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Channel: ~星の欠片~
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陽の当たる場所 6

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イ家に到着したシンとピョルは、玄関でチャイムを押した

敷地内に車が入ってきたことを既に知っていたミンは、すぐに玄関を開けて二人を出迎えた

『まぁ~ピョルちゃん♪いらっしゃ~い!』
『おばちゃ~~ん、こんにちは~♪』

来客の気配に顔を出したヒョンは、未だに馴染めない子供の声に眉を顰めた

(シン・・・なぜあの女性の子供など我が家に連れて来るのだ!)

あからさまに不快な表情をするヒョンに、シンは話しかけた

『父さん・・・少し相談があるのですが・・・』
『相談など会社でもできるだろう?』
『いえ、少し込み入った話でして・・・お部屋にお邪魔してもよろしいですか?』
『ああ、わかった。』

先に書斎に入って行ったヒョン

シンはピョルに向かって微笑んだ

『ピョル・・・おばちゃんと少し遊んでいてくれないか?』
『はぁ~~い♪』

それはピョルにとっても非常に好都合だった

『おばちゃ~~ん、シンさんがケーキを買ってくれたんですぅ。一緒に食べましょう~♪』
『そうね~~ピョルちゃん。そうしましょう~♪』

いそいそとキッチンに向かう二人・・・書斎の扉が閉まったのを確認して、二人は両手を握り合うと

またこの家であえた喜びに浸る

『私の可愛い~ピョルちゃ~~ん♪』
『グランマ~~♪』
『今日は・・・パパとデートだったのかしらぁ?』
『はいぃ~♪父親参観にパパが来てくれたんですぅ~♪』
『うんまぁ~❤父親参観~~♪良かったわね。』
『はいぃ~♪パパはカッコいいから、ちょっと自慢しちゃいたくなりました~♪』
『二人が結婚するまでの辛抱よ。それで・・・ピョルちゃん二人の進展はあったかしら?』
『あ・・・あのぉ・・・この間、車の中でぎゅ~~ってしてましたよぉ~♪』
『ま///まぁ~///ぎゅ~~って?いやだわ・・・子供の前でおほほほほ~、でもそれはいい傾向ね。』
『あ~ピョルがこっそり覗いちゃったんですぅ・・・つい気になっちゃって・・・』
『ピョルちゃん、もう覗かなくてもいいわ。きっとあの二人は大丈夫よ。でしょ?』
『はい。きっと大丈夫ですぅ~♪もう・・・こっそり覗いたりしません~あははは・・・』


そんな風にミンとピョルが楽しく話をしている時、書斎では険悪な雰囲気が漂っていた

『会社でできない話とは?』
『以前連れてきた彼女・・・シン・チェギョンとの結婚を認めていただきたいのです。』
『いきなり何を言いだすのだ?まだお前は前妻と別れて、そう時間も経っていないだろう?
今・・・結婚などしたら世間から何を言われるか・・・』
『ですが私には10年辛抱してやっと訪れた機会なのです。彼女は結婚前にお付き合いしていた女性でした。
私にとっては本当に結婚したかった女性といえます。』
『そんなことはあの頃言わなかっただろう?ミン・ヒョリンとの縁談を承諾したのはお前の筈だ。』
『はい。確かにそうです。その時にはまだ彼女と知り合っていませんでしたから・・・。
彼女と知り合ったのはヒョリンと婚約した後の事でした。だから結婚前に別れたんです。』
『お前にそんなことが?だが・・・なにも今更、子供のいる女性と再婚などしなくても・・・』
『彼女がいいんです。彼女の娘もとても利発な良い子です。』
『いや・・・もしかしたらイ家の財産狙いなのかもしれないぞ。よく考えなさいシン・・・』
『財産狙いだなんてとんでもない!彼女は立派に自立して、自分の店を切り盛りしています。
経済的に困っていない女性です。』
『だとしてもだ!私には子供のいる女性との再婚を許すことなどできない!少しは世間体を考えなさい!
この話はもう終わりだ!』

頑として自分の愛する女性とその娘を認めてくれない父に、シンは苦悩の表情を浮かべ書斎から出て行った

リビングで待っていたミンとピョルは、その顔色を見て何かを察したようだ

『シン・・・さぁ掛けて。ケーキを頂きましょう。私はお父さんを呼んでくるわね。』
『おばちゃん・・・私が行きましょうか?』
『いいえピョルちゃん、私が行くからいいわ。』

シンの顔色からみても相当機嫌が悪いと推測できる夫

そんな夫をピョルが呼びに行ったとしたら、火に油を注ぐ様な物だ

ミンは書斎をノックすると声を掛けた

『あなた!お茶にしましょう。リビングにいらしてね。』

夫からの返事はなかった

その様子ではお茶を飲みに来ないだろうと思われた

そのまま書斎に閉じこもっていてくれた方がいい・・・そう思うミンだった

ところが・・・

シンとピョルとミンが、三人で楽しくケーキとお茶を楽しんでいると退屈したのか夫のヒョンは書斎から姿を現した

『お茶をくれ。』
『はいはい。』
『あっ!おばちゃん私が・・・』

ピョルは熱い紅茶をカップに注ぐと、ヒョンのところに持って行った

ピョルとしてもグランパと少しでも仲良くなりたい・・・そんな思いがあったのだろう

しかしピョルがお茶を運んだことが気に入らないヒョンは、手元に置かれたティーカップを払いのけた

その瞬間・・・淹れたての熱い紅茶はピョルの左手にかかった

『熱っ!』

咄嗟に右手で左手を押さえ、その場に立ち尽くしたピョル

ミンは血相を変えて夫を咎めた

『あなたっ!なんてことをなさるんです!ピョルちゃん・・・すぐに冷やさないと・・・』

ピョルの肩を抱きキッチンに急いで向かうミン

キッチンに入って水道から流れる水でピョルの手を冷やしながら、ミンは小声で囁いた

『ピョルちゃん大丈夫?痛いでしょう?全くあの人ったらなんて酷いことを!!
いっそのことアレを出しちゃおうかしら・・・。そしてものすごく反省して貰おうかしら・・・』

アレとはもちろん、シンとピョルの親子鑑定結果の事だ

だがピョルはそれを否定した

『グランマ・・・ダメです。今それを出してもママが悪く言われてしまうだけです。
それに私・・・さっきは少しオーパーに言ってみただけで、痛くなんかありません。
ほら・・・もう赤くないでしょう?』
『ええ。でも・・お薬は塗らなくちゃ。あなたにやけどを負わせたなんてお母さんが聞いたら悲しむわ。』
『はい!グランマ・・・私、アレがなくてもグランパと仲良しになりたいんです。
だからしばらく協力してください。』
『解ったわ。ピョルちゃん。』

満面の笑みでそう告げたピョルに、ミンは自分以上に演技派だと知った

(あの熱い紅茶がかかったんですもの・・・痛くない筈はないわ。
心配かけまいと我慢しているのかしら・・・それとも夫に反省を求める作戦かしら・・・
まぁ何れにしても私はピョルちゃんに従うわよ~♪おほほほほ・・・)

水道を止めたミンは、乾いたタオルでピョルの手をそっと拭きそれから薬箱を出すと

リビングに聞こえるような大きな声で手当てを始めた

『まぁっ・・・赤くなっちゃっているわ。この可愛い手に跡が残ったらどうしましょう・・・。
さぁお薬を塗りましょうね~♪』

労わるように優しくミンはピョルの手に火傷の薬を塗り、それから包帯でぐるぐる巻きにした

ピョルはその様子を見て、あんぐりと口を開け小声で呟いた

『グランマ・・・これはいくらなんでもオーバーじゃ?』
『ピョルちゃんいいのよ。このくらいしてあの人に見せつけてあげないとね。』
(本当にあの人ったら、いつまでこんな調子でいるのかしら。
真実を知った時・・・どれだけ後悔するのか見ものだわ。)

『ねえピョルちゃん・・・お夕飯食べていくでしょう?』
『あ・・・いえ、ママが一人じゃ可哀想なので帰りますぅ。』

そう大声で言った後ピョルは、包帯でぐるぐる巻きにされた左手をミンに見せて笑った

『それにグランマ・・・左手がこれじゃあ、ご飯食べられませ~ん。あははは~。』
『そうねピョルちゃん、利き手がこれじゃあ大変ね。おほほほほ~♪
あ~でも家に帰る前に包帯は取るのよ。ママが心配するといけないから。あっ!このお薬はよく効くのよ。
おうちに帰って縫ってね。』
『はいぃ~♪もちろんそうしますぅ~♪』

二人でリビングに戻っていくと、シンから咎められたのかヒョンは困惑した面持ちでピョルに視線を向けた

『おじちゃん・・・お邪魔しました~♪また遊びに来てもいいですか?』

ヒョンは屈託なくそう言って笑うピョルの、左手の包帯を見て思わず目を逸らした

『あ?ああ・・・』
『では、おばちゃんまたお逢いしましょう。』
『はいはい。ピョルちゃんお大事にね~!』
『はぁい♪』


ミンに見送られシンとピョルは車に乗り込むとイ家を去っていった

二人が去った後、ミンはヒョンを咎めた

『あなた・・・あんな子供になんて酷いことをするんです?あなたがこんな酷い人だとは知りませんでしたわ。』
『シンが・・・あの娘の母親と結婚したいなんて言い出すから・・・』
『(まあっ❤)それのどこがいけないんです?シンだって立派な大人ですよ。あの子が自分の目で選び
結婚したいと言い出したのは初めての事じゃないですか。』
『だが相手は子連れの女性だ。』
『(だ~か~ら~それはあなたの孫ですって!)だからってピョルちゃんにあんな酷いことをしたんですか?』
『そんなつもりはなかったのだが、つい・・・。母さん、あの子の火傷は大丈夫なのか?』
『知りませんよ!我慢強い子だから泣き言なんか言いません。
女の子の手に傷が残ったらどうするんです?少しは考えてくださらないと・・・』
『今度来た時には・・・ちゃんと詫びよう。』
『必ずですよ。約束しましたからねっ!!』

そう厳しい顔で言いながら、ミンは心の中で高らかに笑っていた





シン家に向かって車を走らせながら、シンは心配そうにピョルの手を見つめた

『ピョル・・・病院に行こう。』
『えっ?大丈夫ですう♪』
『だが君のママに顔向けができない。』
『あ~~これですか?おばちゃんがオ-バーに巻いてくれただけです。』

ピョルはミンが巻いてくれた包帯を解くと、左手をシンに見せた

『ほら・・・もうなんともないでしょう?』
『本当か?痛く無いのか?』
『はいぃ大丈夫です♪おばちゃんがよく効く火傷のお薬もくれました~♪』
『そうか。ごめんなピョル・・・私の父が・・・』
『あ~~ん大丈夫ですって~~!でもおじちゃん、どうしてあんなにご機嫌が悪かったのかなぁ・・・』

まさかチェギョンとの結婚を言い出した為とは言えないシンは言葉を濁した

『さぁ・・・なにか会社で面白くない事でもあったのだろう。』

もちろん察しのいいピョルは、自分達親子が反対されていると感づいていた



チェギョンの店の前に到着した頃にはもうすっかり日が暮れていた

『ママ~ただいま~♪』
『ピョルお帰りなさい。シン君、今日は本当にありがとう。あと一時間でお店を閉めるから
よかったら屋上で焼き肉でもしない?いいお肉が買ってあるのよ。』
『本当に?ご馳走になっていいのか?』
『ええ。じゃあ一時間・・・部屋でピョルと遊んでいてもらえる?』
『あ・・・あぁわかった。』

チェギョンの居住スペースに足を踏み入れるのは、実は初めての事だった

『シンさん、こっちこっち~~♪』

ピョルに手を引かれて案内されたシン家・・・そこは女性の二人暮らしらしく、優しい色合いで溢れていた

『シンさん・・・ママに火傷の件は秘密にしてね。』
『だが・・・』
『ママは心配性だからお願い!絶対に言わないでね。』
『あぁわかった。だが母から貰った薬はちゃんと塗るんだよ。』
『もちろん♪』
『こっちこっち~こっちが私の部屋~♪』

ピョルは扉を開けてシンを自室に招き入れた



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日中はまだエアコンがいるんだけど・・・
朝晩はもう秋風が吹いているなんて
本当に今年の陽気は変です。
今日は9/1よね?

そうそう!ソファーベッドを購入したんですが・・・
ふぅちゃんが住んじゃって
誰も座らせてくれないんです(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!

明日その様子をお見せしますね❤




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