テヤン君との仲が家族公認となってから、ピョルはコソコソすることもなく休日にはテヤン君とのデートを
楽しんでいる
その都度、どこに行くのかとか・・・何時に帰るんだとか・・・聞きたそうな顔をしながら、シンは必死にその想いを
堪えているみたい
当然よ。そんな言葉を言った日にはチェギョンさんの鋭い視線がシンに飛ぶもの~おほほほほ~♪
シンもね・・・少しは娘離れした方がいいかもしれないわ
生まれてから9年の歳月娘の存在を知らずに過ごしたシンの気持ちもわかるし、
その間シンが砂を嚙む様に苦痛な結婚生活を送っていたのもわかるけど、だからといって
ピョルを束縛する権利はないのよ
よく覚えておきなさい!
その後ハン家の奥様とお逢いした時、私はハン家の奥様に≪あの嫁≫の事について尋ねてみた
『先日は奥様にまでお越しいただきありがとうございました。おかげでテヤン君とピョルのお付き合いも認められて
本当に良かったですわ。』
『いいえ~~とんでもございませんわ。イ家の大奥様。テヤンの祖母として当然のことをしたまでです。』
『ところでその後、ハン家のお嫁さんは・・・いかがですか?』
少し含みのある私の口ぶりに、察しの良いハン家の奥様はすぐに返事をしてくれた
『私とテヤン…それにミン・ヒョリンさんに言われた言葉が余程堪えたみたいですわ。
テヤンに対して口出ししなくなりました。それよりテヤンがピョルちゃんを家に
連れてこなくなっちゃったんです。きっとうちの嫁がまたピョルちゃんを傷つけるような事を言うんじゃないかと
警戒しているんですわ。』
『そうですか。お嫁さんがうちのチェギョンさんやピョルに対しての見方を改めていただけると嬉しいのですけど。』
『イ家の大奥様、心配には及びません。もう二度とうちの嫁にチェギョンさんやピョルちゃんの
悪口など言わせませんわ。』
あら・・・悪口まで言われていたのね
『でしたら安心いたしました。テヤン君とピョルが親しくお付き合いしているのに、
そのお母様に嫌われたんじゃあピョルも切ないですからね。』
『大丈夫ですわイ家の大奥様。
ところでチェギョンさんって、優しくて気が回るだけじゃなく・・・あんなに強い面もお持ちなんですね。』
あぁ確かにそうかもしれないわ
シンを黙らせるテクニックたるや、私は足元にも及ばないもの
『ええ。驚かれました?』
『いいえ。毅然としてて益々ファンになってしまいましたわ。うちのお嫁さんなんか、息子には頭が上がらなくて
息子の前では猫被ってるんですのよ!』
あぁ・・・ハン家の奥様、あなたのそういった態度が、お嫁さんを嫌な女にしてしまうのに・・・
意を決して私はハン家の奥様に苦言を呈す
『ハン家の奥様、ひょっとして今私に言ったような言葉を、ご自宅でも仰いませんか?』
『まぁ!なぜおわかりになるんですの?』
『わりますとも。ハン家の奥様・・・お宅のお嫁さんの前でチェギョンさんをあまり褒めるのはよくありませんわ。』
『えっ?ですが・・・少しでもチェギョンさんを見習ってほしくて・・・』
『もしかして奥様にとってお嫁さんは、納得のいかないことも多いかもしれません。
ですけどね・・・その中でいいところをひとつ見つけて褒めて差し上げたらいいんですよ。』
『えっ?私が・・・うちの嫁をですか?』
『そうですとも・・・誰だってよそのお嫁さんと比較されたらいい気はしませんわ。
それよりもお嫁さんの良いところを見つけて差し上げてくださいな。
きっと今後お嫁さんとの関係が、より円滑になることでしょう。』
『あっ・・・確かにそうでした。私はいつも嫁を責めるばかりで、褒めてあげたことなどありませんでした。
あぁ・・・イ家の大奥様にまたひとつ御教授頂いてしまいましたわ。
私が改めるべきだったんですね。』
『ええ。きっとそうすればお嫁さんも変わる筈ですわ。』
『イ家の大奥様ありがとうございます。目から鱗が落ちた気分ですわ。』
確かに身近にいる人間は欠点が目に付くものだけど、それを欠点とばかり思っちゃあダメなのよ
ハン家の奥様は神妙な面持ちでその日帰っていったわ
きっと私のアドバイスはハン家の奥様の胸に響いたはず・・・
とても賢い方だから大丈夫・・・そう私は信じていた
暫くハン家の奥様からの連絡は途絶え、私はもしかして余計な事を言ってしまったのではないかと
少々気に病んでいた
でもまたハン家の奥様とのランチは再開され、その時に逢ったハン家の奥様の表情を見て
≪事はいい方向に進んでいる≫と確信した
私が珍しく悩んでいる間にピョルはj高校三年生になった
ハヌルは小学校に通い、ウォルは幼稚舎に通うようになった
チェギョンさんは家でお店の経理を担当しながら、時々訪れるチェさんの相談役をしていた
ピョルも大学進学を控え将来どんな職業に就きたいかを考える時期が来たみたい
そんなある日・・・帰宅したピョルは私とチェギョンさんに言った
『グランマ~ママ~私、大学で美術を専攻して何れはあのお店を切り盛りしたいと思って・・・。
だってママは言ったでしょう?あのお店はピョルにくれるって・・・』
唐突なピョルの言葉に私もチェギョンさんも面食らう
『そんなこと・・・言ったかしら?』
『言ったよママ!ほらぁ~グランパの説得に来た時に、あの店はピョルに譲るって~~♪』
あっ!あの時だわ。私とピョルで書斎の様子を聞き耳を立てていた時の話ね
夫がシンとチェギョンさんん結婚をあまりに反対するものだから、チェギョンンさんが乗り込んできた時のことだわ
まぁ~~懐かしいわ。あれから何年経ったかしら~♪
私はピョルに助け舟を出した
『チェギョンさん・・・確かにあなたはそう言ったわ。但しお父さんに対してだったけど・・・』
『あっ!あの時ですか。えっ?お義母様とピョルもいましたっけ?』
『や~ね~壁に耳あり障子に目ありなのよ。おほほほほ~♪
ピョルと二人で聞き耳立てていたのよね~ピョル♪』
『はいぃ~グランマ♪』
『ピョル・・・あなたがあのお店を経営したいって気持ちはわかるけど、
その前にもっと広い世界を見てきた方がいいんじゃないの?
あの店を継いでしまったら、アフター5のお誘いとかお友達付き合いが限られてしまうのよ。
ママはあなたにもっと広い世界を見てきてほしいわ。』
『でもママは確か・・・大学卒業してすぐあのお店のオーナーになったんでしょう?』
『ええそうよ。でもママの場合は他に選択肢がなかったからなの。
幸い今はチェさんがあの店をしっかり守ってくれている。
結論はもっと考えてからでいいんじゃないかしら?』
『ん~~そうかな。』
『そうよピョル。もしどうしてもって言うのなら、ママは反対しないわ。まだまだ時間はたっぷりあるわ。
ゆっくり考えなさい。』
『はぁ~い♪』
まぁ・・・幼い頃からあのお店で育ったようなピョルだから、その気持ちも十分理解できるわ
でもチェギョンさんの意見も尤もだと思うのよね
さて大学を卒業するまでの五年の間に、ピョルは一体どんな決断をするのかしら
とてもしっかりしているピョルだから何の心配もしていないけど、これから女性として輝くピョルが
どんな道を選ぶのかとっても楽しみだわ♪
大した進展もなく話が終わってしまいました(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
これから大荒れのお天気になるみたい
明日は次男君の卒業式に行ってまいります❤
これから大荒れのお天気になるみたい
明日は次男君の卒業式に行ってまいります❤