チェ尚宮に連れられ入場してきたチェギョンを見た時、俺は思わず息をのんだ
これは一体誰だ?いつもの破天荒なチェギョンではない
まるで生まれついての皇族であるかのような優雅な立ち振る舞い
凛とした眼差しは確かにチェギョンであるのに、纏っているオーラは別の女を思わせるようだった
これも三年に渡るチェ尚宮の教育の賜物か
大したものだな・・・チェ尚宮
あのじゃじゃ馬娘をここまで高貴に仕上げてしまうのだから・・・
寄り添って歩くうち俺はなんだか胸の辺りが壊れてしまったように脈打つのを感じた
この感じはチェ・チュナが編入してきた時の胸の高鳴りに似ていた
どれだけ俺を・・・こんな気持ちにさせたら気が済むんだ?
儀式の間中俺は何度もチェギョンに視線を向けた
ところがチェギョンとは一度も目が合わない
俺を見ていないのか?婚礼衣装を着た俺を見るなど今日が最初で最後だ
見ろ・・・俺を見ろって・・・そう念じて漸くチェギョンと目が合う
おかげで前以て用意していた言葉が出てこず、皆の前で恥をかいたではないか!
まぁ・・・これというのもチェギョンに気を取られていた俺が悪いのだ
落ち着け・・・落ち付こう・・・
皇太子としてこれ以上の失態は許されない
必死に日頃の自分を取り戻し、その後の手順を間違えない様気を配る俺・・・
だが俺よりも慣れない儀式に動揺している人がいた
それはチェギョンのお父さんだった
お義父さんは人目も憚らず涙を流し、口上を読み上げたのだが・・・
涙で書面が見えなくなってしまったのだろう
どこを読んでいるのかもわからなくなってしまい内官に助けられる始末だった
きっと愛娘を俺に嫁がせるのは、寂しくて仕方がないに違いない
すみませんお義父さんお義母さん・・・そう心の中で詫びた
儀式が済んで晴れて夫婦と認められた俺達は、婚礼パレードに向かうため馬車に乗り込む
まず先に俺が乗りチェギョンに手を差し伸べた
『チェギョン・・・掴まれ。』
『うん♪』
チェギョンの手を握り締めた瞬間・・・俺の胸の鼓動はまたおかしな動きを始めた
俺は思わず力いっぱいチェギョンを引き上げ、俺に倒れこんできたチェギョンをまんまと抱き締めた
婚礼衣装がもどかしく感じられた
今からこんなことでは、俺は今夜どうにかなってしまいそうだ
婚礼の儀式を無事終えた私たちは、馬車に乗り込み婚礼パレードに出かけた
皇帝陛下や王族の方々の祝いの言葉が、胸にずっと響いている
左手の薬指にはめた翡翠の指輪はずっしりと重く、今日から私に課せられた責任の重さを感じさせた
隣りに座るシン君が民衆に顔を向けながら時々話しかけて来る
『チェギョン・・・この衣装は重いだろう?』
『うん。でも平気・・・』
私の為に作られたこの婚礼衣装は、私に皇太子妃として生きる覚悟を植え付けた
すごく重いけど弱音なんか吐くものか!
儀式の最中からシン君は時折私を見ていることに気が付いていた
でも敢えて私は彼を見ないよう努めた
なぜなら・・・顔がにやけてしまうのだ
いつものシン君大好きチェギョンに戻ってしまうのだ
だからこっそり彼が儀式に集中している時に、横目で見ていた
凛々しい・・・いつもクールでカッコいいけど今日は皇太子のオーラをバシバシ放っている
あぁダメだ…にやけちゃう
沿道でガンヒョンやヒスン・スニョンをはじめとするクラスメートたちが、お祝いの横断幕を掲げ声を上げた
『おめでとうチェギョン~~!』
『幸せになりなさいよぉ~~~!』
『皇太子殿下おめでとうございます!』
ありがとう・・・私を覚えていてくれて
変わらず私を助けてくれた大好きな友人達
シン君のお友達もみんなカメラやビデオカメラを私たちに向けた
『チェギョン・・・ギョン達が撮ってる。一世一代のいい顔をしてやれ。』
『うん。』
一世一代のいい顔って・・・どんな顔よ~あははは~♪
口角を上げ微笑み沿道のみんなに手を振る私達
つい素の自分が出て大笑いしてしまいそうになるけど、この衣装がそれを許さない
上品に・・・皇族らしく微笑んだ
もしかして友人たちはあとから≪なに気取ってんのよ~!≫なんてクレームが入るかも・・・
馬車のすぐ前にはコお兄さんやハンイギサさんが、他のイギサさんや皇室警察署員を従え
厳重にこの馬車を守っている
沿道でもたくさんの警護をしてくれる人が、いることに私は気が付いていた
もちろんそれはシン君や私を守るためでもあるけど、その行為はきっと皇室の未来を守るためなのだろう
責任重大だ・・・
パレードの終点が見えてきた時、私はあの先帝の別荘で受けた教育の中で一番最後に赤面したことを思い出した
そうか・・・あれはこの日の為?
短く切りそろえられた爪・・・痛いくらいに洗い清められた身体
うわぁ・・・顔から火が出そう
でも・・・私ってやつは本当に意気地なしで、自分が迫る分には強気なくせにシン君に迫られると弱いのだ
どうする?こうなったら押し倒しちゃうか~~!
そんな暴挙に出ようと目論んだ私の耳に、婚礼の儀式前にお姉ちゃんが言った言葉が響いた
『よろしいですね?チェギョン様・・・くれぐれもお慎み深くおしとやかに・・・』
えぇ~~~っ!お姉ちゃんそんなの無理
主導権を握られたら私はまな板の上の鯉よ
パレードを終える前にもう私の頭の中は、同牢の儀式の事でいっぱいになっていた
どうやら疲れてしまったらしく・・・
おふぅ様の添い寝でワッショイ(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
明日はちょっとしたリサイクル情報をお送りします~♪
そしてもしかしてハードルを上げてしまったかもしれないことに
気が付いた管理人は・・・
ちょっと困っています(≧▽≦)ノ”ギャハハハ!
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