なぜだ・・・なぜハネムーン先にミン・ヒョリンが居る?
それだけでも憤慨していると言うのに、あのような挑発的な言葉を投げつけられ気分を害したのか、
彼女は部屋に入るなりどこかに出掛けてしまった
俺は彼女を止める間もないまま、一人スィートルームに取り残された
彼女のあの落胆した表情が気になって仕方がない。
一体彼女に何が起こったんだ・・・彼女はどこに行ったんだ?
俺は落ち着かない気分でドアを見つめ、彼女が戻るのをじっと待っていた
慌てた様子で戻ってきた彼女。彼女の落胆した表情はさらに深刻さを増している
俺は彼女を抱き締め、彼女の落胆の理由を聞き出そうと試みた
あまりに強く抱き締めてしまったらしい・・・彼女の手から今購入して来たと思われるモノが床に落ちた
袋の中から覗いた≪ソレ≫・・・俺は瞬時に彼女の落胆の理由を悟ってしまった
『チェギョン・・・ひょっとして飛行機の中から様子がおかしかったのは、こう言うことなのか?』
『あ・・・あのっ・・・予定は一週間も先なのに、急に・・・・
あ・・・あのね、隣の部屋に行かないでっ・・・離婚するとか・・・言わないで・・・』
隣の部屋?離婚?くっ・・・ある訳ないだろう?
彼女を安心させる言葉を並べたてながら、本当は俺自身が一番落胆して行くのを感じたが
それでももう彼女は俺の妻になったんだ。今更焦る事もないと自分を慰めた
今まで待ったんだ。それが少し延びるだけだ
それに彼女が落胆している理由が解り、彼女を慰められる。彼女の不安を取り除ける
俺の言葉に安堵したのかそれから彼女は笑顔を取り戻し、共に食事を摂り・・・夫婦として初めての夜を迎えた
申し訳なさそうに俺に背中を向ける彼女・・・その肩が小刻みに震えているのを感じ
俺は彼女を自分に向かせた
やはり彼女は声を殺して泣いていた
泣くな・・・泣かないでくれ!余計可愛くなる・・・
俺は彼女にそっと唇を重ねると、そのまま彼女を胸元に抱き寄せて彼女が眠りに着くのを待った
深いキスを求める事も、唇を首筋に這わせる事も・・・今まで以上に関係を進める事もしなかった・・・
そうしてしまったら恐らく自分が止められない事を知っていた
俺は別に≪彼女が今の状態でも≫構わないとさえ思ったが、さすがに彼女は嫌だろう?
そう考えたら彼女の状態がクリアになるまで、じっと待つしかない俺だった
翌朝・・・レストランで朝食を摂っている時、隣のテーブルに俺達の様子を窺うかのようにミン・ヒョリンが座った
チェギョンは一瞬顔色を曇らせたが、俺に向かって≪大丈夫≫とばかりに笑顔を向ける
食事を済ませた彼女は、鞄の中から鎮痛剤を取り出し水で飲み下した
そう言えば今朝もお腹の辺りを押さえていた事を思い出した
『チェギョン・・・辛いのか?』
『うん、少しだけ・・・』
彼女は無意識のうちに下腹部に手を当てた
『辛かったら今日の観光は取りやめにして、部屋でゆっくり休もう。』
本音そう言う事態になったら、俺の忍耐の時間はさらに増えるわけで・・・自分で自分の首を絞めたようなものだ
『ううん。平気よ。お出かけしましょう。』
『そうか?じゃあ・・・休みながらゆっくり観光しよう。』
彼女がそう言ってくれて、心のどこかでほっとする俺・・・
ふと、隣のテーブルから鋭い視線を感じる。ミン・ヒョリンが俺達夫婦を睨みつけている
と思った次の瞬間、ミン・ヒョリンは朝食に手もつけないまま席から立ち上がると、憮然とした表情でレストランを
後にした
はは~~ん・・・どうやら俺とチェギョンの会話を、いいように解釈してくれたらしい
それは俺達にとって好都合だ。その後ミン・ヒョリンは部屋をチェックアウトし帰ったとフロントで聞いた
俺達は安心してハネムーンを楽しむことができると言うものだ
世界文化遺産とされている済州島の景色は素晴らしく、行く先々で俺達は深い感銘を受けた
だがそれ以上に俺には、他のカップルから言われる≪とても綺麗な奥様ですね。≫この言葉が嬉しくて堪らない
だが彼女は逆の事を言われたらしい
『シン君・・・新婚さんカップルの奥さんに≪あなたの旦那様素敵ね~♪≫って羨ましがられちゃった♪』
『くくっ・・・そうか?その亭主たちは、皆君の事を褒めていたが?』
『えっ?どうして?・・・私何か変?』
ほら・・・こんな風に自覚が全くないんだ。俺の妻は・・・
君は自分がその辺りに居る奥様方より頭三つくらいずば抜けて綺麗な事に気が付かない。
早くその事に気づかせてあげたいのだが、こればっかりは本人が自覚しないとダメだろうな。
済州島に滞在期間中、俺は彼女の動向を注意していた
もちろん彼女は≪現在自分を煩わせている事≫が終われば俺に言うと信じていたが、残念ながらその気配も
終わった報告もなかった
彼女からそんな報告を受けたのは、皮肉にも帰りの飛行機の中だった
『シン君・・・あのね・・・』
『なんだ?』
『終わった・・・みたい・・・』
顔を赤らめ耳元に小さな声で囁く彼女・・・俺のボルテージが跳ね上がるのは当然だろう
まるで10代の少年のように胸が高鳴って行くのを感じる俺だった
空港に到着し愛車に荷物と愛妻を乗せた俺は、一気にアクセルを踏み込んだ
『シン君・・・ご実家に挨拶に行かなきゃ・・・』
『そんなのは明日でいい・・・』
『でも明日からシン君出社でしょう?私もシン・アパレルファッションにデザイナー契約に行くのよ。』
『だったら明日の夜でいい・・・』
奇しくも今日はチェギョンの30歳の誕生日だ
君にあげられるすべての愛を、君の誕生日に贈ろうと思う
ありったけの想いを全身全霊で・・・
そして俺達を乗せた車は、真新しい物と使い慣れた物が混在する俺達のスィートホームに到着した。
本日の花≪白鳥草≫
今日は第一王子の三者面談で
学校に行って参りました。
大学の推薦もらえそうです~~♪
良かった❤
それだけでも憤慨していると言うのに、あのような挑発的な言葉を投げつけられ気分を害したのか、
彼女は部屋に入るなりどこかに出掛けてしまった
俺は彼女を止める間もないまま、一人スィートルームに取り残された
彼女のあの落胆した表情が気になって仕方がない。
一体彼女に何が起こったんだ・・・彼女はどこに行ったんだ?
俺は落ち着かない気分でドアを見つめ、彼女が戻るのをじっと待っていた
慌てた様子で戻ってきた彼女。彼女の落胆した表情はさらに深刻さを増している
俺は彼女を抱き締め、彼女の落胆の理由を聞き出そうと試みた
あまりに強く抱き締めてしまったらしい・・・彼女の手から今購入して来たと思われるモノが床に落ちた
袋の中から覗いた≪ソレ≫・・・俺は瞬時に彼女の落胆の理由を悟ってしまった
『チェギョン・・・ひょっとして飛行機の中から様子がおかしかったのは、こう言うことなのか?』
『あ・・・あのっ・・・予定は一週間も先なのに、急に・・・・
あ・・・あのね、隣の部屋に行かないでっ・・・離婚するとか・・・言わないで・・・』
隣の部屋?離婚?くっ・・・ある訳ないだろう?
彼女を安心させる言葉を並べたてながら、本当は俺自身が一番落胆して行くのを感じたが
それでももう彼女は俺の妻になったんだ。今更焦る事もないと自分を慰めた
今まで待ったんだ。それが少し延びるだけだ
それに彼女が落胆している理由が解り、彼女を慰められる。彼女の不安を取り除ける
俺の言葉に安堵したのかそれから彼女は笑顔を取り戻し、共に食事を摂り・・・夫婦として初めての夜を迎えた
申し訳なさそうに俺に背中を向ける彼女・・・その肩が小刻みに震えているのを感じ
俺は彼女を自分に向かせた
やはり彼女は声を殺して泣いていた
泣くな・・・泣かないでくれ!余計可愛くなる・・・
俺は彼女にそっと唇を重ねると、そのまま彼女を胸元に抱き寄せて彼女が眠りに着くのを待った
深いキスを求める事も、唇を首筋に這わせる事も・・・今まで以上に関係を進める事もしなかった・・・
そうしてしまったら恐らく自分が止められない事を知っていた
俺は別に≪彼女が今の状態でも≫構わないとさえ思ったが、さすがに彼女は嫌だろう?
そう考えたら彼女の状態がクリアになるまで、じっと待つしかない俺だった
翌朝・・・レストランで朝食を摂っている時、隣のテーブルに俺達の様子を窺うかのようにミン・ヒョリンが座った
チェギョンは一瞬顔色を曇らせたが、俺に向かって≪大丈夫≫とばかりに笑顔を向ける
食事を済ませた彼女は、鞄の中から鎮痛剤を取り出し水で飲み下した
そう言えば今朝もお腹の辺りを押さえていた事を思い出した
『チェギョン・・・辛いのか?』
『うん、少しだけ・・・』
彼女は無意識のうちに下腹部に手を当てた
『辛かったら今日の観光は取りやめにして、部屋でゆっくり休もう。』
本音そう言う事態になったら、俺の忍耐の時間はさらに増えるわけで・・・自分で自分の首を絞めたようなものだ
『ううん。平気よ。お出かけしましょう。』
『そうか?じゃあ・・・休みながらゆっくり観光しよう。』
彼女がそう言ってくれて、心のどこかでほっとする俺・・・
ふと、隣のテーブルから鋭い視線を感じる。ミン・ヒョリンが俺達夫婦を睨みつけている
と思った次の瞬間、ミン・ヒョリンは朝食に手もつけないまま席から立ち上がると、憮然とした表情でレストランを
後にした
はは~~ん・・・どうやら俺とチェギョンの会話を、いいように解釈してくれたらしい
それは俺達にとって好都合だ。その後ミン・ヒョリンは部屋をチェックアウトし帰ったとフロントで聞いた
俺達は安心してハネムーンを楽しむことができると言うものだ
世界文化遺産とされている済州島の景色は素晴らしく、行く先々で俺達は深い感銘を受けた
だがそれ以上に俺には、他のカップルから言われる≪とても綺麗な奥様ですね。≫この言葉が嬉しくて堪らない
だが彼女は逆の事を言われたらしい
『シン君・・・新婚さんカップルの奥さんに≪あなたの旦那様素敵ね~♪≫って羨ましがられちゃった♪』
『くくっ・・・そうか?その亭主たちは、皆君の事を褒めていたが?』
『えっ?どうして?・・・私何か変?』
ほら・・・こんな風に自覚が全くないんだ。俺の妻は・・・
君は自分がその辺りに居る奥様方より頭三つくらいずば抜けて綺麗な事に気が付かない。
早くその事に気づかせてあげたいのだが、こればっかりは本人が自覚しないとダメだろうな。
済州島に滞在期間中、俺は彼女の動向を注意していた
もちろん彼女は≪現在自分を煩わせている事≫が終われば俺に言うと信じていたが、残念ながらその気配も
終わった報告もなかった
彼女からそんな報告を受けたのは、皮肉にも帰りの飛行機の中だった
『シン君・・・あのね・・・』
『なんだ?』
『終わった・・・みたい・・・』
顔を赤らめ耳元に小さな声で囁く彼女・・・俺のボルテージが跳ね上がるのは当然だろう
まるで10代の少年のように胸が高鳴って行くのを感じる俺だった
空港に到着し愛車に荷物と愛妻を乗せた俺は、一気にアクセルを踏み込んだ
『シン君・・・ご実家に挨拶に行かなきゃ・・・』
『そんなのは明日でいい・・・』
『でも明日からシン君出社でしょう?私もシン・アパレルファッションにデザイナー契約に行くのよ。』
『だったら明日の夜でいい・・・』
奇しくも今日はチェギョンの30歳の誕生日だ
君にあげられるすべての愛を、君の誕生日に贈ろうと思う
ありったけの想いを全身全霊で・・・
そして俺達を乗せた車は、真新しい物と使い慣れた物が混在する俺達のスィートホームに到着した。
本日の花≪白鳥草≫
今日は第一王子の三者面談で
学校に行って参りました。
大学の推薦もらえそうです~~♪
良かった❤