまったようで姿は見えない
建物から出て行くと私の前にスゥ~っと車が一台横付けされた。オッパの車だった
『乗って・・・』
『はいっ♪』
後部座席に本日使用した花を載せ、いただいた賞状やトロフィーも置いた
そして私が車に乗り込むなり、オッパは車を発進させた
『おめでとうチェギョン。』
『はいっ!ありがとうございます♪でもオッパが・・・私を推してくれたのでしょう?』
審査員はすべて≪フラワーアレンジメント協会≫の理事で、一人当たり三点の持ち点がある事は
母から聞いていた
その三点を全部私に・・・オッパは入れてくれたんじゃないかと思ったのだ
ところが・・・返ってきた答えは意外な物だった
『いいや、確かにチェギョンにも入れたが、チェギョンに入れたのは一点だけだ。』
『えっ?じゃあ・・・お母さんやパク先生が入れてくれたのかな・・・』
まるで狐につままれた様な気分で、私はつい・・・そう呟いた
『それも違う。おばあ様やイ・スンレさんは・・・君に投票していない。』
『えっ・・・じゃあ一体なぜ入賞をしたんでしょう?』
『他の理事達だ。総評の時に一人の理事が、君の丁寧な薔薇の下準備を感心していた。
すごく愛情が感じられると・・・言っていた。
見ている人はちゃんと見てくれているんだ。』
『ほ・・・本当ですか?』
『あぁ。嘘を言ってどうする?』
『き・・・きゃぁぁぁ~~~♪』
嬉しさのあまり追悲鳴を上げてしまう私・・・つまり身内の贔屓などではなく、理事の方達が私の作品を
正当に評価してくれた事になるのだ
つまり・・・正真正銘私の作品が認められた事になる
『くくっ・・・嬉しいか?』
『嬉しいに決まってます。だって・・・今までただの一度だって審査員から褒められた事なんかないんですよ。』
それが正直な気持ちだった。自分の作品に自信があったとしても、今まで人から評価された事がない
それが私の一番のネックになっていたのだ
『一歩前進だな。』
『はい~♪』
オッパに連れられて行ったレストランで、私達は≪祝賀会≫と言う名の夕食を摂った
確か前回のコンテストの時もオッパは同じ様に、このレストランに私を誘ってくれた
でもあの時は≪残念会≫だった。今は出された料理の味さえも格別に思える
『美味しい・・・』
『君が美味しそうに食べているのを見ると、俺も食事が美味しくなる・・・』
微笑み合い喜びを分かち合う・・・こんな風にオッパとずっと一緒に居られたらいいなと感じた瞬間だった
食事が済んだ後・・・オッパはいつものように私の家方面に車を走らせるのではなく、どこかに向かって
いるようだった
一体どこに行くのだろう・・・そう思いながらも敢て私は聞こうとしなかった
人通りのない道に入り少し小高い丘に着いた様だ
『チェギョン・・・降りよう。』
車のルームライトを着けたままオッパはそう言った
辺りは・・・真っ暗だ
オッパは先に車を降り、助手席に居る私を降ろすと私の手を握り締めた
夜空に浮かぶ星の輝きだけが私達を見ている様な気がした
『足元・・・気を付けて。』
そう言いながらオッパは私の手を引いて歩く・・・少し斜面になった場所を上がりきった時・・・
そこには街の夜景が煌びやかに広がっていた
『うわぁ~~・・・♪』
あまりの美しさに言葉を失くす私。オッパは私の背後に立ち、私の腰のあたりで手を交差させると
やんわりと抱きしめた
『綺麗だろう?』
『はい。すごく綺麗~~♪』
『今日頑張ったご褒美にここに連れて来たかったんだ。』
『こんなに夜景が綺麗に見える場所なんて初めてです。ありがとうオッパ♪』
『ご褒美はこれだけじゃない。』
『えっ?』
オッパにその先の言葉を問いかける為に振り向こうとした瞬間、私は動かない様オッパに両肩を掴まれた
なんだろう・・・そう思った時、首のあたりにひんやりとした感触がし、私はそれを確かめる為に胸元に目を向けた
ネックレス?何かモチーフが付いているけど・・・そこまでは確認できない
俺が首に付けたネックレスのトップをチェギョンは凝視している
暗くて見える筈もない
『薔薇だ。』
『薔薇?』
『あぁ。クリスマスの時のピアスとお揃いだ。』
『えっ・・・オッパ、お高かったんじゃ・・・』
『くっ・・・そんなことは気にしなくていい。それより・・・』
俺はチェギョンがコンテストに入賞したら言おうと思っていたセリフを口にする
『結婚しないか?』
『えっ?』
『仕事が忙しくなるとなかなか逢えないし、同じ家にいたら少しでも君の顔が見られる。
これからだって忙しくなるだろうし・・・その前に結婚したいんだ。』
『あ・・・はっはい。あ・・・でも・・・私仕事は続けたいんです。』
『≪来夢生花店≫での仕事ってことだよな?』
『はい。ダメですか?』
『いや・・・元々そのつもりでいた。と言う事はOKととらえていいか?』
『はっ・・・はい~~♪』
『くくっ・・・やった!!』
俺はチェギョンを背中から思い切り抱き締め、プロポーズの快諾を貰った喜びを噛みしめるように
チェギョンの肩口に顔を埋めた
そしてそっとチェギョンに視線を向けると、チェギョンも微笑みながら俺を見ている
俺は堪らなくなりその唇にそっと触れた
それからちゃんとチェギョンを抱きしめ直すと、喜びを再びチェギョンの唇に伝えた
もうすぐチェギョンは俺の妻になってくれる
それはいつだ?はぁ・・・それはチェギョンの実家に行って相談しないとな
きっと彼女のお父さんは・・・いい顔しないのだろうが・・・
結婚の約束をした俺達・・・離れ難くその場所で何度も唇を寄せた
こう言う事はタイミングが大事だ
善は急げだ。今日話をしてしまおう
名残惜しく思いながらも俺はチェギョンを車に乗せると、シン家に向かって車を走らせた
会場を出て行った
パク先生も母ももう帰ってしまったようで姿は見えない
建物から出て行くと私の前にスゥ~っと車が一台横付けされた。オッパの車だった
『乗って・・・』
『はいっ♪』
後部座席に本日使用した花を載せ、いただいた賞状やトロフィーも置いた
そして私が車に乗り込むなり、オッパは車を発進させた
『おめでとうチェギョン。』
『はいっ!ありがとうございます♪でもオッパが・・・私を推してくれたのでしょう?』
審査員はすべて≪フラワーアレンジメント協会≫の理事で、一人当たり三点の持ち点がある事は
母から聞いていた
その三点を全部私に・・・オッパは入れてくれたんじゃないかと思ったのだ
ところが・・・返ってきた答えは意外な物だった
『いいや、確かにチェギョンにも入れたが、チェギョンに入れたのは一点だけだ。』
『えっ?じゃあ・・・お母さんやパク先生が入れてくれたのかな・・・』
まるで狐につままれた様な気分で、私はつい・・・そう呟いた
『それも違う。おばあ様やイ・スンレさんは・・・君に投票していない。』
『えっ・・・じゃあ一体なぜ入賞をしたんでしょう?』
『他の理事達だ。総評の時に一人の理事が、君の丁寧な薔薇の下準備を感心していた。
すごく愛情が感じられると・・・言っていた。
見ている人はちゃんと見てくれているんだ。』
『ほ・・・本当ですか?』
『あぁ。嘘を言ってどうする?』
『き・・・きゃぁぁぁ~~~♪』
嬉しさのあまり追悲鳴を上げてしまう私・・・つまり身内の贔屓などではなく、理事の方達が私の作品を
正当に評価してくれた事になるのだ
つまり・・・正真正銘私の作品が認められた事になる
『くくっ・・・嬉しいか?』
『嬉しいに決まってます。だって・・・今までただの一度だって審査員から褒められた事なんかないんですよ。』
それが正直な気持ちだった。自分の作品に自信があったとしても、今まで人から評価された事がない
それが私の一番のネックになっていたのだ
『一歩前進だな。』
『はい~♪』
オッパに連れられて行ったレストランで、私達は≪祝賀会≫と言う名の夕食を摂った
確か前回のコンテストの時もオッパは同じ様に、このレストランに私を誘ってくれた
でもあの時は≪残念会≫だった。今は出された料理の味さえも格別に思える
『美味しい・・・』
『君が美味しそうに食べているのを見ると、俺も食事が美味しくなる・・・』
微笑み合い喜びを分かち合う・・・こんな風にオッパとずっと一緒に居られたらいいなと感じた瞬間だった
食事が済んだ後・・・オッパはいつものように私の家方面に車を走らせるのではなく、どこかに向かって
いるようだった
一体どこに行くのだろう・・・そう思いながらも敢て私は聞こうとしなかった
人通りのない道に入り少し小高い丘に着いた様だ
『チェギョン・・・降りよう。』
車のルームライトを着けたままオッパはそう言った
辺りは・・・真っ暗だ
オッパは先に車を降り、助手席に居る私を降ろすと私の手を握り締めた
夜空に浮かぶ星の輝きだけが私達を見ている様な気がした
『足元・・・気を付けて。』
そう言いながらオッパは私の手を引いて歩く・・・少し斜面になった場所を上がりきった時・・・
そこには街の夜景が煌びやかに広がっていた
『うわぁ~~・・・♪』
あまりの美しさに言葉を失くす私。オッパは私の背後に立ち、私の腰のあたりで手を交差させると
やんわりと抱きしめた
『綺麗だろう?』
『はい。すごく綺麗~~♪』
『今日頑張ったご褒美にここに連れて来たかったんだ。』
『こんなに夜景が綺麗に見える場所なんて初めてです。ありがとうオッパ♪』
『ご褒美はこれだけじゃない。』
『えっ?』
オッパにその先の言葉を問いかける為に振り向こうとした瞬間、私は動かない様オッパに両肩を掴まれた
なんだろう・・・そう思った時、首のあたりにひんやりとした感触がし、私はそれを確かめる為に胸元に目を向けた
ネックレス?何かモチーフが付いているけど・・・そこまでは確認できない
俺が首に付けたネックレスのトップをチェギョンは凝視している
暗くて見える筈もない
『薔薇だ。』
『薔薇?』
『あぁ。クリスマスの時のピアスとお揃いだ。』
『えっ・・・オッパ、お高かったんじゃ・・・』
『くっ・・・そんなことは気にしなくていい。それより・・・』
俺はチェギョンがコンテストに入賞したら言おうと思っていたセリフを口にする
『結婚しないか?』
『えっ?』
『仕事が忙しくなるとなかなか逢えないし、同じ家にいたら少しでも君の顔が見られる。
これからだって忙しくなるだろうし・・・その前に結婚したいんだ。』
『あ・・・はっはい。あ・・・でも・・・私仕事は続けたいんです。』
『≪来夢生花店≫での仕事ってことだよな?』
『はい。ダメですか?』
『いや・・・元々そのつもりでいた。と言う事はOKととらえていいか?』
『はっ・・・はい~~♪』
『くくっ・・・やった!!』
俺はチェギョンを背中から思い切り抱き締め、プロポーズの快諾を貰った喜びを噛みしめるように
チェギョンの肩口に顔を埋めた
そしてそっとチェギョンに視線を向けると、チェギョンも微笑みながら俺を見ている
俺は堪らなくなりその唇にそっと触れた
それからちゃんとチェギョンを抱きしめ直すと、喜びを再びチェギョンの唇に伝えた
もうすぐチェギョンは俺の妻になってくれる
それはいつだ?はぁ・・・それはチェギョンの実家に行って相談しないとな
きっと彼女のお父さんは・・・いい顔しないのだろうが・・・
結婚の約束をした俺達・・・離れ難くその場所で何度も唇を寄せた
こう言う事はタイミングが大事だ
善は急げだ。今日話をしてしまおう
名残惜しく思いながらも俺はチェギョンを車に乗せると、シン家に向かって車を走らせた
(薔薇の画像は薔薇の奥様こと『花が好き』のkakoさんからお借りしております。
お持ち帰りはご遠慮ください。)
(薔薇のネックレス画像は、姫代さんからお借りいたしました。)
あわわ・・・もっとロマンチックなプロポーズをと思っていたんだけどねぇ・・・
御子が帰ってきちゃってテンションダウンよぉ・・・
すまぬ~~(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
お持ち帰りはご遠慮ください。)
(薔薇のネックレス画像は、姫代さんからお借りいたしました。)
あわわ・・・もっとロマンチックなプロポーズをと思っていたんだけどねぇ・・・
御子が帰ってきちゃってテンションダウンよぉ・・・
すまぬ~~(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!